かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスク藤が丘保育園(9回目受審)

対象事業所名 アスク藤が丘保育園(9回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 227 - 0043
青葉区藤が丘2-4-10サンデュール藤が丘1階
tel:045-979-1528
設立年月日 2008(平成20)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年09月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の特色】
・立地および施設の概要
 アスク藤が丘保育園は、平成20年に開設した保育園で、東急田園都市線藤が丘駅から徒歩3分、5階建てマンションの1階部分を保育園として使用し、定員は0歳からは5歳までの46名で、現在43名の園児が在園しています。園庭はありませんが、ウッドデッキでプール遊びをしたり、近隣には藤が丘駅前公園、もえぎ野公園など大小様々な公園があり、積極的に園外活動を行っています。


・園の特徴
 園目標は、「遊びを見つけられる子・素直で優しい子・くじけず最後まで頑張れる子」で開園当初に作成しました。3〜5歳児保育室はワンフロアーで、日常的に異年齢で生活しています。設置法人から派遣される専任スタッフによるリトミック、英語、体操教室や、職員による幼児教育プログラム、クッキング保育など多様なプログラムを行っています。


【特に優れていると思われる点】

1、地域の公園を活用した日常的な園外遊び
 園庭はありませんが、子どもたちの健康増進や四季の変化、地域を知る目的で、指導計画や週案に基づいて、日常的に散歩に出かけています。0、1歳児はバギーに乗ったり歩ける子どもは職員に手をひかれ、職員は公園に行く途中で季節の変化に注意を促しながら言葉かけしています。
 大きい子どもたちはアスレチックで遊んだり思い切りかけっこやおにごっこを楽しみ、小さい子どもたちは階段や斜面をゆっくりひとりで歩いたり職員に手を繋いでもらって昇り降りしています。また、どんぐりやカタツムリなどを見つけて園に持ち帰り、図鑑で調べています。園の前にある砂場や大型遊具がある公園は、午後の活動に取り入れたり短時間でも利用するなど、目的に応じて公園を選び、子どもの生活の変化や健康増進に取り組んでいます。


2、擬似きょうだい関係を育む子どもたちの日常的な交流
 3〜5歳児は、ワンフロアーの保育室で、日常的に異年齢で過ごしています。年齢に応じた製作などは、他クラスが散歩に行っている間に各クラスで行っていますが、食事や午睡、自由遊びは一緒に活動しています。縦割りのグループ名を付けて食事のテーブルを一緒に囲んでおしゃべりを楽しんだり、当番活動を行っています。トイレや手洗い場は2歳児クラスの隣にあり、しかめ面をした幼児が部屋をのぞきながらトイレに行くのに2歳児が気付くと、職員は「おにいちゃん、歯がぐらぐらして痛いんだって、大人の歯になるんだよ」と伝えるなど、子どもたちも擬似きょうだい関係のように交流を持っています。異年齢交流の中で、子どもたちは年上の子どもの行動に興味や関心やあこがれの気持ちを持ち、大きい子どもは年下の子どもを世話する喜びや思いやりの心を育てています。


3、ワンフロアーを工夫したおもちゃでの自由遊び
 子どもが自由に好きなおもちゃで遊べるように、ワンフロアーの保育室を仕切って落ち着いた遊びができるよう工夫しています。遊びが混じらないように、敷物を敷いた上でのブロック遊び、机を置いてお絵かきやパズル、粘土あそび、職員手作りの折りたためる屏風様の仕切りの中でのごっこ遊びなどのコーナーを作っています。ごっこ遊びコーナーでは男の子も女の子も一緒に集まり、衣装に着替えた子どもは、職員に「ステキだよ」と声をかけてもらうなど、子どもたちは好きなコーナーに集まって遊びを楽しんでいます。


【特に改善や工夫などを期待したい点】
1、清掃の着実な実行を確認する清掃記録表の活用
 保育清掃記録があり、チェックすることになっていますが、記入もれが散見されます。チェックしやすい場所に貼り出すなどチェックしやすいよう検討していますが、徹底していません。清掃を実施しているかを確実に確認するために、記入もれがないようにすることが期待されます。


2、育児相談記録の作成による継続的支援
 保護者面談の記録はありますが、日常的な保護者からの相談は記録に残していません。相談にはベテラン保育士や園長が対応していますが、相談に適切に対応するために内容を記録し、必要に応じ職員間で共有していくことが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

保育課程は子どもを尊重するという基本方針のもと、子どもの最善の利益を第一義にしています。


・園長は昼礼や職員会議で、子どもの呼び名や言動について注意喚起をし、否定語ではなく肯定語を使うなど指導しており、子どもの人格を尊重した保育を徹底しています。


・子どもに対する接遇では、威圧的な言葉遣いや無視することはしないように職員は研修を受けています。職員は子どもの思いに寄り添い、話を聞いたり、スキンシップを取ったり、ゆったりした気持ちで接するように配慮をしています。


・生活発表会で役を決める、色を決める、衣装を決めるときには、子どもが好きなものを選べるようにしています。出席簿の順番は男女別ではなく、50音順にしています。活動する場合の順番は月齢順や身長順にしています。


・子どものけんかなどは、危なくない限り見守ることとしています。自分の気持ちを言葉で表現しにくい小さい子どもでは職員が仲介したり、物の取り合いにならないように複数のものを用意しています。大きい子どもでは、お互いの言い分を話し合って子ども同士で解決できるようにしています。


・おもらし時は「大丈夫だよ」などやさしく声かけをし、他の子どもの目につかないようにトイレでの着替えや、さっさと拭くことで、子どもの心を傷つけない対応を全職員が心がけています。


・個人情報保護マニュアルがあり、全職員が個人情報の取り扱いについてレポートを書いており、周知徹底されています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・子どもたちの要望で、取り組みたい遊びを計画に取り入れたり、子どもたちの気がのらない活動は延期するなど、意見や意思を受けて、指導計画を柔軟に変更しています。


・大小のブロックやままごと道具、ごっこ遊びの人形やエプロンなど布製のおもちゃ、線路を繋げて遊べるおもちゃ、パズル、トランプ、コマ、お手玉、粘土、お絵かき帳、ノリ、はさみなど、発達に応じたおもちゃや教材を用意しています。


・自由あそびの時間は、数か所のテーブルに4、5種類のおもちゃを配置して、また、手作りの折りたたみ衝立を使用して遊ぶ場所を分けています。0、1歳児は、どのようなおもちゃで遊びたいか聞いたり、職員が子どもの気持ちをくみ取って、危険のないように配慮しながら、数種類のおもちゃを出しています。


・天気の良い日は毎日、公園に出かけたり近隣散策を行っています。公園の木々の変化や沿道の花壇の花などを観察したり、どんぐりや松ぼっくりを拾うなど、自然に触れる機会を多く持っています。


・日常的に3〜5歳児は異年齢同士で散歩に出かけたり食事を取るなど、日常の中で協力し合ったり、年上の役割を自然と担えるようにしています。


・職員は、食べる目標を子ども自身が決めるようにして、達成できた時は大いに褒めたり、食の細い子どもにはあらかじめ量を減らし、食べる意欲につながるように配慮しています。


・0、1歳児は深い皿、2歳児は浅い皿、3〜5歳児は茶碗、皿、おわんなど発達に応じた食器を使用しています。箸の使用は保護者と相談しながら、無理なく正しい持ち方ができるように援助しています。


・眠れない子どもには無理に寝かせることはなく、職員がそばについて安心して眠れるように対応しています。また眠れない子どもには、静かに絵本を一緒に見るなど配慮をしています。


乳幼児突然死症候群の対策として、0歳児は5分ごと、1、2歳児は10分ごとに呼吸チェックを行い、睡眠記録簿に記録しています。うつぶせ寝になった場合はやさしく仰向けに直し、その時間も記録しています。


・トイレットトレーニングは、おまるに座ってみることから徐々に始め、様子を見ながらトイレに行ってみる段階へ保護者と相談しながら、無理のないように進めていくようにしています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・保育課程に基づいて、子どもの発達や状況に応じて、年間指導計画、月間指導計画、週案を作成し、評価・反省の欄を設けています。


・子どもの発達状況をふまえて、子どもが納得し、主体的に取り組むことを大切にしています。言葉でうまく表現できない乳児には、表情やしぐさから気持ちや意思を汲み取っています。幼児の活動の場面では子どもから意見を聞き、可能な限り指導計画に取り入れるようにしています。


・0〜2歳児全員について、月間指導計画に基づいた個別指導計画を作成しています。幼児で、特別に課題がある子どもについては発達支援担当の巡回相談を受けて、子どもの様子を巡回相談シートに、目標を巡回記録シートに記載しています。


・個別指導計画の作成や見直しにおいて、離乳食の進め方やトイレットトレーニング、箸の使い方など保護者との連携が大切な事項は、個人面談や送迎時に保護者に説明し、同意を得て行っています。


・「苦情対応マニュアル」が整備され、苦情を受けた場合には第三者委員を交えて対応ができる仕組みがあります。園単独で解決することが困難な場合は、設置法人や顧問弁護士、青葉区福祉保健センター、横浜市北部児童相談所などと連携して対応する体制が整っています。


・過去の苦情・トラブルは、「クレーム受理票」に記録として残しています。保育連絡ノートで把握した保護者からの苦情・要望で、職員に周知する必要があるものは、「保護者から」と名付けたファイルに綴り、いつでも確認できるようにしています。


・災害時対応マニュアルがあり、「クラス別事故防止チェックリスト」を作成し、毎日確認しています。


・玄関は電子錠であり来園者の顔を確認してから開錠することで、不審者の侵入を防止しています。


・警備保障会社と契約をし、緊急連絡体制があります。また園外活動時も緊急通報ができる端末を携帯して行きます。不審者侵入の訓練は10月と2月の年2回行っています。

4 地域との交流・連携

・青葉区の公立、私立園長会に参加し近隣の園長と情報交換をしています。また青葉区パネル展に参加して園の情報を掲示しています。


・園の中長期計画では「定期的な交流と子育て支援を行う」とし、地域の子育て支援のニーズについて職員会議で話しあっています。また事業計画では「交流保育の充実を図る」取り組みをし、検討しています。


・園行事の夏祭りや運動会に近隣の方などに声をかけ、2名の参加がありました。また、青葉区地域子育て支援拠点ラフールの子育て支援情報に、夏祭りや親子クッキングの日程を載せ、参加をPRしています。


・園長は幼保小の連絡協議会に参加しています。年長児の小学校見学や、小学校と入学予定の子どもの連絡を取り合って連携を図っています。


・子どもたちは散歩で出会う近隣や商店の方たちに挨拶をし、交流を図っています。ハロウィンの時は商店の方たちに、お菓子を渡してくれる担当をお願いしています。


・近隣の保育園5園と、ドッジボール大会、リンゴのイベント、プール遊び、公園遊びなど園児同士の交流を図っています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・園長は、職員が理念・方針・園目標を理解できているかを、職員面談などで確認・説明しています。


・園長は重要な決定事項については運営委員会、クラス懇談会、アンケートなどで意見聴取しています。


・運動会や夏まつりなど園全体で組織を挙げて行うときは、保育士、栄養士、調理員が役割分担を決めて話し合い、全職員が協力して取り組んでいます。


・設置法人本部で主任育成のための階層別研修があり、計画的に育成を行っています。事業運営にかかわる情報の収集・分析は、設置法人の担当部署で行っています。


・設置法人からの指示や園長会で得た情報は、職員に伝達したりファイリングして周知し、全職員が課題に取り組んでいます。


・園の中長期的な方向性として、平成28年度から30年度までのテーマ「基本的生活習慣を身につけて体力をつけていく」「交流保育の充実を図る」を設定しています。


・設置法人の保育園業務マニュアルや就業規則に、倫理規程、服務規程を明記し、職員が不正・不適切な行為を行わないよう入社時研修で周知しています。また、コンプライアンス委員会を設置し、不正があった場合に直接通報できる内部通報制度の仕組みを職員に周知しています。

6 職員の資質向上の促進

・設置法人作成の「保育士人材育成ビジョン」に基づき、人材育成計画が策定されています。


・職員は、年度初めに個人別年間研修計画を作成し、個人目標及び研修計画を設定し、上期と下期に実施できたか振り返り、園長の評価を受けています。


・園内研修として、9月には、「目黒巻」の研修を行い、10〜2月までは、「環境について」をテーマとして、担当職員を決めて、毎月研修を行っています。


・研修後は、研修レポートを作成しています。研修結果を昼礼で報告して職員で共有することもあります。


・非常勤職員も常勤職員と同様に園の状況を把握できるよう、昼礼、職員会議、研修報告書などの記録を回覧するほか、「クラスの様子」は非常勤職員へも配付して、全クラスの様子を共有できるようにしています。


・設置法人の保育園業務マニュアルや就業規則に、倫理規程、服務規程を明記し、職員が不正・不適切な行為を行わないよう入社時研修で周知しています。


・設置法人の園長会や、法人から毎日2回送られてくるアクシデント速報で、他園の不正、不適切な事例などを検討し、昼礼や職員会議で話し合い、不適切な行為を行わないよう職員の意識を高めています。

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