かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

つくし保育園 東戸塚(2回目受審)

対象事業所名 つくし保育園 東戸塚(2回目受審)
経営主体(法人等) 社会福祉法人秀峰会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 244 - 0801
戸塚区品濃町545-30クライテリア東戸塚1階
tel:045-825-1555
設立年月日 2012(平成24)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年08月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社 R−CORPORATION
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【つくし保育園東戸塚立地面での特色】
つくし保育園東戸塚は、JR横須賀線東戸塚駅から徒歩5分程度、もともと丘陵地で浜なしの産地であった地に、中・高層マンションが立ち並び、その中に大きな公園、学校などがあり、ブロック全体が新しい街を構成し、緑豊かな環境整備がされた美しい街並みに位置しています。地域は、東戸塚駅付近に西武を中心としたショッピングセンターとオーロラシティが建立してからは商業地、住宅地として大きく発展し、駅裏にも社会福祉事務所などを含んだショッピングセンターや学習塾等で活性し、利便性の高い地域となり、若い共働きの年代も多く居住し、保育園の需要は益々多く求められている地域です。つくし保育園東戸塚は、平成24年に社会福祉法人秀峰会(以下、法人という)の保育事業の認可保育園として開園し、現在、定員60名、在席児童56名の保育を行っています。園はビルの1階部分全体を利用した保育園であり、建物には高齢者住宅や、同法人が運営する福祉関連の介護事業所もあり、地域に福祉サービスを提供し、協働して貢献しています。つくし保育園東戸塚の保育室は、ゆとりあるスペース作りがされ、大きく2部屋に分け、0歳〜1歳児の保育室と、2歳〜5歳児の保育室を設け、2歳〜5歳児の保育室に入り右側に幼児用トイレ、スタッフルーム、給食室が配置され、幼児保育室内の5歳児の保育室はランチスペースにも活用し、比較的独立したスペース作りがされています。常に異年齢の交流が図られ、子どもたちは仲良く、楽しく園生活を過ごしています。


【つくし保育園東戸塚の保育の方針】
「つくし保育園」は、「つくしのような強い生命力のある子どもの育成」をねらいとして名づけられ、真っすぐ空に伸びる強い生命力を持ち、様々な環境の中で逞しく成長する姿を表しています。つくし保育園では、大切な時期の乳幼児の子どもたちがいろいろな体験を仲間と一緒に楽しみ、生きる力の基礎を育む保育を行っています。保育理念は、3つのキーワード、「自律」・「社会性」・「センスオブワンダー」で示され、「自律」とは、自分で生きて行く力を養う、「社会性」は、人と協調して生きる力を養う、「センスオブワンダー」は、美しさを感じる感性を育む、を掲げ、日々の保育に組み込み、実践しています。つくし保育園東戸塚では、子どもたちにつくしの芽の時代から、3つの理念に沿った豊かな園生活を送ってほしいと願い、職員一同、保育にあたっています。


【特に良いと思う点】
1. 高齢者との交流
法人は高齢者介護を先進的に引率し、アニマルセラピーもいち早く導入して高齢者の生きる張りにつなげる等、支援を展開する中、保育事業の「つくし保育園東戸塚」の園児との交流も推進し、世代を超えた交流により双方にメリットをもたらせています。つくし保育園東戸塚では、園舎隣に同法人が運営する高齢者施設等の高齢者と交流する機会を多く持ち、子どもたちは高齢者から地域のことや、昔の遊びの知識を知り、礼儀等の作法を学ぶ機会を得、また、核家族に得られない環境を味わう等、高齢者との“自然な交流”の中で多くの学びを得ています。また、高齢者にとっても無限の可能性を秘めた子どもたちと触れ合うことで、活力をもらい、生きる張りにつながっています。有効的な活動により保育理念に沿った楽しい時間を大切にしています。


2. 保護者および地域の子育ての支援の推進
つくし保育園東戸塚では、地域の子育て支援に力を入れています。園が位置する地域はマンション等の集合住宅が多く、町内会の取り組み、交流にも希薄な一方、核家族化が進み、子育てについて相談できない親も多く、潜在的な支援を必要とする家族が多い地域です。つくし保育園東戸塚は、地域との子育て支援関係に十分な取り組みができていなかった点を反省し、地域の子育て支援の推進に力を入れました。園が実施する子育て支援事業については、告知不足を振返り、園のホームページでの告知に力を入れ、取り組んでいます。園庭は建物の2階部分にあり、園庭開放については水あそびを計画して地域の親子に園庭を開放し、安全の面では安心です。また、園見学者へ保育相談等も積極的に行い、近隣への貢献を進めています。園では、近隣のかもめ保育園東戸塚と提携し、2歳児以下の子どもとの交流や、3歳児時点での転園児(2名)を園で受け入れ、地域支援の一環としています。今後、益々期待されます。


【さらなる期待がされる点】
1. 安全な給食の実施
つくし保育園東戸塚の給食は、給食提供サービス事業者に委託してきており、新園での体制作りが優先であったため、給食の委託事業者とのコミュニケーションが不足していた点と共に、食育の取り組みの反省点が挙げられます。食育は、保育の1つの大きな柱であり、保育課程の「食を営む力の基礎」で取り上げられていることを踏まえ、保育の大きな項目であり、この面の強化が望まれます。園の課題として、今年度、園(主に園長、主任、クラス担任)と給食室の定例会議を設定することを定め、食育年間計画書に基づいて協力体制で推進して行く予定とし、成果を期待しています。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

●法人の理念に、「自立性」、「社会性」、「センスオブワンダー」の3項目があり、理念に沿い、保育に対して“感性”が持てるよう職員に指導しています。理念、方針は、「羅針盤」として名刺サイズに印刷し、各職員は常に携帯し、毎朝礼で理念の読み合わせを行い、確認しています。また、職員会議で理念や方針について話し合う機会を持ち、年間指導計画にも組み込み、理念を柱として保育にあたっています。さらに、法人の事業部会議に事業部長、法人系列園園長、主任が出席し、理念に沿って細分化および展開を検討し、実践につなげています。


●性差に関する配慮では、マニュアルの「男女共同参画社会に向けて」において、「性差への先入観による役割分業意識の排除」を規定し、職員に周知しています。全園児が平等に活動できるよう、遊びや行事の役割、持ち物や服装での区別、順番、グループ分けや整列も性別で区分けすることはせず、遊びや役割等については子どもたちが話し合いで決めています。子どもや保護者に対して、父親・母親の役割を固定的に捉えた話し方や表現をしないよう努め、園では母の日、父の日は働く親への感謝の日とし、「勤労感謝の日」として祝っています。職員は、性差について会議等でジェンダーフリーの考え方について話し合っています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

●保育課程は、保育士のため(就労のため)にあるのではなく、子どものためのものであることを全職員に周知した上で、法人の理念、家庭の状況、地域の実態、周囲の環境を考慮した保育課程を策定しています。地域は子育て世代が多く、ニーズも高い実態を加味し、地域の支援を視野に入れて展開するようにしています。保育課程は基本的に、大きく変更することはありませんが年度末に振り返りを行い、全職員で確認し、次年度につなげています。保護者に対しては、入園説明会等で、重要事項説明書(入園のしおり)から保育課程の骨子について説明しています。


●新入児受け入れの際は、短縮保育(慣らし保育)を実施し、期間の目安を定め、家庭の事情、保護者の就労状況を考慮し、子どもが新しい環境に慣れ、安心感をもって過ごせるよう柔軟な対応に努めています。0歳、1歳の新入園児に対しては、保育士の集団担当制としていますが、記録、食事担当保育士は決めています。また、乳児クラスは保育士を1名持ち上がりができるよう配慮しています。


●指導計画は、子ども一人一人の発達や状況、個人面談や保護者懇談会等で把握した保護者の意向を反映させて立案し、作成・評価・見直しは複数の職員で実施しています。乳児クラスは複数のクラス担任で作成し、幼児では3歳〜5歳児クラスの担任で幼児会議を開催し、指導計画を策定し、評価、見直しを行っています。保護者からの意向・要望については、意見を取り入れ、開園2年目から英語教室を実施し、体操では組体操やマット運動、鉄棒等の希望を受け、検討中です。


●3歳児未満および、配慮が必要な子どもについては、個別指導計画を策定しています。特に、配慮が必要な子どもについては、乳幼児会議にて子どもの発達状況を話し合い、保護者との連携を密に行い、横浜市戸塚地域療育センターと情報共有を図りながら変更、見直しを行っています。情報を共有しながら要望や意見を聞いています。個別指導計画の見直しの重要部分については、保護者に説明し、同意を得ています。


●献立は給食委託業者が作成し、季節感のある食材を取り入れて提供し、春の筍、夏はソーメン、スイカなどを提供し、見た目、味、彩を工夫して季節ごとに味わえるようにしています。食材は国産品を使用して安全に配慮しています。食育では、食材に触れる機会や、食材に親しみが持てる機会を持つ等、工夫に期待します。食器は強化磁器を使用し、食具は年齢、用途に応じて備え、箸は長さの種類が違うものを準備して子どもに応じて持てるように指導しています。


●保護者の相談、面談については、事務室、年長児の保育室で行い、プライバシーを確保できるよう配慮しています。保護者からの相談は基本的に担任が対応し、必要に応じて園長・主任から助言を受け、適切に対応できるよう体制を整えています。相談内容は記録し、個人ファイルで管理しています。相談等では主に降園時に受け、行事時では積極的に声かけを行い、話す機会を設けるように努めています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

●障害児保育のための環境整備では、建物はバリアフリー対応を整え、玄関前、障害児トイレも整備し、障害児保育のための環境を整えています。専門機関との連携では、保護者の同意の下、戸塚区福祉保健センターや戸塚地域療育センター、児童相談所、医療機関等に相談、助言や情報が得られる体制があります。園では、日常的に他の子どもとのかかわりを持つよう配慮しています。


●虐待の定義については、マニュアルを整備し、全職員に周知しています。職員は朝の視診をしっかりと行い、保護者の生活環境の変化を把握し、日々、子どもの様子に注意を払うよう努め、関係機関(戸塚区の保健師、児童相談所)に相談できる体制を整えています。また、保護者とのコミュニケーションを多く持つよう心がけています。


●アレルギー疾患のある子どもの除去食対応では、医師の指示書(6ヶ月)に従って適切な対応を行っています。職員に対して、アレルギー疾患についての必要な知識や情報について周知し、会議等で徹底するようにしています。アレルギー児の保護者と連携を密にし、代替食を提供しています。給食時は、専用トレイ、別食器、名札を使用し、調理担当者と保育士で口頭確認を行うようにし、誤配膳がないよう徹底し、必要に応じてアレルギー児の机を別にする等、保育士が隣に付いて誤食がないよう配慮しています。小麦アレルギーの場合には米粉を使用しています。


●文化が異なる子どもへの対応については、外国籍の子どもが在籍しており、文化や生活習慣、考え方の違いを尊重し、子どもたちに外国籍の在籍児を通じてその国の文化について伝え、自然に身近に他国の文化に触れ、世界の絵本等で伝えています。外国籍に係わる保護者については、意思疎通が困難な場合は同じ出身の日本語が堪能な保護者に仲立ちしてもらいながら説明を行っています。


●保護者からの苦情などに関して、入園のしおりに、苦情・相談の窓口担当者、本社相談窓口フリーダイヤル、戸塚区役所相談窓口を明示し、玄関に第三者委員の氏名を掲示しています。また、要望や意見等を聞く機会として、行事後や年度末(CSアンケート)に保護者へアンケートを実施し、利用者満足に取り組んでいます。意見を表明するのが困難な園児や保護者に対しては、保育士等が声かけを行い、相談しやすい雰囲気作りをしています。


●苦情・要望があった場合は、担当者を園長とし、第三者委員、外部の権利擁護機関や他機関の苦情解決窓口の掲示を行い、体制を整えています。保護者からの要望等は、保育参加での試食会や、保護者の懇談会後に聴き、行事後のアンケートでも意見を聞く機会を設けています。意見を表明し難い保護者や子どもには、話しかけるように配慮し、子どもの意見は他の子どもがいないところで聞くように配慮しています。


●事故やケガについて、保護者への連絡については、ケガの部位、軽重にかかわらず、十分説明を行い、速やかな対応に努め、記録しています。


●外部からの侵入に対して、年1回、不審者侵入を想定して不審者対応訓練を実施しています。建物は警備会社との契約により安全を確保し、玄関はICカード以外は入室できない構造であり、訪問者には必ずインターホンで確認してから開錠しています。不審者情報は、戸塚区役所、法人、警備会社、戸塚区防犯メールから入手して情報を得ています。

4 地域との交流・連携

●地域の子育てニーズは、交流保育、プール開放(および園庭開放)、育児相談を通して子育てのニーズを把握しています。育児講座はホームページでお知らせし、子育て支援センターや戸塚区役所にポスターを掲載して周知し、今年度は食育を行い、野菜をおいしくする調理法の講習を実施しました。


●地域への園の理解促進のための取り組みとして、行事の際は事前に近隣に挨拶を行い、行事に招待しています。子育て支援センターを通して、子育て親子に園の案内を配布し、敬老の日には同建物のデイサービスセンターの高齢者の方々を招待し、園の取り組みや子どもの様子を見てもらう機会を設けています。また、地域の町内会のお祭りや、避難訓練に参加し、年始の賀詞交歓会には園長が参加して交流を図っています。5歳児は東品濃小学校1年生と年4〜5回交流を行い、小学校見学や公園で遊ぶ機会を定期的に設けて就学につなげています。近隣の方とは、プール開放時等、交流の機会により友好的な関係を築くよう努めています。


●ボランティアの受け入れマニュアルを整え、職員に周知しています。ボランティアの受け入れ実績では、中学生、高校生のボランティアを受け入れており、受け入れ担当は園長とし、受け入れ時にマニュアルに沿って園の基本方針や利用者への配慮を説明し、守秘義務等について伝え、理解を促しています。ボランティアの受け入れでは記録を残し、感想や意見を提出してもらい、運営の参考にしています。


●実習生の受け入れでは、実習生の受け入れマニュアルがあり、受け入れ担当は園長とし、事前にオリエンテーションで基本方針、活動内容、利用者への配慮、留意事項を十分説明して理解を促しています。実習では、実習生本人の希望を聞いて実習プログラムを作成し、効果的な実習を進め、毎日、昼には反省会を行い、実習終了日には意見を聞き、園の運営の参考にしています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

●職員の守るべき法・規範・倫理等は、心得マニュアルがあり、心得集を名刺サイズに羅針盤として携帯し、常に確認できるように、職員は守るべき倫理を遵守しています。経営、運営状況等の情報は、法人の決算報告書、横浜市役所へ提出する事業計画・事業報告にて公表し、ホームページにも開示しています。リスクマネジメントでは、会議で他施設の事例等について検討し、検討会で検証し、職員は守るべき規範について再確認しています。


●環境整備では、横浜市の3R夢(スリム)プランに賛同し、分別、ゴミの減量を心がけ、産業廃棄物事業者を利用し、節電を心がけ、天窓での通風を取り入れ、熱置換システムの採用や、節電ガイドラインの設定等を実施しています。保育では、空き箱や廃材を使用した活動を行う等、リサイクルの意識を培うよう努め、法人全体で環境への取り組みを強化しています。


●法人で中・長期的計画が策定され、計画に沿って園で事業計画、年間行事予定を策定しています。平成29年4月には戸塚に新園を開園され、つくし保育園は4園となり、人材の確保・新人職員教育、育成、即戦力なる職員の異動等、次代を担う主任、主任候補の育成を図って行きます。外部の機関や専門家などのアドバイスでは、法人系列他園の園長、元公立保育園の園長、大学の有識者等から指導、助言を受け、法人理事にも専門家が在籍し、適切なアドバイスを得て、より良い園運営に生かしています。

6 職員の資質向上の促進

●法人で中・長期的計画が策定され、計画に沿って園で事業計画、年間行事予定を策定しています。平成29年4月には戸塚に新園を開園され、つくし保育園は4園となり、人材の確保・新人職員教育、育成、即戦力なる職員の異動等、次代を担う主任、主任候補の育成を図って行きます。外部の機関や専門家などのアドバイスでは、法人系列他園の園長、元公立保育園の園長、大学の有識者等から指導、助言を受け、法人理事にも専門家が在籍し、適切なアドバイスを得て、より良い園運営に生かしています。


●法人の人材管理制度を基に、各職員、保育所の自己評価を実施しています。法人独自の「保育所の自己評価」は園だよりに公表しています。職員の技術指導については、主任が日々の全体の保育を把握し、職員個々にアドバイスを行い、外部からも元公立保育園出身の園長から保育技術等の指導を受け、職員の技術向上の研鑚を図っています。業務改善については、法人にて改善発表会が設けられ、エントリーして、職員の質の向上に役立てています。外部講師では英語、体操の専門講師が実地指導を含め、職員も指導を受けています。


●職員の自己評価は、横浜市の評価票・ガイドラインに沿い、各職員の年間目標の設定に基づいて実施しています。自己評価は、年間保育計画に沿って振り返り、子どもの活動内容、結果だけでなく、子どもの育ちや意欲、取り組む過程等を大切にして行っています。自己評価は振り返りを行い、次に反映させています。


●人事考課の基準に、習熟度に応じて期待水準が定められ、それに応じて役割を役割分担表に反映させています。園の業務は、役割分担、クラス担当を決め、可能な限り権限を委譲し、自主判断が困難で確認すべき事柄に関しては園長、主任の判断を仰いでいます。上期、下期には職員と面接を行い、個々の目標を共有し、期の途中でも達成状況の進捗状況を把握し、意見交換を図り、課題については職員会議に提案できるようにしています。

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