かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスク日吉東保育園(10回目受審)

対象事業所名 アスク日吉東保育園(10回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 223 - 0061
港北区日吉7-20-44
tel:045-566-2226
設立年月日 2006(平成18)年05月13日
公表年月 2017(平成29)年08月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の特色】
・立地および施設の概要
園は東急東横線日吉駅から徒歩15分の住宅街にあります。園舎は3階建て鉄筋コンクリート造りであり、185uの広さの園庭があります。平成18年に開設し、定員0〜5歳児90名のところ86名が在籍しています。すぐ横に東海道新幹線の高架があり、近くには日本大学高等学校・中学校があります。

・園の特徴
園の理念を「子どもには情熱をもってその心をよく観察し、創意工夫をして優美に接しましょう」としています。設置法人から派遣される専任講師によるリトミック、体操教室、英語教室が毎週あり、体を使ったり歌を歌って、リズム感や運動能力を養い、外国文化に触れ、また、年間食育計画に基づき野菜の栽培やクッキング保育を行っています。5歳児はバイオリンを取り入れています。

【特に優れていると思われる点】
1. 遊びこめる環境作りと養護面の環境構成の充実のための園内研修の取り組み
平成28年度の園内研修テーマに「子どもの発達に見合った玩具・教材・用具の充実や、養護面の環境構成の充実(羞恥心・くつろぎスペース)を図り、子どもたちが主体的に活動できる環境作り」を掲げ、クラスごとに具体策を作成して保育士一人一人が改善意識を持って取り組み、成果をあげています。
・コーナー作り
 コーナー設定が難しい間取りの保育室では、必要時にジョイントマットやシートを敷き、手作りの衝立を置き、簡易的に複数のコーナーを設置できるようにしました。
・くつろぎスペース
 0歳児の保育室は天井の蛍光灯に薄手の布で天蓋をつけてあり、天井を低くし光を和らげることで落ち着いた雰囲気になるよう工夫しています。また、1歳児室の絵本コーナーの横にジョイントマットを敷くことにより、以前は絵本を持ち歩いて読んでいた子どもたちが、決まったスペースを作ることでマットに座り落ち着いて絵本を読む姿が増えました。また、ジョイントマットに寝転がってくつろぐ子どもたちの姿も見られるようになりました。
・子どもの羞恥心や人権に配慮したスペース
 0、1歳児室のサークルに目隠しをして、羞恥心や人権に配慮し、着替えやオムツ替えができるようにしました。子どもたちに声をかけ促して、サークルの中で着替えをする姿が多くみられるようになりました。

2. 職員の資質向上への取り組み
中期計画の項目に「職員のスキル向上」を掲げ、平成27年度に続き平成28年度実行計画を作成し、2年間にわたって職員の資質向上を目指しています。園内研修テーマである環境構成について意見を出し合い、業務マニュアルを読み合せてルールの基本を再確認し、他クラスに入って保育内容を見直し、研修(設置法人内研修、横浜市・港北区主催の研修)に参加するなど、多面的に取り組んでいます。また、昼会議のほかにリーダー会議(月2回)・サブリーダー会議(月2回)・クラス会議(毎週)を設けて発言する場を多く設け、意思統一と連携を図りました。これらの活動を通して、職員の資質向上を図り、かつ、職員は担当クラスのみでなく園全体への関心を持つようになっています。 

3. 保護者との協力
保護者会組織があり、園長が常にコミュニケーションをとって、2か月ごとに行う保護者会の会場として保育室を提供し、保護者会議事録(行事に関する諸連絡、役員から園への要望など)を園内に掲示しています。保護者会と園が協議して、子どもの安全確保のための駐輪場ルールを作ったり、行事の前に保護者として何か協力できることは無いか相談するなど、園を支える保護者の主体的な活動となっています。ほかに、園は保護者に呼び掛けて、生活発表会に向けた衣装などの準備を行う「手作り会」を設け、保護者間や職員とのコミュニケーションの場にしています。

【特に改善や工夫などを期待したい点】
1. 異年齢児の交流の場
朝夕の合同保育や散歩などで子どもたちは異年齢で交流をしていますが、それ以外に室内に、日常的に異年齢児が交流できるような場を設けることが期待されます。

2. 実習生の受け入れ
実習生を積極的に受け入れて、実習生と職員の気づきを園運営に活かすことが期待されます。

3. 送迎時の子どもの様子に関する情報提供
保護者アンケートによれば、園は、園の取り組みを保護者に伝え、保護者もよく理解していると思われますが、日々の送り迎えの際のお子さんの様子に関する情報交換については、保護者の不満がやや高くなっています。子ども一人一人のその日のエピソードを伝えるために、子どもの記録のとり方、遅番職員への申し送り方法も含めて、さらなる工夫が期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・保育園業務マニュアルに「人権」の項目があり、研修で子どもの人権尊重について学び、子どもの人格を尊重して保育に当たっています。

・子どもに対して威圧的な言葉遣いや無視、名前の呼び捨てや罰を与えるような不適切な保育が行われないよう、職員間で確認し合っています。

・子どもが職員や友だちの視線を気にせず一人でいたいときには、衝立を利用して子どもが一人になれる空間を確保したり、保育室のコーナーや事務室、階段の踊り場などを利用しています。

・職員は入職時に、ボランティアや実習生にはオリエンテーションで守秘義務があることを説明し、誓約書を提出してもらっています。

・保護者には入園時に、個人情報の取り扱いについて説明し、ホームページへの子どもの写真の掲載については、入園時に書面で意向を確認しています。

・個人情報に関する記録は基本的に持ち出し禁止とし、事務所の施錠できるキャビネットに保管、管理しています。

・職員は、男女の固定観念を持ち込まないように留意し、遊び、持ち物、整列、順番などに、性別による区別をしないようにして保育を行っています。

・職員会議で、職員の言葉遣いや男の子・女の子の固定観念を持たないように話し合い、保育の中で性差による区別をしないように意識しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・年間指導計画・月案・週案は保育課程に基づいて年齢ごとに作成し、0〜2歳児と特別な配慮の必要な子どもには個別月間指導計画を作成しています。

・入園前面談で、保護者から入園時家庭調査票、健康調査票、お子様の状況についてなどの書類を提出してもらい、生育歴や家庭の状況を把握しています。

・衛生管理マニュアルに基づいて職員が清掃を行い、実施後は清掃管理表に記入して、園内を清潔に保っています。

・0〜2歳児は個別指導計画を作成し、特別な配慮が必要な子どもには、3歳児以上でも個別指導計画を作成しています。

・乳児は室内に作ったマットの山によじ登るときに順番を待ち、幼児は散歩で公園に行く途中の交通ルールなどを通してルールや社会性を学んでいます。

・園庭のプランターでナスなどを栽培し、おたまじゃくしを飼育して生き物に親しみを持つように配慮しています。

・保育室で年齢に応じてリトミックやリズム遊びで自由に体を動かして遊んでいます。

・子ども同士のけんかは、職員は危険がないように見守り、年齢に応じて自分たちで話し合い、解決できるように支援しています。

・行事後のアンケートで保護者の意向を把握し、年度末のアンケートや毎年受審する第三者評価のアンケートで保育方針の理解度を把握しています。

・0〜2歳児は個別に連絡ノートで、3〜5歳児はクラスの掲示で園での子どもの様子を伝えています。

・クラス懇談会を年2回行い、保育参観は年1回、個別面談は年2回行い、年長児はこれに加えて就学に備えて10月に行っています。

・保護者会組織があり、保護者会とは園長が常に情報交換し、常にコミュニケーションをとっています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・入園後の子どもの成長発達は、0〜1歳児は毎月、2歳児は2か月毎、3〜5歳児は3か月毎に児童票に、また、健康調査票、身体測定表に記録しています。

・園は特に配慮を要する子どもも受け入れており、月一回職員会議の中でケース会議を開いています。障がいの特性を考慮した個別指導計画を立て、日々の記録を取り、評価、反省を経て指導計画の見直しを行っています。

・虐待対応マニュアルがあり、虐待が明白になった場合には、設置法人や港北区こども家庭支援課、横浜市北部児童相談所に通報できる体制にあります。

・食物アレルギーのある子どもについては、かかりつけ医の生活管理指導表に従い、除去食を提供しています。

・苦情解決責任者は園長とし、第三者委員の名前と連絡先を掲示し、苦情申し出の仕組みについては重要事項説明書に記載しています。

・健康管理マニュアルに基づき、毎日の状況を連絡ノートや送迎時の保護者との会話と子どもを観察することで一人一人の状況を把握し、記録しています。

・入園時に保護者から児童健康調査票を提出してもらい、既往症や健康状態を把握し、入園後は看護師が毎日乳児の連絡帳を確認しています。

・嘱託医による健康診断を年2回、嘱託歯科医による歯科健診を年1回実施し、結果は看護師がコメントを記入して書面で全保護者に知らせています。

・感染症が発症したときは、看護師が玄関のお知らせボードに発症状況と、感染症に関する注意事項を掲示し、保護者全員への周知を図っています。

4 地域との交流・連携

・夏祭り、音楽鑑賞会、運動会などの園行事や育児講座を、ポスターを掲示して知らせ、複数の地域住民の参加を得て、参加者から園に対する要望などを把握するように努めています。

・港北区の園長会、港北区日吉宮前地区子育て連絡会などに参加して、地域の子育て事情を知り、子育て支援ニーズへの対応の検討を行っています。

・地域での子育て支援サービスとして、一時保育の提供と絵本の貸し出しをしています。

・育児相談は、毎週火曜日を育児相談の日として門扉に掲示して受け付けるとともに、園見学者や絵本の貸し出し利用者からも随時受け付けています。

・横浜市北部児童相談所や港北区福祉保健センター、横浜市総合リハビリテーションセンターなどとは電話で連絡を取り合い、日常的な連携ができています。

・自治会に加入しており、港北区昔話紙芝居読み聞かせボランティアグループ「たまてばこ」に、誕生会で読み聞かせをしてもらいました。

・ボランティア受け入れマニュアルに基づきボランティアに園の方針や子どもへの配慮事項、守秘義務や個人情報の取り扱いなどを説明しています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・子どもの成長に合わせて年間、月間、週間の各指導計画を立て、子どもの心の育ちや意欲、取り組む過程などを確認しながら指導をしています。

・組織・職員が守るべき法・倫理・規範などについては、職員には入社時研修で周知しており、就業規則に、倫理規程、服務規程を明記しています。

・経営・運営状況については、設置法人のホームページで公開しています。

・ゴミ減量化・リサイクルの取り組みとして、コピーでの裏紙使用、エコキャップの回収などをし、節電、節水など省エネルギーを職員は心がけています。

・設置法人の理念・基本方針を事務室に掲示し、常に確認できるようにしています。

・平成26年度〜28年度までの中期計画を策定しています。

6 職員の資質向上の促進

・「実習生・ボランティアガイドライン」があり、職員には入社時の研修や職員会議で、実習生受け入れの趣旨や方針を周知しています。

・設置法人作成の「保育士人材育成ビジョン」に基づき、各職員の持つ知識や経験年数に応じた人材育成計画が策定されています。

・設置法人の研修担当者が、ビジョンに基づき経験年数に応じた階層別研修と非常勤職員でも受講することができる自由選択研修計画を作成しています。

・職員は年度初めに「個人別年間研修計画」を作成して研修を受講し、半年ごとに園長と面談して達成度を確認し、次期の計画に反映しています。

・非常勤職員にも園の状況を把握できるよう、会議録や研修報告書を回覧し、日々の職員連絡ノートを必ず確認してから業務にあたるようにしています。

・職員は自己査定シートをもとに、年2回自己評価を行っています。また、毎年受審する第三者評価で、職員の自己評価や事業者評価を通じて、自己評価を計画的に行う仕組みになっています。

・園長は個人面談を年2回行い、職員の満足度・要望などを把握しており、いつでも相談に乗れる体制をとっています。

・保育園業務マニュアルに園長・主任・保育士の職務分担を明文化しています。

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