かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスク日吉本町第二保育園(5回目受審)

対象事業所名 アスク日吉本町第二保育園(5回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 223 - 0062
港北区日吉本町2-46-24
tel:045-566-6445
設立年月日 2012(平成24)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年08月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の特色】
・立地および施設の概要
 アスク日吉本町第二保育園は、平成24年4月に開園した5年目の園で、横浜市営地下鉄グリーンライン日吉本町駅から徒歩5分の閑静な住宅街にあります。園舎は2階建ての独立した建物で、1階と2階が保育室、園舎の南側に108平方メートルの園庭があり、人工芝の屋上園庭もあります。定員60名で、現在0歳児から5歳児まで62名が在籍しています。駒林小学校が近く、隣接して系列のアスク日吉本町開善保育園があります。

・園の特徴
 園理念を「子どもには情熱をもってその心をよく観察し、創意工夫をして優美に接しましょう」、園目標を「心も体も元気な子」としています。設置法人から派遣される専門講師によるリトミック、英語、体操教室のほか、幼児教育プログラムやクッキング保育を取り入れ、子どもの楽しむ心や学ぶ楽しさを育んでいます。

【特に優れていると思われる点】
1.子どもの気持ちに寄り添うための園内研修のとりくみ
職員は、子どもと目線を合わせて話を聞き、気持ちに寄り添って、穏やかに接しています。乳児が甘える気持ち、幼児はうれしい、寂しい、おこっているなどの感情を我慢せずに大人に伝えることを大切にしています。園長は子どもの心に寄り添うカウンセリング研修を受けて、園内研修で「子どもへの対応」について職員と話し合っています。“職員は子どもの育つ環境の一部”として、子どもの心を傷つけない注意の仕方、活動を切り上げるときは、子どもが次を楽しめるような声かけをすることなどを職員に伝えています。
  
2.子どもが自由に製作できる環境の工夫
 幼児の保育室に、菓子の空き箱やトイレットペーパーの芯などを、リサイクルボックスに常時用意して、セロテープなども子どもが自由に使って工作ができるようにしています。5歳児が廊下の壁に貼った模造紙に、数人で自由に街の絵を描いてイメージを広げたり、4歳児は、子どもが自由に取り出せるように、はさみや製作の道具をワゴンにまとめ、はさみがきちんと戻ってきたかが一目でわかるように管理して、自由に作品を作っています。2歳児から個人作品ファイルを持ち、自由に描いた絵やワークなどを日々綴じて、作品として大切に残しています。

【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.保護者同士をつなげる支援
昨年度、保護者に夏祭りのゲームコーナーの担当や運動会の準備のお手伝いを募りましたが、参加者がなく、今年度は行事当日のお手伝いを掲示して募集し、数名の協力を得ました。今後さらに保護者が参加しやすいように工夫をして、園と保護者が協力して取り組む雰囲気をつくり、保護者同士が繋がりをもてるような働きかけをすることが期待されます。

2.地域との連携を図り、地域に根差した保育園に
町内会に加入していますが連携はなく、園が行っている育児相談に参加者はありません。隣接している系列園から情報が得られ、子どもたちの交流事業には参加できるという理由から、幼保小連携会議に出席していません。周囲は子育て支援が盛んな地域ですので、園として独自にネットワークに参加して地域の子育て支援ニーズを探ったり、地域のボランティアを受け入れたりして、地域に根差した園となることが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・運営理念は「安全・安心を第一に」「想い出に残る保育を」「利用者のニーズにあった保育サービスを提供」で、基本方針は@子どもの「自ら伸びようとする力」「後伸びする力」を育てる保育を A子どもの感受性や好奇心を自然な形で伸ばす「五感で感じる保育」の充実としています。

・個人情報取扱ガイドラインがあり、個人情報の利用・開示・訂正・利用停止の項があり、必要に応じて設置法人が改訂しながら、その都度職員に周知しています。他園での個人情報流出のニュースを共有して、注意喚起しています。職員には入職時、ボランティアや実習生はオリエンテーションで守秘義務があることを説明し、誓約書を提出してもらっています。

・遊びや行事の役割を男女で分けず、子どもが好きなことができるようにしています。名簿の順番は入園順で、グループ分けの際も幼児は子どもが話し合って決めています。

・虐待の定義について職員会議で話し合い、子どもへの関わり方について職員の意識の確認をしました。子どもには「〜しようね」という言葉かけで、せかしたり強制したりすることの無いよう、職員に伝えています。職員間で気になる対応があった場合は園長に報告し、園長が指導しています。

・保護者が外国籍の子どもを受け入れる場合は、外国籍の家庭の文化や生活習慣、考え方を尊重した対応を心がけ、日本の習慣を押し付けないよう配慮しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・各クラスは、子どもの年齢・興味・関心に合わせておもちゃや絵本、教材を、子どもが自分で選んで取り出せるように低い棚に置いています。乳児には、広い空間を棚やパーテーションで区切り、マットを敷いて座って落ち着いて遊べるようにしています。

・幼児は年齢に応じて、一斉活動で友達と協力して行う遊びを取り入れ、ルールのあるゲームをしたり、お神輿づくりをしたりしています。

・園庭の畑やプランターでナスやラディッシュ、さつまいも、ピーマン、エリンギ、ほうれん草などを育て、クッキング保育や給食に利用したり、製作に利用したりしています。5歳児は生長の過程を観察絵日記にしました。
・3歳児から粘土遊びをしています。5歳児はワークで文字を書いたり、絵を描いたり、モンテッソーリ教育の「お仕事の時間」として、0歳児からチップ落としなど簡単なものから始め、幼児は週1回1時間程度、自分の好きな教材を使って集中して落ち着いた時間を過ごしています。

・毎週金曜日の午前中に、幼児の縦割り保育を行っています。担任同志が相談してグループを決めた子どもたちが、一緒に遊んだり、着替えを手伝ったりしています。

・幼児は秋に川崎市高津区の農園に出かけ、芋ほりをしています。近隣の鯛が先プレイパークなどで自然に触れる体験を持っています。

・天気の良い日は散歩や園庭、屋上園庭で遊ぶなど、屋外に出るようにしています。人工芝の屋上と、土の園庭を遊びで使い分け、縄跳びやボール遊び、プールなどをしています。

乳幼児突然死症候群への対策として、0歳児は5分ごと、1歳児は10分ごとに呼吸チェックを行い、記録しています。2〜5歳児クラスについても30分ごとのチェックを日誌に記録しています。

・トイレットトレーニングは、1歳児の排泄状況はチェックリストに○×△で記入し、排尿の間隔があき、興味のある子どもから便座に座る練習を始めています。園での排泄状況は保育連絡ノートで保護者に伝えて、家庭と連携を取って、家庭と同時進行で無理なく進めるようにしています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

保育課程は子どもの発達過程に応じて、子どもの健全な育ちを支援していくように作成され、基本方針、園目標を基に家庭状況や保護者の就労状況、地域の実態をも考慮して子どもの最善の利益を第一義にしています。

・保育課程に基づき、子どもの発達や状況に応じて、年間指導計画、月間指導計画、週案を作成しています。月間指導計画、週案共に評価・反省の欄を設けて、必要事項は次月(週)の指導計画に反映させています。

・0〜2歳児については、月間指導計画に基づいた個別指導計画を、一人一人の発達に合わせて作成しています。幼児についても特に配慮が必要な子どもには、個別指導計画を作成しています。個別指導計画の作成や見直しにおいて、離乳食の進め方やトイレットトレーニングなど保護者との連携が大切な事項は、個人面談や送迎時に保護者に説明して同意を得ています。

・職員はアレルギー性疾患に関する社内研修を受講し、食物アレルギーのほか、花粉症やアトピー性皮膚炎などについての知識を得ています。食物アレルギーのある子どもは、医師からの「生活管理指導表」と保護者の承諾書を提出してもらい、それを基に除去食を提供しています。

・設置法人制定の健康管理マニュアルに基づき、登園時にはしっかり子どもの様子を観察し、0、1歳児は一日3回検温するなど、子ども一人一人の健康状態を把握して記録しています。

・連絡帳の裏表紙に予防接種を受けたときにチェックする表を貼り、接種状況が一目で把握できるようになっています。
・身長・体重を毎月計測してグラフに表し、子ども一人一人の発育状況を把握しています。卒園のときに、装丁して子どもたちに渡しています。

・設置法人制定の衛生管理マニュアルがあります。設置法人が各園の意見をまとめて毎年マニュアルの見直しをしており、改訂があったときは、全員で確認をしています。清掃を毎日行い、終了後は清掃チェック表に記録しています。園外についても清掃を行い、園舎内外とも清潔に保たれています。

・設置法人が定めた安全管理マニュアルに、事故・災害時の対応、事故防止策などが明記され、布団庫など背の高い家具は金具で固定し、その他のものは滑り止めマットなどで転倒防止策をとっています。

・毎月地震・火災に備えて通報・避難訓練を実施し、設置法人内の階層別研修や、消防署員による救急救命法の園内研修で、心肺蘇生法やAED(自動体外式除細動器)の使い方を身に着けています。

・警備会社の通報システムを導入し、各保育室内、散歩中も園の携帯電話と携帯通報装置で緊急連絡をとることができます。今年度から不審者対応訓練を年2回行うことになり、実行しています。不審者が園に来た場合は合言葉を決めて、不審者を刺激しないように職員に知らせることにしています。

4 地域との交流・連携

・運動会に第三者委員の方を招き、運動会と夏祭りに卒園児を招待しています。

・園長が港北区園長会に参加し、地域の子育て支援ニーズに関する検討を行っています。幼保小連絡会議には出席していませんが、隣にあるアスク日吉本町開善保育園からその内容を聞き、交流事業に参加させてもらっています。中学校の職業体験を受け入れています。

・園にAEDがあることを、門扉に掲示して知らせています。                            

・戸外活動で近隣の鯛が崎公園、綱島のログハウスや野毛山動物園、夢見が崎動物公園などを利用しています。

・自治会に加入していますが、地域との関わりはほとんどなく、地域住民との交流を通して施設への要望を把握するには至っていません。また育児相談を木曜日の午後に開催していますが、1組の利用しかありません。

・地域の医療機関には子どもの体調の相談をしたり、港北区福祉保健センターとは情報交換などで連絡を取り合い、また、横浜市総合リハビリテーションセンターや横浜市北部児童相談所、港北区福祉保健センター、などとは日常的に連携を図っています。

・散歩で出会う地域の方に積極的に挨拶をし、ハロウィンのときに近隣の花屋さんに協力を仰いで実施しています。また、年長児が近隣の高齢者施設を訪問し、交流しています。

・運動会は駒林小学校の体育館を借りています。隣の系列園アスク日吉本町開善保育園にはお楽しみ会の会場をして利用させてもらうなど、日常的に交流があります。

・「日吉地区子育ち通信」を掲示して、地域の子育て支援情報を提供し、保護者が地域に関心が持てるよう配慮しています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・設置法人の運営方針・基本方針と園独自の園理念を園玄関に掲示しています。

・設置法人から系列園で不正、不適切な事例が発生した場合、内容がファックスで知らされ職員に周知しています。重大案件は自園で発生した場合の対処法や未然防止策を話し合い、検討結果を設置法人に提出しています。

・ゴミ減量化・リサイクルの取り組みとして、リサイクルボックスを設置し、集まった空き箱、トイレットペーパーの芯、牛乳パックなどを製作に活用しています。また、コピーでの裏紙使用もしています。節電、節水など省エネルギーを職員は心がけ、園では、もったいないばあさんのイラストを手洗い場に貼り子どもへ節水を呼びかけ、幼児トイレにトイレットペーパーの使用量の目安となる絵を貼り、使い過ぎないようにしています。玄関で、太陽光発電の発電量を見ることができます。

・パジャマの着用廃止、行事予定の中止など重要な変更事項は、事前に保護者に文章の送付と園内掲示で知らせ、送迎時に意見交換を行い決定しています。

6 職員の資質向上の促進

・設置法人作成の「人材育成ビジョン」に経験年数、職階別に役割・期待水準が、保育園業務マニュアルに園長・主任・保育士の職務分担が明文化されています。園長は可能な限り、現場職員に権限を委譲しています

・設置法人伝達定期的に開催する園長会議で得た他園の工夫事例や改善事例を参考に職員会議や昼礼などで勉強会を開いています。

・設置法人の研修担当者が、職員の研修ニーズにも配慮した研修計画を作成しています。経験年数に応じた階層別研修の受講は常勤職員に義務付けられ、自由選択研修は非常勤職員も受講することができます。また、「けいれん」「嘔吐処理」「心肺蘇生法」「環境設定について」「食育について」などをテーマに園内研修を行い、テーマによって非常勤職員も参加しました。

・保育園業務マニュアルは、非常勤職員もいつでも見られるように事務室に保管しています。非常勤職員も常勤職員と同様に園の状況を把握できるよう、職員会議、研修報告書などの記録を回覧するほか、職員間の「申し送り帳」を必ず確認してから業務にあたるようにしています。

・毎年受審する第三者評価による職員の自己評価や事業者評価を通じて、自己評価を計画的に行う仕組みになっています。保育所の自己評価は、理念、基本方針、保育課程に沿って行われており、3月にクラスの振り返り、園の振り返りを行い、園だよりとクラスだよりで保護者に知らせています。

・園長は、職員の保育業務に関する改善提案や意見を、職員会議や年2回の個人面談、日常会話の中で把握しています。また、年度末にアンケートを実施し、1年間を振り返っての反省、翌年度の希望のクラス、意見、要望を把握しています。

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