かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスク大船保育園(4回目受審)

対象事業所名 アスク大船保育園(4回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 247 - 0006
栄区笠間3-1-4
tel:045-897-6765
設立年月日 2013(平成25)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年08月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の立地・特徴】
・立地および施設の概要
アスク大船保育園は、平成25年4月1日に開園し4年目を迎える園です。生後57日目以降から就学前児童を対象とし、定員は0〜5歳児の60名で、現在62名が在籍しています。園は、JR大船駅笠間改札口から徒歩7、8分の県道沿いにあり、周辺はマンションや住宅のほか、公園や緑も多い環境にあります。園舎は2階建てで、敷地内に園庭があり、屋上園庭から大船観音を望むことができます。
・園の特徴
園目標は、「あかるく たのしく げんきにあそぼう!」で開園時に作成しています。設置法人グループ内から派遣される専門講師による英語、体操、リトミック教室の保育プログラムがあり、子どもたちは異文化に触れたり、運動をしたり、音楽に合わせた表現活動を楽しんでいます。その他職員による幼児教育プログラム、クッキング保育など多様なプログラムを用意しています。

【特に優れていると思われる点】
1.積極的な戸外遊び
 園庭活動のほか、公園遊び、散歩など毎日積極的に戸外に出ています。園周辺には大小さまざまな公園があり、年齢や発達、目的に応じ、選んでいます。遊びの中で、動植物を見つけ、図鑑で調べたり、製作をするなど、子どもの観察や発見を聞き、保育に取り入れています。また、散歩中に出会った地域の人から、川にいる鳥や魚の名前を教えてもらい、帰ってから図鑑で再確認することもあります。路地に入り、この道がどこに繋がっているかを予想しながら歩くなど子どもたちは楽しんでいます。

2.保育に対する保護者の理解を深めるための取り組み
第三者評価の保護者アンケートでは園の理念や方針の認知度は83%となっており、園の丁寧な取り組みが伺えます。子どもの1日の様子を伝える方法として、2〜5歳児クラスは玄関の掲示板に「今日の様子」をクラスごとに掲示しています。過去の「今日の様子」はクラスごとにファイルし、同じく玄関に展示してあり、保護者はどのクラスのファイルも読むことができます。2歳児クラスの掲示は、個別の連絡ノートでのやりとりを終了する3歳児クラスへの準備段階としての意味も含んでいます。また、「お散歩情報」を作成し、玄関に掲示しています。園からの所要時間のほか、遊具・広場のある無し、おすすめポイントなど写真やイラスト入りで紹介しています。職員が見つけた新しい公園などリニューアルをしており、職員の保育での活用はもちろんのこと、保護者への情報提供ツールとしても機能しています。

3.地域に開かれた園としての積極的な姿勢
開園から3年ほどですが、地域に開かれた園として、積極的に取り組んでいます。園の夏祭りには、近隣の方を招待して、10組以上の参加を得ています。地域の公民館の夏祭りで、子どもたちは参加している高齢者に踊りを披露し、交流を図っています。小学校の5年生が来園し、児童が運動会で披露したソーラン節を教えてもらったり、5歳児クラスが小学校に出向き、1年生とリズム遊びや給食試食会を行うなど、連携を図っています。また、地域のお祭りの際、神輿の休憩場所として園庭や駐車場、水道、電気コードなどを貸し出しています。地域の子どもの安全を守るため「子ども110番の家」活動に協力しています。

【特に改善や工夫などを期待したい点】
1. 今後に活かすため、保護者の今年度の意見や要望のファイル化
今年度寄せられている保護者からの意見や要望はファイルされていません。口頭でのやりとり、個人面談時などさまざまな状況から出される意見、要望などはまとめてファイルし、今後に活用されることも期待されます。

2.マニュアル類の活用
職員が、分からないことが起きたときや業務点検の手段として、また、研修受講が難しい非常勤職員のスキルアップの一助として、マニュアル類の定期的な読み合わせや園内研修で理解を深めるなど、非常勤の職員も含めてマニュアルを活用できるようにすることが期待されます。


 

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・設置法人の4項目からなる運営理念と子どもの「自ら伸びようとする力」「後伸びする力」「五感で感じる保育」の充実を基本方針として掲げており、子ども本人を尊重したものとなっています。園は平成25年4月の開設時に掲げた目標「あかるく たのしく げんきにあそぼう!」を継続し、保育にあたっています。職員は入社時に研修を受け、理解をした上で実践につなげています。職員会議時には、園長が折にふれ理念や方針に基づいて保育を考えるようにと話をしています。

・子どもへの言葉かけや声の大きさについて威圧的にならないよう職員間で配慮し、せかしたり強制したりしないよう職員は心がけ、子どもの思いを尊重しています。注意する場面でも子どもの自尊心を傷つけないように、一人一人の気持ちや発言を受け入れられるよう配慮しています。

・個人情報の取り扱いや守秘義務について職員に周知しています。個人情報の含まれる書類の持ち出しを禁止しています。入園説明会において、個人情報の取り扱いなどについて保護者と承諾書を取り交わしています。

・性差への先入観による役割分業意識を植え付けないために、遊び、持ち物、整列、順番などに、男女の固定観念を持ち込まないようにしています。職員会議で、職員の言葉遣いや男の子・女の子の固定観念を持たないように話し合っています。

 

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・保育理念、基本方針に基づいた保育を実践するために、それらを保育課程に明記しています。保育課程に基づいた年間指導計画から月間指導計画、週案を作成しています。職員は、昼礼、毎月の職員会議(ケース会議含む)で話し合いや、振り返りの時間を設け、子どもの様子を共有し、保育に活かしています。

・2歳児クラスまで月間の個別指導計画を作成しています。計画は柔軟に変更・見直しを行っています。保護者には離乳食の進め方、午睡時間、トイレットトレーニングなど、一人一人の成長過程の把握が必要な事項で説明し、同意を得ています。

・保育内容の遊びでは、子どもの年齢、発達に応じたおもちゃ、教材、廃材、絵本が用意してあります。また、活動や遊びに合わせた保育環境を作っています。合同での保育や散歩、園庭遊び、行事を通じて異年齢の子ども同士日々関わっています。天気の良い日は散歩、公園、園庭など積極的に戸外活動を取り入れています。散歩では年齢や発達段階に応じて、歩く距離や公園、発達段階に応じた遊具を選ぶようにしています。近くの川にいる鳥や魚の名前を地域の人に教えてもらい、園に帰ってから図鑑で調べたり、散歩をしながら道がどこに繋がっているかを予想しながら歩き、地域に関心を持つよう工夫しています。リトミックや体操教室も1歳児クラスから発達段階に合わせ、内容を替えて行っています。

・食事、排泄、睡眠については一人一人の発達状況・健康状態や生活パターンを把握・考慮しながら、保護者と連携を取り、家庭との連続性を心がけています。毎月給食会議を開き、出された意見は設置法人の栄養士のミーティングで報告し、献立や調理の工夫に活かしています。栽培活動、クッキング、食環境整備は年齢発達に応じて実践しています。

・0〜2歳児には個別の連絡ノートがあります。その他送迎時のやりとり、園だよりなど毎月の配付物で情報提供をしています。2〜5歳児クラスは玄関の掲示板に「今日の様子」をクラスごとに掲示し、過去の「今日の様子」はクラスごとのファイルに保管し、保護者はいつでも確認する事ができます。親子行事では、保護者同士の親睦を図るため、懇談会や親睦会の時間を設けています。

 

3 サービスマネジメントシステムの確立

・入園時に把握した生育歴や生活記録、入園後の成長発達記録、面談記録などは児童票として個人別にファイルしています。0〜1歳児は毎月、2〜5歳児は3か月ごとに発達状況を確認しています。記録内容は事務所に保管し、全職員が共有できるようにしています。進級時には、引き継ぎ内容を記した書面を用意し、新旧の担任で申し送りをしています。その後は、児童票を確認しています。

・職員は、発達支援、虐待、アレルギーなど配慮が必要な子どもの様子については職員会議(ケース検討含む)で報告、話し合い、記録を残しています。障がいの内容や程度に応じてよこはま港南地域療育センターの巡回指導を受ける体制があるほか、設置法人の発達支援アドバイザーから指導、助言を受け、関わり方を一緒に考えています。また、社内や外部の研修で得た最新の情報を基に職員会議で話し合い、日々の保育の中に活かしています。

・意見箱の設置、行事後アンケート、個人面談、クラス懇談会など保護者から意見や要望を聞く機会があります。送迎時にも積極的に話しかけ意向を汲み取るようにしています。第三者委員2名のほか、外部の苦情解決窓口として、栄区子ども家庭支援課の電話番号を玄関に掲示しています。

・健康管理・衛生管理・安全管理などに関する各マニュアルを整備し、マニュアルに基づいた対応や訓練を行っています。行政、医療機関、児童相談所など必要な関係機関・地域の団体をリスト化しています。

 

4 地域との交流・連携

・栄区の園長会、幼保小連絡会、地域の子どもたちとふれあう会での主任児童委員との会合に出席し、地域の情報を得ています。

・地域向けの子育て支援サービスとして、園玄関にミニ図書館コーナーを作り、貸し出しをしています。

・園の夏祭りに近隣の人を招待して、10組以上の参加を得ています。栄区かさまゆうわ館(公民館)の夏祭りで、子どもたちは地域の高齢者と交流を図り、職員は区民祭りに参加し、保育園のコーナーの案内や手伝いを行っています。
笠間小学校の5年生が来園したり、年長児が小学校に出向いています。地域のお祭りの際、神輿の休憩場所として園庭や駐車場、水道、電気コードなどを貸し出しています。地域の子どもの安全を守るため「子ども110番の家」活動に協力しています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・園の中長期的な方向性として、平成25年度〜29年度までの中長期計画を策定し、5年長期計画目標として「異年齢の児との関わりや地域と交流を持ち、大人やほかの子どもたちとの関わりの中で、子どもたちの可能性を引き出し、豊かな心を育てる」「子どもたちが楽しく過ごせる園づくり」を定めています。

・子どもの健全な育ちを中心に作成した保育課程は、毎年年度始めに見直しを行い、常に子どもの姿に合わせたものになるように話し合っています。保育課程、園目標に基づいた各クラスの目標は毎年担任が決めています。保護者には新入園児説明会や年度初めの運営委員会で、園長が基本方針に沿った園としての思いや保育課程の大枠を話しています。保育課程に基づいた各クラスの年間指導計画・月間指導計画への流れについては担任が説明しています。

・職員は年2回自己評価を行い、園長による達成度の評価を受け、また、毎年受審する第三者評価で職員の自己評価を行っています。その後、園としての課題を明確にし、園運営の改善に結びつけています。

・就業規則に、倫理規程、服務規程を明記しています。また、コンプライアンス委員会を設置し、不正があった場合に直接通報できる内部通報制度の仕組みを職員に周知しています。

・設置法人のホームページに、経営・運営状況を公開しています。

・園長会議で、他園の不正、不適切な事例などを検討し、園に持ち帰って昼礼や職員会議で話し合い、不適切な行為を行わないよう職員の意識を高めています。

・設置法人のホームページに企業の社会的責任・環境活動についての法人としての考え方、取り組みを記載しています。園では、エコキャップの意義や目的を保護者に提示しています。

 

6 職員の資質向上の促進

・設置法人作成の「保育士人材育成ビジョン」に基づき、階層別研修、自由選択研修が企画実施されています。職員は年度初めに成長目標、研修目標を設定して「個人別年間研修計画」を作成し、半年ごとに振り返り、園長と面談して目標に対する達成度を確認し、次期の計画に反映しています。

・非常勤職員も常勤職員と同様に園の状況を把握できるよう、職員会議、研修報告書などの記録を回覧しています。設置法人主催の自由選択研修は非常勤職員も必要時は受講することができます。第三者評価に際しての自己評価は非常勤職員も一緒に取り組んでいます。

・計画立案時に計画のねらいを記入し、振り返りにあたっては子どもの育ちや、意欲、活動への取り組みを重視しています。また、職員自らのスキルの反省と見直しも行い、その後の計画に反映させています。

・現場にいる職員が主体的、自発的に判断して保育にあたれるよう可能な限り、権限を委譲しています。主任、園長に連絡や報告をすることで最終的な責任を明確にしています。また、園長は、職員からの日々の保育の中での改善提案や意見を、職員会議や日常会話の中で把握しています。

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