かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスクさいど保育園(5回目受審)

対象事業所名 アスクさいど保育園(5回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 233 - 0008
港南区最戸1-16-3
tel:045-730-6123
設立年月日 2012(平成24)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年04月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の特色】
・立地および施設の概要
 アスクさいど保育園は横浜市営地下鉄ブルーライン・京浜急行本線の上大岡駅から徒歩15分の所に位置し、周辺にはマンションや薬局、大手スーパーなどがあり、車の往来が多いところです。
平成24年4月1日の開設で、園舎は鉄筋コンクリート作りの3階建ての独立した園で、1階と屋上に園庭を有しています。現在0〜5歳児84名が在籍しています。

・園の特徴
設置法人から派遣される専任講師によるリトミック、体操教室、英語教室が毎週あり、リズム感や運動能力を養い、外国文化に触れ、楽しむ心や学ぶ楽しさを育んでいます。


【特に優れていると思われる点】
1.職員の意見を取り入れた保育環境改善への取り組み
園長は意見箱を職員休憩室に置き、園の良いところ悪いところ、子どものほめ方としかり方で気を付けることなどテーマを出して全職員から意見をきいています。経験の浅い職員、非常勤職員からも意見を出しやすくしています。職員の意見から内部研修を行い、職員会議のテーマを決めています。保育室が広くて落ち着かないなど全職員で課題を見つけてコーナーを設定するなど、保育環境の改善に取り組んでいます。

2.保育参観・参加を通した保護者などとの連携
年2回保育参観・保育参加として、3日間の日程の中の保護者の希望の日に、エプロンをつけ紙芝居や絵本の読み聞かせ、着替えの手伝いなど保育者体験をしてもらっています。多くの参加を得て、保護者がクラスの中の子どもの様子を知る機会となっています。
ほかに年1回、祖父母の参観、参加も行い、約半数の参加を得ています。祖父母から手遊びやわらべ歌を教えてもらい、子どもたちと交流しています。

3.クッキング保育を通した食への関心の提起
幼児クラスでは、毎月クッキング保育を行っています。クラスごとに職員と栄養士とが話し合い、味噌づくり、スイートポテト、子どもたちが畑で作ったじゃがいもを使った、いももち、包丁で切ったピーマンやナスを使ったピザなどを作っています。子どもたちに食への関心を育て、苦手な野菜にも子どもは挑戦しています。
幼児クラスでは年1回親子クッキングを行い、約8割の保護者が参加しています。親子クッキングではおにぎり、豚汁を作るなどしています。保護者には、クッキング後に栄養士から、給食の栄養や味付け、子どもが苦手の食材でも切り方、調理方法で食べられることを伝えています。

【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.園外活動を通して自然に触れる機会や地域を知る機会を
 園の近くには公園が少なく、周辺は交通量が多いため、子どもたちは園庭での活動が多くなっています。子どもたちは園庭で砂遊びやかけっこ、ボール投げをして遊び、園庭の畑で夏には野菜を栽培していますが、保護者アンケートでは「戸外活動を十分しているか」「自然に触れたり地域に関わるなどの園外活動ついて」は、多くの保護者がどちらかと不満、不満と答えています。地域への散歩の機会を増やし、地域を知り、自然に触れる機会を多く持つことが望まれます。

2.個別指導計画の作成
乳児の個別指導計画は園児ごとにねらいを定めて個々に作成していますが、クラスによっては個別指導計画の「ねらい・内容・配慮」の欄の記述が個々の子どもの状況に沿っていないことがあります。個々の子どもの状況を把握して、それに沿った個別指導計画の作成が望まれます。
 配慮を必要とする子どもについては職員会議の中で設置法人の発達支援チームの巡回の報告などを担任が伝えていますが、ケース会議を行ったり、幼児では個別の指導計画を作成したりしていません。配慮を必要とする幼児についても個別指導計画を作成し、関わる職員が情報を共有して話し合う機会を持つことが望まれます。

3.地域の子育てニーズの把握を
未就園児に対する交流保育の場「にこにこクラブ」を10月から開催し、クリスマス会、節分に地域の親子を招待しています。節分には10組の親子の参加がありました。クリスマス会ではツリーを作り、節分には豆まきごっこを行いましたが、地域の子育て支援のニーズの把握には至っていません。参加者にアンケートなどを取り、地域の子育て世代のニーズを把握されることが望まれます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・設置法人の運営理念は「安心・安全を第一に」「いつまでも想い出に残る保育を」「利用者(お子様・保護者ともに)のニーズに合った保育を」「職員が楽しく働けること」で、基本方針を@子どもの自ら伸びようとする力・後伸びする力を育てる保育をA子どもの感受性や好奇心を自然な形で伸ばす「五感を感じる保育」の充実とし、園目標を「人にやさしく 物にもやさしく みんな仲良し」とし、子どもを尊重したものになっています。

・園長・主任は、子どもの人格や自尊心を傷つけるようなことを行ってはいけないことを、全職員に周知しています。集団生活の中で、子どもの気持ちが崩れてしまった場合や気持ちの整理ができない場合、職員は子どもと廊下、階段の踊り場、事務室や空いている保育室で、子どもの気持ちに寄り添い、気持ちの整理ができるまで静かに過ごしてから集団に戻り、活動に加わるようにしています。

・0、1歳児クラスでは、サークルやロッカーで仕切りを作り、子どもたちが落ち着いて遊べるようにしています。2歳児クラスはロッカーの陰、3、4歳児クラスではロッカーと玩具入れの陰や絵本棚の下、5歳児クラスでは段ボールで衝立を作り、職員や他の子どもたちの視線を気にしないで過ごせる空間があります。子どもや保護者と個別に話し合える場所として、外から見えない相談室があり、プライバシーを守り落ち着いて話し合えます。

・設置法人作成の個人情報管理規程に、守秘義務の意義や目的が記載され、入社時に研修を受け、個人情報保護に関する誓約書を提出しています。児童票や個別指導計画など個人情報に関する記録は、園内で記入し、園外へは持ち出し禁止で、施錠できる棚に保管しています。

・虐待対応マニュアルがあり、職員は虐待の定義、虐待防止に向けてのポイント、対応などは理解しています。虐待が明白になった場合は港南区子ども家庭支援課や横浜市南部児童相談所に通報することになっています。職員は送迎時の子どもと保護者の様子から気になることがある場合は、園長や主任に報告し、保護者とのコミュニケーションに努め、話しやすい雰囲気をつくるようにしています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・年齢ごとに年間・月間指導計画、週案、日案を作成しています。子どもたちに意見を聞き、子どもの仕草や表情から子どもの気持ちを汲み取り、子どもの意見や意思を取り入れ、その日の子どもの状況で柔軟に見直し、変更して計画に反映しています。

・子どもの成長に合わせて取り出しやすい高さに玩具棚を設置して、年齢に合った玩具や素材を子どもが自ら取り出して遊んでいます。年齢に応じて、子どもが玩具を片付けられるよう、収納場所に玩具などの写真を貼っています。

・0歳児室はサークルを利用してコーナー遊びができるようにし、1歳児室は部屋をロッカーで仕切り、おもちゃ棚でコーナーを作り小集団保育が行われるようになっています。

・発達に応じて、柵のつかまり立ち、伝い歩き、園庭の遊具の上り下り、階段で屋上まで上り下りや体操教室で年齢に応じて体を動かせる環境作りを行っています。散歩は、年齢に合わせて、百貨店の屋上、距離や昇り降りのある公園を選ぶなど、運動能力を高めるコース設定を行っています。

・1、2歳児は、トイレットトレーニングに向けて、トイレに興味を持ち始めたころから「トイレチェック表」を用いて、「トイレに座った」「何時に成功した」などを保育連絡ノートや送迎時の会話を通して、保護者と情報共有して開始時期を個々に調整しています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

保育課程は、園の基本方針に基づき、発達状況に沿って、家庭環境、園周辺の環境を踏まえて、子どもの最善の利益を考慮して作成されています。

・入園前に面接で子どもの遊んでいる様子を観察し、保護者から生育歴や家庭での様子、アレルギーの有無などを聞き取り把握しています。全職員で子どもの情報を共有し保育に活かしています。

・入園前の見学時や説明会で、ならし保育の重要性を説明し、保護者の就労時間に配慮して保護者と連携しながら個々に対応しています。

・0〜2歳児については発達に合わせて個別月間指導計画を作成しています。配慮を必要とする子どもについては、担任が職員会議の中で設置法人の発達支援チームの巡回の報告などを伝えていますが、ケース会議を行ったり、個別の支援計画を作成して対応していません。

・食物アレルギ―のある子どもについては、入園の際に、かかりつけ医から食物アレルギー疾患生活管理指導票を提出してもらい、栄養士と面談して除去食を提供しています。アレルギー児には専用のテーブルを用意して先に配膳し、調理室と保育室で2回声出し、指さし確認を徹底し、乳児クラスでは必ず職員がそばにつき誤食がないようにしています。食事には全てラップをかけ、除去したものを記載しています。

・健康診断は年2回、歯科健診は年1回実施され、健康診断結果・歯科健診結果は、お迎え時に書面で保護者に渡すと共に、口頭でも説明しています。健康診断の際に、保護者が気になっていることは、事前に書類で提出し、嘱託医に職員が伝え、結果を職員が保護者に伝えています。

4 地域との交流・連携

・園庭開放を週2回、育児相談を週1回行っています。地域の子育て支援ニーズについて、園長を中心に話し合った結果、子育て支援として「にこにこクラブ」を立ち上げ、クリスマス会などに数組の親子が、節分会には定員一杯の10組の親子が参加し、ひな祭りには7組の親子を予定しています。

・夕涼み会に、近隣のマンションの住民、隣の会社やコンビニエンスストア店員を招待し、年長児がポスターを持参し、20数名が参加しています。

・桜が丘小学校の運動会に年長児担任が出かけ、下永谷小学校の公開授業に年長児担任、園長が出席して交流を図っています。また、年長児は近隣の保育園とドッジボールの交流があり、港南区主催のフェステバルに定期的に参加しています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・設置法人の就業規則に、倫理規程、服務規程が明記され、職員が不正、不適切行為を行わないように入社時研修で周知しています。またコンプライアンス委員会を設置し、不正を通報できる制度をもっています。

・設置法人の園長会議で、他園の不正、不適切な事例を検討し、園に持ち帰って職員会議で話し合い、不正な行為を行わないように啓発しています。

・職員休憩室に、職員意見箱を置いて若い職員や非常勤職員からも意見が出しやすいようにしています。園長は園の良いところ悪いところ、子どものほめ方としかり方で気を付けることなどのテーマを出して、全職員から意見をきいています。職員の意見から内部研修を行い、職員会議のテーマを決め、業務改善につなげています。

・職員は自己査定シートを基に年2回自己評価を行い、園長は職員と個人面談を行っています。

・評価基準に基づいて園長による達成度の評価を受ける仕組みがあります。また、毎年受審する第三者評価で職員の自己評価を行い、その結果を基に園としての自己評価を行い、課題を見出し、対応を協議しています。

・年度途中で園長が替わるなどの職員の異動については園に掲示し、保護者会で説明しています。状況によっては、設置法人本部が保護者会で説明対応し、理由経過を十分に説明しています。

・・主任は職員個々の状況を把握して勤務シフト表を作成し、園長と職員とのパイプ役としての役目を果たし、職員が安心して相談できる体制を作るように努めています。

 

6 職員の資質向上の促進

・園長は園運営に必要な人材や配置状況を把握し、必要に応じ設置法人に要請し、人材補充を行っています。

・設置法人作成の「保育士人材育成ビジョン」に基づき、経験年数に応じた階層別の人材育成計画が策定されています。

・職員は自己査定シートを基に年2回自己評価を行い、園長と個人面談し、評価基準に基づいて園長による達成度の評価を受けています。

・設置法人で階層別研修や自由選択研修が計画され、職員が希望すれば受講できるようになっています。

・園内研修は職員の意見箱から園内研修のテーマを決め、感染症、子どものしかり方、ほめ方、嘔吐処理などの研修を行いました。

・職員は、港南区保育・教育施設職員研修、よこはま港南地域療育センターの実地研修のほか、童謡や保護者対応などの外部研修に参加しています。

・研修受講後はレポートを提出し、回覧して職員が共有していますが、日々保育に活かせるための工夫までには行っていません。

・職員は各指導計画のねらいを明確にし、指導結果について振り返りを行い、評価反省の欄に記入しています。自己評価は結果ではなくて過程を大切にし、子どもの育ちや意欲、取り組む過程を重視して行っています。職員は指導計画の振り返りの中で、自己の保育技術、保育内容を評価し、次期の計画に反映できるようにしています。

・職員の自己評価を基に、園としての自己評価をまとめ課題を明らかにして改善に取り組んでいます。園としての自己評価は第三者評価の各項目に沿って行われ、その結果は次年度の改善課題として職員で共有し、園としての自己評価は園だよりで公表しています。

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