かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスク元住吉南保育園(4回目受審)

対象事業所名 アスク元住吉南保育園(4回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 211 - 0025
中原区木月4−1−30
tel:044-430-3230
設立年月日 2013(平成25)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年08月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の立地・特徴】
【立地】
 アスク元住吉南保育園は、東急東横線元住吉駅より駅前の商店街・飲食街を通り抜け徒歩10分弱の場所にあります。抜け道の道路に面していますが、周辺にはマンション・一戸建ての住宅があり静かな環境に恵まれています。
 園舎は鉄筋コンクリート2階建てで、広い園庭と屋上テラスを備え、地中熱エネルギーを利用した空調システムを有しています。
また近隣には中原平和記念公園など7個所の公園があります。


【特徴】
 園目標は「えがおいっぱい げんきいっぱい やさしさいっぱい」となっています。
 平成25年4月の開園の保育園で、月極保育・延長保育・障害児保育を提供し、定員70名ですが1歳児から5歳児までの78名を受け入れています。
 年齢・発達に合わせてクッキング保育・英語教室・体操教室・リトミックなどを取り入れています。


【特に優れていると思われる点】

1.子どもの意思を反映した遊び・運動会・発表会の展開
 日々の保育では子どもの意思で、遊び・絵本・おもちゃなどを自由に選べるようにしています。園庭遊びでは子ども同士でルールを決めて遊び、運動会や発表会での衣装などは子どもの好きなものを選べるようにしています。
 運動会では子どもたちの意見で、そうらん節をテーマにし、藍染めの衣装を作って楽しみました。生活発表会の劇は子どもたちの希望を取り入れて、5歳児は「桃太郎」、4歳児は「金のがちょう」、3歳児は「にんじん だいこん ごぼう」とし、せりふ、動きなど、子どもたちが主体となり、話し合って作り上げています。


2.災害に対する消防署・警察署との対応
 災害時に対する子どもの安全確保のため、地元の消防署には避難訓練時に通報訓練の協力をしてもらい、警察署には年に1度不審者対応訓練で不審者役を演じてもらうなどの協力をしてもらっています。自治会には加入していませんが、地元の消防署や警察署と良好な関係を築いています。


【特に改善や工夫などを期待したい点】

1. 点検結果などの確実な記録と活用の円滑化
 各クラスの安全点検はクラス担当職員が実施し、危険個所があれば園長に報告するようになっていますが、点検結果は記録されていません。点検結果を「安全チェックリスト」に記録し、昼礼などで報告し必要な対策を講じることを期待します。
 また、保護者からの意見や要望を受けた際は専用ノートやファイルに記録し、職員間で共有し、データを集積し分析して保育に反映することが望まれます。


2.保護者への情報の伝達の確実な実施
 遅番職員は保育日誌や昼礼ノートを見て連絡事項を保護者に伝えています。また、昼礼を欠席した職員は昼礼ノートを読み、サインし情報伝達に漏れの無いようにしています。
 しかし、保護者アンケートでは「日々の保育の様子の情報提供や保育について職員と話すことができるか」について「いいえ」が3%、「どちらともいえない」が21%あります。
 「職員からもっと子どもの様子を話してほしい」との保護者意見があり、保護者への情報の伝達や報告をより確実に実施するための工夫が期待されます。


3.職員全員による目標設定や課題解決の体制づくり
 中・長期計画は園長が中心となり作成・進捗管理していますが、職員全員での意見交換・推進・進捗管理が望まれます。
 また、第三者評価結果は、園長が確認し職員に説明していますが、園長だけでなく職員全員で共有して、分析検討し課題を把握することが望まれます。そのうえで、課題の改善策・改善実施計画を策定し、課題の改善を推進することが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・理念には「お子様が楽しく過ごし、想い出に残る保育を」「利用者のニーズにあった保育サービスの提供」が明記されており、基本方針には「子どもの自主性や自ら伸びようとする力、五感を感じる保育」など、子どもを尊重した内容が盛り込まれています。日々の保育は「保育園業務マニュアル」に基づき実施されており、子どもの尊重や基本的人権への配慮が明記されています。


・子どもや保護者のプライバシー保護については「保育園業務マニュアル」や「個人情報保護マニュアル」などに明記されており、職員は認識しています。関係機関への個人情報の提供については、保護者に説明後同意を受けてから個人情報のやり取りをしています。なお、ホームページで子どもの写真を利用する際にも保護者から同意をもらっています。


・虐待防止について職員は、設置法人の研修で学んでいます。職員は虐待が疑われる傷を発見したときは、「虐待防止マニュアル」に基づき写真に残し、保護者にも傷の確認をしてもらい、大きな傷の場合は設置法人と相談後児童相談所へ通報することになっています。「虐待の疑い発見フロー」を事務所内に掲示し、職員に虐待児の対応を徹底しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・行事後に保護者アンケートを実施し、保護者の意見、感想、要望、また、日々の保育に関する意見や要望を記入してもらい、集計結果は園長が中心になって職員会議で検討し、全職員に回覧し周知しています。把握した内容は必要に応じて園だよりに記載しています。クラス担任職員との個人面談を年2回行ない、保護者からの相談、園に対しての要望の把握に努めています。また、年度末にも行事の内容、開催時期、開催方法などについてアンケートを取っています。玄関に意見箱を設置しています。


・「入園のご案内(重要事項説明書)」に、設置法人、中原区役所保健福祉センター児童家庭課、第三者委員など相談窓口が複数あり、自由に選べることを明記し、入園前説明会で説明し、また玄関に掲示しています。保護者と個別に面談する時は相談室や空いている保育室で行っています。


・朝夕の合同保育、室内のゲーム遊びや公園での遊び、散歩などの機会に異年齢との交流の場を設けています。年齢や発達の違いに応じた環境作りを心がけています。3歳児クラスから自由に色鉛筆や折り紙粘土などを使えるようにしています。


・生活発表会のテーマは子どもの意見を中心に決めています。夏祭り、クリスマス会、節分会など季節の行事や日本の伝統文化を感じられる行事を取り入れています。


・子ども一人一人の年齢や発達に合わせ、基本的生活習慣が身につくように、個別に対応しています。トイレットトレーニングなどは保護者と連携し、手洗い、うがい、歯磨きなど、病気の予防や健康推進のための生活習慣が身に付くように声かけを行っています。


・午睡時間は、年齢や発達、その日の体調や家庭での様子で保護者と相談し、疲れ気味のときは午睡時間を長くするなど調整しています。5歳児は就学に向け、1月から午睡をなくしています。


・子どもの年齢に応じて、手洗いやうがいの大切さ、病気予防になることを伝えています。道を歩く時のルール、公園での遊具の使い方、室内で遊ぶ時のルールなどを、子どもたちと活動する前に約束して、安全に遊べるように配慮しています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・「保育園業務マニュアル」「衛生マニュアル」「事故防止マニュアル」、川崎市の「健康管理マニュアル」などが整備されています。また、「保育園業務マニュアル」「個人情報保護マニュアル」には、子どもを尊重した対応方法、プライバシー保護について明記しています。


・園長は随時保育室に入り標準的な実施方法に基づいて実施されているかどうかを確認するとともに、安全面や職員の子どもへの言葉遣いや態度について必要に応じて指導しています。


・保護者からクレームがあった時はクレーム受理票に記録し、保護者からの些細な要望や希望がある場合はその場で即答し、必要に応じて昼礼で情報提供して職員間で内容を共有しています。苦情に対してその場で即答できない時は園長に伝え、昼礼や職員会議などで対応策を検討し回答できるよう努めています。園での対応が難しい時は、設置法人の相談・調整をして、対応を決めることにしています。また、すぐに返事ができない時は事情を説明することにしています。


・各クラスの子どもの安全確保は各クラスの担当職員が実施し、危険個所があれば園長に報告しています。災害時の職員の役割分担は、通報連絡・初期消火・避難誘導・救護ごとに設定し毎月避難訓練を実施しています。事務所には「虐待フロー」「緊急フロー」「不審者対応時のフロー」が掲示され、リスクの種類別に、責任と役割を明確にしています。


・園内には、消火器・火災報知機・火災通話専用電話が設置されており、自家発電設備が設置されています。保育室には滑り止めシートを敷いており、棚やロッカーの下には滑り止めを挟んでいます。また、災害時の備蓄品として、3日分の水・ご飯・乾パンなどを倉庫に蓄えています。

4 地域との交流・連携

・保育園の見学者にパンフレットを配布し、園のブログで子どもたちの日常の活動や行事の様子を写真を交えて紹介し、また、設置法人のホームページに園の情報や日常保育の様子を載せています。見学に来る保護者から随時、育児相談を受ける体制があります。


・中原区の幼保小園長連絡会(年2、3回)、認可保育園園長会(年3回)に園長が参加し、地域の子育て家庭状況や待機児童数を把握しています。


・5歳児担当職員は年長児実務担当者会議(年2回)に参加して情報交換をし、小学校の要望などを保護者に伝えています。


・今年度から5歳児がいるため、中原区が主催する、5歳児のみが集まる「中原っ子しあたー」や「保育まつり」に参加し、交流を図っています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・園長および職員の役割や責任については「保育園業務マニュアル」に明文化されており、全職員閲覧し理解しています。


・園長は日々の保育の実施状況を把握し継続的に評価・分析しています。また、園長は各クラスに入り課題を把握・提示し保育の質の向上に努めています。


・理念や基本方針は「重要事項説明書」や毎年作成する「保育課程」に明記しています。また、保育理念は設置法人のホームページや保育園のパンフレットにも記載されています。


・理念・基本方針から保育園の使命・目指す方向・考え方を読み取ることができます。新入園児の保護者に対しては2月の入園説明会で説明しており、在園児の保護者に対しても4月の運営委員会で文書を配付し説明しています。


・理念や基本方針の実現の向けた中・長期計画は策定されており、目標は明確にされています。事業計画は中・長期計画から抽出した内容になっており、計画内容ごとに担当者・目標(達成時期・回数など)を定め、四半期ごとに実施計画を具体的に定めています。


・園長が設置法人で定期的に開催される園長会に参加し、系列園の保育状況や会社全体の事業の動向などについて情報を得ています。また、地域での特徴については、中原区の認可保育園全体連絡会や幼保小校長・園長連絡会などで情報収集しています。


・経営状況は設置法人が検討し、園長は検討結果を職員会議などで報告・周知しています。園長は職員と話し合いをしながら節電対策・備品購入などにおける経費削減についての改善に努めています。

6 職員の資質向上の促進

・理念・基本方針に設置法人の目指す方向・職員に求められる意識が明示されています。また、階層別に求められる保育実践に必要な専門知識・技術は「保育士人材育成ビジョン」に明示しています。


・職員は個別に年間研修計画を作成しており、上期・下期末に評価・反省しています。また職員は設置法人主催の階層別研修や自由選択研修を受けることができるとともに、川崎市や中原区主催の研修も受講することができます。


人・人事考課のための査定シートがあり、職員は期待値と自己の姿を照らして自己評価し、その結果が園長・マネジャーなどにより査定され報酬が決定されることを理解しています。年2回自己査定を行い、査定は園長・マネジャーが職員と面談しアドバイス・意見交換して決定しています。なお、査定結果は園長・マネジャーが職員と面談しフィードバックしており、査定の客観性・透明性が図られています。


・園長が職員の勤務状況(公休取得状況・有休消化状況・残業実施状況など)を毎月把握しています。職員の勤務状況の分析・検討は園長が行っており、分析・検討した結果と職員の休みや勤務希望を確認したうえで園長はシフトを作成し調整しています。また、改善策が必要な場合は、園長だけでなく、マネジャーや設置法人関係者と相談し対応しています。


・「実習生受け入れガイドライン」が整備されており、園長が受け入れの窓口となり、実習生に事前説明やオリエンテーションを実施し、その中で理念の説明や実習時の心得などについて説明しています。昨年は5月に1名の実習生を受け入れています。

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