かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスク宮前平えきまえ保育園(6回目受審)

対象事業所名 アスク宮前平えきまえ保育園(6回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 216 - 0006
宮前区宮前平1−12−5
tel:044-856-7911
設立年月日 2011(平成23)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年08月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

<立地・概要>
 アスク宮前平えきまえ保育園は平成23年4月1日に開園しました。東急田園都市線宮前平駅から徒歩1分の、田園都市線の線路高架下に園舎と園庭があります。現在0〜5歳児76名(定員70名)が在籍しています。保育室の前には人工芝の園庭があり、砂場が設置されています。夏場はプール遊びも行っています。近隣にはさまざまな公園があり、自然に触れたり健康増進を目的として、散歩に出かけています。


<特徴>
 園目標として「のびのび明るい子ども」「友だちと遊ぶ楽しさを知り、思いやりのある子ども」「興味や関心を持ち、豊かな感性のある子ども」を掲げています。子どもの発達に合わせ、学ぶ楽しさや身体を動かす楽しさを育むため、専門講師による体操・リトミック・英語プログラムや、クッキング保育を取り入れています。


<特によいと思う点>
1.子どもが遊びに取り組める場や活動の工夫
 各保育室に子どもたちが落ちついて過ごせる絵本やごっこ遊びコーナーを設置し、散歩から帰って昼食までの間でも、線路のおもちゃを数人集まって繋げたりごっこ遊びや折り紙など、好きな遊びを楽しんでいます。5歳児は、子ども同士で意見を出し合っておたのしみ会で使う木の模型をダンボールで作り、そこに集まる昆虫を図鑑で確かめながら一つの作品に仕上げるなど、協同して取り組んでいます。また、製作が一段落した後は、少しの時間でも園庭に出てかけっこをして体を動かすなど、過ごし方の工夫をしています。


2.職員参画による3か年計画の策定
 今年度、園の新たなステップアップのために、職員会議で話し合い、3か年の中期計画を策定しました。策定に当たり、園長は職員の意欲的な参画を重視し、話し合いで明らかになった園の課題「保育の質の向上」と「子育て支援」の2つに対して常勤職員を2グループに分け、実行計画策定に取り組むよう提案しました。職員は、それぞれの課題の解決に向けて、取り組みの項目・内容を明らかにし、反省・改善点欄を設けて振り返りができるよう計画し、実行に移しています。


<さらなる改善が望まれる点>
1.保護者の意見や要望を聞き取るさらなる工夫
 園では、送迎時の会話や保育連絡ノート、行事後や年度末のアンケート、毎年受審する第三者評価のアンケートなどから、保護者の意向や要望の把握に努めています。しかし、アンケートは回収率が半数に満たないなど、十分聞き取れているとは言えません。園のさらなるステップアップのために、保護者の協力が得られるよう、一人一人の育ちを伝えて保護者への働きかけを強化し、園と保護者が共に子育てをしていく意識の醸成が期待されます。


2.実習生の受け入れ
 実習生受け入れガイドラインを整備し、受け入れ担当を決めるなど、学校との連携を視野に入れた受け入れ体制はありますが、今年度は受け入れがありません。実習生を積極的に受け入れ、次世代を担う人材の育成を通して得た気付きを園の運営に活かすことが望まれます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・園目標は、理念をもとに、園で過ごす5〜6年間を見通して、子どもの本来持っているものを引き出していくことをめざし、「のびのびと明るい子ども・友だちと遊ぶ楽しさを知り思いやりのある子ども・興味や関心を持ち豊かで感性のある子ども」として、取り組んでいます。


・園長が講師となり、11月の児童虐待防止推進月間に、子どもの権利条約、川崎市子どもの権利に関する行動計画、川崎市子どもの権利に関する条例などをもとに、職員会議で人権研修を行っています。


・0歳児であっても、プライバシーを尊重することの大切さを職員で確認しています。排泄時は、小さい子どもはパーティションで他から目隠しをする、大きい子ども用のトイレに扉を付ける、シャワー室をトイレの奥に設置して扉を付けるなど、羞恥心に配慮しています。


・職員は日常の保育の中で子どもたちに、自分の思いや意見を伝えることの大切さを伝えています。子ども同士のトラブルでは、お互いの言い分を聞くとともに、そばで見ていた子どもの話も聞くなど、お互いに納得できるよう支援しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・職員は遊びの展開ができるよう、週案を考えています。週案を見直し、翌週予定していた公園を子どもから要望のあった公園へ変更するなど、子どもの自由な発想を大切にし、活動が豊かになるよう支援しています。


・幼児クラスでは、色鉛筆・粘土・はさみ・のり・色紙・新聞紙など自由に取り出して使えるようにしています。夏祭りの神輿製作、月の歌の発表会、ハロウィンでの地域の人との交流など、生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫しています。


・登園時に保護者から家庭での子どもの様子や体調を聞いています。体調不良の子どもについては保護者から詳しく聞き、相談の上、外遊びの有無や配慮食への変更の意向などを確認しています。


・家庭からの伝言を基に観察を行い、外遊びを控えたり、離乳食の進み具合を変えるなど、保育に反映しています。 


・子どもの年齢に応じて、手洗いやうがいの大切さ、病気予防になることなどを伝え、子どもは、外遊びや散歩の後、食事の前などに手洗い、うがいを実施しています。


・散歩に出かける前に道を歩く時のルール、公園で遊ぶ時のルールなど、子どもたちと約束をして、安全に遊べるよう配慮しています。子どもの年齢や発達段階に応じて、危険な事や場所を伝えています。「ろうかはあるこうね」など肯定的な言葉かけをしています。


・職員は、お迎え時にできるだけ多くの保護者に声をかけ、元気で過ごしたことを伝えるよう努めていますが、画一的な伝達にならないように、保護者の心に寄り添い、個別の状況や様子を伝えることが期待されます。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・園の情報として、運営理念、利用時間、周辺案内図、部屋の配置、日常の保育活動などを図や写真を用いて分かりやすく説明しています。


・ホームページに、設置法人から支給されたタブレット端末を活用して、新しい情報を簡単にアップできるようになり、日常の子どもの様子がわかるように意識して、掲載しています。


・設置法人の園長会で得た情報や法人から送られる情報は、職員会議や昼礼で園長から職員へ伝達する仕組みがあります。


・日常の子どもの様子は、保育日誌に記録し、早番職員から担任へは各クラスのボードで、担任から遅番職員へは延長保育日誌に記載して、保護者に伝えています。


・子どもに関する情報は、保育日誌や個人ファイルに記録し、職員がいつでも内容を確認できる仕組みになっています。


・入園時には、児童票と「入園時家庭調査票や健康調査票、お子様の状況について」などの書類を提出してもらい、子どもの心身の状況や生活状況などを把握しています。


・在園児には、毎年4月に家庭調査票を家庭に戻し、変更点や予防接種の状況を訂正・加筆してもらっています。入園から退園までの健康の記録「すこやか手帳」に身体測定や健診の結果を毎月記入して保護者に伝え、その際、予防接種の状況なども追記してもらっています。

4 地域との交流・連携

・園の夏祭りや運動会の案内を外門に掲示し、地域の人の参加を呼び掛けています。


・宮前区保健福祉センター主催の「赤ちゃん広場」に7月、11月、3月の第2木曜日に職員が参加し、地域の人との交流や子育て相談を担当しています。


・災害時の避難場所となっている宮前平小学校へ近隣の宮崎保育園と一緒に避難訓練を行っています。


・職員が、宮前区の「カンガルー宮前子育てねっとわーく」で行われる「赤ちゃん広場」へ参加して育児相談を行う中で、「子育ての孤立化」「待機児童が多い」という地域の共通課題を認識しています。


・中・長期計画に「園庭開放する」を掲げ、具体的な取り組みを目指しています。


・昨年度から引き続き、園行事に参加してくれるボランティアを受け入れています。今年度は、運動会の手伝いをしてもらいました。ボランティア開始時にマニュアルに基づいて説明し、誓約書を取っています。


・ボランティア受け入れの記録がありませんので、活動状況を記録に残すことが望まれます。

5 運営上の透明性の確保と継続性

保育課程に、理念、基本方針を明示し、職員会議や昼礼で話し合い、中長期計画を作成するなど、実行に結びつけています。


・今年度新たに、園の課題である「保育士の質の向上」と「子育て支援」を2本の柱とした平成28〜30年の中期計画を作成しました。職員に希望を取って2つのグループに分けて計画作成担当とし、主体的に取り組めるようにしています。


・事業計画は、中長期目標に挙げられた、「保育の質の向上」と「子育て支援」について内容を明確にし、実行のための具体的な実施計画を作成し、担当を決めています。


・園長は、職員会議で他のクラスの事例を出して、保育観の違いなどを職員と意見交換し、保育の質の向上に取り組んでいます。


・年3回の職員との面談でも意見を聞いています。アルバイト職員とは3月に面談し、意向や意見を聞いています。


・園長は職員の適切な人員配置を検討しています。また、職員会議、昼礼で職員の意見を聞き、働きやすい環境整備に取り組んでいます。

6 職員の資質向上の促進

・職員は、設置法人が計画する経験年数や習熟度に応じた階層別研修を受講しています。


・職員が自由に選択できる専門的テーマからなる「自由選択研修」を計画しています。そのほか、テーマを決めて、園内研修を実施しています。


・園長は、出勤簿・残業簿で職員一人一人の勤務状況を定期的に把握し、有給休暇の消化率や公休の確保、時間外労働の状況を把握しています。


・設置法人は園長からの就業状況の報告をもとに、法人として、各園の人事・労務などの現状分析や改善策の検討を行っています。


・実習生の受け入れにあたっては「実習生受け入れガイドライン」があり、受け入れ方法、事前説明事項、オリエンテーションの実施事項などを明記していますが、今年度の受け入れはありません。実習生を積極的に受け入れて、次代を担う人材の育成を通して得た気づきを、園運営に生かすことが期待されます。

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