かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

霞台保育園

対象事業所名 霞台保育園
経営主体(法人等) 社会福祉法人 みどりのこみち会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 240 - 0014
保土ヶ谷区霞台41-5
tel:045-331-0877
設立年月日 2005(平成17)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年08月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の特色】
・立地および施設の概要
 JR保土ヶ谷駅西口から保土ヶ谷税務署を左に見て右折し、住宅地の上り坂を約10分歩くと、左側に霞台保育園分園さくらんぼがあり、その建物の右側に上り道があり、それを上った静かな住宅地に囲まれて本園があります。
 本園は昭和24年3月、現園長(副園長、主任の母親)が個人で開園したもので園の歴史は古く、平成17年3月に社会福祉法人みどりのこみち会を設立し、経営を法人経営に移管しました。
 現園長は現在地で当園開園以来従事し現在に至っています。


・園の特徴
 園理念は、『保育園の仲間は「愛される」ことを知り、「愛する」ことを伝え続けていきたい』とし、運営方針として「心を育てる」を目標に、キリスト教を通して感謝の心が育つように保育をしています。
 園児定員は80名で、本園に2歳児以上の4クラス60名、分園に0、1歳児の2クラス20名という小規模活動の利点としてスタッフが全園児のことを理解して、家庭的な関わりが持てるようにしています。
保育士に対して「先生」呼びをしないことで、園児・保護者との距離を近くするようにしています。


【特に優れていると思われる点】
1.園長による現場主義での職員教育
 職員教育に当たっては、園制定の「スタッフ必携」の読み合わせや、年2回外部講師を招いての研修を行っていますが、特徴的なことは、園長による日頃の現場での現場主義教育が行われて効果を上げていることです。園長はほとんど毎日、本園・分園の各保育室を回り、自身の長い保育実績から、保育現場で子どもたちに対する保育士としてのあり方、また、保護者に対するあり方などを教えています。その結果、今回の保護者アンケートでは「園と保護者の連携交流」項目の平均満足度は98%と高く、また、「職員の対応について」の項目では、(アレルギー児のことを知らない保護者もいるのでその項目は省いて)平均満足度は99.5%でした。


2.保護者とのコミュニケーション
 本園園舎の配置は園庭の北側・西側に保育室が並んでいて、保護者は園庭南側門から園庭に入って各保育室に行きます。どこの保育室も、一旦部屋を出れば園庭と園の前景が目に入ります。園長はもとより全保育士がお迎えに来る全保護者と全園児の顔・名前を知っていて、送迎時間には園長も園庭や廊下にいて、保育士と一緒に保護者に挨拶しています。担任は保護者からの質問がある前に子どもの今日のエピソードを話すようにしています。このような状況から、保護者アンケートの「送迎時にお子さんの様子に関する情報交換」では、満足度が98%と高い満足度が示されています。


3. 食事を豊かに楽しむ工夫
 0、1歳児(分園)の食事は、ファミリールームで年齢ごとにテーブルにつき、職員がそばについて話しながら落ち着いて食事が取れるように支援しています。 厨房はファミリールーム室に隣接して調理員は子どもたちの喫食状況を常に見ることができ、子どもの様子から調理方法や盛り付けに工夫しています。お代わりは子どもが厨房まで自分で「おかわりください」とお皿を持って行きます。食事が終わると、厨房の調理員に「ごちそうさまでした」と声をかけ、自分で食器を片づけています。子どもたちは給食に使うジャガイモや人参を洗い、園庭で育てたトマトやインゲン、なすなどの野菜を収穫して調理室で料理してもらって食べ、食への関心を持てるようにしています。

4.法人経営状況の透明性
 設置法人である社会福祉法人みどりのこみち会では、法人運営の社会的透明性が重要であるとの認識のもとに、財務諸表一式をホームページに掲載して公開しています。これにより園児保護者をはじめ関係者の、園と園運営に対する経営的信頼が確かなものになっています。


【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.入園前後の全保護者に対する面接
 園では現在入園前後の保護者面接が、希望する保護者と園が必要とする保護者との面接のみ行っていますが、入園後の保育に活かすため、全園児の保護者と面接を行い、園児の生育歴や家庭的背景などを把握することが必要です。今後の検討が望まれます。


2.特別な課題のある園児の個別指導計画の作成                    
 園では現在特別の課題のある園児(障がい児を含む)の個別指導計画を作成していません。特別の課題を持つ園児の課題特性を十分に把握し、その上で発達成長状況に沿って、当該児のあるべき個別指導計画を作成することが望まれます。


3.地域支援機能の発揮を 
 現在園として、園の専門性を発揮した地域との交流がありません。園は地域の一員であり、子育て支援をはじめ地域のニーズを把握して、園の専門性を活かした分野で地域支援機能を発揮することが望まれます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・理念は「私たちは、一人一人の“らしさ”を大切にし、成長を互いの喜びとします」「私たちは、友との出会いを大切にし、言葉と行動に“こころ”が宿ることをしんじます」、基本方針に「キリスト教の精神を基盤に頑張る心、感謝の心、思いやりの心を育む」の3つの「心を育てる」を掲げ、利用者本人を尊重したものとなっています。


・職員は子どもの気持ちや発言には丁寧に耳を傾け、子どもたちが遊びを楽しめるように支援しています。


・スタッフ必携に子どもに対する言葉は「正しい日本語」「丁寧な言葉」を使いましょうとして、職員は丁寧な言葉遣いで声かけを行っています。


・個人情報取り扱いについてのガイドラインがあり、職員は周知しています。保護者には口頭で守秘義務について説明確認しています。


・保育室の一角に工夫して友だちや保育士の視線を気にせず過ごせる場所、一対一で話し合える場所を設定することが望まれます。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・子どもとの対話は、子どもの発達と個性を考えながら、言語によるコミュニケーションができる子どもには理解できるように話し、子どもの意見も子どもの身になって聞くように努めています。乳児は態度・表情などから意思を汲み取るようにしています。


・指導計画は子どもをよく観察し、子どものやりたいこと、したいことを踏まえて作成し、また柔軟に対応しています。


・子どもの生育歴などは保護者からの提出書類により、家庭での状況は日々の連絡帳と送迎時の保護者との対話によって把握しています。


・各クラスは同じ部屋を、遊ぶ、食べる、寝る、場所として使用していますが、食事の後は掃除をして寝るスペースを確保しています。


・異年齢交流は、全園児を、15人を一家族グループとして4グループに分け、散歩、オヤツを食べる、クッキング、運動会などの活動を一緒にやっています。(帽子にグループ名のコアラ、マンモス、ウサギ、リスの絵布を貼っています)。


・外遊びを基本とし、3歳児から天候の悪いときなどは部屋や廊下にコーナーを作り、子どもたちは粘土やブロック、パズル、ミニカー、塗り絵をしたり、お医者さんごっこをして遊んでいます。絵本、おもちゃは子どもの興味や発達に応じて入れ替えを行っています、子どもたちは好きな部屋で遊べるようになっています。


・その日の子どもの様子を、2歳児は連絡ノートや送迎時に口頭で伝えるように努め、幼児には口頭で伝え、全クラスホワイトボードにクラスの様子を書いて伝えています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・子どもの様子は、園での様子、食べ物の好き嫌いなどを細部にわたって観察し、保護者から聞いた家庭での様子なども含めて職員間で話し合って共有しています。


・子どもの生育歴などは保護者からの提出書類により、家庭での状況は日々の連絡帳と送迎時の保護者との対話によって把握しています。


・個別指導計画は月齢に応じて園児を観察し、保育援助内容を分けています。その中でも成長・発達を観察する中で、必要に応じて週案などで柔軟に見直しています。その重要な部分は送迎時などの面談の中で説明し同意を得るようにしています。


・保護者からの苦情・要望は、面談時や「意見箱」の設置、行事の際のアンケートの実施などで把握するようにしています。自分で意見を表明するのが困難と思われる保護者に積極的に声かけするように努めています。


・保育中に、発熱や体調が悪くなったときには状態を見て必要に応じて保護者に速やかに伝え、子どもの状況によってお迎えをお願いしています。

4 地域との交流・連携

・幼保小連絡会や横浜市の保育士会、保土ヶ谷区の保育士会などに主任が参加して、地域の子育てニーズの把握に努めています。


・桜ヶ丘小学校で行った保育園の運動会に、自治会長を招きました。しかし、町内会に加入していませんので、町内会や地域の団体との保育に関する交流はありません。


・桜台小学校2年生が遊びを考えて年長児を学校に招いたり、園に来て遊んでくれたりしています。中学生の職業体験として、岩崎中学校・橘中学校・岩井中学校などから生徒を受け入れました。


・年に1回開催される「学園通りコンサート」に小学校(器楽クラブ)・中学校(ブラスバンド)・高校(吹奏楽)の中に当園(ソーラン節)も参加しています。また、年長児が年数回、地域の高齢者施設よつば苑、富士見園に行って、高齢者と交流をしています。


・医療機関や横浜市保土ヶ谷区こども家庭支援課、保土ヶ谷区福祉保健センター、横浜市西部地域療育センター、警察署、消防署などのリストを掲示しています。関係機関との連携担当者は副園長、主任です。


・地域との関わりを密にして、地域の子育て支援ニーズを把握することが望まれます。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・園独自のホームページで、園の活動状況、保育状況を、地域や関係機関に情報を提供しています。


・重要なことは、年間3回行っている懇談会や、父母の会役員会に副園長・主任が出席して十分に説明して理解を得るようにしています。


・運動会の競技種目を決める際、父母の会に相談して意見交換をしています。


・経営状況は、ホームページに社会福祉法人としての財務諸表を公開しています。


・事業経営に影響のある情報は、当園主任が横浜私立保育園連盟の青年部長の要職に在り、全国規模の情報の吸収ができ、それを分析検討しています。

6 職員の資質向上の促進

・職員の資質向上に向けた目標は、園制定の「スタッフ必携」の振り返りを行って各自の目標を定めていますが、達成度などの評価は行われていません。


・内部研修は4月と9月に全員参加で行っています。4月には金沢八景保育園石井園長を講師に招き、「新保育指針を理解する」をテーマに内部研修を行いました。


・月間指導計画・週案に基づき、職員は計画終了の都度、振り返りに基づき自己評価を記載しています。自己評価は、その月の計画と狙いとの関連で行っています。また、子どもの観察に基づき、子どもの育ちや遊びへの自主的積極性なども重視しています。

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