かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスク東門前保育園(6回目受審)

対象事業所名 アスク東門前保育園(6回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 210 - 0817
川崎区大師本町 9-11ケアネットシティ3階
tel:044-270-3412
設立年月日 2011(平成23)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年06月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の立地・特徴】
【立地】
 アスク東門前保育園は、平成23年4月1日に開園し、6年目を迎えた保育園です。現在1〜5歳児が60名(定員60名)在籍しています。京浜急行大師線川崎大師駅から徒歩5分ほどの表参道に面した、クリニックやディサービスが入った3階建てビルの3階部分を園舎とし、屋上を園庭として使用しています。


【特徴】
 専門講師による英語、体操、リトミックや、職員による幼児教育プログラム、クッキング保育など多様なプログラムを提供しています。屋上の園庭では、子どもたちが走り回ったり水遊びをしたり、プランターで花や野菜を育てています。近隣には川崎大師公園を始め大小の公園や多摩川の土手があり、散歩や園外活動に利用しています。


【特に優れていると思われる点】
1.地域での様々な体験やふれあいの工夫
 川崎大師そばの大師公園への散歩では、給食をお弁当にしてもらい、ピクニックのようにして出かけ、進級などお願いごとのある時は途中で参拝していくこともあります。川崎大師では、クラスごとに七五三参拝で写真を撮ったり、5歳児が節分豆まきに参加しています。商店街からはハロウィンのお菓子、買い物体験(おせんべい屋さんが特別にサブレを作ってくれる)などで協力を得ています。同ビル内の高齢者施設とは、幼児クラスが日を分けて訪問して手遊びや歌などを披露しており、地域の中で、様々な体験ができるよう工夫しています。


2.就学に向けての子どもたちへの支援
 年長児担任は川崎区の幼保小連絡会議に出席し、小学校関係者に、5歳児の保護者が不安に思っていることなどを聞いて、保護者に伝えています。卒園児の多くが就学する市立東門前小学校で、年長児が1年生と交流会を行いました。1年生が考えてくれたゲームで遊んだり、ランドセルを背負わせてもらったりして交流し、年長児はソーラン節を披露しました。また、地域の5つの保育園との交流会を東門前公園で行い、同じ小学校へ行く子ども同士で挨拶したり、みんなでドッジボールをして過ごし、小学校への期待をふくらませています。


3.発達過程に沿った食育への取り組み
 屋上園庭のプランターでサラダ白菜、枝豆、大根、ホウレンソウ、茎ブロッコリーなどを種まきから始め、水やり、肥料やりを行っています。野菜の育ちを観察し、収穫したものを昼食やおやつに添えて食べるところまで行っています。クッキング保育は、1、2歳児は枝豆、インゲンのさやとりやトウモロコシのひげとりなどで食材に触れ、2歳児でプレクッキングを行い、3歳児から毎月1回クッキング保育を行い、親子クッキングも実施しています。クッキング保育を行った日には、ホワイトボードにコメントを記入し、玄関に実物を展示しています。


【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.子どもへの対応の振り返りを
 職員は、子どもに接するとき、穏やかに分かりやすい言葉で話しかけるように心がけています。しかし、全職員が常にそのように対応していると言い切れない場面も見受けられました。研修や日々の保育の振り返りにより、子どもへの言葉遣いや態度、排泄の場面での対応などに対して、園長による指導、職員間での話し合いやチェックを積み重ねていくことが期待されます。


2.園の課題改善に向けた具体的な取り組み
 職員の自己評価や第三者評価の中で明らかになった課題については、全職員参画のもとに改善策や対応策を検討し、長期的な対応が必要な項目については、事業計画の中に組み込んでいくなどして、園の課題改善に向け、園全体で具体的に取り組んでいくことが期待されます。


3.事業計画の継続的な取り組み
 平成28年度事業計画は、「職員育成」「地域支援」「災害対策」の3項目から構成されており、各項目とも実行内容が具体的に策定されていますが、進捗状況の確認が不十分な状況です。今後は、事業計画の各項目について、職員会議などで進捗状況や実施状況について確認し、全職員で計画達成に向け継続的に取り組んでいくことが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・理念や基本方針に子どもを尊重したサービスの実施について明示しており、子ども尊重の基本姿勢は、保育園業務マニュアルの中に具体的な実施方法として反映されています。


・設置法人作成の「保育園業務マニュアル」の中で「個人情報について(プライバシーポリシー)」や「個人情報保護マニュアル」「個人情報管理規程」が整備されており、職員会議で周知を図っています。職員は、園外で子どもの名前や園での話を口にしない、園外に個人情報の含まれる書類を持ち出さないなどのルールを遵守しています。


・職員は登園受入れ時や衣服の着脱の際に観察を丁寧に行い、また保護者とは送迎時に子どもの状態を見ながら会話し、コミュニケーションを深め、虐待の早期発見に努めています。虐待の兆候が見られたときは、園長が設置法人へ連絡、相談し、必要に応じて川崎市子ども家庭センター(中央児童相談所)に通報する体制を整えています。


・職員は子どもたち一人一人の気持ちを受け止め、尊重するよう心がけています。子ども同士のトラブルの時は、双方の話を聞き、代弁をするなど自分たちで解決できるよう支援しています。子どもが一人になりたい時や友達に知られたくないことを話したい時は、その場から離れて、職員は子どもの話をじっくり聞いています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・行事アンケート、年度末アンケートを実施しています。また、クラス懇談会、年度末の茶話会、年2回の期間を設けての個人面談を実施し、保護者からの相談や聞き取りから、利用者満足度の把握に努めています。


・日々の活動や行事の中で子どもの自由な発想を取り入れ、年齢に応じて内容を変更し、子どもの気持ちを尊重しています。散歩や一斉活動などの集団活動に入れないこどもに対して、職員はそばに寄り添い、参加したくない理由を聞き、無理強いはせずに様子を見て対応しています。


・子どもの意見を取り入れて公園の行先を決めたり、自由遊びでも子どもたちの意見を聞きとりながら、好きな遊びに集中できるようにしています。運動会の内容は職員が提案し、子どもの意見を聞く機会を設けています。また、子どもたちは踊りの振り付けを自分たちで考えています。


・基本的生活習慣は子どもができたことを褒めながら進めるようにしています。手洗いや歯磨きも職員が指導しています。戸外活動では散歩や公園遊びを取り入れ、室内でも遊び感覚で体を動かすようにしています。午睡時間は、子どもたちは眠れなくても布団で横になるようにしています。眠れない子どもは空いている保育室で職員と静かに遊ぶこともあります。


・子どもたちが友だちや職員と会話しながら、楽しく食事ができるようにしています。1歳児では、職員が援助して口の中が空になっているのか、呑み込めているのかなどの安全を優先しています。苦手なものがある子どもには促したり誘いかけたりすることで、食べられたという子どもの自信に繋げるようにしています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・入園説明会で、「入園のご案内(重要事項説明書)」や「入園のしおり」により、保育プログラム、年間行事、延長保育や夕食、補食などのオプションについての料金など詳しく説明し、バスタオル、おむつの実物を見せるなど、保護者が理解しやすいような工夫をしています。


・入園時に、「入園時家庭調査票」「児童票」「健康調査表」「お子さまの状況について」などを保護者から提出してもらい、入園前面談で、子どもの心身状況や家庭状況を把握しています。入園後は、子どもの発達過程を児童票(発達記録)に、1、2歳児は毎月、3〜5歳児は3か月に1回、記録しています。


・保育サービスの基本事項、手順、標準的な実施方法などは保育園業務マニュアルに明確に記載しています。他に衛生マニュアル、事故防止対応マニュアル、感染症対応マニュアルなどを項目別に制定しています。標準的な実施方法については、入社時の新入社員研修や入社後の階層別研修で身につけるようになっています。


・個々の子どもに関するサービスの実施状況は、1歳児の生活記録簿、1、2歳児の個別月間指導計画、2歳児以上の保育日誌の個別記録欄、児童票などに記録し、園長が確認しています。新卒職員や中途入社職員は、設置法人の「帳票類の書き方」の研修が行われ、園では園長・主任が内容や書き方の指導をしています。経験の浅い職員などは、リーダーが直接指導しています。


・乳児クラスは、クラスリーダーが年間指導計画を作成し、月間指導計画、週案は各クラス当番制とし、月、週の担当者を決めて作成しています。幼児クラスはクラス担任が指導計画、週案を作成し、いずれも、園長がチェックをして最終責任者となっています。各指導計画は栄養士や設置法人の発達支援チームとも合議し、子どもの意向も取り入れて策定しています。


・苦情解決責任者は園長、苦情受付担当者は主任、川崎大師表参道商業協同組合の2名が第三者委員となり、苦情解決体制の整備をし、玄関や廊下に苦情対応フローチャートと第三者委員の連絡先を掲示しています。また、ご意見箱の設置、行事や年度末アンケートを無記名で実施しています。


・事故・災害・感染症などに対応したマニュアルを整備し、災害時の通報・消火・避難誘導などの役割分担を設定するとともに、事故発生時のフローチャートや災害時の役割分担表を事務所や廊下に掲示しています。


・毎月防災訓練を実施し、一時避難場所への避難訓練も行っています。作り付けの棚以外は、滑り止めのゴムを差し込んだり、棚を壁に固定するなどして転倒防止対策をしています。119番通報要領・緊急時連絡フローを作成し、通報体制、避難経路を明確にしています。

4 地域との交流・連携

・設置法人ホームページ、園ブログ、園のパンフレット、川崎市ホームページ、川崎市川崎区発行の「こんにちは川崎区の保育園です」で園情報を開示しています。また、川崎市川崎区大師支所発行の「ふれあい新聞」でもおたのしみ会情報を開示しています。 


・就園前の子どもを対象に、年4回地域の親子向けの「おたのしみ会」を開催し、夏まつりは事前予約で地域の未就園児親子の受け入れをしています。夏場には期間を設けてプール開放も開催しています。同ビル内の高齢者施設には、幼児クラスが日を分けて訪問して、手遊びや歌などを披露して交流しています。 


・園長は、川崎市川崎区の認可保育所長連携会議、川崎区認可・認可外保育所等施設長会議、川崎区看護師連絡会議、幼保小園長校長連絡会、子育て支援担当者会議に参加しています。主任が主任保育士会議、年長児担当職員が年長児担当者会議、幼保小実務担当者会議に参加しています。


                  
・子育て支援担当者会議では、地域としての子育て支援についての情報交換を行い、川崎市川崎区発行の「こんにちは川崎区の保育園です」や「ふれあい新聞」に子育て支援情報を掲載しています。年長児は就学に向け、大師地区近隣4保育園の年長児交流会に参加し、小学校交流会では川崎市立東門前小学校ヘも行っています。


・ボランティアの受け入れに関する基本姿勢は設置法人作成の「実習生・ボランティア受け入れガイドライン」に記載され、登録手続や事前説明などの必要な内容が項目ごとに整備されています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・理念・基本方針は、パンフレット、重要事項説明書、保育課程などの文書に記載し、設置法人のホームページに明示しており、玄関に掲示しています。


・園長は、保育の質の現状について、各指導計画や保育日誌の評価反省欄をチェックし、毎日クラスを見廻って、評価・分析しています。園長は、自ら保育に参加する機会をつくり、クラスの問題点を担任職員と共有し、職員会議や現場指導を通して具体的に行動し、職員を指導しています。


・平成28年度に5年間の中長期計画を策定し、理念や基本方針の実現に向けた目標を明確にしています。平成28年度事業計画は、「職員育成」「地域支援」「災害対策」の3項目から構成されており、各項目とも実行内容を具体的に策定し、実施状況の確認ができるようになっています。


・川崎市福祉サービス第三者評価基準に基づき、毎年職員の自己評価と保育所としての自己評価を行い、第三者評価を受審しています。評価に関する担当者は園長と主任となっています。評価結果を職員に公開し、職員会議で説明し課題の把握に取り組んでいます。


・設置法人がサービスのコスト分析や利用者の推移、利用率などの分析を行っているとともに、園としても状況を分析しています。園としての課題である「職員育成」「地域支援」「災害対策」を平成28年度事業計画に反映し、取り組んでいます。また、全社的な経費節減策を受け、節電対策や備品購入希望に対する必要性を検討し、職員会議で話し合っています。

6 職員の資質向上の促進

・運営理念と基本方針、中・長期計画に設置法人の求める基本的姿勢、意識が明示されています。また「保育士人材育成ビジョン」には職員の階層別、習熟度に応じた目標が明文化されています。職員は経験年数や習熟度により成長目標・研修目標・研修テーマを決め、上期・下期別に「個人別年間研修計画」を作成しています。


・設置法人の「保育士育成ビジョン」に階層別に目標を掲げ、職員は年2回自己評価を行い、園長と個人面談を通じて査定を受けています。園長は査定結果に基づいて、職員にフィードバックしています。


・職員就業状況を記録し、園長は毎月有給休暇の消化率や公休取得状況、残業状況を把握しています。人員体制の見直しが必要な時は、園長が設置法人本部、エリア長と園長が協議し、増員の要請をする仕組みがあります。


・福利厚生事業として、年1回の健康診断、健康維持に必要な予防接種などの補助、独身寮、親睦会費の補助などがあります。また、職員のメンタルヘルスチェックを行う相談機関と連携しているほか、必要に応じ、産業医や臨床心理学の専門のカウンセラーに相談ができる体制にあります。


・実習生の受け入れにあたっては「実習生受入れガイドライン」が整備されていますが、本年度は実習生の受け入れはありません。

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