かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

横浜市菅田保育園(3回目受審)

対象事業所名 横浜市菅田保育園(3回目受審)
経営主体(法人等) 横浜市
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 221 - 0864
神奈川区菅田町1799
tel:045-472-4900
設立年月日 1972(昭和47)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年06月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の立地・概要】
立地
横浜市営地下鉄片倉町駅から緑車庫行のバスで10分、長導寺バス停から徒歩2分の閑静な住宅地にあります。道路を挟んで向かい側は広い敷地を持つお寺で、その他は戸建てを中心とする住宅地に囲まれ、少し歩くと小川、緑地、畑が広がり、身近に季節や自然が感じられる環境にあります。

概要
園は昭和47年4月に横浜市立保育園として開園し、以来45年が経過しています。園舎は平成25年に改築しています。園の規模は園庭面積739u、建物の面積は367u、1歳から5歳児までの園児在籍70名(定員65名)の中規模園です。平成30年4月に横浜市立保育園から民間移管が確定しています。

【特に優れていると思われる点】
1.子ども主体の遊び
各保育室は、年齢ごとの発達に応じて常設のコーナーを設けて、子どもがじっくりと遊びこめるようにしています。手作りおもちゃや素材、布や毛糸、教材なども含めて、子どもが工夫しながら自由な発想で遊びを発展させることができる多様なものを揃え、子どもたちが主体的に自由に遊びを選んで遊んでいます。
5歳児になると、飼育しているザリガニやカブトムシなどから発想を広げ、話し合ってお楽しみ会の劇に仕立てたり、こまや竹馬などの少し難しい伝承遊びにも取り組み、協同したり、模索しながら成長する姿が見られました。

2.子どもの観察に「ほっこり話」ノートの活用
 職員会議やミーティングの内容は、固くマイナス面の指摘が多くなってしまいがちでしたが、保育中に見た、微笑ましい子どものエピソードを集めて「ほっこり話」ノートを作り、子どもの様子として会議で共有しています。これにより会議も和やかになり、職員が温かい視点で子どもをよく観察する意識付けにもなっています。

3.子どもたちの学びを保護者へ伝える努力
 5歳児のクラスだより「ゆり新聞」では、保護者に知ってもらいたい、運動会などの行事に向けて取り組む子どもたちの様子と、行事当日、子どものどんなところを見て欲しいかを伝えています。また、食育担当職員が食育だより「おいしい輪」を発行して、土づくりから取り組む栽培の様子や調理の様子を伝えています。園の取り組みや職員の思い、子どもたちの姿を保護者に丁寧に伝えて、保護者と子どもの学びを共有しています。

【特に改善や工夫を期待したい点】

1.より地域に根差した保育園運営
 園は、子どもたちとゴミ拾いをしたり、秋には子どもが作った焼き芋を近隣に配るなど、近隣との友好関係を築く配慮をしていますが、今後、自治会や町内会との関係を深め、地域の一員として、より一層地域に根差した保育園を目指して運営されることを期待します。

 

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・保育の理念は、「一人一人の子どもの最善の利益を第一に考え、保育を通してその福祉を積極的に推進する」を掲げ、利用者本人を尊重したものになっています。

・子どもに対し望ましくない言葉遣いや対応に気づいたときはミーティングの中で園長や主任が指導しています。

・職員は、子どもの人格を辱めたり自尊心を傷つけたりすることのないようにし、園長や主任が指導しています。園長や職員は、神奈川区主催の「人権研修」を毎年受けています。

・個人情報取扱ガイドラインがあり、全職員は個人情報の取り扱いや守秘義務について周知しています。

・日常的な保育の中で、遊びや持ち物、服装などで性別による区別をしていません。遊びや行事の役割も男女の区別なく、自由にやりたい役を子どもたちで決めています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・通風、換気はエアコン使用と、適宜の窓開閉により確保され、気になる臭いはありません。園舎内の室温管理も、エアコン使用と適宜の窓開閉により適切に管理されています。

・子どもがおもちゃや絵本、教材を自分で選んで取り出せるように、低い棚や箱に収納しています。3歳児と4歳児の保育室は収納棚で仕切ってあり、その棚にあるおもちゃは共用で、双方から取り出せるようにしてあります。

・子どもたちの意見や発想を大事にし、お楽しみ会のテーマ(工事屋さん)や手作り品(ダンボールで作ったお風呂など)の製作に取り入れています。

・乳児、幼児がクラスごとに、音楽に合わせて年齢に合ったリズム遊びをしています。乳児は主に床をごろごろ転がったり、でんぐり返しをし、幼児は平衡感覚が必要な複雑な動きを取り入れています。

・トイレットトレーニングは、1歳児から家庭での状況を保護者に確認しながら、一人一人の発達過程によって便座に座る練習から始め、2歳児ころからは実際にトイレで排泄するように指導しています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

保育課程は、理念・基本方針に沿って、子ども一人一人を大切にする保育を行うことを第一義としています。

・入園前面談時には子どもの生育歴や家庭状況、身体アレルギー・食物アレルギーなど入園後の保育に必要な事項を聞き取り把握しています。

・短縮保育については入園説明会で説明し、保護者の就労や家庭の状況に合わせて実施しています。

・1、2歳児については、毎月個別指導計画を作成し、個別に観察とそれに伴う保育内容と配慮を行っています。

・特に配慮を要する個別のケースについては、カリキュラム会議などで話し合い、記録しています。

・虐待について園内研修を行い、全職員が周知しています。

・保育中に体調が悪くなった場合は、発熱などの状況により、保護者に速やかに伝え、子どもの状況によってお迎えをお願いします。子どもは迎えが来るまで事務室で安静に過ごし、保護者とその後の対応を話し合っています。

・避難訓練(通報訓練)・防犯訓練の年間予定表に基づき、月に1回、火災、地震を想定した通報・避難訓練を行っています。

4 地域との交流・連携

・地域の子育て家庭を対象に、園庭開放や育児支援用の多目的室を用意し、利用する保護者に話しかけ、園に対する要望を聞いています。

・園庭開放こそだてひろば(毎週月、水の午前中、および、月1回土曜日)地域育児支援用の多目的室開放(毎週月、水の午前中)、一時保育(登録数39人、実質約40人/月))、園庭開放(登録数83人)、交流保育、ランチ交流を実施しています。園庭開放時に希望者に身体測定、誕生会(最終水曜日)、絵本の貸し出しを行っています。

・幼保小連携事業の関係で、5歳児が池上小学校を訪問し、こま、ドッジボール、チューリップの球根植え、秋祭りに参加しています。また、1年生が園に来て、歌や紙芝居を見せてくれるなど、継続的に交流をしています。夏に池上小学校、菅田小学校の先生の見学会があり、感想を聞いています。

・見学希望者には見学日程時間をできるだけ希望者の都合に合わせ、園のパンフレットを渡して、園長又は主任が説明しています。

・毎年地域で行われるどんど焼きに参加し、自治会館で行われる神奈川区の育児支援すくすく子がめ隊の活動や、学童保育の情報を掲示して知らせています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・全職員に横浜市職員行動基準を交付しているので、全職員は守るべき法、規範、倫理などを周知しています。

・職員は不祥事防止ハンドブックで不適切事例を周知しているほか、他の施設での発生事故(異物混入・誤食など)状況をミーティングなどで報告し、職員啓発と事故の園内発生を防止しています。

・横浜市の「ヨコハマ3R夢プラン」に沿って、分別やリサイクル、ゴミの減量をしています。各クラスにプラゴミ、ミックスペーパー、燃やすごみと分けたゴミ箱を置いて、子どもと取り組んでいます。

・夕方のミーティング、会議などで、園長のなすべき行動計画を明確に話し、全職員に理念・基本方針の理解を促しています

・主任は職員の業務状況を把握し、仕事の各面で調整や助言を行い、園運営の円滑化に努め有効に機能しています。

・主任は職員の経験や業務遂行能力に応じて、それぞれに対して必要な助言を与え、指導を行っています。

6 職員の資質向上の促進

・人材が不足することが見込まれる段階で、正規職員は横浜市に、嘱託職員・嘱託福祉員は神奈川区に補充を申し入れて補充しています。アルバイトは園長が募集します。

・横浜市人材育成ビジョンに基づき職員育成(研修受講計画の作成)を行い、横浜市こども青少年局の研修、神奈川区の研修、白峰学園横浜女子短期大学保育センターの研修に職員を積極的に派遣しています。そのほか、職員はリズム、障がい児保育研修、わらべ歌研修などに参加して、日々の保育に活かしています。園長も公立園長会の自主的勉強会や汐見先生のセミナーなどに出席しています。

・「目標共有シート」と「保育士自己評価」に各職員個々が自分の年間目標を記載し、園長と面談して職員意識の向上を図っています。また、横浜市人材育成ビジョンを目安に自分の目標を決めています。そのような中で自己評価を行うことがサービス向上に繋がっています。

・職員の「目標共有シート」に基づいて、計画段階と終わりの時期に振り返り面接を行っています。その時に職員の満足度や要望なども聞き取って、必要な対応をしています。アルバイト職員とも年2回の面接を行い、要望などを聴取するとともに、雇用切り替えなどの情報を確認しています。

詳細評価(PDF678KB)へリンク