かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

小学館アカデミーみやまえだいら保育園(3回目受審)

対象事業所名 小学館アカデミーみやまえだいら保育園(3回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 小学館集英社プロダクション
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 216 - 0006
宮前区宮前平2-1-2 ベルグ宮前平1F
tel:044-862-8615
設立年月日 2012(平成24)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年05月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 株式会社 R−CORPORATION
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【概要】
運営主体である、株式会社小学館集英社プロダクションは、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県に保育施設を45ヶ所展開し、内、神奈川県(横浜市・川崎市)は、18ヶ所の保育園を運営しています。小学館アカデミー保育園は、保育理念である『「あったかい心」をもつ子どもに育てる』を全園で共有し、7つの基本方針をベースに、「楽習保育?」を中心した、保育環境(ラーニングセンター、みどりのあそび場、小学館ライブラリー)と、保育活動(遊び、生活)の両立を目指し、「あそび・せいかつ」から「まなび」へ導き、理念の実現に向けて保育を展開しています。

【とりまく環境】
小学館アカデミーみやまえだいら保育園が位置する宮前区は、緑あふれる丘陵地であり、多摩田園都市として開発が進み、ベットタウンとして生活環境が整備されています。園の最寄り駅である田園都市線宮前平駅周辺は、良質な住宅街が形成され、北側は宮前区役所をはじめ、宮前区役所保健福祉センター、宮前文化センター(図書館含む)、警察署、消防署等が集まる区の中心地でもあります。また、「ガーデン区」を提唱する宮前区の中心でもあり、並木の美しい「富士見坂」をはじめ、春には桜が咲き誇る宮前平公園等、自然環境にも恵まれ、園外活動にも有効な地域です。さらに、予備校や塾も数多く立地し、教育熱心な家庭が多い東急田園都市線ならではの特徴も見られます。小学館アカデミーみやまえだいら保育園の園舎はマンションの1階部分にありますが、バルコニーから出入りする園庭も有し、各年齢ごとに保育室を設け、定員30名の家庭的で清潔な環境の中、子どもたちは元気よく園生活を楽しんでいます。

【特に良いと思う点】
1.まだまだ進化を続ける楽習保育?
小学館アカデミー保育園の前年度の優れた点では、楽習保育?のレシピと発表会が挙げられました。今年度は楽習保育?の系列化に取り組んでいます。それは大きく楽習保育?を3つの大きなプログラム(@コミュニケーションプログラム、Aリズミック・運動プログラム、Bネイチャープログラム)に分け、小学館アカデミー保育園の保育の大綱を固めていく意向です。その中身は、コミュニケーションプログラムの中に、「ことば」の豊かさを身につけること、「本育」なども含まれており、3つの大分類に次ぐ中分類個々のカリキュラム固めに入っていることが見えます

2.職員の資質向上に向けた「30秒の誓い」と3H活動の推進
全小学館アカデミー保育園では、今年度の方針として、「子どもと自分を守る30秒の誓い」「3H活動の推進」を進めています。この2つの活動は、子どもに止まらず、一人一人の職員にも向いた活動であることが特徴です。「子どもと自分を守る30秒の誓い」では、@人数のチェック(活の区切り、区切りで員数の確認)、A環境と変化のチェック(子ども、保育士、スケジュールの化確認)、B危機発生時には、「冷静」、「落ち着き」、「自分の5感」の3つにより子どもを守り、また、子どもを守ると共に、職員自身の保育活動を守ります。「3H活動の推進」では、3Hとは、「褒める」、「広げる」、「励ます」であり、子どもに対して「3H」を進めると同時に、職員間でも3Hを上司、先輩・後輩、同僚の間で展開していきます。

3.小規模園ならではのきめ細かい保育の実践
小学館アカデミーみやまえだいら保育園は、0歳〜5歳児クラス各6名定員の園児30名が在籍する小規模園です。小規模園の特徴が生かされ、クラス担任と子どもたち、保護者と密にコミュニケーションが図られ、園全体で一人ひとりの子どもを見守り、丁寧な対応ができています。さらに、人間形成における一番大切な乳・幼児期に、豊かな経験・体験を多く提供できるよう、工夫しながら機会を設けています。また、各クラスの定員(6名)に対して、担任1名を配置し、専門職の看護師、栄養士、事務担当者も配置された恵まれた環境で、発達段階に応じた個別の関わりに十分な時間と力を注ぎ、様々な大人があったかく子どもたちを見守る体制は、子どもたち、保護者に対して安心と信頼を提供しています。
【さらなる期待がされる点】

1. 本育への期待
小学館アカデミー保育園が推進する楽習保育?の中に「本育」があります。「本育」の内容は、1日1回の読み聞かせタイムと、小学館ライブラリーの活用が現状であり、法人の事業体として教育を一つの柱とされていることを踏まえ、「本育」が取り組まれることに「教育」との関連性や、本育での意味合いの裏付けなる何か・展開、があると、大きな期待が膨らむことは否めません。アイデア・工夫、若しくは多くのラインアップが示されるのではと昨年も期待しましたが、現在のところ目覚ましいものは見えていません。楽習保育?のレシピのような画期的なアイデアと同様、是非、「わくわくをつくろう」に則り、「本育」の展開を期待しています。
2. 更なる職員の質の向上

職員の質の向上について、小学館アカデミー保育園として各園の各園職員の経験年数・年齢のバランス、新入職員の受け入れ、職員教育の流れに沿って、一人ひとりの職員を長期的に育成していく課題があります。園長は、個々の職員が自ら必要なことを学び、研鑽に取り組む行動を望み、推進し、全職員の質の向上に取り組む意向をうかがいました。一人ひとりの職員が問題意識を持ち、不得意分野を経験して学び得ていくことが重要であり、今後、さらなる職員の質の向上に向けての取り組みに期待されます。

 

 

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ●職員は、川崎市子どもの権利に関する条例を理解し、保育所保育指針に沿い、保育理念である「あったかい心を持つ子どもに育てる」を基に、子ども一人ひとりをありのままに受け入れ、個々の生活習慣、家庭環境、発達段階や個性を尊重し、援助するよう心がけています。日々の保育を通して、子ども同士が互いの国籍や、個性の違いを認め合い、尊重する心を育んでいます。また、着替え時や排泄に関して、子どもの羞恥心に十分配慮しています。
●職員は、配属前研修で子どもの人権を学び、子どもの人権を最優先にする保育に努め、保育理念を基に、専門職としての基本姿勢を身につけ、子どもを尊重したサービス提供のために継続的に研鑚を図っています。虐待の早期発見については、施設運営業務マニュアルに沿って園内研修を行い、理解を深め、日々職員間で相互に振りかえり、早期発見に努めています。
●子どもや保護者のプライバシー保護に関しては、施設運営業務マニュアルに明記され、重要課題として取り組んでいます。職員は、機密保持、個人情報の保護について、配属前の研修、配属後も具体的な事例を挙げて昼礼、職員会議を通じて学んでいます。特に肖像権については、入園時に保護者と書面にて取り交わし、説明・同意を得た上で掲示、掲載をするようにしています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

●保護者とは日々の会話とコミュニケーションを大事にし、保護者と信頼関係を築いています。保護者からの意見や要望は、保育参加後のアンケートや行事ごとのアンケートから抽出し、定期的に本社職員や運営委員会で検討し、改善及び次年度に活かすようにしています。今年度、第三者評価を受審し、保護者のアンケート結果や評価の結果を得て、利用者満足の向上に役立てて行きます。季節の制作活動について、活動の様子の写真や、制作物に説明文を付けて掲示し、子どもと保護者が感動を一緒に味わうことができるように工夫しています。
●保護者が相談や意見が言いやすい雰囲気作りや信頼関係を大切にし、担任をはじめ、園長とも話しやすい環境を整えています。苦情解決の仕組みについては、園のしおりに記載し、玄関に投書箱を設置し、苦情解決責任者、第三者委員の掲示を行い、直接苦情を申し出る事ができることを保護者に周知しています。さらに、運営委員会(クラス代表の運営委員で構成)で保護者の意見を反映させる仕組みを構築しています。
●職員は、子どもの家庭環境、生活を把握し、一人ひとりに合った対応を心がけ、子どもの心を受け止め、肯定的な保育に努めています。特別の配慮が必要な子どもの保育については、職員は研修会等に参加して研鑚を図り、情報を共有し、援助の仕方について職員間で共通認識を図っています。職員は保護者の不安等を受け止め、通常保育の中で、他の子ども達と互いの良いところを尊重し、共に育まれる保育を心がけています。
●登園時の受け入れ時は、必ず保護者・子どもと挨拶や会話を交わし、家庭での子どもの様子や体調を確認し、連絡事項を含め、引き継ぎの際に各クラス担任、看護師に伝達しています。日中の状況や連絡事項は、個々の連絡ノートに記載し、各クラスに掲示をして伝えています。重要な伝達内容については、引き継ぎ簿にも記載し、伝達漏れがないように努めています。
●長時間保育では、子どもたちが安全に、ゆったりと安心して楽しく過ごせるよう保育環境を整え、マンネリ化しない活動に配慮すると共に、遊びの選択に工夫し、各年齢の子どもが思い思いに楽しめるようにしています。朝の会や帰りの会では、異年齢児がホールに集合し、季節の歌を一緒に歌ったり、体操をする等、楽しく過ごせる異年齢交流の機会を設けています。
食育活動を取り入れ、食事に関心を持てるよう取り組み、栽培活動や調理活動を通して「食べることが楽しい」気持ちを育んでいます。栄養士は、給食時に子どもたちの様子を観察し、担任と意見交換を図り、喫食状況を確認して「食」への意識を高めるよう食育に力を入れています。アレルギー除去食については、医師の指示書に従い、別盆で配膳対応し、誤配膳、誤食が無いよう厳重に確認し、安全に提供しています。


 

3 サービスマネジメントシステムの確立 ●園のホームページやブログ、宮前区役所のホームページで保育園の様子を紹介し、宮前区の乳児健診の際に園のパンフレットを提供し、情報提供しています。電話での問い合わせや見学希望者には、個別に丁寧に対応し、園見学の案内をしています。慣らし保育は入園前の面談を基に計画し、保護者の不安や疑問に傾聴する姿勢を持ち、子どもの不安やストレスの軽減を考え、子どもが安心して過ごせるように実施しています。また、保護者の不安や、どんな小さなことも言葉にできるような雰囲気作りを心がけ、安心して預けられる支援に努めています。
保育課程に基づき、個々の発達状況、家庭環境に応じてきめ細やかな計画を立て、乳児会議、幼児会議並びに、栄養士、看護師の意見を取り入れて指導計画を策定しています。保育課程を基に年間保育計画、月案、週案、日案を各クラス担任で策定し、職員会議で報告し、指導計画の進捗を確認しています。川崎市指定の児童票に個々の保育実施状況を記載し、日々の保育は指導計画を基に、年齢ごとに、月・週・日案を作成し、その状況を記録しています。
●サービスの標準的な実施方法については、施設運営業務マニュアル内『保育の基本編』の中に明文化され、標準的な実施方法で保育を展開する体制が定着しています。施設運営業務マニュアルは職員がいつでも閲覧できる場所に設置し、常に確認できるようにしています。施設運営業務マニュアルの見直しは、法人本部での園長会議、看護師会議、栄養士会議で検討し、定期的に見直しを図っています。
4 地域との交流・連携 ●地域に向けて、園のホームページに週1回ブログを更新して近況を開示し、宮前区の1歳6カ月検診会場の保育園案内コーナーではパンフレットを設置し、宮前区の保育まつりに参加する等、園の情報を提供しています。園では主に、近隣の0歳児を持つ保護者や、家庭保育をしている家族に向けて、水遊びや、ふれあい遊び、ハロウィンパーティ等の地域交流の案内をして交流を図っています。
●ボランティアの受け入れについては、窓口担当者を決め、受け入れの体制を整え、事前にマニュアルに沿って、保育理念やボランティアの心得、守秘義務等を説明し、実施しています。保護者に対しては、園内に「本日ボランティアの受け入れを行っております」を掲示して配慮しています。
●地域との連携については、宮前区幼保小園長校長会議への参加や、宮前区、川崎市の会議、宮前区の説明会、研修、神奈川県社会福祉協議会主催の研修等に積極的に参画し、子育て支援のニーズや地域の取り組みの情報収集に努めています。開園4年目を迎え、区内の保育園と積極的な交流保育が定着しています。また、近隣の就学先の小学校とも交流を図り、年々、地域で成長する子ども同士が関わる機会が充実してきています。
5 運営上の透明性の確保と継続性

●職員は、法人本社の研修にて、保育理念・基本方針を最も大切なものとして教育を受け、日々の保育では常に理念・基本方針を意識して保育に取り組んでいます。開園4年目を迎え、理念・基本方針の実現に向け、現状把握と共に実践的な課題を踏まえ、園での体質改善に関する中長期計画(3か年計画)を策定し、進めています。
●園長の役割・責任、職務については、施設運営業務マニュアルに明文化され、職員会議等で職員に責任を表明しています。また、職員の職務分担表を作成し、権限を委譲し、責任を明確にして円滑な運営に尽力しています。園長は、「あったかい保育」の実践に向けて、職員配置や職場環境整備を心がけ、会議等を通して各職員が意見や思いを伝えることを重視して取り組んでいます。
●職員は毎月、個人能力向上シートを活用して、定期的に自己評価を実施し、定期的に第三者評価を受審する予定とし、評価結果は分析・検討すると共に、次年度の保育サービスの向上につなげています。保護者の要望や意見は、意見箱、行事後のアンケート、個人面談や連絡帳、運営委員会等から抽出し、意見等は職員間で共有を図り、次期への取り組み及び、体制に生かしています。


 

6 職員の資質向上の促進

●小学館アカデミー保育園に勤める職員として、役職別に求める行動目標を定めています。法人本部では、専門性・社会人性・人間性を総合的に判断し、一般職員から主任、園長への人事管理へとつながる考え方とし、要素・資格が明示された求める保育士像を全職員に配布しています。また、保育士の人材確保とバランスのため、新卒・国家試験・復職・現職・遠隔地に分けて戦略を持ち、園見学会を開催し、小学館アカデミー保育園の理解を図り、人材採用に取り組んでいます。一般職員、主任、園長の人事管理を行っています。保育士の人材確保とバランスを加味した配属のため、新卒・国家試験・復職・現職・遠隔地に分けて人材の確保に取り組んでいます。遵守すべき法令・規範・倫理等については、職員は配属前研修で説明を受け、各園に施設運営業務マニュアルを設置し、いつでも確認できるようにしています。
●法人本部において研修計画があり、年度の始めに研修スケジュールが示され、職員は入社年次に応じて研修に参加しています。研修受講後は、乳幼児会議で報告し、職員間で共有し、個々の資質向上に役立てています。園長は、職員一人ひとりの課題を設定し、施設運営業務マニュアルに沿って園内研修を計画・実施し、資質の向上を図っています。職員は個々の資質向上に向けた自己目標を立て、実績及び達成度について自己査定を行い、園長と個別面談を行い、目標の達成状況を把握し評価を実施しています。
●園長は、職員の有給休暇の消化率や時間外労働を確認し、原則、月1日以上の有給休暇を消化できるよう配慮しています。職員の希望に応じて、法人本部に相談できる窓口を設け、文書を配布し、いつでも相談できる体制作りを構築し、職場の精神面・健康管理に活用しています。福利厚生では、就業規則で定める各種休暇や、見舞金等の他、出版健康保険組合に加入し、福利厚生を利用できる仕組みがあります。毎年、事業団体で職員健康診断を実施し、健康維持管理を行っています。

 

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