かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

保育園ばんびーな

対象事業所名 保育園ばんびーな
経営主体(法人等) 株式会社ばんびーな
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 231 - 0868
中区石川町4-158-1
tel:045-212-2290
設立年月日 2006(平成18)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年04月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

[施設の概要]
 「保育園ばんびーな」は平成18年4月に横浜保育室として開設し、平成23年4月に認可保育所に移行後6年が経過しています。設置法人は「株式会社ばんびーな」で、川崎市内に系列園を3園(平成29年度開園含む)運営しています。
 園は、満1歳児から就学前児童を対象とし、定員は45名で現在45名が在籍しています。園へのアクセスは石川町駅から数分の利便性の良い住宅地にあります。1、2歳児クラス、3〜5歳児クラスはそれぞれオープンフロアで合同での保育を中心に行っています。
 園庭遊びのほか散歩、周辺にある大小さまざまな公園など日々積極的な戸外活動を保育に取り入れています。


≪優れている点≫
1.子ども一人一人の成長に全職員が丁寧に関わっています
 運営方針「子どもを通してつながりあい、みんながともに育ちあえる園」、及び保育理念の「こどもたちのありのままを愛する」「こどもたちの一瞬一瞬を大切にする」「こどもたちの生きる力を身につける」を実践するために職員全員が取り組んでいます。施設長以下全職員が日々連携を図り、昼礼、職員ミーティング等で日々の子どもたちの考えや発言、興味関心を受け止めています。子どもの自主的活動を中心にし、職員主導で行うこととのバランスを考慮するよう努めています。
 昼礼は、活動の様子やケース検討などの情報を共有し、リアルタイムの課題を出し合ったり、改善策を検討したりと日々活発に意見交換ができる環境を作っています。さらに、全園児「個人別保育計画案」の作成をして、その計画についても十分に職員間で話し合っています。前月の子どもの姿、環境作りと援助、配慮の仕方、家庭との連携などの項目を設け、一人一人の情報共有と発達に合わせて丁寧に関わっていく体制を整えています。


2. 食育を通し、子どもたちは楽しみながら学び、成長しています
 子どもが、食べることに喜びを感じ、意欲的に食事ができるように、食育に力を入れています。
幼児クラスは、毎日給食前に食育の時間を設け、栄養士が食品についてのお話をします。ホワイトボードと手作りの教材を使って、楽しみながら食品の知識を覚えられるように工夫されていて、子どもたちは積極的に手を挙げて参加しています。
 肉の部位の話をした日には、関心を持った子が、スケッチブックに豚肉の部位の絵を正確に描いています。クッキングの日には、子どもがお浸しの味付けや、ドレッシングをサラダにかけるなど、調理の一部を体験しています。
 1歳児・2歳児クラスは、食材に触れる日を設け、調理する前のごぼうやブロッコリーなどに触ったり、においを嗅いで、カットする前の野菜に触れる体験をしています。法人が借りている農園で、保護者とともに畑を耕し、野菜の収穫を楽しんでいます。
給食時においては、小食の子どもに対しては盛付の量の調整を行い、完食する達成感や、おかわりの喜びを感じられるように配慮しています。


3. 積極的な戸外活動を通して子どもたちは育ちあっています
 年齢や活動の目的に合わせ散歩、周辺にある大小さまざまな公園など日々積極的な戸外活動を保育に取り入れています。園の周辺は公園が多く、坂道もある点を活かして、平坦な道以外の急坂を昇っていくなど、日々歩くことでも健康増進の機会となっています。1、2歳児も手つなぎ、また職員が持つロープの輪を握ってしっかりと歩きます。
 午睡の後にも戸外活動を行っています。小規模の家庭的な雰囲気の中で、子どもたちは異年齢が交流して育ちあっています。1、2歳児クラスと3〜5歳児クラスはオープンフロアで合同での保育を行っています。小人数で合同保育の良さで、子どもたちはみんなをお互いに知って交流しています。
 全園児が同じ公園で遊び、年上の子どもの様子を年下の子どもたちが真似て遊ぶ中から、子どもの活動や運動の幅が広がっています。


≪努力・工夫している点≫
1.子ども一人一人の成長に保護者と個別に丁寧に関わっていこうとしています
 保護者には園の保育を十分に理解してもらうため、入園前説明会は個別に行っています。「保育園のご案内」は40ページほどありますが、運営方針、家庭と保育園はどちらも大事な育ちの場であること、園生活の流れ、食へのこだわりなど施設長が1ページずつ丁寧に説明をしています。
 入園後も送迎時に担任や施設長が保護者との情報交換を大切にしています。全園児個別の連絡ノートを使い、園と家庭での生活がスムーズに引き継がれるようにしています。


≪課題や改善することが期待される事項≫
1.保育所の専門性を活かした、地域支援の取り組みが期待されます
 園では、小規模などの設備上の都合で、一時保育や園庭解放は行われていません。しかし、保護者主催の園行事の際には、地域の人が参加できるようにしています。また、地域のイベントに、保育園のパネルを展示して紹介し、地域の関係機関や団体とも連携を行っています。地域の子育て支援ニーズについて、職員間で話し合いを行なっています。
 園の見学希望者には随時対応していますが、定期的な育児相談の実施や、積極的な情報発信には至っていません。保育園は、地域の子育て支援の中心になる施設であるという観点から、専門性を活かした地域支援の取り組みが期待されます。


2.園生活の情報を保護者に提供するツールを検討することが期待されます
 全園児個別の連絡ノートを使い、日々保護者と園と家庭での様子をきめ細かくやりとりをしています。個別面談の機会もあり、個々の保護者と密に連携を図り、子どもの育ちを見守っています。
 しかし、保護者全体に向けての、子どもの園生活の情報提供は、保護者個別への情報提供に比べ少ない状況です。園やクラスとしての日々の活動の様子などの園生活について、全体的に情報提供する方法を増やすことが望まれます。園内掲示、全体会や3歳児以上もクラス懇談会を開催するなどの検討が期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

設置法人内の保育園共通の保育理念や保育方針などに、子どもを尊重することを明記しています。園独自の保育目標は「いのちをすこやかに育む」「愛する心を育む」「豊かな感性を育む」として全職員の共通理解の下で保育にあたっています。


職員は、子どもの気持ちを受け入れられるよう配慮し、威圧的な言い回しにならないように気を付けています。意思表示がうまくできない子は、家庭でもらした本音を保護者から聞き取るなど、保護者とも連携して気持ちを汲み取るようにしています。


個人情報を含む書類の管理や園だよりやホームページの写真掲載については、入園時に保護者に説明をした上で、同意書をもらって人権に配慮しています。名簿は生年月日順で作成し、グループ分けや整列などに性別による区別は行わず、性差への先入観を与えないように配慮しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

保育理念、基本方針に基づいた保育を実践するために、それらを保育課程に明記しています。保育課程に基づいた年間指導計画から月間指導計画、週案を作成しています。全園児に「個人別保育計画案」を作成しています。職員は、昼礼、毎月の職員会議(ケース会議含む)で話し合いや、振り返りの時間を設け、子どもの様子を共有し、保育に活かしています。


重要項目を設け、一人一人の発達に合わせ、丁寧に関わっています。保護者には、トイレットトレーニング、特別な課題がある場合など園での工夫点を交えながら子どもの状況に合わせて説明し、同意を得ています。保護者への丁寧な説明を心がけて入園説明会と親子面談を行っています。


遊びでは、「おもちゃコーディネーター」の資格を持った施設長を中心に専門家の視点を活かし、子どもの年齢、発達に応じたおもちゃ、教材、絵本を用意しています。合同の保育室やオープンフロアでの保育、散歩先での合同遊びなど日常的に子どもたちは関わっています。戸外活動は園庭遊びのほか、近隣の公園など積極的に出かけています。


食事、排泄、睡眠については一人一人の発達状況・健康状態や生活パターンを把握・考慮しながら、保護者と連携を取り、家庭との連続性を心がけています。昼礼時にその日の給食について話し合い、献立や調理の工夫に活かしています。栽培活動、クッキング、食環境整備は年齢発達に応じて実践しています。幼児に対しては、毎日栄養士が話をする時間を設けています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

入園時に把握した生育や生活記録、入園後の成長発達記録、面談記録のほか、1歳2ヶ月までは毎月、おおむね2歳児は3ヶ月、おおむね5歳児は6ヶ月など年齢に応じた記録期間を定めて個人記録を作成しています。それらを個人ファイルに納め、全職員が共有し、進級時もスムーズに伝達をしています。


職員は、発達支援、虐待、アレルギー、外国籍など配慮が必要な子どもの様子については昼礼、ミーティング(ケース検討含む)で報告、話し合い、記録を残しています。配慮が必要な子どもの保育について研修など職員間で学んでおり、すべての職員が同じ認識を持って保育にあたれる体制があります。


意見箱の設置、行事後アンケート、個人面談など保護者から意見や要望を聞く機会があります。送迎時にも積極的に話しかけ意向を汲み取るようにしています。第三者委員2名のほか、外部の苦情解決窓口として、玄関に横浜市福祉調整委員会の電話番号を掲示しています。


健康管理・衛生管理・安全管理などに関する各マニュアルを整備し、マニュアルに基づいた対応や訓練を行っています。行政、医療機関、児童相談所など必要な関係機関・地域の団体の連絡先を把握しています。

4 地域との交流・連携

園見学時の育児相談、中区民まつりに職員が協力をした際のまつり参加者との交流などを通じ、地域の子育て支援ニーズを把握するように努めています。中区園長会、幼保小連絡会の会合に園長が出席し、地域の情報を得ています。


地域の小学校ブロックの幼保小児童交流会は、園を含め3保育園と1幼稚園の5歳児クラスが小学校を訪問し、1年生、5年生と学校探検や給食など交流しています。中区保育園合同駅伝大会も就学前交流として26園が参加しています。また、中土木事務所の職員の指導で園庭に花の種を撒き、ある程度育ったら近隣の公園に植え替える活動もしています。


問い合わせや見学希望には施設長が対応しています。施設長が不在の場合は折り返しの連絡をしています。見学は子ども活動の様子を知ってほしいので平日の10時あるいは15時を提案しますが、希望者の都合でそれ以外の時間帯(午睡時を除く)や土曜日の対応も可能としています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

園として、平成28年度から30年度の事業計画を策定しています。保育計画に則った保育の実施、組織の見直し、地域ニーズの把握を目標に定め取り組んでいます。年度ごとに設置法人の現況報告書、財務諸表を作成しています。事務室の書架に保管しており、保護者の求めに応じて公開ができます。


職員の自己評価後に全職員で話し合う機会を重ね、評価できる点や課題等の把握に努め、園としての自己評価を玄関に掲示し、公表しています。


職員が守るべき法・規範・服務規程などは就業規則に明記されており、入職時に説明をしています。他施設での不適切な事例や、新聞やニュース報道などを職員ミーティングなどで取りあげ、話し合っています。

6 職員の資質向上の促進

人事考課表に職員の経験・能力・習熟度に応じた期待水準を明記しています。人事考課表に基づき人材の育成に取り組んでいます。施設長との年に2回の面談で職員の自己評価シートに基づいて話し合いや評価を行い、達成度を確認し、次年度につなげています。


年間指導計画、月間指導計画、週日指導計画があり、評価・振り返りが出来る書式が定型化されています。子どもの様子や、取り組む姿が丁寧に書き込まれ、見直し後、次の指導計画に反映しています。


現場にいる職員が主体的、自発的に判断して保育にあたれるよう可能な限り、権限を委譲しています。リーダー、施設長に連絡や報告をすることで最終的な責任を明確にしています。また、日常的に施設長、リーダーが現場に入り、話しやすい雰囲気を作っています。

詳細評価(PDF1,197KB)へリンク