かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

神奈川県立さがみ緑風園(3回目受審)

対象事業所名 神奈川県立さがみ緑風園(3回目受審)
経営主体(法人等) 神奈川県
対象サービス 障害分野 生活介護・施設入所支援
事業所住所等 〒 252 - 0328
南区麻溝台2-4-18
tel:042-766-2255
設立年月日 1967年12月01日
公表年月 2017(平成29)年04月 〜
使用評価項目 推進機構評価項目ガイドライン準拠版
評価機関名 株式会社 ケアシステムズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
・さがみ緑風園は、相模原市高根に重度身体障害者更生援護施設として昭和42年12月に開設し、平成15年4月現在地へ移転。筋萎縮性側索硬化症(ALS)障害者、遷延性意識障害者など重度の利用者も受け入れられる居室も配置しており、平成20年4月には障害者自立支援法に基づく生活介護事業、施設入所支援事業、短期入所事業に改め現在に至っている。現在の定員は各事業合わせて160名になっており、利用対象者は、身体障害者であって、障害者支援施設利用について市町村から「障害福祉サービス受給者証」の交付を受け障害程度区分4以上の認定を受けている18歳以上としている。
  なお、交通アクセスについては、小田急線相模大野駅から北里大学病院行きのバスで、「北里東病院」下車としている。

【優れている点】
1 利用者の誰もが安心できる充実した医療体制
(1) 難病等医療と福祉の狭間の利用者や、民間施設では対応困難な利用者を受入れている
・県立福祉施設として、介護職員と医療職員(医師、看護師、機能訓練職員など)とのチームケアにより、難病等医療と福祉の狭間の利用者や、民間施設では対応困難な利用者を受入れている。また、高度な医療ケアの必要な利用者の受入れのため、酸素吸入や吸引の設備を設置した専用の居室も整備している。医師の指示のもと、理学療法士や作業療法士によるリハビリも計画的に実施している。
・診療所の運営は社会医療法人社団三思会に委託しており、医師、看護師、理学療法士作業療法士言語聴覚士、歯科衛生士を配置し、9診療科目に対応している。また、利用者の高齢化や手厚く高度な医療ケアを必要とする利用者の増加により、経鼻経管栄養業務について、指定の研修を修了した介護職員が実施する等、医療と福祉が一体的に取り組んでいる。

 (2) 新規利用者入所時及び長期利用者の医療機関退院後の48時間評価を実施している
・新規利用者の障害の重度化や、長期利用者の高齢化・重度化により入院治療も多くなる中、新
規の入所利用者や退院した利用者の健康リスク管理を目的とし、詳細な状況把握とその対応方法を見極めるため48時間評価を実施している。入所または退院当日の翌日、翌々日を評価日とし、介護職員・看護職員・ホーム長により朝の申し送りにて病態や状況の確認をし、現状での疑問を整理することとしている。評価にあたっては、病態・自覚症状、バイタルサイン、意識状態・認知レベル、食事動作、排泄のパターンと行動、移動(車椅子・ベッド上での様子)を視点とし、介護職員と看護職員で情報を共有している。入所時や体調回復後のリスクを最小限に抑える対応としている。

2 多職種連携による支援体制
 ・直接支援を担当する福祉専門職のほか、医師・看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士歯科衛生士の医療スタッフに加え、常勤の心理担当職員や管理栄養士が配置されている。各専門職は個別支援計画の作成・実施・評価の全てのプロセスに参画し、それぞれが専門的機能を果たしながら連携し、利用者の意向に沿った、安全で快適な生活の提供に努めている。例えば、「食事」を例に取ると医師・言語聴覚士による嚥下評価、理学療法士・作業療法士による姿勢の調整や自助具の導入、栄養部門における適切な食形態による食事の提供、介護職員による安全な食事介助、看護師による吸引体制の確保、歯科衛生士による口腔ケア指導等を一体的に取り組んでいる。また各専門職は各種委員会や会議、プロジェクトチーム等を通じて園運営に参画し、日常的な支援においても相互に助言・指導を行っている。必要に応じ家族への情報提供や助言・指導等についても相互協力のもと実施している。

3 豊かに食べる工夫
 ・栄養ケアマネジメントのもと、利用者の年齢、障害特性、摂食嚥下機能など配慮し、利用者それぞれにあった食事を提供している。食形態も摂食嚥下機能に応じ、普通食、形そのままソフト食、ミキサー食等があり、疾病等により、塩分やカロリーを制限した特別食も提供している。
特に当園の給食委託業者とともに開発した、舌でつぶせるやわらかさであっても、形状は普通食と変わらない「形そのままソフト食」は、経口摂食する利用者の約50%が導入し、摂食嚥下機能が低下している利用者でも、安全に食べる楽しみを感じることができるようにしている。また、献立についても、月6回の選択メニューと月2回のスペシャルメニュー、七夕やハロウィン、クリスマス等の行事食、節目の誕生日(還暦・喜寿等)メニュー等を実施している。
・毎年食事満足度調査を行い、その結果に基づき、通常メニューでは和食を中心とした家庭的な食事を提供し、食べ慣れないメニューについては選択メニューで取り入れる等の工夫をしている。旅行をする機会の少ない利用者に全国各地の郷土料理を味わい楽しんでもらえるよう「郷土料理シリーズ」を選択メニューで企画している。また利用者の希望を取り入れたリクエストメニューや誕生日にケーキと手書きのバースデーカードを添える取り組みは、特に利用者から好評を得ている。利用者の高齢化・重度化の進行に伴い、ソフト食の見直し及び改善や、新たな食形態の検討等にも取り組んでいる。
 
4 自分らしく暮らす 〜日中活動の充実〜
 ・利用者一人ひとりの意向に合わせて、日中活動が展開されている。日中活動は、活動内容や障害特性に合わせて、工芸、手芸、レクリエーション、憩い、ふれあいの5つのグループに分かれており、利用者は複数のグループに所属することやカラオケ等好みのプログラムが実施されるときのみ参加することも可能としている。 
 ・余暇活動では、概ね毎月全てのホームが園外活動を行っており、車イスで乗降できる園のリフトカーで外部商業施設や観光施設等に出かけている。個別の外出を希望する利用者について、介護タクシーの情報を提供したり、社会福祉協議会が運営するボランティアセンターに付き添いボランティアの斡旋を依頼するなど、外出支援に取り組んでいる。

5 新たな課題への取り組み
 ・利用者の高齢化・重度化の進行により、容体が急変する可能性の高い利用者も増加しており、終末期の医療を含めた支援のあり方について更なる検討が迫られている。福祉施設における医療的ケアの限界も見据えながら、医療的ケアに関する意向確認の方法等について「ライフステージに応じた支援の展開プロジェクトチーム」を発足させ、具体的に取り組んでいる。


【独自に取り組んでいる点】
1 筋萎縮性側索硬化症(ALS)、遷延性意識障害などを積極的な受け入れている
 ・看護師は24時間365日配置しており、複雑な病態管理が必要で、急変リスクの高いALS※1(4床)の利用者に対して、必要な医療を安定して受けられる「生活の場」として機能させている。多職種の連携のもと心理面接、個別音楽療法、看護師が同行する個別外出等、生活を豊かにすることに取り組んでいる。また、民間施設等では受入が困難な、在宅のALSの方について短期入所の受入れを行っている。さらに、遷延性意識障害※2を持つ利用者(16床)、医療的ケアを必要とする短期入所利用者の受入を可能にしている。
 ※1 ASL…筋萎縮性側索硬化症:運動神経だけが次第に破壊され次第に全身麻痺する。
※2 遷延性意識障害…意思疎通、知覚感覚は不能、睡眠―覚醒の区別が可能な状態の障害。

【改善すべき事項】
1居室の環境整備についてのルールを明示し、安心で安全な環境作りを検討されたい
 ・個室から多床室まで、利用者一人ひとりの心身状況に合わせて居室が選択できるようになっており、さらに思い思いのしつらえによって居室内の生活空間作りがなされている。利用者によっては居室で趣味活動が行えるように材料を保管したり、あるいは重度の利用者については専門病棟に準じるような医療器具が整然と設置されたりしている。その人らしい居住空間になっていることは評価できる。ただし、個室であっても限られたスペースであることを踏まえ、一定の基準を作ることも必要とされる。特に災害時などの対応を視野に入れ、安全性の高い居室作りを提案することが望まれる。

2 地域移行など社会資源に関する情報提供を充実させることが望まれる
 ・障害者福祉制度に関するミニ情報を、毎月人権関連重点目標とともに掲示している。「近隣便り」を毎月発行し、施設内に掲示して、近隣の催事、コンサート、近隣地図、ビデオレンタル、生活協同組合、有料ヘルパー、介護タクシー等の情報を提供している。各室には電話・インターネット回線があり、情報の入手、発信が可能になっている。地域移行に必要な社会資源は、利用者が高齢化、重度化しているため限られており、充分な情報提供がなされていないようにうかがえる。昨年度の「施設サービス自己評価」において、地域移行に関連する項目である「利用者や家族等と相談し、意思を尊重しながら地域移行や就労支援に努めている」の評価は、利用者・職員ともに低い数値となっていた。利用者の46.7%は60歳未満であることを踏まえ、情報の収集・提供を充実させることが望まれる。

3 急な入院の際に検査・治療に関する家族の意向を確認する方法を検討している
・入所時及び随時に、家族から成育歴や生活歴の聴き取りを行い、日中活動や余暇支援等に反映している。利用者調査の「ケガや緊急時の対応は信頼できるか」の設問についても、「はい」が94.3%、「いいえ」が5.7%であり、大変高い満足度であった。自由意見では、「専門職を中心に対応してくれました」、「信頼できる」という声が聞かれた。容態の急変する利用者も多く、急な入院に際して、検査・治療に関する家族の同意や意向を確認する方法について、さらに充実させることを目指している。


 

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・「さがみ緑風園職員倫理綱領」及び「さがみ緑風園職員行動指針」を定め、利用者の権利擁護や個人情報の保護及び秘密の保持について明示している。

・毎年、利用者・家族(後見人)・職員・ボランティア等を対象として「施設サービス自己評価」を行い、利用者支援や園運営について組織的な点検及び評価を行っている。評価結果に基づき、利用者及び家族の評価と職員の評価の差が顕著な項目や、利用者の評価が特に低い項目等については「月間人権関連重点目標」として定め重点的に取り組んでいる。月間人権関連重点目標については各セクションにおいて掲示するほか、園日誌の毎日の台帳にも印刷し、申し送りで必ず読み上げる等意識化に努めている。

・4人部屋(4室)のベッド周りにはカーテンをしつらえ、個室144室と合わせて、利用者のプライバシー保護に取り組んでいる。居室にはインターネット等電子機器を利用するための環境や、電話回線等も個々に整備されている。また、排泄・入浴・更衣等の直接支援に関しては100%同性介護を実施している。

・身体拘束については「神奈川県立さがみ緑風園における身体拘束取扱要領」に基づき運用している。要領では園の身体拘束ゼロに向けた園の姿勢を明示するとともに、やむを得ず身体拘束を行う場合の厳格な要件確認、確実な記録と進行管理に向けた手順及び様式が規定されている。特に、身体拘束ゼロに向けた取り組みが共有・促進されるよう、身体拘束判定会議と人権擁護委員会の連携についても定めている。

・利用者が職員による虐待や不正行為について訴えることができる場を複数設けている。園内においては「ホームミーティング」及び「利用者自治会と園との連絡会」が毎月開催している。この他に、障害当事者によるオンブズマン「K-フレンズ」や、外部有識者による苦情解決第三者委員も毎月当園を訪問しており、随時相談することを可能としている。

・人権擁護に関する研修を、公開講座を基本として年1回以上開催している。昨年度は大学の准教授を講師として「日常生活にある当たり前の権利を考える」を開催し34名の職員・利用者が参加している。今年度は虐待防止研修として、有識者を講師として「虐待につながらないためのアンガ−マネジメント」を開催し、職員・利用者29名が人権擁護研修として短大教授を講師として「障害者総合支援法の見直しについて〜施設における意思決定支援とは〜」を開催し、利用者・職員・利用者家族、教育・福祉関係者等87名が参加している。

・利用者の高齢化・重度化に対応するため、終末期の支援について検討するターミナルケア担当者会議を設置している。亡くなられた利用者の支援について振り返り、終末期を迎える利用者のケアの向上と、利用者の終末期に寄り添う職員の精神的なフォローを目的に「デスカンファレンス」を開催している。

 

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・毎年実施している「施設サービス自己評価」において、利用者から園運営や提供する支援についての評価を受けている。また、評価に基づいて設定された「月間人権関連重点目標」の取り組み状況について、毎月開催されるホーム会議、「ホームミーティング」等で、利用者・職員双方で評価を行うことにより、実効性のある取り組みを促進させている。更に各セクションの取り組みや利用者からの評価の状況を、人権擁護委員会で全園的に共有することにより権利擁護及び利用者支援の向上を図っている。

・利用者本人が意向や要望等を表明できる機会としては、各ホームで毎月開催される「ホームミーティング」及び「利用者自治会と園との連絡会」があり、オンブズマンや第三者委員来園時の相談等も可能にしている。個別支援の時間等、全体や小グループで意見交換できる場や予約で個人面談できる場など、利用者本人が気軽に意向を伝える機会を設けている。
・日中活動に関しては、作業療法士等と連携の上、様々な自助具や補助具を導入し、オリジナルのワークシステムの構築等を行い、利用者の現存の身体的能力等を活かして希望する活動を自立して行えるよう、特に重点的に取り組んでいる。

・施設内はバリアフリー化されており、エレベーターが設置されている。また各セクションの出入口は自動ドアとなっており、車イスの利用者が自立して移動できるよう配慮されている。また、トイレのドアは、自動と手動、カーテンと多種類の形態で設置され、その時の気分や、緊急性に応じて、使い分けることができ、障害の状態、その必要性を考慮し工夫している。
 平日は毎日業者による清掃を行い、清潔な生活環境に維持に努めている。

・居室は全館空調システムにより年間を通じて一定の室温を維持している。
また、特に体温調節が困難な利用者の個室には個別の空調設備を整備し安全で快適な生活環境の提供に取り組んでいる。また、各セクションや居室に温・湿度計を設置し、快適な環境の維持に努めている。

・管理栄養士を中心として園内利用者向け研修会「健康セミナー」を様々なテーマで通年開催し、利用者自身が食事と健康との関わりについて学ぶ機会を提供している。

 

3 サービスマネジメントシステムの確立

・個別支援計画作成及びモニタリングは、個別支援計画作成事務取扱要領及び個別支援計画等作成ガイドラインに基づいて行っている。各セクションの職員は、利用者本人や家族・後見人等と面接により支援に関する要望や意向を確認し、支援内容に反映させている。

・アセスメントにあたっては、専用のアセスメントシートを使用し、利用者を担当するホーム職員及び看護師が総合的な生活の状況や健康状態について詳細な評価に取り組んでいる。また管理栄養士による栄養ケアマネジメント、心理職員によるアセスメントも全員に実施し、必要に応じて理学療法士や作業療法士、日中活動支援担当がアセスメントを行っている。多種の専門職がアセスメントを行うことで、より利用者の意向や状態に沿った支援計画の策定につなげている。

・苦情解決に関しては、園内に苦情解決責任者及び苦情受付担当者を、園外に有識者2名の第三者委員を置いている。苦情解決制度については重要事項説明書により契約(更新含む)時に必ず説明を行い、併せて、苦情解決に係る担当者について顔写真入りで園内各所に掲示し周知に努めている。また、毎月の第三者委員の来園日についても掲示により周知し、相談の促進を図っています。障害当事者によるオンブズマン「K-フレンズ」のメンバー及び活動予定についても同様に掲示し周知を図っている。
苦情の申立てについては、苦情の申立てまで至っていない事例も含め、速やかな解決に努め、内容や対応状況については第三者委員に必ず報告を行い、助言・指導をもらっている。

・事故防止の取り組みについては、リスクマネジメント委員会が所管し、比較的軽微なインシデントに係るヒヤリ・ハットと事故を分け、所定の様式により報告を行っている。緊急に周知や共有が必要と思われる事案については「ハイリスク速報」や「リスクマネジメントニュース」を発行し情報提供に取り組んでいる。また各報告の集計・分析・検証を行い委員会や運営会議においてフィードバックを行い、安全安心対策の推進と提言がなされている。

・感染症対策については、「感染症マニュアル」が整備され、手洗い検査を含めた、研修会の複数回実施や、流行期には介護職員全員の常時マスク着用と手洗いの徹底、健康セミナーにおける利用者への注意喚起等、全園で重点的に取り組んでいる。近隣地域での流行や園内での発生に際しては、幹部職員・診療所等で構成される危機管理対策会議で対応の検討・決定に迅速に取り組んでいる。

・防災に関しては風水害への対応を含めた消防計画を策定のうえ、防災マニュアルを整備し、定期的な防災訓練を実施している。昨年度は昼間・夜間・地震・救護等の訓練を年6回、AED講習を2回実施し、さらに所在地区である相模台地区防災ネットワーク協議会に参加している。

・防犯対策に関しては、警察の防犯診断を受診し、防犯ブザーやさすまた等の防犯機器の配備に取り組んでいる。不審者侵入の際、利用者を動揺させずに速やかに全園に知らせるための放送用の合言葉を決定し周知している。また、厚生労働省「障害者施設の防犯ガイドライン」に基づいた、安全対策マニュアルの策定を予定している。

・各委員会の統括した活動としてクオリティマネジメント委員会を設置し、より豊かな生活が実現できるよう生活の質の向上に向け取り組みを図っている。 

4 地域との交流・連携

・地域支援の一環として、障害に対する理解の促進と福祉に関する啓発を目的として、近隣中学生や地域住民と当園利用者でオセロ・将棋・連珠の競技を行う「ふれあい卓上協議大会」を開催している。また、近隣学校の小学校生活科の授業の一環として行われる「町たんけん」や中学生を対象とした「ふれあい福祉講座」について協力している。また、就業体験として高校生・大学生のインターンシップや、近隣中学生職場体験の受入れを行っている。

・夏祭りや園祭を開催し、自治会を通じてポスターを掲示し、近隣住民に参加を呼びかけるとともに、近隣事業所や関係機関等を招待している。様々な模擬店や利用者の作品販売、近隣福祉事業所の出店、ボランティアによる様々なアトラクション等が行われており、地域との交流の機会となっている。模擬店の運営や利用者の介護ボランティアとしても当園登録ボランティアのほか、多数の学生ボランティア等が活躍している。

・ボランティアについては、ボランティア登録をした団体・個人のボランティアによる外出や日中活動・クラブ活動への支援、草刈り等の環境整備、衣類補修、理美容、利用者個別支援、行事支援、地域交流・コンサート等多岐に渡る活動を実施している。昨年度の活動実績は延べ1,983人にのぼり、園運営に欠かせない存在となっている。今年度も50団体、40個人が活動をしている。団体には近隣学校のクラブ等が10含まれており、当園行事への協力や定期コンサートの開催、学校行事への招待等、交流が盛んである。年1回ボランティア懇談会を開催し、園運営の報告や意見交換を行っている。

・近隣に所在する3箇所の福祉事業所が、当園内で月1〜4回、パンや菓子・小物等の出張販売をしている。当園利用者の買い物の利便性の向上のみならず、福祉事業所利用者の社会参加の場ともなっている。
・所在市の社会福祉協議会とは、夏休みにおける中高生のボランティア体験事業の受入れや、当園利用者の個人支援ボランティア等の斡旋、市民ボランティア講座への職員の講師派遣等、相互協力と連携が図られている。

・地域で行われる「相模原市民桜まつり」「ほかほかふれあいフェスティバル」「相模台福祉まつり」に例年実行委員として参画し、園の紹介や利用者の作品展示等を行っている。また、福祉事業所団体である、相模原市障害福祉事業所協会及び神奈川県身体障害者連合会等各種団体に所属し、地域の課題や情報の共有に努めている。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・園運営については、毎年、運営計画において基本方針及び重点目標を明示し、これを受けて、各セクションにおける方針と具体的取り組みを定めている。半期及び年度末には各セクションで評価を行い、進行管理と達成度の確認をしている。

・園内会議や委員会等については目的別・階層別に体系化されており、園長を
トップとした組織的運営体制が整っている。また、毎年、利用者・家族(後見人)・職員・ボランティア・実習生等を対象として「施設サービス自己評価」を行い、利用者支援や園運営について組織的な点検と評価を行い、評価結果について園運営に反映している。

・年4回開催される家族会と、毎月開催される利用者自治会との連絡会において、園の運営状況について報告、意見交換している。年度末には利用者に係る統計資料や各種事業の実施状況等を業務概要としてまとめ、ホームページに掲載し、園の運営状況を開示している。

6 職員の資質向上の促進

・職員研修については、神奈川県職員キャリア開発支援センターが主催する階層別研修・業務研修を基本として、県保健福祉局及び障害福祉課が実施する福祉職専門研修、障害者施設専門研修等体系化され実施している。

・職員一人ひとりが、能力や適性をしっかりと見つめ、県職員としての自らの使命を見出し、意欲と能力の向上を図りながら、やりがいをもって職務に取り組むことができるよう、職員自らが進むべき職務分野を選択し、積極的にキャリア開発に取り組んでいる。職員の主体性を重視した新しい人事制度として「キャリア選択型人事制度」が導入されており、自らの能力と適性に応じ、主体的に自らのキャリア開発に努めている。

・園内研修については新採用や転入者を対象とした基礎研修、事故・不祥事防止、人権擁護・虐待防止、支援技術関連、メンタルヘルス研修等、階層や目的別に実施している。この他、外部団体が主催する研修へも積極的に参加している。また、様々な利用者支援の実践について報告・共有する園内実践報告会を毎年開催し、多セクションが発表している。
     
・特に新採用職員の育成及び介護支援技術等の向上を図る取り組みについては、生活支援部新採用職員を対象に、3か月毎に共通様式による介護支援技術自己チェックと直属の上司との面接による業務振り返りを実施している。。また、採用5か月後には、共通の質問項目による面接を実施し、総合的な評価を行っている。これらを研修及びOJTの効果測定とメンタルヘルスを含めた具体的な助言指導等に活用している。また、年齢や職歴の近い職員をメンターとして一人ひとりに配置している。
・実習・研修生は短大や福祉専門学校からの介護実習の他、管理栄養士養成校からの専門研修や、当園の特性に鑑み、大学の看護学部や医学部、リハビリ関連学部からの研修生を多数受入れている。また、教員免許取得介護実習や教員の福祉体験研修等、教育分野からの研修生の受入れも行っている。この他、所在市である相模原市の主事級職員の福祉体験研修にも協力しており、実習・研修生の昨年度受入実績は約200人にのぼっている。
 また民生児童委員協議会の視察研修等についても受入を行っている。

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