かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

クレイヨンピピー

対象事業所名 クレイヨンピピー
経営主体(法人等) 社会福祉法人県央福祉会
対象サービス 障害分野 就労継続支援
事業所住所等 〒 242 - 0017
大和市大和東1-6-11
tel:046-259-9698
設立年月日 2012(平成24)年05月01日
公表年月 2017(平成29)年03月 〜
使用評価項目 東京都版
評価機関名 日本コンサルティング株式会社
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【事業者が特に力を入れている取り組み】

@利用開始前、開始後は利用者の環境変化による不安が無くなるように努めています

利用希望者には、利用開始前に見学と5日間の実習を必ず行い、実習終了後の振り返り面接で利用希望者のニーズや希望などを確認しています。見学と面接には相談支援事業所の職員が同席し、作業内容や人間関係、環境等が合うかなど多方面から通所の可能性を検討しています。利用開始後は、慣れない環境に緊張が取れず辛い気持ちを訴える方や、疲れから集中を欠く利用者にも不安を取り除くように声かけを多くし、利用者が続けて通所できる環境整備に注力しています。

A地域に根付いたカフェの運営や販売活動で利用者が地域と深く関わっています

現在、約23名の利用者が中心になってカフェと軽作業を行っています。主な作業の一つ、カフェ活動では軽食と喫茶・配食を行っており、地域の方が気軽にカフェに来て飲食できる雰囲気を作っています。メニュー会議では季節限定メニューを考案し、カフェ内を季節の装飾で飾っています。近隣商店の注文に応え出前も行っています。季節メニューや行事のチラシを配ったことが縁で、地域のお客様が増えています。大和市の阿波踊りでは、カフェ前の県道が会場となり、屋台を出店しています。このように接客や販売活動で利用者は地域に深く関わっています。

Bホームページやブログ、リーフレットを活用し、事業所運営に繋げています

 事業所の情報は、法人のホームページで紹介しています。また、事業所独自のホームページやブログがあり、インターネットでの検索や法人のホームページのリンクから移動できるようになっています。ブログは頻繁に更新され、きれいな写真を載せており、メインのカレーや事業所の行事の様子等、観る事ができます。リーフレットもあり、活動や利用条件など分りやすく書かれています。ホームページやブログ、リーフレットは今年度市内の他事業所と連携して行った支援学校向け事業所紹介でも活用し、結果として支援学校からの見学や実習希望が増えています。

 


【特に良いと思う点】

@利用者の意見が会議を通じて事業所運営の一部になっています

 当事業所では、月一回の「メンバーミーティング」が定着し、自分の意見を言葉に表現するのが難しい利用者もいますが、できる限り利用者に発言してもらうようにしています。最近では「変えてほしい事」をテーマに利用者が話し合った結果、「男性用のトイレの汚れへの対策」を皆で考え、「トイレ清掃の手順」を作って掲示しています。また「余暇活動」や「工賃アップの取り組み」をテーマにしたところ、活発な意見交換になりました。栄養士によるメニュー会議でも利用者の意見を取り入れ、季節メニューの考案をするなど、事業所の運営に関わっています。

A職員は利用者が働く事への意識が持てるような環境作りに努めています

 職員は利用者全員との朝礼では、前日の売り上げを発表し、その日の作業目標も伝えています。これにより利用者が目標を持って仕事をする事とその成果について考える環境を作っています。軽作業では受注により、日々違う作業に取り組むことも多く、利用者が混乱しないように、職員は見本を丁寧に作成しています。また、関わる利用者皆が働けるように、作業工程を適切に分割したり、声をかけたりしています。朝礼では働く事への意識づけを行い、作業中は丁寧な対応を心掛け、職場の環境作りに努めています。

B今年度より目標管理シートを活用し、個人目標の設定をしています 

 今年度から「目標管理シート」を活用して部門ミッションに基づいた個人目標を設定しています。これを自己評価と上司評価として中間確認と最終確認をして最後に所長がコメントするしくみになっています。また、職員の個別面談を行い、目標の進捗度合いや方向性について、密に話をする環境を作っています。目標を設定する事により、職員は現状や今後について考える機会になっています。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

@事業所で扱っている個人情報の利用目的は、契約時に「利用契約書」「個人情報の提供について」を用いて詳しく説明して了解を得ています。「個人情報保護規程」を定め、契約時に利用者本人や家族に説明しています。利用者や家族から情報の開示請求があった場合には「利用契約書」に明記してありそれに従い対応することになっています。職員やボランティアからは個人情報保護に関する「誓約書」を提出してもらい情報の漏洩を防止しています。

A職員は利用開始時に「個人情報提供同意書」により、利用者情報の保護に関する説明をしています。事業所内では、プライバシーに関する情報を、他に聞こえるような場所で話さないように気をつけています。面談や個人的な相談をする時は、周囲に声が聞こえない場所を設定しています。事例検討等に利用者情報を使う時も本人の了解を得て使用します。個人宛に健康診断結果等文書を渡す時は、中身が見えないように配慮して渡しています。

B法人の人権擁護委員会が中心となって毎年職員アンケートを実施し、法人の全ての事業所で「人権ツール」の施行に取り組んでいます。「グレーゾーン(不適切なケア)」「不当な差別的な扱い」「合理的な配慮」に気づき、支援員としての意識を培う取り組みになっています。事業所内でも、その内容の徹底に努めており、職員が利用者に接する時は「無意識に相手を傷つける言動がないか」職員間で確認する取り組みもしています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

@利用開始の際の面談ではどんな作業をしたいか、どの職種で就職したいかなど、本人の希望を聞いています。利用開始時には利用申込書、医師の意見書など所定の書類を提出してもらい、基本情報を把握し支援に活かしています。「緊急時対応利用者個人情報カード」は疾病や服薬中の薬、かかりつけ医、通勤経路などを纏めたもので、利用者全員分を作成しています。利用者は学校や家族の事など様々な事情を抱えて通所しており、家族や社会との繋がりを中心に職員が聞き取り個別の配慮をしています。個人ファイルは所定の場所に置き支援に活かしています。

A個別支援計画書は6か月ごとに見直し、更新時期リストを作り作成漏れを防いでいます。毎月数件ずつ副主任が担当し、利用者の状況を踏まえて課題を整理し目標を設定しています。個別支援計画書には、設定された目標に対して「あなたの役割」や「誰と行いますか」の欄を記入し、支援内容を明確にしています。同じ書式のモニタリング表も活用しています。職員は支援の留意点について、関わりの多い職員に「〇〇さんは△を強化していきたい」と伝え、目標達成に向けた支援を促しています。出来上がった計画は利用者に説明し同意を得ています。

B当事業所では、月一回の「メンバーミーティング」が定着し、自分の意見を言葉に表現するのが難しい利用者もいますが、できる限り利用者に発言してもらうようにしています。最近では「変えてほしい事」をテーマに利用者が話し合った結果、「男性用のトイレの汚れへの対策」を皆で考え、「トイレ清掃の手順」を作って掲示しました。「余暇活動」や「工賃アップの取り組み」をテーマにした会議では活発な意見交換ができました。職員が少しずつ声を掛けることで反応を観察し意向の把握につなげる場面もあります。

 

3 サービスマネジメントシステムの確立

@苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、「利用契約書」の苦情解決や「重要事項説明書」の苦情受付及び権利擁護について契約時に利用者本人や家族に伝えています。苦情の受付担当や第三者委員についても顔写真と氏名、連絡先が記載された掲示物が事業所内にあり、周知に努めています。

A利用者の意見は、毎月定例のメンバーミーティングや利用者との個人面談、日常の作業での会話等で聞いています。利用者の意見は職員会議で検討し、できる限り実現に向けて取り組んでいます。利用者意向の把握の一つとして、今回の第三者評価でも利用者調査を行いました。調査結果としては殆どの項目で8割以上の利用者が事業所に満足しているという結果になりました。個々の利用者の意見としては、防犯強化、休憩時間や帰宅時間の再検討、工賃額の向上などの意見が出ています。

B朝の会は、カフェの始まる直前の9時40分頃からはじめ、連絡事項、今日の作業手順、昨日の進捗状況や目標達成度などを職員と利用者が共有しています。一日の終わりに、その日の出来事や利用者の状況を職員が話しあい、月1回の職員会議でも情報を共有しています。慣れた職員が多いことも有り、職員が同じ目線、同じ方向性を持っての支援が可能となっています。業務日誌や個別記録は法人共通の記録システムに入力し、振り返りやケース検討では正確な数字や情報を用いての話し合いが可能となっています。

C法人が作成した危機管理、個人情報、苦情処理等のマニュアルの他に、事業所独自の「清掃手順」「衛生について」「避難訓練」、各種チェック表を掲示しています。その日の業務の流れを時系列で表した「日課」も明確にしています。各種マニュアルと手順書は、必要な部分から整え、ファイルしてマニュアル集にしていく予定です。マニュアルの改訂基準や時期も今後決めていく予定です。利用者の年齢の幅もあり、作業日数もそれぞれ違う事から、支援方法の標準化について、職員で協議し整備することが望まれます。

Dカフェ業務、軽作業業務は「平成28年からの日課について」に、時間と作業を明記して利用者に周知しています。カフェの作業手順は、大きな写真やわかりやすい文章で示し、クリアファイルに綴じています。作業の順番に番号を振り、正確な手順を矢印で示すなど、利用者が自分で見ながら作業手順を習得できるようにしています。2階の作業室で行う軽作業業務は日によって作業が違うこともあり、口頭での指示が多くなっています。細かいパーツを数える作業では紙皿に番号を振って一定個数をカウントできるようにするなど、工夫しています。

 

4 地域との交流・連携

@地域に役立つ取り組みとして、店舗の一部は週に一度近隣の手芸の先生に場所を提供し、教室の場となっています。また近隣の道路の清掃活動も行っています。障がいに関する研修会も、大和市内の事業所や大和市障害者自立支援協議会の精神部会と共同で企画し、開催しています。さらに、大和市内の障がい事業所合同で市の福祉保健センター内、カフェ「スプンティーノ」を運営し、地域の人にカレーを提供するなど、事業所の特性を地域に還元する活動しています。

A地域のニーズや事業環境に関する情報は障害者自立支援センター、市の精神部会、かながわ精神障害者就労支援事業所の会などの会合で情報収集しています。また同法人内における所長会議やエリア会議でも地域の情報を把握しています。福祉業界全体の情報に関しては法人からの情報提供の他、国や大和市、メディア、情報誌から収集し、事業所運営に役立てています。

 

5 運営上の透明性の確保と継続性

@重要な案件については所長と副主任で相談し決めています。案件によっては法人のエリアマネジャー等に相談する仕組みになっています。所長や副主任は現場の意見に耳を傾け非常勤職員の意向も大切に組み入れるようにしています。決定経緯の説明に関しては、職員に対しては会議で、利用者に対しては朝のミーティングや月1回のメンバーミーティングで知らせています。また、利用者や家族には「通所者の皆さまへ」平成26年1月25日改定や「平成28年度からの日課について」など文書でも知らせています。

A事業所の情報は、法人のホームページで紹介しています。また、事業所独自のホームページやブログがあり、インターネットでの検索や法人のホームページのリンクから移動できるようになっています。ブログは頻繁に更新され、きれいな写真を載せており、事業所の活動の様子が分かるようになっています。また、今年度は第三者評価を受審し、結果を公表することにより、情報を開示する事になっています。

Bハンディタイプのカラー刷りのリーフレットは開所時に作成したもので、A4サイズの紙を2つ折りにし、表紙にはカフェの写真を、裏面に「場所のご案内」として交通案内図を載せています。「利用できる方」「サービス内容」「契約までの流れ」を箇条書きにし、読み手にわかりやすいと好評です。利用希望者が相談支援事業所の職員と一緒に見学に来た際には資料として渡しています。各種行事ではポスターを掲示し、案内のチラシを近隣に配布しています。

C市内の利用者は必ず相談支援事業所を経由して見学を申込みます。隣市や横浜市のセルフプランの利用希望者は個人で見学に来ます。利用開始前には見学と5日間の実習を必ず行い、終了後の振り返り面接で利用希望者のニーズや希望などを確認しています。見学と面接には相談支援事業所の職員が同席し、作業内容や人間関係、環境等が合うかなど多方面から通所の可能性を検討しています。養護学校の夏休みの課題としての施設見学など、利用希望者以外の見学も多く、副主任が案内しています。見学の記録は「見学・実習者記録票」に詳細を記載しています。

6 職員の資質向上の促進

@職員に求めている人材像や役割と職員に期待すること(使命感)を定め、福祉の有資格者、運転免許、適正を踏まえた採用を行い、適性を見て配置しています。職員一人ひとりの能力向上に対する希望は、入職時の面接や個人面談から聴き取り把握しています。今年度から「目標管理シート」を活用して部門ミッションに基づいた個人目標を設定しています。また、職員の個別面談を行い、目標の進捗度合いや方向性について、密に話をする環境を作っています。目標を設定する事により、職員は現状や今後について考える機会になっています。

A個別の職員面談では職員が将来どのような方向に行くか、それに伴いどのような研修を受けたいかなどを確認しています。事業所では研修に関しては行きやすい雰囲気を作り、職員の学ぶ姿勢を後押ししています。職員は研修に行くと、職員会議でその内容や感想を発表し、他の職員にも共有しています。

B職員のやる気向上への取り組みとして法人では外部業者によるストレスチェックを行っています。また、法人で非常勤のカウンセラーを雇用し、事業所の職員が相談出来る環境を作っています。福利厚生制度としては福利厚生会や県の福利協会に入っています。このように職員へのやる気を向上への取り組みが様々あります。

 

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