かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

こどもきらきら園

対象事業所名 こどもきらきら園
経営主体(法人等) 社会福祉法人 さがみ愛育会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 252 - 0134
緑区下九沢1520-1
tel:042-713-3781
設立年月日 2012(平成24)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年04月 〜
使用評価項目 東京都版
評価機関名 株式会社 学研データサービス
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

《施設の概要》
 園の運営主体は「社会福祉法人 さがみ愛育会」です。当該事業は平成24年度に開設し、平成28年には園から徒歩1分の場所に分園やまとを開設し、分園では主に4、5歳児を保育していますが、0〜3歳の子どもたちも分園やまとで4、5歳児と交流を図っています。定員は、本園58名、分園32名です。施設は木のぬくもりや暖かみの感じる大きな家をイメージした造りで、子ども一人ひとりにより細やかな支援を行い、子どもの気持ちに寄り添う保育を心掛けています。また、子育て支援センターを併設し、一時預かりや特定保育を実施しています。


《特に優れている点》

○子どもたちが絵本やおもちゃに主体的にかかわれる環境が整えられています
 本園、分園ともに木目調を基本にしたぬくもりのある環境になっています。保育室は、ゆったりしたスペースの中で絵本やおもちゃが配置され、子どもたちが興味のあるものに自ら主体的にかかわれるように工夫されています。ぬいぐるみなどのおもちゃのほかに、柵や棚などちょっとした備品も職員手作りのものが数多くあります。さらに、ブロック遊びのコーナー、ままごと遊びのコーナーなどができるようになっています。畳は床と同じ高さになるよう安全性を考慮して埋め込み式です。このような環境の中で、子どもたちは伸び伸び過ごしています。また、0〜5歳児ともに園庭で毎日元気に遊んでいます。


○地域支援活動が充実しています
 当園は子育て支援センターの活動を行っています。主な活動は「子育て広場きらきら」「一時預かり事業」「特定保育事業」があります。子育て広場きらきらでは、育児相談や園庭開放のほかに人形劇や製作遊び、わらべ歌など親子で遊ぶ催しやベビーマッサージの講習、さらには、焼き芋大会や流しそうめんなど園行事へのお誘いなど、年間計画を立て多彩に活動しています。一時預かり事業では私用で預かるほか、保護者のリフレッシュにも利用できます。特定保育事業では、育児のほかに勉学に励みたい、資格を取りたいなどの保護者の支援を行っています。


食育活動は年齢別に計画を立て、実践しています
 栄養士と職員が話し合いのもとに作成した、全園児対象の「食育計画」があります。そこには月別に、主な行事、ねらい、内容、配慮事項、評価反省の項目があります。このほか、年齢別の「年間食育カリキュラム」も作成しています。このように、食を営む力の基礎を培うことを目標に進めています。なお、栽培活動にも力を入れています。一例をあげれば、1歳児はいちごやラディッシュの収穫、2歳児は野菜の種まき、ミニトマトの収穫、3歳児はじゃが芋の収穫、クッキング保育、4歳児は大豆の種まき、収穫、5歳児はそれを受けてみそ作りなどです。


《事業者が課題としている点》
 細やかな保育を行っていく中で日々の記録や書類も多くなってきています。また、細やかな書類作成で園の事業展開がなされています。そんな中、行事などの準備を日中に行うことで職員の業務の軽減へと向かっています。なお、書類作成や作業内容によって勤務時間を超えてしまうことによる職員の負担の軽減方法を今後も意識していきます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重  法人の職員の倫理綱領と職員心得、保育理念、保育方針、保育目標をマニュアルに記載し、全職員に配付しています。マニュアルに基づき入職時オリエンテーションにおいて説明し、その後も会議などで園長や主任が話をしています。職員は年1回自己評価をして保育の振り返りを行っています。各クラスとも複数担任制で保育を行っており、職員が互いに日常の言動を振り返ることができる体制が取られています。一人ひとりをていねいに受け入れ対応する保育の基本を大切にしています。
 職員一人ひとりに配付している業務全般が記載されているマニュアル「私たちのこころえ」の冊子の中に、「個人情報保護の方針」「個人情報保護に関する規則」の文書があります。これらの文書で職員は、個人情報保護の目的、利用制限、開示請求に関して、守秘義務などを学んでいます。また、個人情報保護の方針の文書は玄関に掲示して保護者に知らせています。個人情報に関する規則についても玄関にファイルを置いています。このように保護者に知らせて理解してもらうように努めています。実習生やボランティアからも、個人情報の趣旨や守秘義務についての誓約書をとっています。
 子どもの発達に関する情報を専門機関から得る場合には、保護者を介して得ています。写真の掲載やビデオ撮影などの承諾については、入園時に個人情報保護に関する同意書を取っています。子どもや保護者の価値観に関しては、面談などで把握し、一人ひとりに合わせて対応しています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供  年間計画のもと、こども祭り、すこやか祭り、年中・年長児のキャンプ、潮干狩り、運動会、収穫祭、クリスマス会、もちつき会、節分、お遊戯会など、季節や暦に合わせてさまざまな行事を行っています。こども祭りは春の運動会です。作品展では、毎月製作している作品を飾るほか、共同製作をしました。また、毎月全園児がホールに集まってお誕生会を行っています。お誕生会には、職員たちが子どもたちに向けて劇や人形劇のプレゼントをしています。
 子どもが主体的に人やものにかかわることができる取り組みとして、おもちゃや教材を自分で取ることができるよう子どもの手の届く棚にしまっています。子どもたちは自ら遊びを選んでさまざまなコーナーを作って遊んでいます。0〜2歳児クラスではおままごとやレールコーナー、3〜5歳児はそれに加えてパズルや、廃材を使っての製作コーナーなど年齢に合わせて環境構成を工夫しています。文化や習慣の違いを知る取り組みとして、5歳児クラスでは専門の講師による英語遊びや手話を行っています。
 3〜5歳児は、職員といっしょに食事をしています。職員がいっしょに食事をとることで、会話が弾むとともに、左手で茶碗を持つなどの食事のマナーの伝達やスプーンから箸への移行がスムーズにできています。排泄はおやつの前、食事の後、午睡の後など活動の前後に声をかけ、自然に習慣づくよう配慮しています。トイレットトレーニングは保護者と相談しながら進めています。着替えについては、1歳児より洋服をたたんでしまう習慣が身につくよう支援しています。
3 サービスマネジメントシステムの確立  職員会議を月1回、リーダー会議を月2回、クラス会議を毎週行い、打ち合わせを行うとともに、サービスの基本事項や手順が全職員に行き渡るよう配慮しています。会議には必要に応じて園長や主任が参加し、サービス提供の方法などについて助言を行っています。健康管理、保健・衛生・安全、感染症対応、災害対策、緊急時対応、不審者対応など各種マニュアルを策定し、全職員に配付しています。マニュアルは職員室にも保管し、いつでも振り返ることができるようにしています。
 毎月の避難訓練のほか、年1回法人系列園の合同避難訓練に参加しています。そこで、子どもたちは煙体験や起震車体験、消火訓練などを行っています。また、年2回の不審者対策訓練や非常時緊急一斉メール配信、あるいは、非常時専用PHSの番号の周知なども実施しています。当園は園外保育用の園バスを所有していますので、主任を中心に安全運転会議も実施しています。感染症については、発症した場合は玄関前にある健康ボードで知らせるほか、各クラスにも掲示しています。なお、近隣の派出所の警察署員が付近をパトロールしています。
 毎年年度末に「利用者アンケート」を実施しています。そこでは、保育理念や保育内容、懇談会への参加、苦情対応など13の項目について聞いています。また、食育のアンケートもアンケートボックスを作り行っています。さらに、お遊戯会や運動会などの行事は連絡帳で感想などを聞いています。これらの機会を通して、保護者の意向を把握するとともに、園だよりで返信をしています。アンケートの結果をもとに、「利用者満足度向上委員会」を設置し、園長、総主任、主任のメンバーで話し合い、次年度へ向けて向上を図るようにしています。
4 地域との交流・連携

 当園は子育て支援センターを併設しています。そのセンターでは「子育て広場きらきら」として、人形劇や製作、手遊びなどの親子遊び、園庭開放、育児相談、園行事へのお誘いなど子育て家庭の交流事業を実施しています。また、「一時預かり事業」として、私用で預けたい方やリフレッシュしたい方、「特定保育事業」として、資格を取りたい方や子育てをしながら仕事を始めたい方のための支援を行っています。ベビーマッサージの講習の際は手型と足型をとり、身長・体重の計測や、親子の写真を撮りカードにしてプレゼントし、喜ばれています。
  「ボランティア受け入れの意義」「ボランティア・体験学習・実習生・視察受け入れの基本方針」などのマニュアルがあります。園としては、学生が福祉体験をし豊かな人間性をはぐくむことを願っています。受け入れ担当者は総主任です。ボランティアは、夏休みの短大生や中学生など学生がほとんどです。総主任はマニュアルのもとに、受け入れ時の諸注意(子どもへの接しかた、服装、持ち物、言葉遣いなど)をするとともに、園内で知り得た個人情報は外部に漏らさないという守秘義務について口頭で説明するとともに、誓約書をとっています。
 市の園長会に出席している市の職員から近隣の待機児童の状況を聞いています。その情報によると、まだ待機児童が少なからずいるとのことでした。そのことを受け、当園としては今年度、待機児童解消の一助として分園を設立しました。また、福祉行政全体の動向は、園長会や保育関連団体から聞いています。現在は、認定こども園への移行の進み具合や法制度の改正(理事会、評議員会の分離)、職員の処遇改善などが話題になっています。これらの情報は職員会議で園長があらましを説明するとともに、ファイリングしています。

5 運営上の透明性の確保と継続性  「中・長期事業計画」が作成されています。そこには、保育サービスの需要バランスとして平成24年度から28年度にかけて、0、1歳児の最低基準面積の変更、分園開設計画、待機児童対応として子育て支援サポートの充実などが挙げられています。このほか、地域の防災ステーションとしての整備、補修・修繕、園バス購入、事業内容の予定などが記載されています。これを受けて、単年度計画を作成しています。具体的には分園設立、子育て支援事業の充実などが記載されています。また、短期の計画としては各係を決めて運営しています。
 園の保育理念は、「『つよくてやさしいきらきら輝く子』を育む」とあります。そして保育方針や保育目標とともに、保育課程や入園のしおりに記載しています。職員には、「私たちのこころえ」の冒頭に、法人の理念とともに園の保育理念や基本保育方針があり、これにより周知しています。なお、リーダー会議や研究会などの際は随時確認をしています。保護者には、入園説明会や5月の懇談会で園長が説明して理解を図っています。また、園だよりにも掲載しています。
 園の活動内容を伝えるため、県の保育情報に関するホームページにも園の紹介を載せています。また、年4回発行している法人作成の機関紙を近隣の公民館や小学校に配付しています。市の園長会では園長が自園の情報を伝えています。毎年、市主催の事業として開催される保育ウィークでは、ふれあい動物村や焼き芋会を行い、入園希望者などに園を紹介しています。地域の方が参加できる行事として、運動会、もちつき会、どんど焼きがあり、園の外看板に掲示しています。
6 職員の資質向上の促進  「職員専門性チェックリスト」があります。そこには、勤務状況が2項目、専門性領域が11項目あり、それぞれ9段階の評価点で自己評価し、個人意見欄を設けて記載するようになっています。このチェックリストの各項目を、本人と上司(リーダーや主任)がそれぞれ記入します。そして、最終的には園長が専任評価をします。このほか、「個人年間目標・評価」の表があり、自己評価や上司評価を記載するようになっています。なお、看護師による「ストレスチェックリスト」で職員のメンタル面のフォローを行っています。
 自己評価チェックリストの中に、「保育士としての資質向上(研修・研究活動)」の項目があり、そこで、研修会への意欲的な参加、専門性向上の意欲など12項目でチェックします。その自己評価をもとに園長や主任は職員の意向を把握します。また、法人内に「研修体制」の文書があり、そこには、法人全体の研修会や研修担当者、研究会、個人研修などが図式化されています。職員は年間2、3回の研修に参加しています。園長は職員ができるだけいろいろな分野に参加してほしいと願っています。研修参加後は報告書とともに報告会を行っています。
 当園の期待する職員像として、「法人や施設の理念、基本方針を理解し、自発的に自己課題を見つけ、それに取り組む人」「責任を持って行動のできる人」「相手の立場に立って気持ちを感じ、考えることのできる人」とあります。こういった職員を求めて、実習生の学校や各短大、ハローワーク、ホームページなどで募集し、市の就職説明会では自園のブースを作ってアピールしています。応募者には、午前中に保育の現場体験をしてもらい、午後は作文や面接を行います。採用後は本部で研修を行い、その後、適材適所に配置します。

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