かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

相模原市立大沢保育園

対象事業所名 相模原市立大沢保育園
経営主体(法人等) 相模原市役所 保育課
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 252 - 0136
緑区上九沢383-3
tel:042-761-0380
設立年月日 1976(昭和51)年05月01日
公表年月 2017(平成29)年03月 〜
使用評価項目 神奈川県社協版
評価機関名 株式会社 R−CORPORATION
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

●相模原市立 大沢保育園の立地・概要

・相模原市立大沢保育園は、JR横浜線、京王電鉄線橋本駅からバスで15分、下車徒歩5分程度の田畑に囲まれたのどかな良い環境の所に位置しています。園から西を眺めると城山、小倉山の山地があり、相模川が流れ、2キロ圏内には「相模川自然の村公園」や「大島キャンプ場」などがあり、自然豊かな環境に恵まれています。また、近隣には小学校、中学校、病院、緑区役所大沢まちづくりセンターや高齢者施設が点在し、上九沢・大島地区の文化施設が集中している利便性の良い地域でもあり、八王子・橋本の工業地帯の住宅地域として近年益々発展が見られますが、昔ながらの住宅も多く残り、新旧入り交じった街並みを形成しています。
調査訪問当日は関東南部には珍しい11月の大雪の日であり、お散歩はできませんでしたが、風景が真っ白になり、趣のある雪景色に触れると共に、相模原市立大沢保育園の子ども達は四季折々、豊かな感性に育まれ、元気いっぱいの姿を見ることができました。
・相模原市立大沢保育園は、鉄筋コンクリート造2階建ての白い園舎で、昭和51年に設立された歴史ある保育園ですが園舎内外ともに掃除が行き届き、清潔に保持されています。保育室は園庭側に設定され、明るい日差しが入り、換気により清々しい空気の入れ替えがされています。園庭で野菜を栽培し、園舎の道を挟んで畑もあり、四季折々の季節に触れることができ、自然と共に五感が育まれる環境にあり、相模原市立大沢保育園の子ども達は心身ともにのびのびと元気に育まれています。

●相模原市立 大沢保育園の保育の方針

・相模原市大沢保育園の保育目標は、「意欲と思いやりのある子ども」であり、その目標に沿って8項目の目標を定め、保育を展開しています。8項目の目標は、「@心身の調和的な発達」、「A健康、安全な日常生活」、「B『食を営む力』の育成」、「C人への愛情と信頼感、人権の尊重」、「D自然、社会現象に対する関心」、「E豊かなことば」、「F創造性の醸成」、「G豊かな感性、道徳性」であり、これらの実現に向けて保育を積極的に進めています。園では、保育について「全園児を全職員で保育する」ことを目指し、実現のために相模原市の保育方針である「オープン保育」及び「異年齢保育」の推進と併せ、子どもの年齢・発達に応じた活動を有機的に図り、様々な環境設定を行いながら進めています。園では、地域の文化施設の利便性を活用し、さらに、相模原の自然豊かな環境を取り入れた保育を進め、子ども達は心身共に調和のとれた環境を享受しています。

 

≪優れている点≫
1.地域の自然を生かした保育と安全な保育生活

相模原市立大沢保育園では自然豊かな環境を生かし、小さい子どももお散歩、戸外活動を積極的に推進し、自然、社会現象に対する関心と豊かな感性が育まれる保育を行っています。近所の農業を営む人たちから、季節の野菜や果物の栽培の過程を見る機会や、実際に触れて野菜について教えてもらったり、保育士と子ども達は「畑」の管理も学ぶ機会となり、食物を作る人・自然とのかかわりから子ども達は様々に「気づき」を得、日々の保育に反映させています。また、園舎前の畑を所有する方から一部の畑を借用して野菜の栽培を行い、子ども達は土に触れ、野菜の成長を観察し、園のクッキングや給食に活用する等、恵まれた環境下でこその保育を実践し、環境教育が成されています。子ども達の安全面に関しては、地域との関わりが良好であり、地域の「母の会」の方々に交通安全教室を開催してもらう機会を持ち、その中で、警察署と交流・連携を図り、子ども達は日常的に地域の方々から安全を見守られ、安心した保育園生活を送っています。

2.異年齢によるオープン保育の推進

相模原市立大沢保育園では、相模原市の方針に沿って異年齢によるオープン保育を展開しています。オープン保育とは、子ども自身が遊びたいと思う遊び・場所を自分で選択し、「自ら選ぶ」ことを大切に、自主性を身に付けながら遊びの中に様々な学びを見いだせるよう、個性、成長を育みます。園では3歳、4歳、5歳児をオープン保育とし、年長児が午睡時に3歳児の寝かしつけを行い、お世話をする等、小さい子も自然に慕い、一緒に生活・遊べる体制ができています。また、オープン保育による保育士間の連携を強化し、子どもが自由に遊べる保育の推進と連携体制を構築しています。さらに、遊びのルール等を知るために一斉活動も実施し、リズム遊び、楽器などを取り入れ、みんなで一緒に取り組むプログラムも導入しています。園では、全保育士が全園児を見守る体制を整え、子ども達も子ども同士で遊ぶルールを学ぶ等、のびのびとした風土が出来ています。

3.体力向上のためのリズム遊びの推進

相模原市立大沢保育園は、オープン保育と併せてリズム遊びを取り入れ、体力の向上につなげています。子どものケガ防止のためにも体作りに力を入れ、オープン保育を推進する中で縦割り・クラス別の両面でリズム遊びを推進しています。毎夕、歌を歌う時間を設け、音楽、歌に合わせて体操を行い、子ども達はリズムに合わせて自由に体を動かし、全身で表現し、自然に両足跳びや、スキップ、ギャロップができるようになり、楽しみながら体力の向上を図っています。小さい子もオープン保育の相乗効果で、大きい子の真似をして一緒に楽しく体を動かしています。雨天の日も室内で体を動かし、滑り台など体育用具を活用して体を動かす機会を設けています。特徴的な取り組みとして、3歳〜5歳児は活動の中で保育士の投げかけから歌につなげる活動を行い、保育士が「今日は何が降っていますか?」と聞くと、子ども達は「雪」と答え、「今日は雪だね〜!」と保育士が伝えると、子ども達は『雪』の歌を大きな声で歌い、歌に合わせて体を動かし、リズム遊びの展開で喜び合いながら体作りが期待され、共に感性も育まれる良い取り組みが成されています。

 

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

●人権の尊重に関しては、相模原市の「接遇マニュアル」、大沢保育園独自の「大沢保育園保育マニュアル」に明文化しています。職員は、保護者に対して、
朝夕の登降園時や連絡帳の記載、個人面談等では相互の信頼感を大切にし、適切な対応を心がけ、園児にはわかりやすい言葉で対応するようにしています。

●年1回、「人権感覚チェックリスト」を実施し、職員一人ひとりの人権に関する再認識を図り、職員会議でも折に触れて周知をしています。外国籍に係る保護者に対しては、日頃から細やかな配慮に努め、行事の前日には確認する等、丁寧に対応しています。

●プライバシー保護については「大沢保育園保育マニュアル」に明文化し、職員会議等で口頭や文書で周知を図り、職員、臨時的任用職員、非常勤職員に「大沢保育園保育マニュアル」を配布し、マニュアルに基づいた対応を徹底しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

●家庭との情報交換は、乳児は連絡帳を活用して共有を図り、健康記録の「すくすくカード」(年4回、身長、体重等を記載)で子どもの成長を知らせ、毎月、園だより、クラスだよりを発行し、保育情報ボードで園の情報を提供しています。

●苦情解決に関して相模原市の「相模原市立保育所および療育センターにおける苦情解決実施要綱」を明文化し、「大沢保育園保育マニュアル」にも苦情解決の流れを明示しています。また、「メッセージボックス」(ご意見箱)を設置して利用者がいつでも意見等を言える体制を整えています。

●家庭からの意見や要望、依頼等に関しては、苦情解決実施要綱、「大沢保育園保育マニュアル」、「苦情受付時の対応手順書」に沿って「意見受付け用紙」に意見を記録し、改善につなげています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

●苦情解決の方法は、「相模原市立保育所および療育センターにおける苦情解決実施要綱」及び「大沢保育園保育マニュアル」、「苦情受付時の対応手順書」に明記し、苦情解決の流れを公示し、苦情解決の方法を園内に掲示して苦情受付体制を整えています。

●保育室の温度・湿度等は、「相模原市立保育園園児健康管理マニュアル」に規定し、大沢保育園保健計画にも明文化し、毎日、温湿度管理を行い、遊具の点検管理については、「安全衛生チェックリスト」に明文化し、チェックリストに基づいて点検を実施し、毎朝、職員が点検・記録し、安全を確保しています。

●感染症に関して「大沢保育園保育マニュアル」及び」「感染症マニュアル」、「保育園のしおり」に注意事項等を明記し、園では、感染症対応のフローチャートを作成して共通理解を図り、対応しています。園内での感染情報は、掲示にて知らせています。

●災害発生時の対応について「災害発生時等における職員の初動要領」に明文化し、「災害時乳幼児支援ステーションマニュアル開設・運営」を基に進めています。

●地域支援体制については、職員会議で周知を図り、訓練を実施し、災害発生時には相模原市職員として率先して尽力する心構えを持っています。


 

4 地域との交流・連携

●地域の子育て家庭への支援事業について「相模原市立保育所子育て広場事業運営要綱」、「大沢保育園保育マニュアル」に基づいて年間の地域交流計画を作成し、園全体で取り組んでいます。

●地域の子育て支援事業は、近隣の公立4園と合同地域事業を開催し、むくどり第2保育園との共催事業として、「いっしょにあそぼう」を実施しています。

●大沢保育園として、大沢公民館にて「プチトマト」を開催し、地域の育児支援を行い、ふれあい親子サロンや、育児相談を実施し、また、園内行事へのご招待や、園庭開放、絵本・紙芝居の貸し出しを行い、「2歳児とあそぼう」等への参加を地域の子育て家庭に呼びかけています。


 

5 運営上の透明性の確保と継続性

●相模原市立保育園の自己評価の観点を基に、大沢保育園独自に評価表を作成し、年2回、自己評価を実施し、併せて園行事の見直しを行っています。見直しでは、保護者に向けて、「感染症情報」コーナーを設け、情報に注意が向くよう工夫し、最近では「ヘルパンギーナ(急性のウイスル性咽頭炎)」の情報を提供しました。

●保護者アンケートの要望を反映し、運動会の事前総練習日に祖父母の参観を設け、利用者から高い満足度を得ています。

●保育運営については、毎月、園内でのケガの集計分析を行い、傾向を把握し、職員会議で共有を図り、事故防止に役立てています。

●地域への情報提供では、園内にパンフレット、給食レシピ等を設置し、大島子どもセンターや大沢公民館に園のリーフレットを置き、利用者が自由に持ち帰れるようにしています。また、園見学者や園庭解放を利用する親子にも配布して情報を提供しています。

 

 

6 職員の資質向上の促進 ●保育理念・方針は、相模原市立保育園の「保育」、「大沢保育園保育マニュアル」に明文化し、保育方針(保育目標)は園内に掲示しています。職員会議で「大沢保育園保育マニュアル」内の「保育士の心構え」について読み合わせを行い、理解を深めています。 ●職員研修は、相模原市及び緑区の保育所職員研修計画を基に、大沢保育園の職員研修計画を作成し、実施しています。園内研修は、自主研修係が中心になって年間で計画的に実行し、職員の質の向上に努めています。 ●実習生の受入れに関しては、副園長を受け入れ担当者とし、「相模原市立保育園実習生受入れマニュアル」に沿って事前にオリエンテーションを行い、実習では反省会を行い、最終日には全体反省会を行い、保育に生かしています。

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