かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

パレット保育園 大豆戸

対象事業所名 パレット保育園 大豆戸
経営主体(法人等) 株式会社 理究
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 222 - 0032
港北区大豆戸町552-1
tel:045-438-3149
設立年月日 2015(平成27)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 よこはま地域福祉研究センター
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
パレット保育園・大豆戸は、JR横浜線・東急東横線「菊名駅」より徒歩約12分、環状2号線から少し入った住宅地にあります。平成27年(2015年)4月、株式会社理究により開設されました。園の施設は、鉄骨造り2階建で、1階が保育室(乳児クラス3室)、事務室・医務室、2階が保育室(幼児クラス3室)、厨房、相談室などとなっています。1階保育室の外側に園庭があります。定員は、60名(0〜5歳児、生後6ヶ月過ぎより)で、開園時間は、平日は7時〜20時、土曜日は7時〜18時です。


1.高く評価できる点  
●子どもたちは、のびのびと、元気に遊び、さまざまな活動の中で、多くのことを学んでいます 
天気の良い日は、園庭や散歩先の公園などで、子どもたちは思いっきり遊んでいます。公園では、鬼ごっこやかくれんぼなどをして走り回ったり、固定遊具(ブランコ、滑り台、鉄棒など)に挑戦したり、積極的に遊んでいます。何人かで集まったり、一人で好きなことに熱中したり、思うままに過ごしています。
園庭では、追いかけっこで走り回ったり、ごろごろと芝生の上を転がったり、身体を大きく動かし、枯芝が髪の毛やジャンパー、ズボンにつくのもかまわず、子どもたちは楽しんでいます。「妖怪退治」や「けんけん相撲」など、設定された運動プログラムも取り入れられています。室内の自由遊びでは、ミニカーを走らせたり、ブロック、オセロゲームで遊んだり、お絵かき、塗り絵をしたり、好きなことに熱中しています。4、5歳児クラスでは、発表会に向けて、ピアニカやハンドベル演奏の練習をし、保育士の指揮する手を見ながら、みんな真剣に取り組んでいます。また、食育の一環として、例えば、プランターで、オクラ・トマト・ナスなどの野菜を栽培し、切る・むく・炒めるなどの調理体験をしています。また、畑でさつまいもを育て、芋ほりをして、絵に描いてから、給食で食べることもしています。飼育の面では、バッタやカブトムシを育て、観察し、命の大切さや繋がりを学んでいます。これらの活動の中で、保育士は、子どもたちが園生活を楽しめるように支援しています。例えば、戸外での遊びでは、保育士も子どもたちと一緒に走ったり、追いかけっこに参加したりして、子どもの気持ちを保育士自身も感じ取るようにしています。言葉遊びや歌、制作やお絵かき、遊びや運動などの活動を計画的に取り入れ、子どもたちが楽しみながら、さまざまなことを学べるよう全職員で取り組んでいます。


●職員は、より質の高い保育を目指し、努力しています 
職員は、園内研修や保育事業部が行う研修に参加しているほか、横浜市こども青少年局などがおこなう外部研修にも積極的に参加しています。また、「スタッフできたかな表」(自己評価表)に基づき、年度初めに自己目標を設定し、年2回、達成度の評価をおこなっています。研修で得た知識や自己研鑽の成果などを、日々の保育に活かすとともに、クラス会議・乳児会議・幼児会議などにおいて、職員どうしで振り返りをおこない、よりよい保育となるように努めています。


2.独自に取り組んでいる点 
●「パレット学習タイム」を実施しています 
専門講師による「パレット学習タイム」の時間が週1回設けられ、0歳児〜5歳児までクラスごとに実施されています。講師は、プロジェクターに写した絵を示しながら、絵本の読み聞かせをします。声を大きくしたり小さくしたり、抑揚をつけたり、話の内容に応じた話し方をします。子どもたちは集中してお話を聞いています。お話のあと、子どもたちは、絵本の内容に応じたプリントを使い、色を塗ったり、線を弾いたり、色紙を貼ったりします。絵本やお話は、年齢に応じたものが選ばれています。絵本を通して、子どもたちが、ことばの響き・リズム・使い方・ニュアンスなどの感覚を磨き、自然と豊かな語彙力がつくようにしています。


3.工夫・改善が望まれる点 
●地域の子育て支援に取り組むことが望まれます 
開園2年目と日が浅く、相談事業や園庭開放等の子育て支援サービスはまだおこなわれていません。施設長は、港北区園長会、私立園長会、幼保小連絡会等に出席し、子育て支援ニーズを把握し、園の運営会議、リーダー会議等で話し合っています。現在、絵本の貸し出しや園庭開放などを検討中です。いつまでにおこなうかなど具体的な計画を立て、実施することが望まれます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・保育理念を次のように定めています。“ひとりひとりに生きる力を!” 1.ひとりひとりを「大きな家族」の一員として認め、役割を認識させ、愛情を持って育てます。 2.ひとりひとりの子どもを見極め、発達段階に応じ、「感性・知性・体力を培う」三位一体のバランス保育・教育を信条として育てます。3.ひとりひとりが意欲的な生命力を発揮できるよう「自立と自尊と自律」の精神を大切に育てます。
・保育士は子どもたちにわかりやすい言葉で話し、子どもたちをせかしたり、強制したりせず、本人のペースを大事にしています。保育士の声のトーンも穏やかで、子どもの気持ちや発言を受け入れるよう、子どもの目線に合わせて、話しかけ、子どもの話に耳をかたむけています。
・保育中に保育士の言葉遣いや態度で気になるようなことがあれば、その場で副施設長が声をかけたり、会議のテーマにして、一人一人が振り返る機会を作るなどしています。また、定期的に言葉掛け研修をおこない、マニュアルの読み合わせをして、職員間で周知しています。
・必要に応じて、事務室や廊下のコーナー等、子どもに威圧感を与えずに一対一で話し合える場所があります。また、必要に応じて、ロールスクリーンや仕切りを利用して、プライバシーを守る場所を確保できるように工夫しています。
・個人情報の取り扱いについてはガイドラインを作り、全職員に周知しています。また入園のしおりに記載し、保護者には入園説明会で説明し、同意を得ています。
・遊びや行事の役割、持ち物、服装、制作物等で性差による区別はせず、子どもたちの気持ちを尊重しています。また、子どもや保護者に対して、父親や母親の役割を固定的にとらえた話し方、表現をおこなわないよう保育士は心掛けています。性差について日ごろの保育で気になったことがあった場合は運営会議で話し合い、それを職員にも伝え、気づきあう仕組みがあります。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 保育課程は、子どもの最善の利益を第一義とし、保育理念・保育目標を踏まえて作成しています。作成にあたっては、保護者の就労状況などを考慮しています。また、保育課程に基づき、年齢ごとに、年間指導計画・月間指導計画・週案を作成しています。子どもの発達や状況に応じて、クラスごとに、月間指導計画・週案を作成し、クラス会議や乳児会議・幼児会議などで話し合い、評価・見直しをしています。
・個別指導計画は、定期的な見直し以外にも、状況に大きな変化があった場合は、月の途中でも変更・見直しをしています。また、離乳食やトイレットトレーニングの開始時期など、保護者と話し合い、個別指導計画に反映させています。
・年齢や発達に応じたおもちゃや絵本等は子どもの目の高さにある棚に置かれ、自分で取り出せるようになっています。棚にはおもちゃの写真が貼られており、子どもたちが片づけやすいようになっています。幼児クラスにはカードゲームやパズル、粘土、ブロック、教材、子どもの衣装になる布などが整理され、自由に遊べるようになっています。
・夏にはプランターでオクラ、トマト、ナスを栽培し、収穫して給食に出してもらったり、園庭でさつまいもを育て、芋ほりをするなどの体験をしています。また、バッタやカブトムシを飼育、観察し、命の大切さを伝え、描画や制作活動につなげています。
・子ども同士のけんかについて、保育士はけがの危険がない限り、子ども同士で解決できるようにそばで見守っています。保育士はお互いの気持ちを言葉で表せるように言葉を足したり、気持ちを代弁する等援助しています。
・発達過程に応じて、運動能力が高められるような遊びを取り入れ、マットや平均台等の遊具を使う等、工夫しています。3歳以上には運動プログラムがあり、活動に取り入れています。
・子どもたちが自分たちから食べようとする意欲を大事にし、穏やかな雰囲気の中で食事が楽しくなるような言葉かけをしながら、年齢にあった援助をして、食事がすすむよう配慮しています。
・安全性を考慮して、国産の旬の食材や無添加の製品を使っています。季節感のある献立がたてられており、毎月「物語メニュー」と称して、絵本のお話からメニューを作り、献立に取り入れる等、工夫しています。
・午睡時は部屋にカーテンを引いて、ほどよい暗さにし、保育士は身体をさすったり、静かなピアノ曲を流す等、子どもたちが心地よい眠りにつけるように工夫しています。また、乳幼児突然死症候群に対する対策として、保育士はチェック表を用いて、0歳児クラスは5分おき、1歳児クラスは10分おきに顔色、呼吸を身体に触れて確認しています。
・トイレットトレーニングは家庭と連絡を取りながら、一人一人のペースに合わせて対応しています。
・個別面談は年に1度、6月におこなっています。面談前にはアンケートを取り、保護者の意向や家庭での様子を把握したうえで面談をしています。また、期間以外でも保護者から面談の要望があれば、随時受け付けています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・短縮保育(ならし保育)は、保護者と相談し、個別に対応しています。
・職員は、配慮を要する子どもの保育や障害児保育に関する研修に参加しています。参加した職員は研修報告書を作成、回覧するなどして全職員が情報を共有できるようにしています。
・虐待対応マニュアルを作成し、全職員に周知しています。マニュアルには、虐待の定義などが記載されています。
・虐待が明白になった場合や、虐待が心配されたり見守りが必要な場合には、港北福祉保健センターや横浜市北部児童相談所に通告・連絡し、連携して対応することとしています。
・アレルギー疾患のある子どもの場合、医師からの「保育所におけるアレルギー疾患生活管理表」に基づき、保護者と話し合い、適切な対応をしています。管理表は、横浜市の標準書式をもとに、より詳細な情報が得られるように法人独自の書式の書類に記入してもらうようにしています。
・食物アレルギーのある子どもの場合、次月の献立表中で、該当する食材に色付けして保護者に知らせ、確認・同意を得ています。除去食を提供する場合は、色のついたトレイを用い、子どもの座る机には名前シールを貼っています。重度のアレルギー児の場合は、食器や調理器具も専用のものを使用しています。
・外国籍の子どもなどが入園する場合は、家庭での生活習慣を細かく確認し、全職員に情報を周知して、文化や考え方の違いを尊重しています。
・文化や生活習慣の違う国や地域があることを、絵本などを通じて子どもたちが知ることができるようにしています。
・苦情処理マニュアルを定め、苦情の受付担当者は副施設長、苦情解決責任者は施設長であることや、第三者委員(2名)に直接苦情を申し立てできることなどを、園のしおりに記載し保護者に周知しています。また、苦情解決の仕組みの概要をフローチャート形式で表し、玄関に掲示しています。
・玄関に、意見箱を設置しています。また、クラス懇談会や運営委員会などで要望や意見を聞いているほか、行事や保育参観の後に、保護者に対しアンケートをおこなっています。
・外部の権利擁護機関として、横浜市福祉調整委員会のポスターを玄関に掲示し、保護者に知らせています。
・健康管理に関するマニュアル、感染症への対応マニュアルがあります。
・保護者には入園のしおりや入園説明会で、感染症の一覧や対応、登園停止期間、登園許可書等の説明をしており、また、保育室にも掲示されています。感染症が発生した際には玄関にその病名や詳細を掲示するほか、必要に応じて、一斉メールで知らせるなどしています。
・安全管理に関するマニュアルがあります。遊具棚には、転倒防止シートを敷き、引き出しには防災用ベルトを留める等、安全対策をしています。避難訓練の年間計画表があり、毎月1回、地震や火災、不審者対応等の訓練をしています。
4 地域との交流・連携 ・施設長は港北区園長会や私立園長会、幼保小連絡会のほか、保護者支援、保育士不足等の検討会、研究会に出席し、話し合いの結果をもとに職員と地域の子育て支援ニーズについて話し合っています。
・園見学者の相談は受けていますが、開園2年目ということもあり、園庭開放や保育に関する講習・研修会等の子育て支援サービスはおこなわれていません。今後は、定期的な子育て支援サービスがおこなわれることが期待されます。
・運動会や夏祭り、発表会等の行事に町内会長等近隣住民を招待しています。
・横浜市大豆戸地域ケアプラザに来ている高齢者と定期的に交流をしています。子どもたちがクリスマスに訪れて歌を披露したり、色紙を一緒に折る等交流をしました。今後も年長児が作ったカレンダーを持って訪問したり、小麦粉粘土を高齢者と一緒にする計画があります。
・利用希望者には見学ができることをホームページ等で案内しており、24時間ネットから予約できる仕組みがあります。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・保育園のしおり、ホームページ、港北区地域子育て支援拠点の情報誌等に基本方針や理念、利用条件、料金、サービス内容等必要な情報を提供しています。
・園の自己評価は、保育理念や保育目標、保育課程に沿っておこない、評価結果を、園のホームページで公表しています。
・全職員に配布されるハンドブックに、職員として守るべきルールや全国保育士会倫理綱領などを記載して、周知しています。また、職員採用時の研修で、規範とすべき事項を伝えています。
・保育ハンドブックに、保育理念・保育目標・保育方針を記載し、全職員に周知しているほか、園内に掲示しています。また、職員会議で、随時、保育理念・保育目標・保育方針を説明しています。
・重要事項が決定されたときは、職員会議などで目的・決定理由・経過などを十分に説明しています。また、保護者には、掲示や文書で知らせています。
・事業運営に影響のある情報は、運営会社の施設長会議で得ています。重要な情報や施設長会議での決定事項は、副施設長やチーフ保育士に伝えるほか、必要に応じ、リーダー会議、職員会議で職員に知らせています。
・施設長は、運営会社の研修で、運営に関する外部の専門家の講義を受け、園の運営に活かすようにしています。また、運営委員会のメンバーである有識者の意見も取り入れるように努めています。
6 職員の資質向上の促進 ・一人一人の職員が、「スタッフできたかな表」に沿って、毎年、自己目標を設定し、年2回、施設長と面談し、達成度評価をおこなっています。
・園内研修は、全員参加の職員会議と同じ日におこない、全職員が受講できるようにしています。
・職員は、運営会社がおこなう研修や、横浜市こども青少年局などがおこなう外部研修に参加しています。外部研修に参加した職員は、研修報告書を作成、回覧するなどして全職員が情報を共有できるようにしています。
・人事考課表に、経験年数や職位に応じた役割・期待水準を明記しています。
・日常の保育や保護者との対応など、それぞれの担当者が、責任を持って対応するようにしています。
・会議の場だけでなく、いつでも施設長や副施設長(主任クラス保育士)に、改善提案や意見を述べることができるようにしています。さらに、副施設長のほかに、チーフ保育士を配置し、職員が意見を述べやすくしています。
・施設長は、年2回、職員と個別面談し、満足度・要望などを把握しています。また、職員は、運営会社の担当者と面談する機会があり、要望などを伝えることもできます。

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