かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

グローバルキッズ十日市場園(3回目受審)

対象事業所名 グローバルキッズ十日市場園(3回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社グローバルキッズ
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 226 - 0025
緑区十日市場町871-5
tel:045-986-0803
設立年月日 2009(平成21)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

[施設の概要]
 グローバルキッズ十日市場園は、JR横浜線十日市場駅から徒歩5分程の住宅街にあります。園は南側に各クラスの保育室がある平屋の園舎と道路との間に園庭があります。定員は0歳児から5歳児までの64名で、現在は62名が在園しています。
 運営法人の株式会社グローバルキッズが2006年5月より認可保育所として開園しています。「子ども達の未来のために」という企業理念のもとにクレドと保育理念「豊かに『生きる力』を育てる。」、保育目標、保育方針を掲げています。
 法人の企業理念や保育目標を、「グローバルキッズ十日市場園の方針」「園の目標」に展開して、子どもを中心とした「チーム保育」に取り組んでいます。「誰もがきてよかったと思える保育園」「子どもたち一人一人の発達にあった『ちょうどよい』環境」を目指しています。

 

≪優れている点≫

1. 異年齢交流により子どもたちの自信や憧れを持てる支援を行っています
 園は子どもたちが自発的に率先してできるように取り組み、5歳児クラスの子どもは、「すいかぐみさんだからできる」と自信を持てるようにしています。5歳児で給食を早く食べ終わった子どもはくじ引きで訪問するクラスを決め、1歳児2歳児クラスの子どもの寝かしつけのお手伝いに行っています。傍に座って話しかけたり、優しくお腹をさすったりします。さらに、起きる時には優しく声掛けして、小さい子どもたちが泣くことなく起きることができるようなお手伝いも行い、布団の片付けも手伝っています。
 おやつの時間になると、配膳の手伝いも行っています。「すいかぐみ」の子どもはてきぱきと動き、小さい子どもたちは自分も大きくなったら「すいかぐみ」さんみたいに小さい子どものお世話をするんだと憧れの目を持って「すいかぐみ」さんを見ています。発表会の練習においても、各クラスの練習では「すいかぐみ」が見本となっており、子どもの憧れとなっています。「すいかぐみ」の子どもにも、異年齢交流などを通じて自負と自信が育まれています。
 普段から異年齢の子どもの面倒を見るような機会を多く作られているため、外遊びの場面でも年上の子どもが小さい子どもを守るような場面が多く見受けられます。氷鬼や大縄跳びなどを異年齢で行う場合にも、小さい子どもが掴まってもすぐに助けに行ったり、小さい子どもが飛びやすいようにするような配慮を行ったり、ルールを小さい子どもが分かりやすいようにして、ルールを守って遊ぶ楽しさを伝えています。「すいかぐみ」さんは子どもたちの憧れとなっています。

 

2. 安全管理の見直しを行い、災害や事故に備えています
 園は子どもの命を守ることを第一義に考え、これまでのマニュアルをさらに正確で具体的な行動ができるようにしています。園内で安全係となった職員を中心に避難の仕方や経路、園内の安全について再度確認したり、緊急時役割分担表を作成したりしています。年に1回は園外の避難場所に避難を行い、引き渡し訓練を行い、災害に備えて行動ができるようにしています。SIDSについても、乳児に対する細かな観察と記録を大事にしています。また、非常勤職員も含め全職員が消防署員による、救急救命研修を受け、心肺蘇生法とAEDの使用方法について学んでいます。散歩で出かけていても、いざという時の場合に備えて、近隣のAED設置マップを作成し、緊急時に対応できるようにしています。
 事故、ケガについては、子どもの発達上で仕方のないものか、不適切保育で起こったものかなどをクラス会議において職員同士で話し合い、今後の対策の検討を行っています。ケガの報告書は事務所内に掲示し、状況の共有を図っています。「意味のある怪我、意味のない怪我」について職員全体で考え、防げる事故は防ぐように努めています。

 

≪努力・工夫している点≫

1. 職員の自主性を引き出すため、権限移譲を行い、それぞれが責任を持てるようにしています
 園では職員の自主性を引き出すため、2名構成で7つの係(安全、食育、畑、園庭、備品、写真、職員交流)を作り、それぞれの係に権限の委譲を行っています。職員の資質やスケジュールに配慮して、常勤・非常勤を区別せず分担しています。月末ごとに、パートも例外なく園独自の達成度について自己評価を行っています。園長は職員の意見や提案を後押しして、職員が主体的に責任を持って役割を遂行できるようにしています。職員から出されてきた意見を基に透明性のある運営を目指しています。
 園の後継者育成においても、職員への指導の役割を任せて指導しています。園長の代理として主任に指導的立場を任せ、園内全体のことを担当してもらっています。

 

≪課題や改善することが期待される事項≫

1. 地域との交流を積極的に行い、園の専門性を活かした地域支援を行うことが期待されます
 園は一時保育、交流保育を通して地域への働きかけを行っていますが、地域の団体、機関と定期的、計画的に交流を図り、地域の子育て家庭などの支援ニーズを把握するには至っていません。地域の子育て家庭が抱える不安や相談事などに対して、保育所が持つ専門的なスキルを地域に向けて発信し、地域の中で活かしていく取組みが期待されます。

 

2.保育の質の標準化をめざし保育内容の再確認が期待されます
 職員は子どもの人権を守るため、温かい言葉がけを行ったり、急かしたりしないよう努めていますが、園舎のレイアウトの関係で、トイレ前での着替えを行ったり、予測できない子どもの行動により強い言葉で安全を確保する場合があります。常に子ども中心の視点での保育を行うようにしていますが、職員によっては、支援の方法が異なることがあり、対応の仕方が確立していない状況にあります。子どもの人権、保育の基本の再確認を行い、保育の質の標準化が期待されます。

 

3. 中期計画の明確化による関係者による協力体制が期待されます
 園では園長が中期ビジョンを持ち保育所運営を推進しています。自己評価の方法や会議の方法など課題を認識して改善に取り組んでいます。しかし、中期計画書として明文化されておらず、職員の意識に浸透されていないところもあります。園庭の改善や後継者、保育者の育成などこれらの中期計画をビジョンと年度ごとの目標達成に展開して明確に提示していません。今後は中期的に目標達成するためにも、中期計画を改革にして職員を含めた関係者による情報共有して協力体制を整えることが望まれます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

法人の企業理念「子ども達の未来のために」、保育理念「豊かに『生きる力』を育てる」であり、子ども本人を尊重しています。これに基づいて、保育園独自の「園方針」「園の目標」を作成してその実現に向けて保育を行っています。「誰もがきてよかったと思える保育園」「子どもたち一人一人の発達にあった『ちょうどよい』環境」の方針を明確にして、職員会議やクラス会議で職員が確認して、保育の実施につなげています。


子どもの気持ちや発言が受け入れられるよう、日案などには1日の流れの中に細かな動きを詰め込まないようにして、子どもが余分な待ち時間が無いようにしています。常に子ども中心に考え関わりを持つようにしています。段ボールで仕切りを作り、友だちや職員の視線を意識しないで過ごせる場所を作っています。また、必要に応じて事務所、誰もいない保育室などで子どもが落ち着いて話せるようにしています。


日常の保育の中で男女を区別して保育することはなく、遊びや行事の役割や持ち物などでも男女の区別をされることはありません。一人親家庭などを配慮して母の日、父の日の行事は取り上げていません。父親、母親の役割を固定的にとらえた話し方をしないようにしています。


2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

保育の基本方針は子ども中心となっており、この基本方針に基づき、クラス担任および主任、園長が保育課程をつくり、年間指導計画に反映しています。年齢ごとの年間指導計画は、ねらい、擁護、教育、食育などの項目を4期に分けて作成し、毎月に乳児クラス会議、幼児クラス会議で見直しをしています。


月案に基づいて、一週間の計画を週案として立てていますが、小集団のためその日の活動は子どもの提案などから柔軟に変更しています。少人数のため子どもと向き合い、また、乳児は担当制を実施し丁寧に保育しています。戸外遊びや室内遊びなど自分で選べる時間帯を設けて、子どもを中心にした子どもが納得して活動できることを大切にしています。


食事を楽しむことができるよう、3、4、5歳児は当番を決め、エプロン、三角巾を着用し、配膳の手伝いをしています。朝の会の時には当日使用する食材の説明をしたり、3色栄養素の分類を行ったりし、子どもたちが食事に興味を持てるように工夫しています。子どもたちは給食の時に説明を受けた野菜を探したり、使われた調味料を考えたりしています。


排泄は個人差があることを考慮し、0歳児は生活全体の流れをつかみ、より良い保育に繋げるため一日の流れ(排泄、休息など)を細かく表にしています。子どもの排泄が一時間半間隔になったくらいに保護者にトイレットトレーニングの開始を勧め、園と家庭での同時スタートを行っています。生活の区切りごとにオムツ替えをしていますが、子どもの様子を見たり、普段の排泄リズムでのオムツ替えも行っています。トイレで排泄をする場合は、トイレで排泄しなかった子どもにも次につながるように優しく声掛けしています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

発達曲線をもとに子どもの発達や状況を考えて、看護師、栄養士、担任が話し合って方針を決めて指導計画を作成しています。評価、改訂にあたっては、保護者との面談の際に聞いた「どのように成長してほしいか」を聞き、保護者の意向も反映しています。子ども一人一人の状況に応じて保育目標を決め指導計画を作っています。3歳未満の子どもについては、個別指導計画を作成し、幼児についても、療育につながる可能性の場合などは個指導計画を作成し職員で情報共有しています。 個別の目標・計画は園長・主任が定期的に見直し、子どもにとってその時点での必要なことを判断して反映しています。


障がい児保育のためにバリアフリーなどの環境整備に配慮しています。掲示物などを整理整頓し、写真でおもちゃの置き場を示し、子どもが分かりやすいようにしています。過去に一時保育で障がい児を受け入れた経験を活かして、保護者の同意や専門機関から連携体制、個別指導計画について配慮しています。障がい児保育について職員が個別に研修を受け、巡回指導内容などを職員会議などで確認しています。


安全管理マニュアルに明記して、虐待についての定義を職員に示しています。関係機関に通告・相談する担当を園長としていますが、不在時には職員が直接関係機関に連絡する体制となっています。虐待が疑わしい場合には看護師も確認して対応するようにしています。家庭支援が必要と思われる保護者には面談時に相談・支援して虐待予防につなげています。


アレルギー疾患のある子どもには、かかりつけ医の指示書のもとに対応を行っています。職員にアレルギー疾患についての必要な知識を知らせ、アレルギー疾患を持った子どもの情報を健康観察記録表に赤ペンで毎日記録しています。食物アレルギーにおいては、保護者に次の月の献立を毎月確認し、提供する際には専用トレイ・名札使って誤食防止を行っています。


運営会議を6月と2月に開催して、メンバーである第三者委員や保護者代表を交えて要望や苦情に対応しています。園単独で解決困難な場合には、法人本部と相談しながら外部の機関と相談・連携ができるようになっています。主な行事のたびに保護者アンケートを取り、意見を聞いています。アンケートでは職員の意見も収集して、記録・分析しています。アンケート結果をまとめて、職員に周知するとともに保護者に書面で伝えています。


安全管理マニュアルがあり事故及び災害の対応が全職員に周知されています。今年度安全係を設け、園内の安全の再確認を行っています。緊急時役割分担表を作成し、緊急時の職員の動きが具体的に分かるようにしています。また、全職員が消防署員による救急救命研修を受け、心肺蘇生法とAEDの使用方法について学んでいます。近隣のAED設置マップを作成し、何時でも使用できるようにしています。

4 地域との交流・連携

地域の意見や子育てニーズを把握するため、年、数回近隣の自治会長宅を訪問し挨拶を兼ね、地域の様子を聞いたり、緑区園長会、幼保小連携事業などに参加し検討会、研究会に参加したりしています。園長会、幼保小連絡事業に参加するに当たり、職員間で事前、事後の話し合いを行い積極的に地域の課題を職員間で共有しています。


緑区でのイベント「みどりっこまつり」で配布物によるPRを行い、園からの情報提供をしています。園の入り口に「子育て応援ガイドブック」を置き、育児相談を受けられることを示しています。園では固定した相談日を設けてはいません。見学者や一時保育のときに離乳食のことやトイレットトレーニングなどの相談を受けています。特に9〜11月は週2回のペースで相談を受けていました。


園長が窓口となって緑区や地域療育センターと情報共有するようにしており、資料等は園長自ら持参するようにして、そこでもコミュニケーションを取るようにしています。園にいる子どもを地域療育センターに引き継ぐこともあったそうです。区内の園長会で情報交換した内容は、職員にフィードバックしています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

職員一人一人が定められた様式を使い毎月自己評価し、その結果を振り返る機会を設けています。自己評価は保育計画と連動しており、月案・週案の内容(取り組み状況と結果)が自己評価の対象になっています。クラス会議で職員等の自己評価の結果を互いに報告し話し合っています。週案による保育実施を行う中で、自己評価の結果と保育日誌から、公園での遊びを改善しています。自己評価の結果から改善された事例となっています。


組織及び職員が守るべき法・規範・倫理等を「みんなで守るルール」として明文化し、職員に周知しています。新しい追加情報があれば、会議や業務連絡ノートで伝えています。他の施設で行われた不正、不適切な事案を題材として会議などで紹介して、それらの行為を行わないよう啓発しています 。


重要な意思決定にあたり、 園長は保護者などと意見交換をしています。運営委員会で保護者や関係者に重要な意思決定や変更について説明しています。行事担当や園庭・職員交流・備品などの係をつくり、異なる部門の職員による検討チームを編成して取り組んでいます。重要事項が業務連絡ノートだけで伝わらない場合は臨時会議を行い職員に伝えています。

6 職員の資質向上の促進

「保育基本マニュアル」に理念・指針、保育マインド、保育の実践、職務心得を明示して、階層別人材育成計画を策定しています。資質向上にむけて職員個々に目標を毎年設定して、園長による振り返りの面談により達成度評価を行っています。内部研修を実施する際は、常勤・非常勤に関わらず受講できます。苦情対応の研修では、全員が受講できるように3回に分けグループ別に研修を行い、ロールプレイイングなどにより徹底をしています。外部研修の成果を職場で活かすため、受講者は会議などで紹介して研修内容を共有しています。


保育にあたっては勤務時間帯と保育技能をもとに組み合わせなどの配慮をしているが、常勤と非常勤の区別はしていません。非常勤職員に対し、常勤職員と同様資質向上への取り組みを行い、主任が指導担当者となりコミュニケーションを図っています。主任と看護師、栄養士も加わり専門会議を開き指導の進捗を確認しています。勤務時間の関係で情報共有が難しいため、非常勤職員会議の開催や改善ノートを使用するなどの配慮を行っています。


職員の自己評価方法を改善して、職員が評価しやすくして計画的に実施しています。会議は方法を吟味して、伝達事項のみの内容を改めて、一層のサービス向上を目指した内容に改めるなどの改善をしています。人事考課と連携して職員のスキル向上につながるように取り組んでいます。


職員一人一人が定められた様式を使い毎月に自己評価し、その結果を振り返る機会を設けています。自己評価は保育計画と連携しており、月案・週案の内容(取り組み状況と結果)が自己評価の対象になっています。職員の経験・能力や習熟度に応じた役割を、キャリアパスとして等級(1〜6)と職務基準で明文化しています。期待水準は専門技能、基本業務、資格・経歴、委譲と職責が明記しています。主任、看護師、栄養士や職員などに、利用者の状況に応じ自主的判断できるよう、配置業務、アレルギー関連、食育、係活動と権限委譲しています。

 

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