かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

大倉山元気の泉保育園

対象事業所名 大倉山元気の泉保育園
経営主体(法人等) 社会福祉法人 元気の泉
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 222 - 0001
港北区樽町1-14-20
tel:045-532-0076
設立年月日 2013(平成25)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

[施設の概要]
 大倉山元気の泉保育園は横浜市港北区の住宅街にあり、東急東横線大倉山駅から徒歩8分又は綱島駅からバスでバス停から徒歩3分の所にあります。近くに樽町菖蒲公園や大倉山公園があり散歩コースとなっています。
 運営法人は未来の学校を目指す創志学園グループに属する社会福祉法人元気の泉で、愛媛県宇和島市にも保育園を運営しています。
 園は平成25年4月に開園し、鉄骨造り2階建ての園舎と園庭があります。生後57日からの子どもを受け入れ、月曜日から土曜日の開園と、延長保育も行っています。定員は120名で、現在は121名が利用しています。職員は看護師、保育士など常勤・非常勤の38名で保育を行っています。
 保育理念は「こころも からだも のびのび元気に」で、「たくましいからだ」「がんばりのある子ども」「考えられる子ども」の3つの保育目標を掲げています。


≪優れている点≫
 1. 子ども主体、クラス主体の保育を保育士の連携により支えています
 基本方針に「子どもたちが、自分の力で物事をやり遂げ自分の行為に責任の持てる生活力のある、豊かで魅力的な人間となるための礎をつくる。」を掲げ、その方針のもと、子ども主体の保育を実践しています。各クラスの職員は子どもたちの様子を見ながら、その状況に合わせて柔軟に対応し、クラスごとに相談し合って保育を進めています。
 園では「成長と進化」をコンセプトとしており、子どもの成長を生命の進化する環境になぞらえた各クラスの名前となっています。年齢ごとの活動と共に異年齢が一緒の部屋で過ごすことで、年下を思いやる気持ちと年上にあこがれる気持ちを大切にしています。散歩などの活動も異年齢が一緒に行うことで、途中の道路や交差点での年下を保護する役割も認識するようになっています。
 子どもの想像力を活かしてのびのびと遊べる環境を整え、子どもの五感を刺激する取り組みを行い、子どもたちの「成長と進化」につながるよう子どもを中心とした保育を行っています。
 また、職員は子どもの自主性を大切に、見守りながら保育する中で、職員同士でお互いに注意し合える関係ができています。職員間での「感謝シート」の交換により、職員同士で感謝を表し、褒めることが更に職員の信頼関係につながっています。信頼関係のもと、職員がお互いに相談し合って保育を行えることで、子どもの気持ちや意向をしっかりと確認し合うことができ、子ども主体の保育が円滑に進められる体制に繋がっています。


2.食べることの大切さを楽しみながら伝える取り組みを行っています
 食べることを大切に考えた保育を行っています。乳児では授乳の間隔も子ども一人一人に合わせ、食事は子ども自身が自主的に食べられるように援助しています。子どもの様々な食事のペースを考えて、食べることができたことをほめ、共に喜んでいます。
 世界の料理を紹介して文化の違いを知らせ、行事食の提供で子どもが楽しく、美味しく食べられるような工夫をしています。
 保育参加では保護者と一緒にゴマをすったり、味噌をつくったりして、それを給食の中に取り入れるなどしています。子どもに人気の献立レシピや栄養情報を配って保護者に伝えるなど、食事の大切さを様々な方法で子どもや保護者へ伝えています。


3. 積極的な子育て支援活動により、地域での保育園としての役割りを果たしています
 港北区の保育園が参加するイベントで役割を担い関係者と運営方法を検討して参加しています。区と連携して、多くの子育て支援事業に参加しています。専用の相談室を設けての「育児相談」をはじめ「育児支援事業」「園庭開放」「育児講座」などの事業を行っています。
 育児講座では保健師を招いて「子どもの健康について」の講座を地域の方々に開催しています。年2回に港北区が発行する「子育て事業のご案内」の中で地域支援事業を紹介して受け入れています。


≪課題や改善することが期待される事項≫
1.ファイルの一元化による効率的な活用
 子どもの情報の記録を集め内容ごとに保管しています。健康診断結果、歯科健診結果、健康記録、児童票、保育経過記録、面談結果などの記録を管理しています。
 しかし、子どもの情報は用途別にファイルされており、子どもの個々の情報が1つにまとめられていないため、子どもの状況など必要な時に複数のファイルを確認することが必要となります。機密度の高い情報は厳重に管理しつつ、日ごろの保育に必要な情報は子ども一人一人ファイルして、職員が使いやすいようにまとめ、保育に役立てる工夫が求められます。


2.保護者との情報共有への工夫
 園では「入園のしおり」で分かりやすく理念や基本方針などを説明しています。第三者委員名を掲示し、ご意見箱、アンケートなどで保護者が意見や要望などを伝えやすくしています。
 しかし、保護者からは、年間行事についての説明や保護者の要望が活かされているか、送り迎えの際に子どもの様子に関する情報提供について、十分に満足していない状況です。保護者からの園に対する満足度が高い中で、保護者と園との情報交換に工夫が望まれます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

「適切な栄養や運動に裏付けられた たくましいからだ」「困難な状況でもくじけない がんばりのある子ども」「自分の変化にいて 考えられる子ども」そして、「こころも からだも のびのび元気に」これらの保育理念を柱に「すべての 子どもたちが、自分の力で物事をやりとげ、自分の行為に責任の持てる生活力のある、豊かで魅力的な人間となるための礎をつくります」を保育方針としています。指導計画は、子どもの希望を取り入れ子どもの主体性を活かし、変更ができるなど柔軟性を持たせて作成しています。


保育士は子どもたちに対して優しく、穏やかに声をかけています。子どもの気持ちに否定的な言葉を使わず、認める言葉で受け止めています。「言葉は手渡すように」を常に心がけ子どもの心に寄り添うようにしています。子どもとの信頼関係を築くために、子どもにも分かりやすい言葉で穏やかに話しかけています。


性差について男だから、女だからという分け方はしていません。父の日、母の日についてもその日の意味を正しく子どもに理解させることが重要だと考えています。本人はどうしたいのか、その人の人権を尊重することを心がけ保育に反映させています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

保護者が保育の基本方針などを理解できるように、年に2回懇談会を実施して説明しています。年度末に保護者にアンケートを行い、保育方針などの確認を行っています。毎月の「園だより」や2ヶ月ごとの「クラスだより」、クラスごとのボード、クラス内の掲示などを通じて園の状況を保護者に伝えています。年間行事はあらかじめ日時などを前年度末までに配布して、保護者が参加しやすいように配慮しています。


保護者の意向による個別面談に応じています。園舎内に個室の相談室を設けて、他人に聞かれない環境で相談できるようにしています。相談は担任が受けますが、保護者の要望などによって、園長や主任が加わることもあります。


子どもは公共施設を利用し、散歩などで地域の人たちと接する際に挨拶をして積極的に交流を図っています。勤労感謝の日にはペン立てを作り、近くの郵便局や交番、花屋さんに送っています。日々に利用する公園では他の園の子どもたちと挨拶を交わしたり、一緒に遊ぶこともあります。


保護者の自主的な活動である「卒園の会」に保育室を使用してもらっています。会がお別れ会や寄せ書き、アルバム制作などを行う際に、依頼を受けて職員も協力しています。会が引き継ぎ事項をまとめて次年度に渡す際に園も協力しています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

入園直後には子どもの不安な気持ちに配慮して短縮保育を行っています。入園説明会で入園のしおりに基づいて、子どもが無理なく保育園に慣れるよう配慮が必要であることを説明しています。0、1 歳の新入園児に対しては、担任が受け入れをして新しい生活への不安軽減に努めています。保護者には連絡帳を通して、園での様子を伝え、また、家庭での様子を記してもらい、子どもが園に慣れるよう情報の交換をしています。園生活に慣れるまで、お気に入りのタオルやぬいぐるみなどの持ち込みに対応をしています。在園児は3月の最終週に担任と一緒に次のクラスに移動し環境に慣れるようにしています。


意見箱への投函、苦情、要望などを受け付けた時には、園長に報告し回答、解決に向け迅速に対応をしています。問題解決の対応について話し合い、その都度、経過や結果を職員全体に報告し、情報を共有しています。過去の要望や苦情などはほとんどありませんが、意見は苦情相談受付簿に記載され解決に活かすように努めています。ホームページにも苦情処理の公表というページがあり情報を公に向けて開示しています。


子どもの一人一人の健康状態は入園時に得た情報を職員で把握しています。さらに、日々の保護者との会話から情報を得ています。子どもの健康状態が気になる場合は保護者に降園時に話をするなどして対応をしています。日ごろから継続的に子どもの年齢に沿った自己管理ができるようにしています。子どもが保育中に体調を崩した場合は保護者に連絡をして、事務室の中にある休憩室で保護者が来るまで看護師か職員がついて過ごしその後の対応について保護者と話をしています。

4 地域との交流・連携

地域住民への園庭開放や相談事業の中で、施設に対する要望を直接に聞いて把握しています。港北区の保育園が参加するイベント「わくわく広場」で遊びのグループ、展示ブースグループなどを担当して、関係者と運営方法などを検討しています。港北区の子育て支援事業の「育児支援事業」「育児相談」「園庭開放」「育児講座」を実施しています。育児講座では、外部の保健師に依頼をして「子どもの健康について」のテーマで実施しました。近隣の保育園とは園長会を通じ、また地域の民生委員と連携して地域の支援を行っています。


園では事務主任が担当となり関係機関・団体の連絡担当になっています。相談内容などによって園長や主任、担任と連携するようにしています。近隣の保育園や小学校、区役所、保健所などとは顔見知りの関係となって、動きの速い活動となっています。園を理解し連携してもらうために夏祭りや運動会などに地域の方に参加してもらっています。地域の町内会に入り、町内会の小冊子で園を紹介するとともに地域の情報を得ています。中・高等学校の職場体験を園で受け入れています。小学校の自由研究にも協力して「保育士を希望した理由」や「保育で大変なこと」などの質問に答えて、コンクール発表への手助けをしています。 


中高生のボランティアや美術ボランティアを受け入れています。受け入れのためのマニュアルを整え、担当者を決めて対応しています。受入れにあたり職員には前日の全員参加のミーティングで伝え、子どもにも前日に職員から話しています。保護者には園だよりや掲示で考え方、内容を伝え理解をしてもらっています。ボランティアの質問や感想など気づいた点を聞き、記録するとともに園の保育に活かしています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

事業者として守るべき、法・規範・倫理等を就業規則や入社時の契約書に記載して、職員に周知しています。他施設での不正・不適切な行為を職員会議で事例として取り上げ、それらの行為を行わないように話し合っています。園長は定期的(年2回)に職員に面談して確認しています。職員の自己評価を踏まえ、集計・分析して園としての自己評価につなげ、玄関に掲示して公表しています。職員の自己評価の結果を互いに報告し合い、話し合って園の弱点を把握して、その課題の改善に取り組んでいます。現在の課題を3項目に絞り改善を行っています。


ゴミ分別・減量化、牛乳パック等の再利用、節水節電の推進などをしており、グループ内の省エネルギー率で好成績を得ています。ホームページは読みやすいように外部に依頼し、ブログは主任保育士が担当して具体的に紹介しています。外部の情報誌「び〜のび〜の幼稚園・保育園ガイド」に毎年園の情報を提供しています。


重要な意思決定では、職員や保護者等から情報・意見を集めています。園長は重要な意思決定にあたり、保護者等を交えた運営会議で意見交換をしています。意思決定(変更)内容について、説明会や掲示により、職員及び保護者に十分に伝えています。利用希望者の問い合わせや見学には常時対応しています。見学日は保育に支障がない範囲で見学の目的に合うように日時を決めています。

6 職員の資質向上の促進

職員のスキルの段階にあわせたコンピテンシー(個人のキャパシティ・結果を明らかにする制度)を活用して計画的に技術の向上に取り組んでいます。職員は「評価項目一覧表」により項目別に自己評価して園長と内容を確認する仕組みを持っています。園長は年に2回、個別面談により、職員への評価を伝え、期待を明確にしています。職員には、絵本や園の美化などの係や行事や避難訓練なども担当してもらい、権限を委譲して自主的に判断できるようにしています。職員には「ちょっと気になること」を募り、その改善策を職員会議で話し合っています。主任が中心になって「ほめシート」発行して職員に活性化を促しており、ほめ保育につなげています。


内部研修を定期的に実施して、職員・非常勤職員とも必要な職員が受講できるようになっています。研修の内容や成果を全職員にアンケートを実施して集計・評価しています。その結果、職員の持っているノウハウを園内で共有するように園内研修を見直しています。外部の研修会、大会等へも参加しており、昨年度は横浜市研修、神奈川県研修、全国での研修に参加しました。法人グループに学校もありますので講師として招いて「どの子も伸びる」などの研修を行っています。


職員一人一人が定型的項目を使い自己評価しています。自己評価は、園での理念・基本方針に関連付けて行われており、園長と確認しています。職員の自己評価を踏まえ、集計・分析して園としての自己評価につなげ、玄関に掲示して公表しています。 職員の自己評価の結果を互いに報告し合い、話し合って園の弱点を把握して、その課題の改善に取り組んでいます。現在の課題を3項目に絞り改善を行っています。常勤・非常勤に関わらず職員は保育の専門家として、園での保育の役割を担っています。非常勤職員には勤務形態での制約もあり、主任がシフトや担当、組み合わせなどの配慮を行っています。

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