かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

海老名市障害者第三デイサービスセンター(通称:あきば)

対象事業所名 海老名市障害者第三デイサービスセンター(通称:あきば)
経営主体(法人等) 社会福祉法人星谷会
対象サービス 障害分野 生活介護他
事業所住所等 〒 243 - 0431
海老名市上今泉6-11-15
tel:046-232-3893
設立年月日 2006(平成18)年10月01日
公表年月 2017(平成29)年03月 〜
使用評価項目 推進機構評価項目ガイドライン準拠版
評価機関名 特定非営利活動法人 介護の会まつなみ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

〇事業所の特徴、独自性がみられる点
◇デイサービスセンター「あきば」では生活介護サービス30名、就労継続支援B型サービス
10名の定員としている。一人ひとりの障がい、個性、人権を尊重し、持っている力を伸ばしていけるような、日中活動の提供を行っている。また、家族支援についても相談等を受け付け、サービスの紹介等の支援を行っている。
◇余暇活動として、各利用者ごと年に1回の1泊旅行、日帰り旅行、年に2回の土曜余暇活動等を実施している。行事、外出全般を利用者自治会での話し合いの中で希望を募り、職員会議で検討し、利用者の意見を反映した企画を立案している。
◇作業活動はダンボールのばらし、組み立て、緩衝材の袋詰め、チラシ折り、広報誌作成、リーフレット作成等、その他にも多種の作業を受注している。作業は利用者が個々に合った作業を自分で選択し、特技を生かした作業活動を行っている。
◇自主製品活動として、事業所の中に陶器窯を設置してあり、利用者が陶器の製作を行っている。地域の交流の一環として地元子供会との提携で「夏休み陶芸教室」を開催している。作品は上今泉のコミセン祭で展示している。陶芸教室は毎回好評で大人向けの企画も希望されている。また、海老名市より畑を借りて、野菜作りを行っている。収穫した野菜は事業所の玄関先で販売している。
◇日中の利用者に目を配り、健康状態の把握に努めている。健康診断、検便、歯科検診を年に1回、嘱託医による検診を年に4回実施し、結果を各家庭に報告し家族との連絡を密にとり、嘱託医、看護師より健康状態や予防等のアドバイスを受けながら支援している。服薬の際には服薬後チェックシートに記載し、落薬、誤薬を防いでいる。小児糖尿病者への支援については「支援計画」の中に記載され、職員全員が注意事項について周知している。また、健康維持、運動機能向上を目的として散歩、買い物、ドライブ等の他、地元の運動公園の柔道場でバランスボール、マッサージ等のリラクゼーションを実施している。
◇入浴支援については自宅、グループホームでの入浴が困難な利用者や、皮膚炎(アトピー性皮膚炎等)により、皮膚の清潔保持が必要な利用者で、希望者に対して支援を行っている。
◇各利用者の食事形態や留意点等を記載した食事カードを作成して、食事のセッティングの時に使用している。
◇食事支援において「あきば」では食事の時間を「大切な時間」ととらえており、職員と会話を楽しみながら、楽しく食事ができるように雰囲気作りをしている。利用者の何気ない様子にも気を配り、言葉掛けや体調等にも配慮している。食事は業者からの注文弁当を利用している。利用者が自分で選んで注文することが日常生活の中の様々な場面で自信につながっている。


〇事業所のサービスの質的向上への努力が見られる点
◇地域移行に向けて利用者に星谷会のグループホーム入居募集を知らせ、体験宿泊の利用、見学会の付き添い等を行っている。また、家族向けにも見学会を実施している。
◇就労継続においては施設外実習や海老名市就労チャレンジ、パレットでの実習を行っている。
◇自治会や地域からのチラシや名刺の継続した作業依頼は、安定した工賃や自信となり、活発な作業と楽しみになっている。将来の目標である地域での自立した生活に向け、地域と連携し日々の支援を積み重ねている。
○事業者の課題として考えられる点
◇規程やマニュアルの整備もかなりの部分でされている。なお衛生管理面での細やかなマニュアルが整備される事が期待する。
◇自己評価を次年度から実施とのことで、サービスの質の向上の為にも是非実施される事を期待する。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ○「人間としての尊厳が守られ、豊かな人生を自己実現できるよう支援することを責務とする」と明記した人権マニュアルを作成し、職員に配布して人権の尊重の基本理念を周知させている。
○法人研修委員会では年間の研修計画を立て、毎年度、権利擁護の研修を実施し、職員会議、支援会議での人権に関する意見交換を通して人権教育を行っている。
○人権擁護委員会では、これまでに「さんづけ」の適切な呼称の統一を図っているが、「人権擁護チェック表」を用いて職員自身で支援の振り返りを行う機会を作っている。
○虐待の具体例を掲示し、職員と利用者、家族の双方が虐待に対する知識と意識を向上させ、虐待や人権侵害等がないかの気づきを生むことで、支援現場での不法行為を防止し、プライバシーに配慮した利用者の権利の保障につなげている。
○車椅子の方に対してバンド等の使用については、危険防止の為ご家族の同意のもと使用している。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ○個別支援計画作成マニュアルに従って、相談支援事業所による総合的なサービス利用計画に始まり、年1回のアセスメント、年2回のモニタリングで利用者の特性、本人、保護者のニーズと課題を把握して個別支援計画を作成している。
○短期、中期、長期の目標を設定した半期ごとの個別支援計画作成に当たっては支援会議を開き、職員全体で共通した認識での理解を図っている。
○利用者の変化、目標達成度の確認と本人の満足度をモニタリング報告書に記録し、今後の支援の継続や見直しを検討し、次回の個別支援計画作成につなげている。
○支援の現場では、利用者の希望でその日の作業を選択することもでき、絵や写真によるわかりやすい作業手順書を掲示して作業に取り組みやすい工夫をしている。
○本人のニーズや興味のあるもの、できそうなものから取り組みをはじめ、外出や買い物を通して地域とのつながりを持つ機会を作り、スモールステップを実施して自信と楽しみを感じてもらうことを大切にしている。こうした日々の支援を継続し、関係機関との連携を取りながら、将来を見据え自立した日常生活や特性に応じた就労に繋げている。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ○生活支援マニュアルを整備し、利用者の特性、意向に基づいた安心、安全な支援を実施している。
○生活環境整備マニュアルが作成され、毎日の清掃、2か月ごとの業者による清掃で食堂、作業室、トイレは清潔に保たれている。
○クールダウンできる部屋、障がい特性に合わせた作業台、治具、食器等を用意し、利用者自治会での利用者の希望を取り入れた生活環境を提供している。
○リスクマネージメント委員会で、事故報告、ヒヤリハットの報告・分析・対応を行い、個別支援計画に反映させると共に苦情解決システムを整備し、苦情の申し出をしやすい取り組みを行っている。
○感染症マニュアルを作成し、健康診断、体温、血圧測定で体調確認による感染予防を重視し、感染時には罹患者への適切な対処を行っている。
○救命救急マニュアル、防災マニュアルが作成され、協力病院、消防署、家族との情報共有、連絡方法を整えている。消防署とは近隣であるため、事業所や利用者の特性の理解につながる情報交換を行っているが、緊急事態発生時の被害拡大防止にあたっての具体的防止策をマニュアルに記載することで、職員の理解と迅速で適切な行動につながると期待できる。
4 地域との交流・連携 ○将来、可能な限り地域での自立した生活が継続できることを念頭におき、地域との交流と連携を図りながら、日常生活上の援助、日中活動支援を行っている。
○「えびな この街でくらそう」の開催、上今泉のコミセン祭りの参加、夏休みを利用しての学生のユースボランティア活動体験、地域の小学生との陶芸教室、施設の研修参加への呼びかけ等地域との積極的な交流を実施している。
○地域に出かけ、同時に施設を開放しての交流は、施設の活動の周知と、障がい者への理解を深めてもらう機会となっている。
○養護学校との交流、海老名市との月1回のモニタリング、自立支援協議会との連携会議を通して地域の福祉のニーズの把握と具体的な活動を展開している。
○今後、サロン活動や生活困窮者への相談を行うライフサポート事業を法人として検討している。
陶芸、手芸、絵画等の利用者の自由な発想の作品は、展示会、バザーへの出品を通して多くの方が見てくださり、華道展での花器の依頼、座間キャンプ職員への600個の一輪挿しの納品につながっている。
○自治会や地域からのチラシや名刺の継続した作業依頼は、安定した工賃や自信となり、活発な作業活動と楽しみになっている。将来の目標である地域での自立した生活に向け、地域と連携し日々の支援を積み重ねている。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ○ホームページに理念、サービスの種類、支援内容を掲載すると共に、決算報告と経営状況を公開し、運営上の透明性の確保と継続性を図っている。
○事業計画に加え第2期中期事業計画を作成し、第1期の未達成の項目を整理し、基本目標と新たな課題をまとめて、着実で具体的な事業展開を目指している。
○理事長による内部監査を行っており、各事業所の改善事項を明確にして支援体制の安定を図ると共に、階層別会議や職員との面談で提案を取り上げ、具体的な環境整備を整えて、経営、業務の効率化と改善に努めている。
○平成29年度には施設としての自己評価実施の計画を進めており、自己評価結果を利用者、家族、地域に公開することで、さらに信頼される事業展開につなげようとしている。
6 職員の資質向上の促進 ○職員の資質向上を図り、法人の理念を支援現場で実施していくため、法人研修委員会により年間の研修計画を作成し、主任職、管理職、幹部クラスの階層別研修、内部研修、外部研修を実施している。
○法人職員交流会、初任者研修では施設理念、施設方針を職員に伝えており、新人職員には必ず接遇研修を受講させて、基本的な援助態度を習得させている。他事業所の研修への参加と人権擁護チェック表を利用して、自身で支援の振り返りを行う機会も設けている。
○管理職による経営会議、平成27年度より立ち上げた職員採用チームで人事管理体制を整え、事業計画、人事管理方針に基づき人材確保に当たっている。
○職員の資格取得手当、自主研修補助、昇格考課実習、福利厚生の充実を図り、安心、安全な就業環境を整えることで、職員の勤労意欲を向上させ、サービスの質の向上を目指している。
○研修報告書は資料とともに回覧されているが、職員会議等の場で研修報告の発表と意見交換を行うことで、より高い知識、技術の理解と研修内容の共有につながることが期待できる。
○実習マニュアルを作成し、実習担当者の指導の下、実習生の受け入れを行っている。将来の福祉従事者の育成に当たると共に、実習生の指導を通して、職員の支援の気づきと自らの支援を見直す機会にもなっている。

詳細評価(PDF629KB)へリンク