かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

横浜市柏保育園(2回目受審)

対象事業所名 横浜市柏保育園(2回目受審)
経営主体(法人等) 横浜市
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 241 - 0835
旭区柏町59-1
tel:045-361-8887
設立年月日 1980(昭和55)年05月01日
公表年月 2017(平成29)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 よこはま地域福祉研究センター
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】


横浜市柏保育園は、相鉄線「南万騎が原」駅から、徒歩約5分の住宅地にあります。昭和55年(1980年)5月、横浜市により開設されました。
園舎は鉄筋コンクリート造り2階建てで、1階が保育室(乳児クラス3室)・事務室・厨房、2階が保育室(幼児クラス3室)・ホールなどとなっています。
定員は、107名(生後6ヶ月〜5歳児)で、開園時間は、平日7時〜19時、土曜日7時30分〜16時30分です。
保育理念は「子どもが現在を最もよく生き、望ましい未来をつくりだす力の基礎を培います。」「自分をかけがえのない存在と感じ、自信を持って生きていかれるよう、環境を整え適切な援助をしていきます。」です。それに基づき、保育方針を「保育の主役は「子ども」であること心に留め、一人ひとりの発達状況や生活背景を理解し保育します。」「子どもの心の声を聴く、人との関わり方のモデルになる、遊びのスペシャリストになる等、常に自己研鑽に努め、子育ての喜びを保護者と共有します。」「地域の方との触れ合い、異年齢の交流、栽培等の食育活動を体験し、豊かな心の育ちを支えていきます。」としています。
園目標は「育ち合おう やさしく たのしく げんきよく」です。


1.高く評価できる点


●子どもたちは、たのしく、げんきよく遊び、さまざまなことを学んでいます 
天気の良い日は、園庭や散歩先の公園などで、子どもたちは思いっきり身体を動かしています。園庭では、鬼ごっこ・かけっこなどをして走り回ったり、三輪車や小さな車に乗ったり、ボール投げをしたり、思い思いの遊びを楽しんでいます。縄跳び、鉄棒、ジャングルジムに挑戦する子どももいます。保育士は、子どもたちの主体性を大切にしながら、様子や表情などを見て、新たにボールや三輪車などを出して遊びが広がるように支援しています。また、砂場では、固まった砂をスコップで崩し、子どもたちが穴を掘りやすいようにしています。
幼児クラスは、週1回、リズム遊びの時間があります。ホールでピアノの音に合わせて身体を動かします。異年齢児クラスが一緒に行うこともあり、年下の子どもたちは、年上の子どもたちがやるのを見て、手本にしようとする姿も見られます。
室内の活動では、自由に遊び込める時間が十分にあります。絵本読み、ブロック組み立て、お絵かき、コマ回しなどに一人で熱中したり、友だちと一緒にお医者さんごっこをしたり、さまざまに遊んでいます。制作やお絵かきなど一斉活動のとき、保育士は、どのようにやるかなどの概略は説明しますが、細かい手順などは子どもが自分で考えて取り組めるように支援しています。
給食のとき、4歳児、5歳児クラスは、当番が「ぱくぱくだより」を読んで、今日の献立を伝えています。また、園庭で育てた大根や蕪を収穫し、調理してもらって食べるなどの経験をしています。
保育士は、子どもたちが楽しく遊べるよう年齢に合わせて工夫をしています。例えば、ビニール袋に紐をつけて凧を子どもたちと一緒に作ったり、牛乳パックを利用して羽子板や羽根にしたり、散歩先で拾ってきた松ぼっくりに糸を付けてけん玉遊びができるようにしたりしています。また、毎日のミーティング、幼児会議、乳児会議などで情報交換・連絡を密にし、園庭で遊ぶ時間が、乳児クラスと幼児クラスがなるべく重ならないようにしていますが、時には、異年齢同士で遊ぶ時間を積極的に設けるなど、日々のプログラムを工夫しています。


●地域との交流及び子育て支援に力を入れています 
子どもたちは、散歩などで日常的に地域の人々と接し、交流しているほか、近隣の保育園の子どもたちと一緒にドッジボールやゲームをしたり、隣地にある障害者地域活動ホームを訪れたりしています。また、近隣の公園に出かけ、公園愛護協会の人々と一緒に花壇にチューリップやひまわりを植えています。さらに、地域のボランティア(応援隊)の人々が来園し、一緒に散歩に行ったり、子どもたちにお話し会をしたり、伝承遊びを伝えたりしているほか、布製タペストリーや制作物を手づくりし、園内に飾ってくれるなど、地域との交流を大事にしています。
子育て支援として、一時保育、交流保育、ランチ交流、園庭開放、プール開放、絵本貸出、育児講座、育児相談を行っています。交流保育では、リズム遊び、水遊び、お店屋さんごっこ、お正月遊びなど園児と一緒に遊ぶ機会としていますが、内容に応じて子どもの年齢と同じクラスで交流するようにしています。また、園庭開放は、週3日行っています。そのうち月1回は「ホールdeあそぼ」の時間を設け、ホールを使って遊んでいます。
育児相談は、毎週1日、定期的に行っています。また、散歩先などで保育士が相談を受けることもあり、丁寧に対応しています。育児講座は年5回行っています。これらの子育て支援の情報は、園の掲示板で知らせているほか、地域の郵便局にポスターを貼るなどしています。


2.今後の取り組みが期待される点


●マニュアルを、より実効的なものとする工夫が期待されます 
健康管理・感染症対応・衛生管理・安全管理・事故防止などさまざまなマニュアルを整備し、研修を行い職員に周知しています。マニュアルは横浜市立保育園共通のものが多いので、園内研修で、園の状況・実態に合わせて具体的にどのように実行するかなどが検討されています。しかし、検討内容を記録し、全職員共通の手順・手引きなどとすることは十分には行われていません。マニュアルに付属する文書としてきちんと作成するとともに、定期的に職員間で見直す体制を作り、より実効性のあるマニュアルとすることが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・保育士は子どもの言葉や表情を大切にし、その気持ちを受け入れるような言葉で答えたり、子どもの言った言葉を、保育士も同じ言葉で返して確認するなど、子どもたちが尊重されている様子が訪問時に確認されました。また子どもの発想を行事などにも活かすように工夫しています。
・ダンボールを三つ折りにして仕切りにしたり、棚の配置を工夫してコーナーを作ったりするなど、子どもが保育士の視線を意識せず過ごせる場所を作っています。また、天井から布を垂らしてパーティション代わりにすることもあります。
・個人情報取り扱いのガイドラインを作成し、全職員に周知しています。また、実習生やボランティアには、守秘義務についてオリエンテーションなどで説明しています。写真の扱いについては、外部に出すときは保護者に了解を得ています。入園説明会や保護者会で、個人情報の保護や写真の取り扱いについて説明しています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・年度初めに、保育理念・保育方針・園目標等を全職員に説明し周知しています。また、毎夕方のミーティング時に、保育理念・保育方針・園目標を復唱しています。
保育課程は、子どもの最善の利益を第一義にし、保育理念・保育方針・園目標を踏まえて作成しています。作成にあたっては、公園などが多く自然環境に恵まれた立地にあることなどを考慮しています。
・乳児は、全ての子どもに対して、毎月、個別指導計画を作成しています。幼児は、支援を要する子どもの場合、個別指導計画を作成しています。
・子どもの発達や動線を考えて、おもちゃや教材を自由に取り出し遊べるように配置を工夫しています。また、さまざまな色や形のパーティションを用いて、コーナーや遊びのスペースを作り、少人数で落ち着いて遊べるようにしています。
・子どもたちが、大根を育てたり、クワガタなどを飼育したりすることを通じて生き物を大切にする気持ちが育つようにしています。また、散歩や公園等で自然に触れる機会を設けています。
・保育士は子どもの人権に配慮し誰に対しても公平で温かい態度・言葉遣いで子どもに接し、子どもの作品に対しても大切に扱うようにして、信頼関係を築いています。
・保護者が保育参加の日程で都合がつかない場合は相談に応じています。例えば保育参加を保護者の希望で午後に変更して、今ではほぼ全員の保護者が出席するようになっています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ・短縮保育(ならし保育)は、保護者と話し合い、個別に対応しています。第一日目は、担任と保護者の個人面談を行っています。
・個別指導計画は、定期的な見直し以外にも、子どもの状況に大きな変化があった場合には、月の途中でも変更・見直しをするなど、柔軟に対応しています。また、離乳食の進め方やトイレットトレーニングの開始時期など、保護者と相談しながら個別指導計画を作成し、同意を得ています。
・特に配慮を要する子どもや気になる子どもについて、カリキュラム会議で話し合っているほか、毎日のミーティングで状況や対応について報告しています。ケース会議や横浜市西部地域療育センター職員の巡回相談の内容を、全職員に報告し、日々の保育に活かすようにしています。
・虐待防止マニュアルを作成し、全職員に周知しています。マニュアルには虐待の定義が記載され、職員が目にする所(休憩室など)にも掲示しています。
・健康管理マニュアル、感染症対応マニュアル、衛生管理マニュアルを作成し、全職員がいつでも見られるようにしています。
・衛生管理のマニュアルがあります。清掃チェック表に基づき清掃が行われ、清潔に保たれています。
・0歳児の部屋や調乳室の消毒などは徹底されており、他の部屋のテーブルも消毒剤の入った薬液で消毒しています。
・マニュアルの内容を職員参加で見直したり、研修などですべての職員に周知することは実施できていません。園でも課題ととらえていますので、今後職員会議などで検討し改善していくことが望まれます。
4 地域との交流・連携 ・地域の子育て支援を積極的に行っています。また、育児支援イベント「あさひ子育て保育園ひろば」に参加し、地域住民から相談を受け、ニーズを把握しています。
・週に1回(水曜日)育児相談日を設けています。またこの他にも育児相談は随時受け付けています。
・区役所や旭区地域子育て拠点に、園の子育て支援予定表を置いたり、園の掲示板や地域の郵便局にポスターを貼ったりするなど情報を提供しています。また、地域の小学校と第三者委員に園だよりを配布しています。
・園の行事(運動会、お店屋さんごっこ、お楽しみ会、伝承遊びなど)に、地域住民やボランティア(応援隊)、第三者委員を招待しています。
・地域ボランティア(応援隊)の人々が来園し、お話会や伝承遊びで、子どもたちと交流しています。また、近隣の公園に子どもたちが出かけ、公園愛護会の人々と花壇にチューリップやひまわりを植えています。
・外部研修等で得た良いサービス事例などを、職員会議で報告し、情報を共有しています。また、旭区保育資源ネットワーク事業の中で、西部エリアの保育園と研修や交流会、公開保育を行い、評価振り返りをしています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・保育理念は、「子どもが現在を最もよく生き、望ましい未来をつくりだす力の基礎を培います。」「自分をかけがえのない存在と感じ、自信を持って生きていかれるよう、環境を整え適切な援助をしていきます。」です。それに基づき、保育方針を「保育の主役は「子ども」であることを心に留め、一人ひとりの発達状況や生活背景を理解し保育します。」「子どもの心の声を聴く、人との関わり方のモデルになる、遊びのスペシャリストになる等、常に自己研鑽に努め、子育ての喜びを保護者と共有します。」「地域の方との触れ合い、異年齢の交流、栽培等の食育活動を体験し、豊かな心の育ちを支えます。」としています。園目標は、「育ち合おう やさしく たのしく げんきよく」です。
・職員は、自己目標の達成状況や反省点を確認し、次年度の目標設定につなげています。
・横浜市職員行動基準および全国保育士倫理綱領を職員に周知しています。
・園長は、クラス懇談会や保護者会役員会に出席し、意見交換しています。
・重要な情報は、リーダー会議で検討し、必要に応じ職員会議などで全職員に伝えています。
6 職員の資質向上の促進 ・横浜市こども青少年局が定めた保育士人材育成ビジョンに基き、人材育成計画を策定しています。
・一人一人の職員が、年度初めに自己目標を設定し園長と面談しています。さらに、中期、年度末に、園長と面談し、達成状況や反省点の確認をしています。園内研修の年間予定を立て、全職員が参加できるよう日程を配慮しています。
・外部研修等で得た良いサービス事例などを、職員会議で報告し、情報を共有しています。また、旭区保育資源ネットワーク事業の中で、西部エリアの保育園と研修や交流会、公開保育を行い、評価振り返りをしています。
・横浜市保育人材育成ビジョンの中に、職位に応じた、期待する役割・姿勢、必要とされる知識・技術が明文化されています。

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