かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

にじいろ保育園武蔵新城

対象事業所名 にじいろ保育園武蔵新城
経営主体(法人等) 株式会社 サクセスアカデミー
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 213 - 0014
高津区新作5-17-18
tel:044-982-0532
設立年月日 2014(平成26)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年03月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 合同会社 評価市民・ネクスト
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要・特徴】
 にじいろ保育園武蔵新城はJR南武線武蔵新城駅より徒歩5分の南武線の高架下にあります。園舎は1階建てで全クラスの出入り口が玄関から延びる長い廊下でつながる設計となっています。園舎内は明るく、木のぬくもりが感じられます。 高架下にありますが、防音構造となっていて電車の音はほとんど聞こえません。園庭は高架が屋根の役割をし、雨の日でも外で遊ぶことが出来ます。近隣には大小の公園があり、子どもたちが散歩で季節の自然と触れることが出来ます。
 にじいろ保育園武蔵新城は、平成26年(2014年)4月に、株式会社サクセスアカデミーによって設立されました。運営法人は、保育園・学童クラブ等の運営、病院・事業所内の保育委託サービス、保育施設運営のコンサルティングサービス等を首都圏を中心に幅広く展開しています。
 定員は70人(0歳児〜5歳児)、開園時間は7時〜20時です。こども理念として「のびやかに育て だいちの芽」、保育方針として「みとめ愛・みつめ愛・ひびき愛(信頼・安定・共感)」、めざす保育園像として「陽だまりのような保育園」「地域と共に育つ保育園」「子どもと共に輝いていける保育園」を掲げています。


●特によいと思う点
【1】年齢や発達に合わせた様々な経験を通して、子どもたちは自分の思いを素直に表現し、園生活を楽しんでいます
 保育士は子どもが自分の思いや気持ちを自分の言葉で伝えられることを大切に、保育しています。子どもの興味や関心、意見を活動に取り入れていて、保育室を水族館に見立て他クラスの子どもを招待したなどの事例があります。このような働きかけの結果、乳児でも自分の思いを言葉で表しています。園庭や散歩先では、体操や縄跳び、ドッジボール等身体を使う遊びを取り入れ、身体を動かせるようにしています。また、表現遊びやリズム遊びにも力を入れています。このように、子どもたちは自分を素直に表現し、園生活を楽しんでいます。


【2】保育士は目指す保育の実現に向け、情報共有を密にし連携して保育にあたっています
 開園後2年間、園長のリーダーシップのもと、保育士は目指す保育の実現に向けて取り組んできました。リーダー会議、職員会議、ケース会議等では密に情報交換し、共通認識を図っています。重要な変更点や子どもの様子などで周知が必要なことは毎日のミーティングを用いています。職員の育成にも力を入れていて、川崎市や高津区、運営法人の主催する研修に積極的に参加しています。研修等で得た良い事例は、職員会議等で報告しすぐに保育の現場に活かされていて、より良い保育に向けての職員の意識の高さを見ることが出来ます。


【3】地域に優しく見守られ、子どもたちは地域と交流し、多くのことを得ています
 園は「地域と共に育つ」を理念・方針に掲げ、地域との関係作りに力を入れています。自治会に所属し、自治会や地元商店会と交流しています。クリスマス会で自治会員がサンタとなったり、近隣住民に正月遊びを教えてもらい一緒に給食を食べるなど、子どもたちが地域住民と交流する機会が多くあります。また、JR高架下にある関係から、豆まきにはJR職員が鬼役となったり、子どもたちの七夕飾りを駅構内に飾るなど、JR職員との交流があります。このように子どもたちは地域との交流を通し多くのことを得、成長しています。


●さらなる改善が望まれる点
【1】園の専門性を地域に還元することが期待されます
 園は地域に暖かく見守られ、地域との関係を築いてきました。しかし、子育て支援においては、交流保育などで交流はしているものの、育児講座などで地域の子育て家庭を支援するまでには至っていません。開園後2年を経過した今、園側からも地域性に合わせた働きかけを行い、地域にその専門性を還元することを、園でも課題としてとらえています。保育士からも声があがっている子どもたちによる地域清掃等を実施するとともに、自治会などと連携し、地域の子育て家庭に向けた支援を実施していくことが期待されます。


【2】子どもへの対応について今後も話し合いを重ねることが期待されます
 子どもの呼称や言葉掛け、接し方などについてリーダー会議や職員会議で話し合い、周知徹底を図っています。園長は、保育の現場を見て回り必要に応じて指導や助言をしています。保育士は子どものためにという思いを共有し保育にあたっていますが、食事や歯磨きなどの生活場面で職員間で対応の違いが見られました。職員間での意識統一に向けさらなる話し合いを重ねていくことが期待されます。


【3】職種を越えた職員間のコミュニケーションを深めるためのさらなる工夫が期待されます
 園は職員会議や毎日のミーティングなどで職種を超えた職員間での情報共有を図っています。年度末の自己評価時にはグループ討議等の取り組みもしています。風通しの良い職場作りに向け、異なる職種間で課題についてのチームを作り話し合うなど、お互いの仕事について理解し、コミュニケーションを図るための取り組みを工夫し、深めていくことが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ○「基本的人権の尊重」に力を入れていて、リーダー会議や職員会議等で子どもの呼称や言葉掛けなどについて話し合っています。保育士は子どもの言葉やしぐさ、反応などでその日の子どもの気持ちを把握し、個々の子どもの気持ちに寄り添うように努めています。加配保育士の配置や複数担任など場面に応じて人員配置を工夫しています。保育士は子どものためにという思いを共有し子どもの気持ちを大切に保育にあたっていますが、食事や歯磨き指導などの場面で保育士による対応の違いが見られましたので、さらなる取り組みが期待されます。
○保育マニュアルの中に虐待についてのマニュアルを整備し、入職時の法人研修や職員会議で周知しています。虐待を発見した場合や疑わしい場合になどには、高津区役所や川崎市中部児童相談所と通告・連携する体制を整えています。職員は、登園時や着替え時に視診観察を行い、気になる時には園長・主任に報告し、その日のうちに確認しています。
○子どもの気持ちに配慮し、オムツ交換はパーテーションを用い、他の子どもから見えないようにしています。おもらしをした場合には他の子どもが分からないようにさりげなくトイレに誘い、処理しています。夏場のプールやシャワーの際には、テラスにカーテンをかけ、外部から見えないようにしています。プライバシー保護の観点から、保育室を離れる場合には、受け入れ簿や連絡ノート、連絡帳など子どもの名前が記載された書類をロッカーなど外部の目に触れない所にしまうことを徹底しています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ○利用者の満足度を把握する仕組みの一環として、保育参観・運動会・夏祭り・親子遠足等の行事後にアンケートを行っています。保護者の意向をくみ取るためには、日頃より送迎時の保護者との会話を大切に考えています。年2回の個人面談のほか保護者からの要望や希望に応じて随時面談を受け入れています。また、保育所のサービス向上を目的とした園の運営委員会には各クラスから保護者代表が2名ずつ加わり、運営委員会会議では各クラスからの要望や意見が活発に話し合われています。
○園の玄関ホールに面した事務室は、登降園の子どもや保護者の気配が感じられる位置にあり、園長が送迎時の保護者との交流を心がけて対応しています。子どもを中心にした日常の会話の中で意見や要望が出しやすい、良好な関係作りを目指しています。また、園に対する苦情については「入園のしおり」で、園内の苦情受け付け責任者及び苦情解決責任者・第三者委員・高津区役所保健福祉センター児童家庭課等の紹介をしています。
○発表会や運動会などの園行事は、特別なこととは位置づけせず、日常の保育の延長と捉えています。保育者がやりたいものを選択するのではなく、子どもからやりたいことを聞き取り、子ども主体の行事としています。日常の保育においても、子どもが「自分のやりたい事や自分の不快なことは自分の言葉で伝えられるように」と、心がけた保育を行っています。
○登園時には、家庭での子どもの体調について保護者から聞き取り、クラスの「受け入れ簿」及び事務室の「ミーティングノート」に記録し職員間の申し送りを徹底しています。特に0.1歳児については、朝の受け入れ時に保護者と共に検温する決まりを設けています。また、0〜2歳児までは毎日の連絡帳、3歳児以上は必要な時に使用する連絡帳で情報交換を行っています。
○アレルギー対応の給食を提供しています。食物アレルギーのある子どもには、医師の診断書を提出してもらい、園長・栄養士・看護師で保護者と面談し確認の上、除去食を提供しています。6ヶ月ごとに医師の意見書を提出してもらい、保護者と共に除去対応の検討を行っています。アレルギー対応食は食器の色を変え、食器にラップをかけて名前を書き入れ、言葉によるダブルチェックを行い、十分な配慮をしています。
○子どもの健康を子ども自らが守ることが出来るように、看護師が主となり「健康教室」を開催しています。およそ月に1回の頻度で、手洗い・うがい・歯磨き・熱中症・咳エチケットなどのテーマでパネルシアターやプロジェクターを用いて子どもにわかりやすく伝えています。また、玄関ホールには保健関連の掲示板を設け、一年を通して主に感染症に関するタイムリーな情報提供で、保護者に注意を呼び掛けています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ○入園時には、保護者に児童調査票・児童健康調査票・食品調査票等に記載の上提出してもらい、これらの情報を元に、個人面談を行っています。栄養士・看護師による離乳食やアレルギー対応食等の説明及び聞き取り、園長による慣れ保育や延長保育に関する説明及び聞き取りを手順に従って行っています。入園後の指導計画は、毎月の乳児会議・幼児会議において、月案の作成を行っています。会議ではその月の振り返りを行い、次月の目標設定や、計画の見直しを検討しています。
○入園時に保護者から提出してもらう書類に加え、入園後の発達経過記録や健診の結果記録などを個人別のファイルにして管理しています。また、0.1.2歳児クラスについては、複写式の連絡帳を用い、一部は、子どもの日々の様子と保護者の意向の確認のために個別のファイルにしています。子どもに関する情報は、乳児会議・幼児会議・クラス会議などで職員間の共有を図っています。また、「2時ミーティング」(毎日の午後の会議)があり、子どもに関する最新の情報を共有する場として機能しています。
○子どもの安全に備え園の出入り口は施錠し、インターフォンによるモニター画面の確認により開錠しています。民間警備会社と契約し園の出入り口、駐輪場、園庭、各クラスに防犯カメラを設置し、事務室内のモニター画面で安全確認ができる体制を整えています。また、事故防止対策としてどんな小さな事例であってもヒヤリハット事例を会議で報告し合い、対策や改善策を検討する仕組みがあります。
4 地域との交流・連携 ○園は「地域と共に育つ」を理念・方針に掲げ、地域との関係作りに力を入れています。冬フェスタ(お正月遊びの会)、ひな祭り、クリスマス会などの行事だけでなく、子どもの日に近隣住民による兜飾りを受け入れるなど地域住民と積極的に交流しています。夏まつりを町内会と一緒に行ったり、子どもたちが花壇作りを地域住民と一緒に行うなどしています。また、節分や七夕などでJR職員と頻繁に交流しています。このような取り組みを通し、子どもたちは多くのことを得、成長しています。
○園の育児支援としては、毎月のお誕生会、クリスマス会、運動会、夏まつりなどの園行事に地域の子どもを招待し、交流保育を行っています。育児相談も受け付け、その旨を園の入口に掲示しています。ただし、育児講座などで園の専門性を活かした地域支援は今後の課題となっています。自治会と連携して地域の親子向けの育児支援講座を実施するなど地域との関係を活かした工夫をし、園の持つ専門性を地域の子育て家庭に向けて還元していくことが期待されます。
○川崎市および高津区の認可保育園園長会や主任会、看護師会、栄養士会、自治会の総会などに参加し、地域の福祉ニーズの把握に努めています。また、高津区幼保小連携推進事業に参画し情報共有するとともに、小学校の授業参観や懇談会、お正月行事などに参加し、課題の解決に向けて取り組んでいます。中学生の職業体験、地域の吹奏楽団によるコンサートの開催、絵本の読み聞かせおよび英語のボランティアなども受け入れています。また、園長が小学校で保育士について話をするなど次世代育成にも取り組んでいます。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ○こども理念、保育方針、目指す保育園像をホームページ、入園のしおり、パンフレット、保育ガイドなどに明記しています。さらに、玄関、事務所、保育室等に掲示し、周知しています。職員に対しては、入社時研修で周知するとともに、リーダー会議、職員会議などで取り上げ確認しています。保育課程に理念・基本方針を明記し、指導計画を作成する時に振り返り、理念に沿った保育が実践できるようにしています。保護者に対しては、入園前説明会、懇談会などで説明しています。
○園長は、川崎市及び高津区の各種会議などに参加し、運営を取り巻く地域情報を把握しています。運営法人の園長会では、情報交換するとともに、課題の解決に向けて話し合っています。園では、運営法人の中長期計画に基づき、園としての中・長期計画と年度ごとの事業計画を作成しています。事業計画は年度末での振り返りを基に、園長が作成し職員会議で説明し、意見を聞いています。保護者に対しては、事業計画書、事業報告書をファイルして玄関に置くとともに、運営委員会で各クラスの代表に説明しています。
○園長は、リーダー会議や職員会議、乳児・幼児会議など各種会議を主宰し、組織をリードしています。乳児・幼児会議では、職員は毎月の状況報告を行うとともに前月の振り返りをしています。園の自己評価としては自己評価票「にじいろの保育」を用いています。園の自己評価の結果を基に、職員会議で話し合い、改善に向けて取り組んでいます。職員は職員会議の場で、研修等で得た良い事例などを活発に発表し、業務改善に向けて取り組んでいます。
6 職員の資質向上の促進

○就業規則の服務心得、保育ガイドに、遵守すべき法、規範、倫理などを明記しています。入社時の運営法人研修で周知するとともに、職員会議やミーティングで折に触れて取り上げ周知徹底を図っています。また、事務所や休憩室に他施設での不適切な事案などを掲示し、注意喚起しています。人材育成は、「チャレンジ共有シート」を用い実施しています。年度始めに職員自身が目標をたてて園長面接で話し合い目標設定します。目標の達成度の自己評価を年2回し、それに基づいて園長面接で達成度の評価をしています。
○職員育成研修年間計画に基づき、非常勤を含む全職員が外部研修を含めた研修に参加しています。園内研修としては、アレルギー児の緊急対応、危機管理、体操などの実技研修等を実施しています。外部研修としては、職員は川崎市や高津区、川崎市中央療育センターなどが実施する研修運営法人研修などに積極的に参加しています。外部研修に参加した職員は研修報告書を作成するとともに、職員会議で報告しています。報告書は事務所に掲示して見た人がチェックを入れ、職員間で共有しています。また、内容によっては園内研修で取り上げています。
○シフトは職員の希望に基づき主任が作成し、園長が確認しています。お盆や年末は地方出身の職員が連続してとれるようにする、行事のない10月は休暇を交替で取るなど、職員同士で譲り合い全員がバランスよく休暇を取得できるように働きかけています。園長は、職員との面談や日常会話から、職員が肉体的、精神的に良好な状態で仕事に取り組めているかを把握し、必要に応じて運営法人と相談して人事の調整をしたり、相談にのるなどしています。


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