かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

にじいろ保育園藤沢

対象事業所名 にじいろ保育園藤沢
経営主体(法人等) 株式会社 サクセスアカデミー
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 251 - 0052
藤沢市藤沢989-4
tel:0466-54-8989
設立年月日 2013(平成25)年11月01日
公表年月 2017(平成29)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 合同会社 評価市民・ネクスト
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
 にじいろ保育園藤沢はJR東海道線、小田急江ノ島線、「藤沢」駅北口から歩いて5分ほどの場所にあります。幹線道路より少し入った場所にあり、周囲は大型のマンション、民家が混在する住宅地となっています。園舎は屋上を遊び場スペースとして使用することのできる、鉄筋コンクリート二階建ての構造となっており、園舎内は日当たりがよく広々としています。定員は80名(0歳児〜5歳児)、開園時間は平日:7時〜20時、土曜日:7時〜18時です。
 保育理念は「のびやかに育て だいちの芽」、保育目標は「自然を愛し、心身ともに健やかな子ども」「自分で考え行動し、意欲と根気のある子ども」「『仲間』と関わり、人を思いやれる子ども」「自己を表現できる子ども」です。
 にじいろ保育園藤沢は2013年(平成25年)11月に株式会社サクセスアカデミーによって設立されました。運営法人は保育園・学童クラブ・児童館の運営、病院・事業所・大学内の保育委託サービス、保育施設運営のコンサルティングサービスなど、首都圏を中心に幅広く展開しています。


●特長・優れている点
【1】子どもたちは、自分の言葉で自分を素直に表し、園生活を楽しんでいます
 保育士は、子どもたちを優しく見守り、子どもたちが自分を素直に表現できるような支援を行っています。
 乳児クラスの子どもたちは、小さなことでも「できたね」「じょうずになったね」など、昨日まで出来なかったことが、今日は出来るようになった事を保育士から褒めてもらい、自信を付けていきます。また、気持ちの行き違いで小さなトラブルが起こった時にはそれぞれの話をよく聞き、危険な時には、保育士は子どもに「いけない」と、しっかり言い聞かせています。見ていた本を黙って取りあげられた子どもには「返してって言いに行こう」と、友だちと向き合わせ「返して」の言葉が言えるように声掛けをしています。同時に相手の子どもへは「ごめんね」が言えるような声掛けをし、子ども同士のルールが学べるようにしています。
 幼児クラスでも、子どもの行動や発言を優しく受け止めて気持ちを引き出せるような声掛けをし、子どもが自分の気持ちを素直に表現できるよう働きかけています。子ども同士でトラブルの解決が難しい場合にもすぐに否定したり叱ったりするのではなく、分かりやすい言葉で理由を説明し子どもが納得できるようにしています。「そうだったの。嫌だったのね。じゃあ、○○くんに伝えてみようか」など、子どもたちは保育士に自分の気持ちを受容してもらうことにより、安心して自分を素直に表し、元気いっぱい園内で過ごしています。


【2】子ども中心の保育の実践を目指し、職員は連携して保育にあたっています
 園全体で、子ども、保護者に対して同じ対応ができるようにするため、職員間で日々のコミュニケーションをこまめに取り、きめ細やかに情報を共有しています。園長、主任は毎朝、給食数の確認を行うため、各クラスを回る時には、その日の朝の保護者、子どもたちの様子を聞いています。気になる情報や気づきは、直ちに他の職員にも伝えられ、クラス担当以外の職員からも該当する子どもや保護者への声掛けが行われています。
 子どもの状況やクラスの課題などはクラスミーティングで話し合い、月案、週案等につなげています。保育士間の風通しはよく、お互いの気づきを提案しあい、園長、主任を含め、分からないことを気楽に聞くことができる雰囲気があります。子どもとの関わりで気になったこと、困ったこと、保護者との関わり方などをすぐに相談し合うことができています。話し合われた内容は、職員会議、カリキュラム会議などでも再度話し合われています。
 職員全員で一人一人の子どもの様子を共有するとともに、現場ではどのようにしたら良いか、自分たちの保育が方針に沿っているかを振り返っています。職員間の信頼、上司への信頼が厚く、お互いに連携して助け合う事ができるようになっています。


【3】職員の自主性を引き出すための取り組みが行われています
  園では、職員が保育に対して同じ方向性を持ち、自ら考えて実践する保育ができるよう、職員の育成計画を立てたり、普段の保育の中で、保育士同士が気楽に相談したり、疑問点を話し合ったりできる環境づくりを行っています。職員の育成用に作成されている「チャレンジ共有シート」を基に行われる年2回の園長との面談では目標達成度の確認を行っています。それを基に職員は、目標の再検討を行ったり、研修に参加したり、園長、主任からアドバイスを受けたりしています。また、クラスミーティング、カリキュラム会議、職員会議などすべての会議に園長、主任が出席し、個々の保育士の日々の保育内容、問題と感じている点、自分の保育への思いなどを聞くようにして、職員の意見や提案を吸い上げ、職員が主体的に責任をもって保育にあたれるよう後押ししています。災害時避難用の靴の一括購入、アレルギー児への対応方法など職員の発案で改善したり、実施したこともあります。職員の自主性を引き出す事で、次世代の幹部職員を作り出すことができるような取り組みを行っています。


●今後の取り組みが期待される点
自然に触れることのできる、戸外遊びへのさらなる取り組みが期待されます
 園周辺に散歩に適した場所が少ないと捉えており、散歩に出る機会が比較的少ない状況です。保護者アンケートにおいても自然に触れる戸外遊びの少なさについてコメントが見られました。自然に触れることのできる戸外遊びと戸外遊びに代わる工夫への取組みが期待されます。


地域との交流を行い、園の専門性を活かした地域支援を行うことが期待されます
 園は、園庭開放、絵本の貸し出し、交流保育等を通して地域への働きかけを行っていますが、周囲にビジネス街を有する地域での開園3年目という事もあり、地域の団体・機関と定期的・計画的に交流を図るには至っていません。地域の子育て支援に関する活動団体や関係機関との定期的な検討会等を行うなど、地域との交流を行い、地域の実情や子育て支援ニーズを把握して、園の持つ保育の専門性を地域に向けて活かす取り組みを行うことが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ○保育理念は「のびやかに育て だいちの芽」、保育方針は「みとめ愛 みつめ愛 ひびき愛(信頼 安定 共感)」、「陽だまりのような保育園」、「地域と共に育つ保育園」、「子どもと共に輝いていける保育園」で、利用者本人を尊重したものとなっています。保育士は子どもの状況を確認しながら職員全員でサービス実施内容が保育の基本方針に沿うようにしています。
○子どもの人権尊重については、園内では年度初めに園長が子どもの人権について話す他、ガイドブックの読み合わせも行っています。
○子どもや保護者に対して、父親・母親の役割を固定的に話すことはしていません。連絡帳の記入においても、この点に意識を持つように日頃から指導しています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 保育課程は、年度末の職員会議で話し合い、年度始めに作成しています。保育課程にはこども理念、保育方針、目標を明記するともに地域交流、保護者支援など地域の実態、周囲の環境を考慮し、子どもの発達過程に沿って作成しています。
○言語化できない子どもに対しては、身振り、手振り、表情などから子どもの気持ちをくみ取るようにしています。言語化できる子どもからは、子どもの意見・要望を、保育士が先回りしないよう丁寧に聞き取るようにしています。
○おもちゃは棚や籠に写真を貼り、わかりやすく分類して収納し、子どもが自分で取り出しやすく、遊んだ後の片付けもしやすい工夫をしています。また、収納してあるものも含め全体の確認作業を年に2回行い、春と秋を目安に子どもの発育を考慮したおもちゃの見直しをしています。
○ゆとりのある保育の時間配分を心がけており、急かす場面は見受けられません。保育士は穏やかな声と言葉で子どもに向き合い、子どもの気持ちや行動の受け止め方として、大人の都合で子どもの行動を制限しないように心がけています。年齢に合った言葉かけや接し方をするように、保育士間で確認し合う仕組みがあります。また、園では担当クラスの子どもだけでなく全園児の顔・名前・個性を把握するように心がけています。子どもたちは多くの職員から話しかけてもらい、園での生活をのびやかに過ごしています。
○マット・跳び箱・鉄棒等の運動具を揃え、屋上や保育室で年齢や発達に応じた運動の環境を作っています。散歩の回数について、園周辺に散歩に適した場所が少ないと捉えており散歩の機会が比較的少ない状況です。今回の保護者アンケートにおいても自然に触れる戸外遊びの少なさについてのコメントが見られました。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ○一人一人の保育所児童保育要録を作成し小学校に送付しています。入園後の子どもの成長発達の記録は児童票、児童発達経過記録に記録しています。
○保育士は送迎時や、保育時間中、保護者や子どもに気になることが有った場合、さりげなく声掛けし、保護者がストレスを溜めないよう保護者が気軽に話をしたり、相談したりできる雰囲気づくりをして、虐待の予防に努めています。
○子どもの健康管理に関するマニュアルがあります。毎朝、このマニュアルに沿った視診と保護者からの情報を元に子どもの健康状態を視診簿に記録しています。
○衛生管理、安全管理に関するマニュアルがあります。園舎2階の非常口には、園児の非常用の靴を備える他、災害発生時に一斉に非常口に殺到する事態を想定し、各保育室にも非常用の靴と防災頭巾を出入口に常備しています。毎月、地震・火災・津波、不審者等を想定した避難訓練を実施し、年1回は、大規模災害を想定して保護者参加の「引き渡し訓練」も行っています。
4 地域との交流・連携 ○地域への子育て支援として、園庭開放・交流保育・絵本貸し出し等を実施しています。また、保育園体験ともなる「あそびにきてね」を、年に6回実施しています。近隣住民に保育所を理解してもらい友好的な関係を築くために、朝夕の日常的な交流から進める姿勢でいます。
○園は、地域の子育て支援に関する地域活動団体や関係機関と検討会等を行うには至っていません。地域の子育て支援関連団体とのつながりを育て、保育の専門性を地域に向けて活かす取り組みが期待されます。
○小学校との交流として、5歳児の就学に向けた学校訪問を実施しています。中学校との交流としては、職業体験を受け入れています。今秋には、中学校の授業の一環として幼児との触れ合い交流が始まります。
○ボランティア・実習生受け入れの為のマニュアルがあり、園の方針及び守秘義務を含めた利用者に配慮すべき事柄を明記しています。ボランティアは、主に中学生の職業体験を受け入れています。又、ハーモニカの演奏グループや人形劇団(有償ボランティア)も毎年訪れています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ○利用希望者からの問い合わせには見学が出来ることを案内し、出来る限り見学希望者の都合に合わせた対応を行ってい、なるべく子どもたちの活動の様子を見てもらえる時間帯を勧めています。
○平成27年度、重要事項の変更があり保護者全員に周知する機会を設けました。懇談会では重要事項説明書を配布し変更事項の説明を行いました。
○主任はフリーの立場で保育室を回っています。職員全体の様子を把握しながら、積極的にコミュニケーションを取っています。また、職員の健康面、精神面に配慮しながらシフトや配置の調整を行っています。
○園長は、藤沢市園長会、運営法人の園長会に出席し情報の収集し分析を行っています。事業運営に影響のある情報を得た場合は職員会議などで話し合うようにしています。
6 職員の資質向上の促進 ○実習生の実習プログラムは、学校の要望を考慮し学生の希望を聞き取った上で、効果的な実習となるように工夫しています。実習生には、クラス担任に質問が出来るように配慮し、最終日には園長・主任・クラス担任を交えた反省会で実習の振り返りを行っています。
○主任が研修担当者となっており職員の希望を把握して研修計画を作成しています。今年度、園独自の研修として、「自己評価を通して保育を見直す」を掲げ実施しています。毎月の職員会議は研修発表の場とし、外部で受けてきた研修を他の職員・非常勤共に確認しています。アレルギー対応の研修では成果が活かされ、現場改善につなげました。
○職員は、年2回の園長面談を通して達成度の評価を行っています。今年度は、担当年齢ごとの研修に参加し年齢に合った言葉がけを学びました。研修内容は職員会議、クラスミーティング、カリキュラム会議などで話し合い業務のスキルアップにつなげています。日常的なコミュニケーションを大切にし、職員の考えをくみ取ったり相談を受けたり、業務改善の堤案を受けたりしています。職員と園長との面談においても職員からの提案、要望・満足度などを把握し、モチベーションの維持を図っています。

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