かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

明日葉保育園第二戸塚園

対象事業所名 明日葉保育園第二戸塚園
経営主体(法人等) 葉隠勇進株式会社
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 244 - 0817
戸塚区吉田町3000-5
tel:045-865-5811
設立年月日 2014(平成26)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

[施設の概要]

 

 「明日葉保育園戸塚第二園」は平成26年4月に開設され、都内、川崎市内、横浜市内に13ヶ所の保育園運営を展開している葉隠勇進株式会社が運営をしています。
 鉄筋コンクリート9階建てビルの1、2、3階部分を使用した園舎には、0歳児から就学前までの定員70名が在園しています。園は横浜市営地下鉄戸塚駅、JR戸塚駅東口より、徒歩2分とアクセスの良いところに位置しています。
 開園時間は午前7:00から午後8:00まで、通常保育のほかに延長保育、一時保育、障がい児保育も実施しています。「子どもの明日を育み今日を支える」の理念の下に明日葉の花言葉「旺盛な活動力」のように子どもたちの心身の成長や幸せを願い家庭、地域社会とのコミュニケーションを大切にしてサービスを実施しています。

 

≪優れている点≫
1. コミュニケーションを大切にして、保護者との関係づくりに努めています
 園独自で保護者アンケートを実施して、保護者の意向を把握しています。保護者アンケートでは、「入園説明会等での園目標や方針が説明されているか」「意見や要望等の対応ができているか」などについて「十分できている」〜「わからない」までの4段階で採点してもらい、行事や普段の保育の内容だけでなく、園の基本方針が浸透しているかの確認をしています。さらに、第三者委員を園の行事(運動会、夏祭り、卒園式など)ごとに招待して必ず保護者に紹介をしています。園の方針や運営の状況に対し保護者の理解を得て保護者との関係づくりを深めるように工夫しています。
 懇談会、アンケート、日々の要望などから、保護者とは継続的に意見交換し意向を把握しています。クラスのレイアウトを変更する際には、保護者に手紙を出し図案を掲示し理解を求めました。
 保護者からの相談があった場合には、相談内容を記録にとり、継続的にフォローするような体制が整備されています。また、複写式の連絡帳を使用し、相談や要望の内容の記録が自動的にとれるようにし、連絡帳に書かれた些細な要望でも記録に残すよう工夫しています。
 園生活に関する情報を積極的に多様な手段を使って提供しています。園だよりやクラス前の掲示だけでなく、保育や園生活の様子を毎日保育園向けインターネット写真販売サービスにも載せ映像でも伝えています。

 

2.法人と連携して、保育内容の充実や人材育成につなげています
 法人のホームページには、法人の保育園全園に共通する保育理念、食育、安全・安心、保育のプログラムの紹介、統合保育の考え方などを、写真を交えながら掲載しています。法人他園と日常的に交流し、複数の系列園があるという長所を活かし、法人の近隣他園の行事を見学に行ったり、お泊り会での交流保育を行うなどしています。
 法人の内部研修である「ソシオークカレッジ」では階層別の研修を実施し、保育士のほかに栄養士や看護師も法人の研修を行っています。法人では系列保育園内で担当クラス別の職員交歓会を催し、職員同士の情報交換を行い、第二戸塚園からも職員が出席し、一層のサービス向上を目指しています。
 法人の子育て部門部長、課長、エリアマネージャーなどに相談できる体制があり、エリアマネージャーの定期巡回などの際にも園の現状を客観的に見てもらい、助言を得ることができる体制があります。同一エリア内の園長が集まり、エリア会議が行われエリア共通の問題を話し合っています。具体的な成果として、法人他園での午睡チェックの取り組みを参考に体制や記録の統一を図ったなどがあげられます。

 

3.子どもが自然と食に親しむ食育計画を実施しています
 園の保育課程には食を営む力の基礎として食育の領域が明記されています。年齢別の月案には内容、予想される子どもの活動、配慮事項にわけて細かく記載されます。又、週、日案には当日の給食に関する子どもたちの喫食状況が記載されています。年間の食事目標は「皆で、楽しく食べられる」「好き、嫌いを減らして行く」「食事のマナーを身につける」を柱とし、乳児については期ごとの年間計画が設けられています。
 栄養士は子どもたちの保育内容と関連して年齢ごとに無理の無い食育を保育士と協力して実施しています。食材に触れることや、自分たちの身の回りで育てた野菜を給食で食べるだけではなく、育てること、調理することを体験しています。日常的には3色の食品群別に、給食に使われている食材を認識し、体と食品の栄養との関連についても触れています。訪問時には給食に入っている食材について、食事の様子を見に来た栄養士に子どもが尋ね、栄養士は食材にどんな栄養があるかなど子どもに説明している場面が見られました。

 

≪課題や改善することが期待される事項≫
1.地域への情報発信への工夫が望まれます
 民生委員である第三者委員に園の運営委員会に参加してもらい、地域の要望を把握するようにしています。一時保育は1歳児から5歳児が利用しました。子育て講座を毎月第3木曜日に計画し、時間も決めて子育ての悩みやトイレトレーニング、離乳食の進め方などについて気軽に相談できるようにしています。
 しかし、園は9階建てのビルの1、2、3階の1部分にあり、外部に掲示板がないこともあり地域に周知されにくい状況です。園は設立されてからまだ2年と新しく、駅に近いため住民の町内会などもありません。子育て講座への参加者の実績もなく、保育士、看護師、栄養士などがいつでも相談に応じる体制を整えていますが、相談実績につながっていません。社会資源としての保育園の活動を進めるために、掲示板も含めた地域への情報発信の工夫が期待されます。

 

2.中期計画の実現のため、単年度の事業計画に展開されることが期待されます
 中期計画書(3年計画)、長期計画書(約5年〜約10年)を作成し、職員にも周知しています。また、単年度の事業計画を作成し、年3回経営報告を行い年度ごとに事業報告書も作成しています。
 単年度の事業計画は、中期計画の展望のもとに年度ごとの目標達成のために1年ごとにそれぞれに具体的に何をするかを計画するものです。保育課程、年間計画、月案、週案と展開するのと同様に、事業計画も連携を取り、計画・評価することが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

保育理念を「子どもたちの明日を育み、今日を支える」 明日葉の花言葉は「旺盛な活動力」私たちは、子どもが、毎日を豊かに過ごせる保育を通じて、明日をたくましく生きる力を育み、子どもの健やかな成長を願うご家庭や地域社会とのコミュニケーションを大切にして、より良い今日をサポートします。として子ども本人を尊重して、日々の保育にあたっています。

 

保育室内には子どもがプライバシーを守れる空間や、保育士と子どもが一対一で静かに話せる場所があります。また、各保育室には衝立や家具を使って子どもが落ち着けるコーナーを作ったり、壁に向かってスペースを作るなどして工夫をしています。

 

子どもに対して自尊心を傷つけるような言葉使い、使用してはいけない言葉の一覧表を職員が各自持っています。子どもの接し方についてのマニュアルを読み合わせるなどして、職員全体で子どもの人権を大切にした保育を実施できるように周知をしています。子どもに対する身体、精神的な虐待について職員は周知し、日々の保育において子どもの表情、身体の状態に注意を向けています。

 

守秘義務に関しては職員会議や入職時に説明し、全職員に周知しています。書類の保管方法、使用する場合の約束事項などはマニュアルに明記され、個人情報の漏洩防止に努めています。また、ボランティアや実習生に対しては、オリエンテーション時に説明をして確認をとり、保護者には入園時に個人情報の説明をし、同意書をもらっています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

保育課程は保育理念、保育目標を基に、社会的責任、人権尊重、人権、説明責任、情報保護、苦情処理を柱として作成されています。内容は、保育の「ねらい」に沿ったクラスごとの目標が養護、教育、食育に分けてわかりやすく記されて計画が行われています。保育課程については入園説明会やクラス懇談会を通して保護者にわかり易く説明しています。

 

指導計画に子どもたちの意見や意思を反映させています。生活発表会の出し物などは子どもたちの意見も取り入れています。普段読んでいる本をテーマに劇を考えたり、5歳児は歌の歌詞を自分たちで考えるなど、子どもたちの主体性と想像力を大切にし、更に子どもたちの創造性が引き出せるように職員が支援をしています。

 

園の基本方針は、入園時に配布する園のしおりやパンフレットなどに記載し、懇談会や個人面談時には、保護者に書面と口頭で伝えています。さらに、保護者アンケートを実施し「入園説明会等で園目標や方針が説明されているか」「意見や要望等の対応ができているか」などについて「十分できている」〜「わからない」までの4段階で採点してもらい園の基本方針が浸透しているかを確認しています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

入園後の子ども一人一人の記録は1冊の個人ファイルにまとめられ、0歳児は毎日個人日誌を付けています。保護者から得た子どもや家庭の状況や要望も同じく児童票に記載しています。身体測定や健康診断の記録も綴り、事務所の鍵の付いた書棚に保管しています。職員は必要時に見ることができるようになっています。毎月クラス担当が中心となり配慮を要する子どもについて、個別指導計画を立てて保育を進めています。計画は乳児会議、幼児会議で検討するほか、職員会議でも検討し全職員に周知しています。また、対応を変更する必要が生じた時には全職員に伝え、園全体で保育する体制ができています。個別指導計画は個別にファイルしています。

 

保護者には園のしおりが配布され、その中に(ご意見、ご要望などの窓口について)苦情解決制度が明記されています。ここには、解決責任者(本社の子育て支援事業部、担当者名)、受付担当者(園長)、話し合いの流れ等や、申し立て受付窓口の第三者委員と、第三者委員以外に「かながわ運営適正化委員会」の紹介もしています。玄関にも苦情解決窓口の掲示があります。保護者から出された意見、要望内容については、「苦情、要望の受付表」として記録されています。職員会議で話し合いが持たれ対応について職員間で共有して再発が無いように配慮しています。

 

アレルギー疾患の有る子どもについては、入園時の面接で栄養士も同席して園の対応を説明しています。そして、医師の指示書を貰ってからサービスを実施しています。又、保護者にもアレルギーについての認識を持っていただくように、月に1回家族に園へ来てもらい担任と、栄養士による勉強会を実施しています。

4 地域との交流・連携

運営委員会を年2回開催し、第三者委員である地域の民生委員に出席をお願いし地域の要望の把握に努めています。運営委員会では、一時保育の状況、園の事故報告、感染症の報告、保護者から出た園への要望などを紹介し園の現状を理解してもらうようにしています。第三者委員を園の行事(運動会、夏祭り、卒園式など)ごとに招待し、行事の際には保護者にも紹介し、園や保護者との関係づくりを深めるように工夫し、地域のニーズを把握しやすくするように努めています。

 

保育所の専門性を活かし、専門機関と連携する体制を整備しています。横浜市戸塚地域療育センターに通園している場合も、地域療育センターと継続的に連携しています。内容に応じて、戸塚区こども家庭支援課、横浜市南部児童相談所などの行政関係機関と園長が連携し適切な対応を取るようにしています。また、神奈川県立こども医療センターの専門職に専門分野の指導をうけ、専門職に来てもらい指導も受け、園もセンターを訪問し勉強するなど連携しています。

 

園では、子育て支援についての研修に職員を参加させるなど、地域の子育て支援ニーズに応じて園の専門性を活かしたサービスの実施を計画しています。しかし、近隣に町内会が結成されていないので、回覧板に園のお知らせを入れてもらうなどの周知ができないなどが課題です。区役所にチラシを置く、園の玄関に掲示するなどして園の見学者に見てもらっていますが、園の施設外の掲示板がなく地域への周知が課題となっています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

園のパンフレットや法人のホームページで最新の情報を提供し、市の子育て冊子や市のホームページなどに情報を提供しています。特に園のパンフレットでは法人共通の保育理念や保育目標、園の一日のスケジュール、写真での園の年間行事の紹介、保育施設の紹介などの情報をわかりやすく提供しています。法人のホームページには、法人の保育園全園共通の保育理念、食育、安全・安心、保育のプログラムの紹介、統合保育の考え方などが写真などを交えて掲載されています。また、園の紹介として、施設の概要などを掲載し、入園希望者に情報を提供しています。

 

園としての自己評価を、理念や基本方針、保育課程、その他行事ごとの保護者アンケートや面談などであがった保護者の意見も参考にして作成しています。全体の目標と「保育」「安全」「保護者対策」について評価しています。中期計画書(3年計画)、長期計画書(約5年〜約10年)を作成し、職員にも周知しています。また、単年度の事業計画を作成し、年3回経営報告を行い年度ごとに事業報告書も作成しています。単年度の事業計画は、中期計画の展望のもとにその実現のために、1年ごとにそれぞれ何をするかを計画し落とし込んだ形式が望ましいと思われます。

 

法人の子育て部門部長、課長、エリアマネージャーなどに相談できる体制があり、エリアマネージャーの定期巡回などの際にも園の現状を客観的に見てもらい、助言を得ることができる体制があります。同一エリア内の園長が集まり、エリア会議が行われエリア共通の問題を話し合っています。成果として、法人他園での午睡チェックの取り組みを参考とし、体制や記録の統一を図ったなどがあります。

 

法人として、未来の子どもたちに望ましい地球環境を手渡したいと願い、環境マネジメントシステムISO14000を取得し、子どもたちへ環境への影響を常に配慮し地域社会の環境保全と地球環境への配慮を行い、法人としての環境に対する行動指針を制定しています。循環型社会への取り組みとして使用済みの油を回収し、それを原材料として石鹸に再生しています。園で使うティッシュは小さいサイズのものを選ぶ、裏紙を利用するなどして、園としても環境に配慮しています。

6 職員の資質向上の促進

人事評価制度があり、半期ごとに自己評価と面談を実施し、振り返りを行い課題を見出すことで人材育成につなげています。法人の階層別研修を考慮して、年間の個人別研修計画を作成し、半期に一度見直しています。その際、園長と主任で職員の能力や経験を踏まえて研修の提案も行い、個人別の研修計画を立てています。職員の資質向上に向けた目標を毎年定め、達成度の評価を半年に一度自己査定し、前期に参加できなかった研修は後期に参加するなどしています 。

 

法人の内部研修「ソシオークカレッジ」で階層別の研修を実施しています。栄養士や看護師も法人の研修があります。園内研修の一貫として、担任の交換を行い普段とはことなる職員からスキルを学べる機会を設けています。非常勤職員も研修計画を立て、スキルアップが図れるようにしています。外部研修や外部講演会への参加、他園研修の実施など職員のシフトを調整して、可能な限り研修等に参加するように努めています。外部研修に参加した場合は、研修報告会を実施し参加した研修内容を他の職員に伝達し園全体のスキルアップにつなげています。

 

より良い保育のために保育内容や保育環境で工夫していること、改善したことを現場で働く人の行動力を「現場力」と規定してその向上に取り組み、法人の表彰制度「ソシオークアワード」に応募するようにしています。表彰制度を利用して法人全体で改善提案や工夫事例の共有に取り組み、「アレルギー勉強会の実施」「絵本棚の見やすい掲示のしかた」「アレルギー食材接触防止のためのヘアキャップの使用について」など複数の提案について本園が表彰を受けました。

 

年2回園長が非常勤職員も含めた全職員に面談を行っています。面談は1人30分以上かけて丁寧に行い、人間関係やメンタル面も含め職員の満足度や要望を把握するようにしています。新人保育士や栄養士に対してバディ制度を導入しOJTで指導を受けています。先輩職員が3ヶ月を目安にマンツーマンで指導を行い、OJTシートを使用し、振り返りや気づきを伝えるようにし、先輩とはなんでも話せるような関係づくりに努めています。このような努力もあり、退職者は極めて少ない状況です。

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