かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

湘南アイルド茅ヶ崎保育園

対象事業所名 湘南アイルド茅ヶ崎保育園
経営主体(法人等) 株式会社 湘南悠遊倶楽部
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 253 - 0044
茅ヶ崎市新栄町10番4号
tel:0467-84-2311
設立年月日 2000(平成12)年09月01日
公表年月 2017(平成29)年03月 〜
使用評価項目 神奈川県社協版
評価機関名 株式会社 R−CORPORATION
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

≪概要≫
【立地面での特色・とりまく環境】
・湘南アイルド茅ヶ崎保育園は、JR東海道線、JR相模線の茅ヶ崎駅北口改札から徒歩で3分のところに位置し、茅ヶ崎市の中心的商業地として生活に密着した賑わいを持つ街中から一歩入った静かな通りに所在しています。茅ヶ崎駅北口周辺は「景観まちづくり」を重点的に推進しており、商業街区、東海道街区、行政文化街区の3つの街区を定め、中央公園と周辺の行政施設や集客施設との連続性や一体性を確保し、都心景観の創出に力を入れ、発展を続けている地域です。園から5分の中央公園には、公園中央に芝・草地広場が整備され、四季折々の花々が咲き誇り、市民の憩いの場と共に地域の保育園の集いの場にもなっており、園でも地域の方との交流、自然との触れ合いを通して子ども達の豊かな心を育む機会に生かしています。
・湘南アイルド茅ヶ崎保育園は、認可外保育所として平成12年9月に開園し、家庭的な雰囲気で子ども一人ひとりの成長を大切にした保育を継続する中、湘南信用金庫の施設活用事業の一環として株式会社湘南悠遊倶楽部を設立し、平成26年4月に認可保育施設へ移行しました。園舎は湘南信用金庫茅ヶ崎営業部の後ろ側に位置し、鉄筋のアイボリーの建物に大きな虹が描かれ、明るい印象を醸しています。1階正面入り口はエレベーターが設けられ、2階、3階(会議室)、4階の園舎に直接上がれる構造になっており、2階の園玄関前はガラス張りの事務室があり、誰が来てもすぐにわかるようになっています。玄関から右側に、陽のあたる明るい各保育室が設けられ、広い廊下を挟み左側にはトイレ、倉庫、医務室、教材室、調理室が並び、奥正面は多目的ルームになっており、4階には広いプレイルームが設けられています。定員は60名であり、対象年齢は生後6ヶ月から就学前までとし、現在、0歳児は3名、1歳児は9名、2歳児以上は各年齢12名での構成となっています。湘南アイルド茅ヶ崎保育園は、これまでもこれからも保育の方針として、家庭的な雰囲気と温かさを大切にし、子どもの育ちを受け止め、子ども・家族の気持に寄り添い、様々な経験を通して子どもの社会性や豊かな感性・心を育んでいます。

 

●湘南アイルド茅ヶ崎保育園の保育の方針

 

湘南アイルド茅ヶ崎保育園の運営基本方針は『明るく、安全で安心できる園づくり』を掲げ、保育方針では、子どもの気持ちを大切にし、園外保育を通して自然の中から発見、体験を通じて豊かな心と体を育むことに主眼を置いています。湘南アイルド茅ヶ崎保育園は、それらの実現のために、保育環境の整備に力を入れています。また、保育の方針は設立時からの「子ども一人ひとりの個性や成長の過程を大切にし、一人ひとりに応じた保育」を継続し、保護者からも信頼を得ています。園の名称であるアイルド(I’ld)は、園の保育方針に沿った「愛」と「チャイルド」を合わせた言葉で思いを込めて名づけられています。保育については、乳幼児の総合教育施設「幼児教室スコーレ」と技術提携し、保育の質の向上に努め、さらに、大人、子ども同士の関わりを通して、子どもの協調性、道徳性を養い、異年齢保育により思いやりの心を育み、保護者との連携・理解を深めながら多様な保育を実施しています。

 

≪特に良いと思う点≫

 

●1.食育の推進

 

湘南アイルド茅ヶ崎保育園では食育に力を入れています。園では、30坪程度の畑を近隣に借用して土に親しむ機会を設け、畑ではジャガ芋、さつま芋等を栽培し、ひまわりの花も2種類植栽し、大きいひまわりと小さいひまわりを育て、子どもの発見と感性を育む一貫になっています。畑で栽培・収穫した野菜はクッキング保育に活用し、小さい子どもの頃からそら豆の皮むきなどの体験を行い、食への関心につなげています。また、子ども達自身で収穫した栽培物を食すことにより興味につなげ、苦手な食材が食べられるようになるよう活動しています。園では、食材(キノコ等)となる栽培をしてくれた人に対する感謝を教え、“生き物”(肉、魚等)を食べる場合には生命をいただく感謝の気持ちを教え、食事は多くの「命」に支えられ、調理をする人、多くの人たちのがんばりに支えられていることを伝え、食事に対する感謝の心を育んでいます。

 

●2.子ども一人ひとりを大切にする保育の推進

 

湘南アイルド茅ヶ崎保育園は、子ども一人ひとりを大切にする保育を推進しています。現在、認可保育園に移行して定員60名の中規模保育園となりましたが、保育の方針は開園当初(平成12年)からの方針を継承し、子ども一人ひとりの個性や成長の過程を大切にし、一人ひとりに応じた保育を継続しています。職員体制も開園当初から継続して勤務している職員が多く、全職員で全園児を見守る伝統的な体制が構築され、子どもも保育士を信頼し、保育士が好き、といった表現が活動の中で多々見て取れました。例えば、子どもたちは登園して来ると担任の保育士にうれしそうに飛びつき、保育士も必ず名前を呼んで「おはよう!」と元気に声をかける等、明るい光景を確認できました。困った時には園長先生のところに言いに行く子どもも見られ、情緒の安定が図られ、送迎時では保護者の方々と良好な関係が構築されていることがうかがえました。また、卒園児が帰りに立ち寄ることもあるなど、このような家庭的な温かい雰囲気の風土が湘南アイルド茅ヶ崎保育園の良い点です。

 

●3.保護者と連携した保育の推進

 

湘南アイルド茅ヶ崎保育園では、日本保育協会で配布している「子育て安心カード」を活用し、保護者と子どもの発達を共有するためのツールとして生かしています。「子育て安心カード」には発達に即した子育てのポイントが記載され、担任の保育士が保持し、保育園生活での発達の状況を加味しながら1枚ずつ保護者に渡して説明を付けています。子どもの発達に応じて、母親と園が一緒になってタイミング良く子育てができると共に、園との連携にも良好な成果を上げています。尚、時期的な年齢にあるカミツキ等、全般に云える傾向については入園時などでも説明して保護者に理解を促しています。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

●人権の尊重については、保育指針並びに独自の「湘南アイルド茅ヶ崎保育園運営規定(虐待等の禁止、児童虐待防止法遵守)」、「湘南アイルド茅ヶ崎保育園保育士マニュアル」に明示しています。湘南アイルド茅ヶ崎保育園保育士マニュアルは全職員が保持し、朝礼等で確認し、保育士としての使命について話をしています。保護者との会話について、職員は丁寧な対応を心がけ、相互の信頼感の醸成を図っています。園児に対しては、敬称で呼び、はっきりと、わかりやすい言葉で対応しています。注意が必要な場合は、皆の前ではなく、別室で個別に話すよう配慮しています。

 

●宗教、国籍、性差、門地、貧富等による差別禁止については、運営規程(第15条平等の原則)に規定し、パソコン上に保存し、誰もが閲覧できるように告知し、朝礼等で周知徹底しています。また、日本保育協会、茅ケ崎市主催の研修、大学等が開催する研修に職員が参加し、差別禁止の知識を深めています。湘南アイルド茅ヶ崎保育園は、平等の原則に則り、誰に対しても適切な対応を心がけています。

 

●個人情報に関しては、厚生労働省の「福祉分野における個人情報保護に関するガイドライン」を参考にして「個人情報保護規程」を制定し、職員に周知を図っています。「個人情報保護規程」は書棚に設置し、誰でも閲覧可能にし、パソコン上のフォルダにもデーターを保存し、誰もが閲覧できるように周知しています。パソコンのフォルダは、個人情報保護のためハザードを設けて細心の注意を払い、情報は別のハードディスクにまとめて保管するよう徹底しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

●家庭との連絡、情報交換の手段・方法の基本については、保育士マニュアルに明文化しています。家庭との情報交換は、乳児は連絡帳があり、双方で記入して情報を共有し、幼児は“デイリーのお知らせ”で園での子どもの様子を伝えています。また、クラス懇談会や個人面談を通して情報を交換する機会や、毎月、園だより・クラスだよりを発行し、園の情報、子どもの様子を伝えています。

 

●保育士は日々の保育の中で、個々に自信を持てるところ、良いところをみんなの前で褒めてあげる保育を実践し、一人ひとりに個性があり、一人ひとりが違うから素晴らしいことを子ども達に伝えています。

 

●湘南アイルド茅ヶ崎保育園は60名定員の中規模園であり、家庭的な雰囲気の中で、子ども一人ひとりの成長や発達を把握し、子どもの思いに寄り添った保育ができています。個々の子どもの成長をクラス担任だけでなく、園全体で子どもの成長を見守る体制を構築しています。また、園の職員は長期従事者が多く、卒園児が時折、園に立ち寄るなど、第2の家庭のような雰囲気を維持している良さがあります。

 

●日本保育協会で配布している「子育て安心カード」を活用し、園と保護者が共に子どもの発達を共有できるよう取り組んでいます。「子育て安心カード」は保育士が保有し、子育ての悩みや、子どもの成長に関してポイントごとに保護者に渡し、説明をして理解、安心につなげています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

●苦情解決システムは、「湘南アイルド茅ヶ崎保育園における意見・要望解決実施要領」を定め、苦情責任者、担当者、第三者委員、苦情相談窓口を明示し、苦情受付け体制を整えています。苦情の受け付けから解決までの経過の記録は、「苦情解決報告書」に記載して保存し、苦情を受けた場合は、内容を精査・検討を図り、必要に応じて速やかに改善に取り組み、経過、結果は苦情を申し出た保護者に報告することを基本にしています。

 

●室内環境管理について、温度・湿度等は「保育士マニュアル」に規定し、各部屋に温湿度計を常設し、季節に適合した快適温度(夏期、26℃〜28℃・冬期20℃〜23℃)、湿度(約50%〜60%)を表示して管理しています。保育士は、基準に沿って室内温度をこまめに設定すると共に、室内換気にも注意を払っています。

 

●感染症(季節的)予防については、「保育士マニュアル」の「発熱時・感染症が疑われる時の対応」に規定しています。園内で発症した病名、人数等は保育日誌、園日誌に記録し、保護者へも掲示板等でお知らせしています。また、業務のIT化を進め、登降園管理、健康管理、一斉メール、管理等の一元化を図り、情報の共有を図っています。

 

●火災や震災等発生時の避難方法及び内外への連絡方法については、「危機管理マニュアル」、「保育士マニュアル」、「緊急連絡網」に詳細に記載し、周知しています。毎月、様々な災害等を想定した防災、防犯訓練を実施し、想定により避難方法が変わることを周知徹底し、危機管理に備えています。不審者等については、非常通報装置(110番通報)の押下を速やかに行うよう、外部連絡体制を整えています。さらに、園では平成30年までに消防直通通報装置を設置する予定でいます。

4 地域との交流・連携

●地域の子育て支援事業は、保育課程に基づいた年間指導計画で子育て支援事業の計画及び実施しています。子育て支援事業のパンフレットを作成し、茅ケ崎市役所保育課、地域の子育て支援センターにパンフレットを設置し、公園等で子育て親子に配布し、園の外看板に掲示する等、周知を図っています。

 

●地域の子育て親子に向けて「すくすくひろば」を毎週火曜日に開催し、毎月のお誕生会にすくすくひろばの親子も招き、誕生月の園児と一緒にお祝いをする機会を提供しています。また、夏の風物詩の行事として「スイカ割り大会」を行い、地域の子どもたちも参加できるように声かけをし、園児と共に楽しい一時を過ごす機会にしています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

●湘南アイルド茅ヶ崎保育園では、独自の自己評価表を作成し、毎月末に全職員が自己評価を行い、個々に状況を把握し、保育改善に努めています。また、保育課程に基づく年間指導計画を作成・実施し、月次、期毎、年間で反省、見直しを行い、保育についても順次改善しています。行事毎に保護者に対してアンケートを行い、年1回、園に関するアンケート調査を実施し、意見等を抽出し、改善につなげています。

 

●園の情報は、玄関にパンフレットや、行政からの情報、各種イベント情報等を設置して情報提供を行い、園の方針、活動情報等を記載した機関紙を全保護者へ配布しています。ホームページは現在、リニューアル中であり、さらに園の運営、事業内容等の掲載ページを設け、充実を図る予定でいます。

 

●保育参観・参加については、年間指導計画に基づいて職員会議等で話し合って設定し、保護者に対して入園のしおりに表示し、書類で案内しています。

6 職員の資質向上の促進

●事務室に保育理念・方針等を掲示し、常に確認できるようにしています。職員の行動基準は、就業規則に盛り込み、全員に配布し、閲覧できるように事務室の棚に設置しています。理念、方針等については、職員会議、園内研修会、朝礼等で都度確認を行い、「実際」と「保育」との照合を行っています。さらに、保育の取り組みの基本として、全職員に保育目標に従って日々のミッションを示し、保育にあたるよう推進しています。

 

●職員研修は、職務と研修実施時期の調整を考慮しながら、平等に全職員が外部研修の受講機会が得られるよう取り組んでいます。園内研修計画は年間で策定して実施しています。受講については、研修計画に沿って未受講者を優先し、また、受け持ちクラスに見合った研修内容は担当者優先で受講するよう、職員の質の向上に力を入れています。

 

●外部研修に参加した受講者は研修報告を作成・提出し、パート職員を含む全職員に回覧し、知識の共有化を図っています。研修関係資料は、いつでも閲覧できるようにしています。

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