かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

mai!えるしい

対象事業所名 mai!えるしい
経営主体(法人等) 社会福祉法人湘南の凪
対象サービス 障害分野 就労継続支援
事業所住所等 〒 249 - 0005
逗子市桜山9-3-53
tel:046-887-0583
設立年月日 2011(平成23)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年03月 〜
使用評価項目 推進機構評価項目ガイドライン準拠版
評価機関名 福祉サービス第三者評価機関 公益社団法人 神奈川県介護福祉士会
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)
○「@利用者が尊厳を持って自立できる地域社会の実現を目指します。A利用者の基本的人権を守り、個人の尊厳を重視した支援を行います。B地域とともに歩み、地域から信頼される法人を目指します。C常に法令を遵守し、良質な福祉サービスを提供します。D法人の経営基盤を強化し、経営の透明性を確保します。」の法人の基本理念に基づき、障害者の就労継続を支援している。
○障害者総合支援法に基づく就労継続支援B型事業所として、上記法人の「基本理念」とともに、「行動指針」を常に意識して行動している。月・水曜日の朝礼では全職員で「基本理念」を唱和し、火・木・金曜日は「行動指針」を唱和している。
○mai!えるしいには、利用者の自立と社会参加の促進を目的に、事業所内に「菓子工房」があり、また市内の体育館の2階に「喫茶かあむ」がある。現在、「菓子工房」に16名、「喫茶かあむ」に6名の障害者が就労している。
○就労継続支援B型事業所は、障害者に生産活動を提供し、工賃を支払う事業所であるため、工賃の目標額を少しでも上げるために検討を重ねている。「障害者が作るから品質が悪い、安い」というイメージや甘えから脱却し、一般の製品として価値のあるものの販売を目指している。良質な材料を使用し、障害者主体の手作りの製品であることに価値を置き、社会一般に理解してもらえるよう努めている。
○製菓作業や販売方法に関しては、相模女子大学や地元企業「3pm(さんじ)」の協力を受けている。大学のキャンパスで採れた梅を使ったマーガレットケーキ作りや、製造工程の見直し、品質の標準化などを図り、また、ラッピングやギフトボックスの工夫も行っている。
○「生涯発達・地域生活支援の4領域」の考え方を取り入れ、法人独自のアセスメントシートを使用して、利用者の個別支援計画を策定している。4領域の「@学習・余暇領域(学ぶ、楽しむ)」、「A自律生活領域(暮らす)」、「B作業就労領域(働く)」、「Cコミュニケーション領域(かかわる)」のうち、就労継続支援B型事業所として、「B働く」と「Cかかわる」を柱に個別支援計画を策定している。
○利用者の動機付けや能動的な行動を促すため、製菓作業の工程分析を行い、チェックシートや手作りの治具を作成している。利用者が主体的に、正確に作業ができるよう工夫し、絵・図・写真やホワイトボード、カラーシールなどを活用して、「見てわかる」環境整備を徹底的に行っている。毎日、作業後には利用者が「振り返りシート」に記入し、それをもとに職員との面談の時間をとり、個々の課題に対しての助言を行っている。
○法人の職員育成指針に基づき、入職1年、2・3年、4年以上の階層別の到達目標と研修計画を作成し、人材育成に取り組んでいる。人材確保のため、新卒推進事業や資格取得支援事業を、法人の中期事業計画に位置付けている。年2回、職員は支援の振り返りや今後の取り組みを「自己申告書」に記載し、管理者と個別の面接を行っている。
○「職員会議」や「工房会議」、「喫茶会議」を通して、職員間で情報を共有するとともに、職員からの提案を積極的に取り入れている。職員の提案から手作りの治具が多数生まれ、製菓作業の中で使用している。また、施設長やサービス管理責任者を中心に、販路拡大や高品質維持、経費見直し、売上アップの問題に取り組み、中期事業計画に、製菓販売拠点の整備を目的として、駅周辺への店舗設置を位置付けている。
○昼食の提供については、外部業者に委託しているが、利用者が順番に「給食感想表」に記入し、法人全体の「給食会議」の場で、利用者の評価や希望を伝えている。利用者の声は、味付けや献立(リクエストメニュー)に反映している。
○特別支援学級の子どもたちの職場体験学習の受け入れを行っている。また、障害のある子どもたちの保護者の相談も受け、障害者が地域で普通に働くことができ、普通に生活ができるよう、社会貢献活動の取り組みを展開している。
○今後の課題として、働きやすい環境などに努力しているが、全国並みの工賃の向上や販売の拡大が期待される。
評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ○法人全体で虐待防止委員会を毎月開催し、利用者への言葉遣いなど、不適切なかかわりがないか、発生しやすい場面や要因について検討している。
○毎朝の朝礼で、基本理念または行動指針を職員全員で唱和し、個人の尊厳や基本的人権を守ることを常に意識し、言動の振り返りを行っている。
○「個人情報保護規程」に基づき、利用者や家族のプライバシーを保護している。個人情報管理委員会にて、個人情報の漏えいがないかチェックしている。
○利用者への不適切なかかわりについて、全職員からのアンケートを集計、分析し、職員の意識を高め、どんな小さなことも話し合い、予防につながるようにしている。
○菓子工房の見学者の訪問は、事前に利用者に伝えている。工房見学を積極的に受け入れていくことが、社会へのアピールだけでなく、利用者の仕事への励みとなっている。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ○利用者自身も、毎日「振り返りシート」を作業活動後に記入し、職員と一緒に、その日の活動内容の振り返りを行っている。職員との面談で、集中力や正確さ、仕事への取り組みなどの振り返りを行っている。
○「生涯発達・地域生活支援の4領域」のうち、「作業就労領域(働く)」と「コミュニケーション領域(かかわる)」を柱にして、社会適応能力を確認し、個別支援計画を策定している。
○利用者の年齢に応じて「高齢障害行動チェック」にてアセスメントを行い、心身機能の変化や行動の変化を把握し、個別支援計画に反映している。
○利用者個々に「支援計画手順書」を作成し、利用者にかかわる職員全員の支援方法や手順を統一している。
○体調管理が必要な利用者には、「生活習慣チェック表」や「食事管理ノート」を作成し、就労継続を支援している。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ○製菓作業の工程分析を行い、利用者が主体的に作業できるよう、作業手順の「視覚化」を徹底的に行い、利用者の「できること」を積み重ねて、ステップアップにつなげている。
○環境整備(整理・整頓・清潔・清掃)の徹底を心がけ、利用者が主体的に活動できるよう、絵や写真入りの手順書を用意している。環境整備については、法人の安全衛生委員会が巡回訪問し、整理・整頓・清潔・清掃が適切に行われているか確認している。
ヒヤリハットの記入様式を用意し、ヒヤリハットの内容は、朝礼・夕礼にて全職員に報告している。また、月ごとにヒヤリハットの内容を集約、分析し、職員間で情報を共有している。
○アクシデント報告は、製菓作業に関するものと、利用者に関するものとに分けてまとめ、分析、改善策の検討を行い、解析レポートを作成して改善につなげている。
○年間計画を立て、消火や通報、地震、津波避難誘導訓練を実施している。また、緊急時に備えて、服薬情報を把握し、利用者から数日分の内服薬を預かっている。
4 地域との交流・連携 ○良質な材料を使用し、障害者が主体の手作り製品であることに価値を置いていることを、地域に理解してもらえるよう努めている。地域の人には、積極的に工房見学を行ってもらっている。
○相模女子大学とのコラボレーションでケーキを開発したり、地元の企業「3pm(さんじ)」のコンサルテーションを受け、製造工程の見直しや品質の均一化などを図り、ラッピングやギフトボックスの工夫を行っている。
○地域の高齢者施設や保育園、学校のイベントに参加し、製菓の出品販売を行っている。また法人全体で、毎年「湘南の凪感謝デイ」を開催し、地域の人に取り組みの内容を伝えている。
○特別支援学級の子どもたちの職場体験実習の受け入れを行っている。障害のある子どもたちの保護者の相談も受け、障害者が地域で普通に働くことができ、普通に生活ができるよう、社会貢献活動の取り組みを展開している。
○「逗子市障害者福祉計画策定等検討会」に参加し、地域の福祉ニーズを把握して、今後の障害者計画につなげている。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ○障害者に生産活動を提供し、工賃を支払う事業所として、工賃の目標額を上げるための検討を重ねている。「障害者が作るから品質が悪い、安い」というイメージや甘えから脱却し、一般の製品として価値のあるものの販売を目指している。
○毎年「支援のまとめ」を作成し、職員が支援内容と成果について振り返りを行っている。法人全体で中間事業報告会を開催し、理事や評議員、第三者委員に取り組みの内容を報告している。
○ホームページにて、「事業計画」や「会計報告」などを公開し、運営の透明性に努めている。
○施設長やサービス管理責任者など、職員それぞれの役割を明文化し、チームワークを強化して、利用者の支援を行っている。
6 職員の資質向上の促進 ○研修報告書を事業所に置き、いつでも内容を確認できるようにしている。外部研修は、参加職員の報告書を回覧することで内容を共有している。必要に応じて研修報告会を開いている。
○「法人職員育成指針」にそって、入職年数に応じた階層別の到達目標を掲げ、研修を実施し、人材育成を行っている。また、「法人組織管理規程」の中にキャリアパスを明示し、中期事業計画には、社会福祉士介護福祉士などの資格取得支援を組み入れている。
○法人内の事業所ごとに、時間外労働時間を集約し、業務の効率化や残業時間の軽減に努めている。給与改善や福利厚生の充実・促進を重要課題として、中期事業計画に位置付けている。

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