かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

オアシスみくり保育園

対象事業所名 オアシスみくり保育園
経営主体(法人等) 社会福祉法人 菊清会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 252 - 0146
緑区大山町1-41 ミッドオアシスタワーズ内
tel:042-703-1787
設立年月日 2015(平成27)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年03月 〜
使用評価項目 神奈川県社協版
評価機関名 株式会社 R−CORPORATION
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

≪概要≫
【立地面での特色・とりまく環境】

 

・オアシスみくり保育園は、JR横浜線、JR相模線、京王電鉄の橋本駅から徒歩で10分余りの、広々とした空間環境のエリアに位置しています。橋本駅南口周辺は、平成25年から駅周辺の改良工事が進み、アクセスの向上と公共交通の利用促進を図り、駅前広場の開発と共に新しい住宅も進み、利便性の良い地域となっています。また、駅の目の前には県立相原高校があり、並んでイトーヨーカドー「アリオ橋本」があるなど、生活に便利な地域として整いつつあります。
・オアシスみくり保育園は、相模線沿いの2棟の大型高層マンションの1階部分にあります。開設の経緯として、大型高層マンションに併設された託児設備が閉鎖され、後、社会福祉法人菊清会が地域の実情に応じて保育を提供するに至り、平成27年施行の子ども・子育て支援新制度に基づいた定員18名の小規模保育運営支援事業を運営・実施し、生後8週〜2歳児までを預かっています。地域には大きな企業も多く、大型高層マンションの住人も地域の企業に勤める人も多く、現状、利用者16名は、マンションの方が中心になっていますが、地域の子育て家庭にも利用されています。社会福祉法人菊清会では、オアシスみくり保育園の他に近隣に、「橋本りんご保育園」、「みんなのとっぽ保育園」を運営し、3園が協働して子育て支援を進められる大きなメリットがあります。オアシスみくり保育園の園児が3歳になった時は、橋本りんご保育園・みんなのとっぽ保育園の2園がオアシスみくり保育園の園児3名ずつの受け入れ枠を連携園として確保している等、小規模保育事業において協働体制が構築されていることはオアシスみくり保育園の強みになっています。

 

●オアシスみくり保育園の保育の方針

 

社会福祉法人菊清会の目指す子ども像は、「自分の可能性を信じられる子ども」、「何事にも興味を持てる子ども」、「自ら約束を守ることができる子ども」、「正直な子ども」であり、オアシスみくり保育園は、その目標を基に、園独自の保育目標に、「一人ひとりを大切にします」、「生きる力を育みます」、「人が好きになり、一緒が楽しいと思えるような保育」を掲げ、日々の保育にあたっています。オアシスみくり保育園の名称は、ミッドオアシスタワーズ(マンション名)の1階部分にあることから、「オアシス」と名付け、小規模保育事業をイメージし、“桃栗三年柿八年”の故事(何事も成就するまでにそれ相応の年月がかかるということ)を引用し、「稔る栗」を「みくり」とし、思いを込めて「オアシスみくり」と名付けられています。同系列園の名称を含め、設立時の園長が園名の名付け親になり、愛情を持って園児と共に育まれる試みは法人の取り組む温かい姿勢が伝わってきます。オアシスみくり保育園は、保護者と共に、子どもの豊かな個性、やさしい思いやりの心、そして健やかな成長を見守り、職員一人ひとりが小さな保育園ならではの家庭的な温かい保育を目指して、日々努めています。

 

≪特に良いと思う点≫

 

●1.小規模保育の推進

 

オアシスみくり保育園は、平成27年4月より新たに「子ども・子育て支援法」として法制化された小規模保育運営支援事業として保育を推進しています。位置付けとしては、定員5人以下の家庭的保育と定員20名以上の認可保育所の中間に位置しています。待機児童の大半が都市部に集中し、政令指定都市の相模原市としても同様であり、大型園が作りにくい都市部での待機児童解消が小規模保育事業の導入によって、劇的に進むことが予想され、園でも尽力しています。小規模保育運営支援事業は、国の基準、相模原市の管理に基づいた明確な基準で運営される点も利点であり、保護者も安心して子どもを預けられる点に大きな期待が寄せられます。オアシスみくり保育園は、新制度のメリットを保護者に享受して欲しいと考え、全職員で小規模保育園ならではの家庭的な良い点を生かし、保護者と共に子どもの健やかな成長を温かく見守り、子ども達も楽しいと思えるような保育に取り組んでいます。


●2.異年齢によるオープン保育の推進

 

オアシスみくり保育園では、限られたスペースを有効活用し、異年齢によるオープン保育を推進しています。保育室は、奥行きのある変形の長方形のスペースを大きく3つに仕切り、玄関の入り口に近い空間に大きくスペースを設け、子どもの生活リズムが保障できるよう午睡の場所も確保しています。中間スペースにはトイレが設けられ、並びの奥のスペースは食事ができる場所として、3つの領域の生活空間が上手く区別されて活用しています。また、園庭もあり、小さい子どもが遊ぶには十分なスペースがあります。オープン保育や異年齢の交流は、子どもも保育士や友だちが見渡せるため、安心感と安定感を提供できる効果があり、保育士は、子ども達の関わりを見守り、子ども同士の気持ちを代弁しながら、自他の考えに違いがあることを気づけるよう保育にあたっています。また、年齢別や異年齢での集団生活を通して、個々の成長・発達の違いや、個性を認め合えるよう援助しています。地域子育て支援では、園舎隣のマンションの保育スペース(キッズルーム)を活用し、「遊びにきませんか?」のポスターで案内を行い、マンション住人の親子の子育て支援も行っています。「遊びにきませんか?」では2歳園児が参加し、ペープサ−トやパネルシアターなどを実施し、地域の30組位の親子が参加する等、好評を得ています。

 

●0歳〜2歳までの子どもに合った生活環境の創出

 

オアシスみくり保育園は小規模保育園ならではの家庭的な保育を特徴とし、保育士の配置は年齢別の担任を設けず、全保育士で子ども一人ひとりを丁寧に見る保育を推進しています。保育にあたり、一人ひとりを大切に、一人ひとりの発達を保障し、一人ひとりの生活リズムを保障するよう、全体でサポートしています。これらのねらいには、「生きる力」を育むことにあり、「生きる力」を土台として、子どもたちが自立して生活できるよう援助しています。園では「生きる力」を育むよう、「異年齢保育」・「生活環境の施帯」・「保育士全員による保育」を推進しています。また、同系列の橋本りんご保育園、みんなのとっぽ保育園と連携することにより、オアシスみくり保育園の子ども達は、園の家庭的な雰囲気と大型保育園のダイナミックさを味わい、多様な人との関わり合いを養い、人を好きになり、一緒が楽しいと思えるような関係性を育み、成長しています。

 

 

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

●人権については、園のマニュアルに人権、登園時におけるマニュアルを含めて明示し、周知しています。マニュアルは入職時に配布及び周知し、気になる点については話し合うようにしています。また、園内研修を実施し、週ごとの振り返り及び月案の反省を行い、朝の打合せを活用して職員間で情報を共有しています。職員は、子どもをひとりの人間として尊重し、個の「名前」を大切に捉えて呼び捨てにせず、保育士は子どもの“生活者モデル”となるよう保育にあたっています。

 

●個人情報に関しては、基本方針を「個人情報管理規程」に定め、職員に周知しています。個人情報は、個別に口頭で伝え、個人が特定されるメモ書き等は周知後、シュレッダーにかけ、書面に残すことのないよう徹底しています。肖像権にも留意し、写真を外部に出す場合は事前に保護者に許可を得ています。

 

●子どもの名前や伝言ボードの名前入りの書類等に関しては、外から見えないように窓のカーテンを必ず閉め、名前を伏せるように配慮しています。また、固有名詞について、朝礼での園児の出席確認以外は示さず、職員間で合図の工夫を図っています。

 

●プライバシー保護について、「個人情報管理規程」に明示し、保護者から「個人情報利用同意書」を入園時に提出してもらっています。職員に対して  
は、プライバシーに関わる諸情報については、いかなる場合でも個人情報を退職後も漏らさないことを指導し、徹底しています。法人・園のホームページにも「プライバシーポリシー」を開示しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

●家庭との連絡、情報交換の手段・方法については、法人のマニュアルを基に園独自のマニュアルに規定しています。家庭との情報交換は、毎日の園での状況を連絡ノートで伝え、複写式を活用し、1部は園の記録として保管しています。園長は、個々の保護者の悩み等に対して、理由と回答を添えて手紙を出す等、丁寧に対応しています。

 

●園では、子どもの誕生会を設け、月単位での誕生会ではなく、一人ひとりが生まれた誕生日にみんなで祝う誕生会を行っています。一人ひとりが誕生したことを祝い、尊重し、生まれた日を大切にした「誕生会」を行っています。一人ひとりの誕生会を通して、個々に誕生日があることを子どもに伝えています。

 

●園の近隣は自然が残り、身近に四季折々の自然に触れる環境があります。散歩先では四季の草花、季節の昆虫を発見し、図鑑等を持参して子ども達と調べる等、身近な自然に興味・関心を持てるようにしています。運動遊びでは、マットや鉄棒、滑り台、平均台等を活用して十分体を動かして楽しさを味わい、さらに、見て・真似る気持ちを大切にし、できた喜びや達成感を育み、心の成長につなげています。

 

●年2回、懇談会を実施し、4月に年間の保育計画を説明し、保護者と「一円対話」(車座になって話す)を行い、コミュニケーションを図る機会を設けています。12月は子どもの成長や園での様子を伝え、普段の遊びの様子を見てもらい、その後、保護者と職員で懇談を実施し、保護者の満足、安心感につながるよう努めています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

●苦情解決について、「苦情処理規程」を定め、苦情処理の手順は入園のしおり(重要事項説明書)に明示し、周知しています。保護者へは、入園時に入園のしおり(重要事項説明書)を配布し、説明しています。苦情に関する経過の記録については、「苦情記録」様式に記載する体制を整えています。

 

●遊具の点検管理について、「衛生管理マニュアル」に遊具の安全について明示し、午睡時に玩具の消毒を行い、破損個所を点検し、「チェックリスト」に記載して安全を確保しています。室内遊具と園庭遊具は、子ども達が遊ぶ前に職員が安全性を確認してから提供しています。

 

●感染症(季節的)予防については、相模原市から感染症情報を入手し、情報に沿って早めに対策を練り、蔓延の防止に努めています。職員会議で感染症関連研修を行い、全職員で知識を深めています。また、年間保健計画を策定し、保健だよりを必要な時期に発行し、家庭に配布して注意喚起を図っています。

 

●不審者対策では、「防犯に関するマニュアル」を備え、職員間で合図を定め、不審者に対する体制を整えています。出入口には監視カメラを設置し、ドアの開閉は職員間の合図を用いて行うよう対策を講じています。平成29年3月頃には保護者向けに一斉メールを開始する予定でいます。

4 地域との交流・連携

●地域の子育て支援事業は、一時預かりを実施し、相談窓口を設け、子育て相談も受けています。地域の子育て支援については、職員会議や研修で周知して全体で取り組む姿勢を持ち、振り返り及び記録を行い、全職員で共有化を図っています。

 

●地域の子育て支援の一環として、概ね毎月「いっしょに遊びませんか?」を開催し、マンション内のキッズルームを使用して、保育士2名と2歳園児が参加し、一緒に楽しく遊ぶ機会を提供しています。また、園の案内、理解にもつなげています。

 

 

5 運営上の透明性の確保と継続性

●平成27年度は全職員で自己評価を行い、個々に状況を把握し、保護者アンケートも実施及び集計し、保育改善に努めています。アンケートの意見は内容に応じて改善に取り組み、保育料の支払い方法について、一部改善を図りました。

 

●園の情報は、ホームページを開設し、園のパンフレットを設置して園見学者等に配布を行い、地域の園長会議でも情報を提供しています。また、相模原市緑区ホームページにも入園案内一覧を掲載しています。保護者へは、園だよりや保健だより、献立表等を配布し、子どもの様子や園での様子を伝えています。

6 職員の資質向上の促進

●職員研修は、法人全体で研修計画を策定し、各段階に応じた研修を計画しています。入職1年目の全体研修では、法人理念の研修を受け、理念、方針の理解を深め、2年目以降は、法人系列園との交換研修(3日間)を実施し、気付きや工夫を吸収し、実践に生かしています。

 

●園内研修では、年度初めに園長が研修計画を作成し、周知を図り、月1回、全職員の研修を実施し、外部研修の受講機会も得られるよう計画的に促し、職員の質の向上に力を入れています。研修後は、レポート作成及び報告を行い、研修内容を伝える機会を設け、全体で共有化を図り、日々の保育に役立てています。

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