かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスク新杉田駅前保育園(2回目受審)

対象事業所名 アスク新杉田駅前保育園(2回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 235 - 0032
磯子区新杉田町8-8 HAMA-SHIP 2階
tel:045-771-1622
設立年月日 2015(平成27)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年03月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の立地・特徴】
・立地及び施設の概要
 アスク新杉田駅前保育園は、JR根岸線の「新杉田駅」、シーサイドライン「新杉田駅」より徒歩5分、8階建てビルの2階にあります。平成27年4月1日に開園した新しい保育園です。定員60名で、現在52名が在籍しています。
園の南側に200平方メートルのベランダ(園庭)があります。また、ビルの屋上には一般に開放されている芝の広場があり、子どもの外遊びの場となっています。周辺には、自然に恵まれた広い「杉田公園」や、多くの公園が点在し、子どもたちは散歩で利用しています。
 
・特徴
園目標を子どもの「やさしさあふれる、かがやくえがお」とし、職員は子どもから信頼される保育を目指して自己研鑚に励んでいます。特徴的なカリキュラムとしては設置法人から派遣される専門の講師による英語、体操、リトミックに加えて、園職員によるクッキング保育で、子どもたちの楽しむ心や学ぶ楽しさを育んでいます。


【特に優れていると思われる点】
1.子どもの活動実態に応じてより良い保育環境実現への工夫
  園はビル設計時にはビルへの入所を決定していたため、保育室、調理室、事務室、相談室などの配置に無理がなく、保育園に適した構造をもっています。0、1歳児室、2〜5歳児室は、各々独立しているものの、行事などでは仕切りの壁を移動してホールとして活用でき、異年齢交流やその他のカリキュラムに合わせて多様な使い方をして保育を行っています。また、各保育室は落ち着いて小集団で遊べるよう保育環境を工夫しています。


2.全職員の保育の質を高めようとする意識の向上
  開園直後からの職員間の問題を一年かけて乗り越えた結果、全職員に保育の質を高めようとする意識が定着し、園長からの“自分がされた身になって相手のことを考える”との指導もあり、職員同士お互いに仲良く指摘し合える関係ができています。園ではこれも保護者からの好感度アップに繋がっていると考えています。家族アンケートで、職員の対応の全設問で100%肯定的な回答となっています。


3.非常勤職員のモチベーションを高める「パート会議」
  毎月1回パート職員、主任、園長が出席する「パート会議」を行っています。職員の半数を占める非常勤職員は毎月の職員会議には子どもの世話などで参加できず、クラス担任からの説明や議事録の回覧などで情報を得ていました。非常勤職員からの会議への出席希望があり、本年度より職員会議の前に「パート会議」を行うようにしました。結果、得られた意見などは直ちに職員会議に掛けるなど、機動性に富んだ運営に結びついています。


【特に改善や工夫などを期待したい点】
1.育児相談内容の記録化と地域への保育サービスの提供
  毎年の130組を超える見学者から子育てに関する質問が出たときは、その場で答えていますが、記録には残していません。記録の中身を分析することで地域の子育てに関するニーズの抽出も可能となるため、改善を期待します。また、地域の子育て世代に対する講習会などの開催も望まれます。


2.園としての自己評価の公表を
  今回の第三者評価の園としての自己評価結果から、園としてアピールポイントや課題を明らかにしています。今後、園としての自己評価結果と改善課題について、園だよりや保護者への「おたより」などを通し、公表していくことが望まれます。


3.おもちゃや教材の見直しとさらなる充実を
  園は開設一年半の中に色々な障害を乗り越えて、今日の安定的な保育環境の確立に至っております。今後、職員間の話し合いを深め、必要なおもちゃや教材の見直しとさらなる充実に努められることを期待いたします。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・園では設置法人の運営基本方針「子どもの自主性や自ら伸びようとする力、五感を感じる保育」にそって園目標の“やさしさあふれる、かがやくえがお”を職員総意で打ち出し、職員一丸となって子どもの人権擁護・支援の保育を実践しています。

・子どもに対する言葉遣いや対応について、職員会議や昼礼で確認しあったり、「虐待チェック表」を用いて、日常の保育や言葉遣いを振り返る機会も作っています。保育室内に死角にならない程度に、子どもが一人になれる場所として、窓際のカーテンの陰、柱の裏側、机の収納スペースなどがあります。子どもと一対一で話したり、プライバシーを守れる場所として、事務室、面談室、園庭を利用することができます。

・保護者には入園前説明会で「重要事項説明書」をもとに、個人情報取り扱いや、保育所児童要録の小学校への提出、また開示ができることについて説明しています。ホームページの子どもの写真掲載については、承諾書を提出してもらっています。また行事などで個人的に撮影した写真、動画などの取り扱いに留意するようお願いしています。

・虐待の予兆早期発見に関して職員は、登降園時の保護者と子どもの状況や、子どもの着替え時に注意深く観察しています。予兆をつかんだとき、虐待が明白になったときには速やかに園長が設置法人に相談し、関係機関と連携できる体制にあります。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・保護者との個別面談は、全員年2回期間を設けて実施しています。希望があれば、いつでも受け付けています。クラス懇談会は年3回実施しています。クラスの様子を伝えて、質問を受けたり、意見交換を行っています。

・「子どもの自主性や自ら伸びようとする力、五感を感じる保育」などを基本方針とし、「入園のご案内」「重要事項説明書」「パンフレット」に運営理念を明示し、指導計画にも反映させています。また“やさしさあふれる、かがやくえがお”を園目標として掲げ、玄関に掲示しています。

・職員は、子どもの目線で関わることを心がけています。職員の業務が優先にならないように、年齢に応じて、わかりやすい言葉で話しています。子どもの気持ちに寄り添い、子どもが自分の言葉で、落ち着いて話ができるように援助しています。

・2歳児クラスから、年齢に応じ、挨拶、配膳など当番活動をしています。3歳児クラスからクッキング保育を取り入れています。5歳児クラスの保育室から調理室が見え、カウンター越しに受け渡しができるようになっています。調理室前に、「季節の食材」のイラストが貼ってあります。イラストは調理担当職員が、子どもと一緒に貼りました。

・トイレットトレーニングは、一人一人の間隔を把握し、発達状況に合わせ家庭との連携のもと、行っています。家庭での状況、園での状況をきめ細かく連絡しあい、無理がないように進めています。年上の子どものトイレのマネをしようとする1歳児には保護者の了解のもとに、トイレットトレーニングの一歩踏み出しを支援することもあります。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・見学、入園説明に関しては、設置法人のホームページ、園のパンフレットに、詳細を掲載しています。磯子区の民間子育て支援団体が主催する「いそぴよ」の子育て広報紙に情報を提供しています。

・見学希望の問い合わせがあった場合は、随時見学が可能であることを伝えています。見学は行事がなく、できるだけ園児が活動している時間帯を推奨し、園長・主任・保育リーダーがパンフレット、「入園のご案内」などの資料に基づいて説明しています。

・新入園時の保護者と園長、クラス担任、栄養士との個人面談では、子ども同伴で来園してもらい、面談内容は「面接シート」に記録するとともに、子どもの遊ぶ様子も注意深く観察しています。保護者よりは「児童家庭調査票」「児童健康調査票」「お子様の状況について」の各書類の提出を得て、その内容と面談結果から、入園前の生育歴や家庭での状況について把握しています。家庭の状況によっては、各公的機関(役所、児童相談所、療育センター)とも連携を図り、全体を把握の上、保育にあたっています。

保育課程は設置法人の基本理念、基本方針、園目標をベースに、年齢ごとに各クラス保育リーダーの起案により作成し、地域の大型集合住宅の核家族状況も考慮に入れ、「産休明け保育」や「延長保育」などの地域支援も盛り込んでいます。年齢ごとの指導計画は、保育課程から年間指導計画へ、さらに月間指導計画、週案へと関連付けて作成しています。

・アレルギー疾患のある子どもについては、医師の指示書をもとにクラス担任と栄養士が保護者と除去食を相談し、記録に残して対応しています。

・アレルギー食は、設置法人のマニュアルに従い、専用トレイにのせ、全ての食器にラップ掛けをし、その上に黒色マジックにて子ども名、除去内容を明記しています。調理職員と保育職員は声を出して読み合わせの上、子どもの前に配膳し、誤食防止に努めています。

・健康診断は年2回、歯科検診は年1回行っています。結果は「健康調査票」「歯科健康診断票」に記録しています。健診結果によっては、嘱託医やかかりつけ医の受診をすすめています。

・毎月、地震・火災・津波などを想定し、避難誘導訓練を行っています。上席者がいなくても、自分で的確な判断ができるように、心がけています。年に1度、杉田地区の保育園、小学校など合同での避難訓練を杉田公園で行っています。津波の場合は、園の入っているビルの屋上に避難することとしています。

・保育室の収納庫は作り付けになっています。保育室間の仕切りは可動式になっており、子ども用の用具入れも移動式のため、転倒防止シートを使っています。棚上の備品は、チェーンを利用したり、滑り止めマットを敷き、転倒防止をはかっています。

・苦情受付窓口は園長、苦情解決責任者は設置法人社長と明記し、さらに第三者委員2名の連絡先を園の玄関に貼りだし、また入園説明会などで説明しています。意見箱や行事後のアンケート、保護者懇談会などで保護者意見を収集し、保育に活かしています。「意見箱」は玄関に設置しています。

4 地域との交流・連携

・横浜市ホームページ、設置法人ホームページで保育内容などを紹介しています。磯子区の「子育てフェスタ」で園の情報展示をしています。園見学者には随時情報を提供しています。育児相談を受け付けています。園行事のお知らせやポスターを商店街店舗やスーパーの掲示板に掲示しています。近隣のマンション管理人に、口コミで、園行事などを伝えてもらっています。

・年130組を超える園の見学者には、運営方針やサービス内容を記載している入園案内(パンフレット)を配布して説明し、磯子区役所にもパンフレットを置いています。園の基本方針や利用条件・サービス内容は、ホームページ、パンフレット、「入園のご案内」に掲載し、問い合わせがあった場合は資料に基づいて説明しています。見学希望の問い合わせがあった場合は、随時見学が可能であることを伝えています。見学は行事がないときで出来るだけ園児が活動している時間帯を推奨し、園長・主任・保育リーダーがパンフレット、「入園のご案内」などの資料に基づいて説明しています。

・系列の新杉田保育園と共催している夏祭りでは隣の高層マンションや地域の子育て世代にポスターなどで呼び掛け、40組を超える地域親子の参加を得ました。園は磯子区の「子育てフェスタ」には全面的に協力しており、子育て相談ブースへは職員を派遣したり、フェスタの会場へはおもちゃを貸し出したりしています。幼保小活動の一環として、年長児担任は小学校授業の参観や小学校の教員との交流会や、年長児の小学校見学、校舎探検、給食体験など積極的な連携を図っています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・設置法人の就業規則に倫理規律、服務規律を明記し、職員が不正・不適切な行為を行わないよう入社時に説明しています。コンプライアンス委員会を設置し、不正があった場合の連絡先などを事務所更衣室に掲示し、直接通報できる仕組みを職員に周知しています。設置法人の園長会で、他園の不正、不適切な事例の報告を受け、園内に持ち帰り職員会議で周知しています。全職員に不適切事例の記事や情報は回覧し、職員に注意を喚起しています。

・園は設置法人の「安全・安心を第一に。お子様が一日を楽しく過ごし、思い出の残る保育を。利用者(お子様、保護者ともに)のニーズにあった保育サービスを提供。職員が楽しく働けること。」を理念として「クレド(経営理念)」に明記し、全職員が名札の裏に入れ、さらに“やさしさあふれるかがやくえがお”を園目標として職員総意で打ち出し、一丸となって保育にあたっています。

・入園前説明会、年度初めの懇談会で保護者に保育の基本方針を説明しています。園目標を玄関に掲示しています。保護者に配付の「園だより」で、園の基本方針、行事のねらい、内容を知らせています。運営委員会、クラス懇談会、行事後アンケートなどで保育方針が理解されているかを把握しています。


6 職員の資質向上の促進

・職員の研修計画は、設置法人作成の「保育士人材育成ビジョン」に基づいて策定されています。

・職員は、年度初めに園長と面談し、自己啓発目標を定め、前期・後期の研修計画を作成しています。半期に一度園長面談を行い、進捗状況の確認・評価・反省をしています。新卒には経験のある職員がつき、チューター制度にて計画的に育成しています。設置法人が「階層別研修」「自由選択研修」の計画を作成しています。常勤職員は設置法人の計画に従って階層別研修を受けています。常勤職員および非常勤職員は自由選択研修を受けることができます。

・職員は年2回、「保育士に求められる役割と能力」による階層別の査定項目について自己査定を行い、査定結果について園長、マネージャーが評価し職員面談を行って指導しています。また、毎年受審する福祉サービス第三者評価の評価基準に沿って園としての自己評価を行い、年度末に園の自己評価、職員の振り返り、今回の第三者評価結果を集約し、次年度への取り組みに反映する予定です。

・昨年度後半に実習生の受け入れ実績があります。実習希望は直接本人から園長にあり、設置法人に連絡の上、園契約としました。その後学校より書面が届き、本人希望も入れて「実習プログラム」を作成し、実習を進めました。実習最終日には実習生と園長、クラス担任を入れた反省会を行い、保育の見直しや気付きの機会にしています。

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