かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

南林間保育園

対象事業所名 南林間保育園
経営主体(法人等) 社会福祉法人 さとり
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 242 - 0006
大和市南林間7−21−26
tel:046-278-2662
設立年月日 2008(平成20)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年02月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

[施設の概要]


 南林間保育園は、社会福祉法人さとりが運営主体で、平成20年4月に開園した大和市の認可保育所です。園は小田急江ノ島線南林間駅から徒歩20分、またはバスで3分、バス停から徒歩5分の市街化調整地域に位置しています。
 建物は、1322uの敷地に建築された鉄筋コンクリート造りの延べ床面積705uの2階建です。屋外遊技場(園庭)は419uで、滑り台、砂場、築山および花壇が有り、季節の花や野菜を栽培しています。 
 園は0歳児クラスから5歳児クラスの合計86人定員で、現在の在籍数は81名です。開所時間は午前7時から午後8時までです。通常の保育の他に、長時間保育、延長保育、一時保育、障がい児保育を行っています。また、同一運営主体が同じ敷地内で、一時預かり事業と子育て支援事業を実施しています。
 園は子ども一人一人を大切にし、保護者との一体感を持ち地域との交流を深め愛される保育園を目指す保育理念を掲げています。豊かな人間性と意欲を持った子どもを育成することを保育方針とし、あいさつのできる子・みんなとなかよく遊べる子・思いやりのある子に育てることを保育目標としています。


≪優れている点≫

1. 自然に親しんだ保育を実践しています
 滑り台や砂場、築山がある広い園庭を活用して、子どもたちは毎日戸外で活動しています。また、保育園の近隣にある公園にも散歩に出かけ自然に親しんでいます。
 園庭にある花壇を活用して、季節の花や野菜を栽培しています。トマト、ナス、ヒヤシンスなどの野菜や花を子どもたちが植え、栽培してクッキングや製作に活かしています。ニンジンや間引き大根は家に持ち帰り、食卓に上っています。インゲン、かぼちゃなど職員が園庭に植えた野菜は、子どもたちが気づき、「何の野菜だろう?」と興味を示すのを待っています。園庭にはみかん、桃、キウイフルーツといった果樹を植えており、収穫しみんなで食べています。
 園庭でセミや虫を捕まえた時には、夕方には園庭へ返しています。地域の人からメダカの稚魚をもらい、3〜5歳児保育室で飼育しています。子どもたちは自然のふれあいや世話、観察を通し命の大切さを知り、成長を喜び、小さな命への労りの気持ちを学んでいます。
 園庭の植栽や草花で季節の移り変わりを感じることができますが、近隣の公園散歩では、葉っぱのお化け作り、落ち葉のかけ合い、ドングリ拾いなど楽しんでいます。梅雨時の散歩に出かけられない雨の日も園庭で傘を差して散歩気分を味わっています。

 

2.異年齢活動を通して、子どもが互いに育ち合っています
 散歩、園庭遊び、お店屋さんごっこなどの行事、食育など3〜5歳児の異年齢交流は年間カリキュラムに基づき進めています。保育の活動内容や子どもたちの姿は異年齢保育日誌に丁寧に記録をしています。活動では、お店屋さんごっこのお店決めの参考にするために、郵便局や近隣の店舗に異年齢で散歩に行って雰囲気など下調べをしています。
 合同散歩の際は、年下の子どもを優しくリードしながら、年上の子どもが交通ルールを教える場面があります。園庭遊びでは5歳児クラスが中心となり集団ゲームを楽しんでいます。また、5歳児クラスは3歳児クラスの午睡や着替えの手伝いをしています。
 日常の園庭遊びに先に出ていた小さなクラスの子どもを見て、「小さな子がいるからやさしくする」など年上の子どもから自然な発言が出ています。5歳児クラスの子どもたちは、計画的な異年齢での活動やオープンフロア(3〜5歳児クラス)保育室での日々の何気ないやりとりなどさまざまな関わりを通し、年下の子どもたちのあこがれの存在となっています。


≪努力・工夫している点≫

1.保護者との良好なコミュニケーションを図っています
 園では、保護者との良好なコミュニケーションを心がけています。日頃より、子どもたちの送迎時に担任の保育士や園長が保護者とできるだけ会話を交わしたり、「連絡ノート」などを通じて、子どもたちの様子の情報共有を図っています。
 しかし、時には、申し送りを受けた保育士と保護者との連絡ができない場合や、家族には連絡はしたが保護者にまで連絡が伝わらず、誤解が生じることがあります。そこで、子どもが怪我をした場合の保護者への連絡は、なるべく関わった保育士が状況をわかるように伝達することにして、保護者とのコミュニケーションを大切にしています。


≪課題や改善することが期待される事項≫

1.スーパーバイズのできる主任クラスの養成プログラムの構築が期待されます
 保育園では、法人の研修制度に基づき、園内外の研修や講習会への参加を積極的に促し、職員個々の現場でのスキルアップや自己啓発、後進の指導などのキャリアアップを図っています。
 しかし、スーパ―バイズのできる主任クラスの養成プログラムの構築には至っていません。今後、次世代を担う職員の教育研修とともに、スーパーバイザーの養成プログラムの構築が期待されます。

 

2.社会的資源として、園による地域の子育て支援が期待されます
 園見学者、園庭開放利用者、会合、交流会から地域の情報を得て子育てに関するニーズを把握していますが、職員間で定期的に話し合ってはいません。また、大和市や医療機関等関係機関などの連絡先を把握していますが、必要な関係機関をリストにして、職員が共有できるようになっていません。
 地域のニーズや関係機関などを職員が確認して話し合うことで、地域の子育て家族に支援できるように取り組むことが期待されます。

 

3.保育室内の棚や備品など転倒や落下防止の工夫検討が期待されます
 毎月、月担当職員と園長で園内外の危険個所のチェックを行っており、安全対策について確認をしています。
 しかし、保育室の可動式の棚、棚の上の備品類、アップライトピアノなどの安全性については対策ができていません。地震・災害時の安全性の確保のため、転倒や落下防止の工夫検討が期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

保育の理念や保育方針は利用者本人を尊重したもので、子ども一人一人を大切にし、保護者との一体感を持ち地域との交流を深め愛される保育園を目指す保育理念の下に、豊かな人間性と意欲を持った子どもを育成することを保育方針とし、あいさつのできる子・みんなとなかよく遊べる子・思いやりのある子に育てることを保育目標とし、一人一人の個性、感性、情緒を伸ばしていくように保育を実践しています。


子どもの気持ちや思いを受け止め、自己肯定感が持てるような対応や声掛けを心がけています。園長・主任だけでなく、職員間でも気になる対応等気づいたことを伝え合っています。職員会議においても事例検討をしながら意見を出し合っています。


個人情報取り扱いに関するガイドラインを作っています。個人情報の取り扱い、守秘義務については、入職時に説明を受けるほか、職員会議や日常業務の中で園長が話をしています。保護者には、「保育園活動に関わる園児の肖像権等の個人情報提供及び利用について」の書式で説明し、承諾書を得ています。また、保護者が撮った写真やビデオについても取り扱いの注意を併せてお願いしています。子ども・保護者の個人情報に関する記録類は事務室内の施錠できる棚に保管管理しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

保育課程は保育理念や保育方針の下に、子どもの最善の利益を第一義にし、家庭の状況、地域の実態および周囲の環境などを考慮して作成しています。保育課程は、非常勤の職員の意見も参考にして、職員会議で話し合い作成しています。保育課程は、入園時や年度当初、また、改定時には保護者に説明し理解を得ています。また、保育課程は、職員室に掲示し、常にみられるようにしています。


入園前に保護者と面接を行っています。面接にあたっては、事前に「面接用紙」に生育歴、既往症歴、アレルギー、予防接種歴および日常生活の様子など記入してもらい、子どもの様子を把握するように努めています。把握した子どもの様子は、職員会議で報告し、全職員で情報を共有するとともに、「面接用紙」はいつでも職員が確認できるようにしています。


0歳児から2歳児については、担任が中心となり、月間個別指導計画を作成しています。個別の目標・計画は子どもの発達状況や保育時間の変更、保護者の転職などの家庭環境が変わった場合には、月の途中でも柔軟に変更や見直しを行っています。変更や見直しを行った場合には、ミーティングなどで、園長や担任から報告し、職員が常に情報を共有し保育に活かしています。離乳食やトイレトレーニングについては、「連絡ノート」や送迎時の保護者と保育士の会話などを通じて、保護者と相談しながら実践しています。


3〜5歳児の異年齢交流は年間カリキュラムに基づき進めています。お店屋さんごっこのお店決めの参考にするために、郵便局や近隣の店舗に異年齢で散歩に行っています。合同散歩の際は、年下の子どもを優しくリードしながら、年上の子どもが交通ルールを教える場面があります。園庭遊びでは5歳児クラスが中心となり集団ゲームを楽しんでいます。5歳児クラスは3歳児クラスの午睡や着替えの手伝いをしています。5歳児クラスのみ空手教室があります。5歳児クラスの子どもたちは、計画的な異年齢での活動やオープンフロアでの日々の自然な関わりから年下の子どものあこがれの存在となっています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

子どものアレルギー疾患について、全職員は必要な知識を把握しています。食物アレルギーのある子どもに対しては、トレイの色や食器の柄を変え、ネームプレートを使用しています。事故を防ぐために、チェック表で、調理、受取および配膳の際に三重のチェックをしています。


保育園の苦情解決体制について「ほいくのしおり」で案内しています。苦情解決責任者が園長で、苦情受付担当者を主任とし、第三者委員も任命しています。また、第三者委員を掲示するとともに、権利擁護機関などの苦情解決窓口も掲示しています。


健康管理に関するマニュアルに基づいた対応をしています。アレルギー、熱性けいれん等のある子どものカードを事務室に提げ、速やかに対応ができるようにしています。予防接種状況、り患した病気はその都度保護者から情報を得ていますが、年度末に「家庭調査票」を一旦返却し、追加記録をお願いしています。その日の子どもの健康状態で気になる事があった場合には「連絡ノート」にて職員間で申し送りをし、保護者に伝え忘れのないようにしています。

4 地域との交流・連携

保育園見学者、園庭開放利用者、大和市主催のやまと子育て応援フェスタの来場者との関わりや相談から子育てに関するニーズを把握しています。市の園長会、幼保小連絡会の会合、民生委員との交流会に出席し、地域の情報を得ています。


保育園では、伝統行事に触れながら、家庭や地域への愛情を育み、心豊かな人間の育成を図る保育を目指しています。そのため、子どもの日、七夕、夏祭り、クリスマス会、豆まきおよびひな祭り会などの行事を積極的に開催して、地域の民生委員を通じて地域の方々に保育園に来ていただくようにお願いしています。保育園の運動会には地域の人も親子ゲームで参加する人もいます。


一時保育は専門の職員と保育室を用意し、受け入れています。園庭開放は毎週水曜日の午前中に開催しています。園庭開放時には年に十数回製作と身体測定の会を設けています。玄関に絵本のコーナーを設け、地域の人々にも貸し出しています。看護師が講師となった嘔吐処理教室には4組の地域の人々の参加がありました。園は、専門性を活かした様々なサービス提供に努めています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

保育士の自己評価の結果は職員同士で互いに報告し合い話し合うことはありませんが、保育士が自分たちの保育への考え方や気づきなどの意見を出し合い、改善に取り組んでいます。保育園としての自己評価は保育園の理念、保育方針および保育課程に沿って行われています。年度末にアンケートを実施し、その結果を掲示しています。


重要な意思決定や変更にあたっては、説明会や文書による案内で、保護者や職員に目的、決定(変更)理由・経緯などを十分に説明し理解を得ていますが、園長が保護者と継続的に意見交換を行うには至っていません。なお、決定(変更)した事項については、「えんだより」や掲示で告知しています。


保育園の事業運営にあたり、影響のある情報は、大和市の園長会議に出席して情報を収集しています。また、月1回開催される法人の園長会議にも出席し、情報を収集しています。収集した情報は分析し、重要な情報は保育園の幹部職員や主要な職員で情報を共有して、重要課題としています。運営面での重要な改善課題は、職員に周知し、保育園全体で取り組んでいます。

6 職員の資質向上の促進

保育園の人員確保は法人本部の人事担当者が行っています。採用は法人としての基準に基づいて職員を募集し、面接・実習ののち、園長の承認を得て行っています。採用者には、入職前に法人本部が保育園の理念,教育方針,教育目標など保育を実践するうえでの必要な事項について、入職者研修を実施しています。個々の職員については、職員各自が保育園独自の様式で自己分析を行い、個々の職員の資質向上に向けて設定した年間目標を半期ごとに振り返りを行い、その反省に基づき、次期半期の目標を設定しています。各自が半期ごとに自己評価を行い、園長が最終評価を行っています。


職員研修に向けて法人は、園の内外の研修・講習会への参加を積極的に促すことにより、職員個々のスキルアップや自己啓発、更新指導などキャリアアップを図っています。年度の事業計画において、施設長(園長)、主任保育士、乳児担当保育士および幼児担当保育士の階層別受講目的ならびに、受講対象の研修と受講対象階層を定めています。受講の対象者は、常勤職員だけでなく、必要に応じて非常勤職員も受講するこができる体制になっています。また、外部研修の受講費用を法人が補助したり、受講を勤務扱いにすることもあります。研修後は文書で報告書を提出し、職員会議などで報告するとともに、報告書を閲覧できるようにして情報を共有しています。


職員は本部の事務長などと面談があります。また、園長とも年2回面談を行っています。これらの面談や日々の会話などを通じて、職員の要望や満足度などを把握し、業務の改善に活かしています。個々の保育士の自己評価は保育方針や保育課程などを基に目標に関連して行われ、年に2回園長との面談を経て、自己評価の結果を次期の目標に反映させています。

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