かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

アスク川崎東口保育園(7回目)

対象事業所名 アスク川崎東口保育園(7回目)
経営主体(法人等) 株式会社日本保育サービス
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 210 - 0023
川崎区小川町13-9
tel:044-233-5030
設立年月日 1947年04月01日
公表年月 2017(平成29)年02月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 特定非営利活動法人 ナルク 神奈川第三者評価事業部
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の立地・特徴】

1.立地

 アスク川崎東口保育園は平成224月に開園した7年目の保育園です。定員は80名で、0歳児から5歳児まで現在79名の児童が通園しています。JR川崎駅から徒歩約7分の繁華街の中に位置し、周囲にはビルやマンションが建ち並んでいます。園舎は独立した2階建ての建物で、1階には砂地の園庭があり、屋上一面は園庭となっています。夏の水浴び、プール遊びは屋上園庭を使っています。園の周辺には公園があり、天気の良い日には散歩に出かけています。

2.特徴

 園には、看護師が常駐しており、保健計画の作成や園内で発生した子どものケガについて「怪我ノート」に記載し、保護者に連絡するなどして、子どもの健康面での配慮ができています。主な保育プログラムとして幼児教育プログラムや設置法人グループの専任講師による英語教室、体操教室、リトミックと、園の栄養士によるクッキング保育・食育を取り入れ、子どもの楽しむ心や、学ぶ楽しさを育むプログラムを提供しています。

 

特に優れていると思われる点】

1.子どもの健康やケガの再発防止に向けた支援

  年間保健計画を立て健康や感染症についての予防について取り組み、年間指導計画に反映しています。外から帰ったら手洗いとうがいを励行し、幼児クラスには看護師が手洗いチェッカを使って指導を行い、染めだし液を使って歯磨き指導を行いました。

  小さなケガでも職員室に置いてある「怪我ノート」にケガをした時間、名前、報告者、症状、場所を記入し、保護者に報告し、再発防止を心がけています。保護者アンケートの「保育中の発熱や体調不良、ケガなどの対応、保護者への連絡等」に対し、98%の保護者が満足しています。

 

2.保育の原点に返った保育指針の読み合わせ

 園長は、職員一人一人の保育の質を上げることが重要との認識のもと、中・長期計画に「保育の質の強化」をあげ、職員の技術向上のため、子どもの年齢、発達に応じた対応ができるように、原点に返り保育指針の読み合わせを5月に行い、後期にも予定しています。

 

3.園情報の発信による定期的な園見学の実施と園庭開放

 園見学や園庭開放の情報を川崎区発行の「こんにちは川崎区の保育園です!!」に掲載し、毎週金曜日に園庭開放を行い、毎月第4木曜日に未就園児を対象に園見学を兼ねて「のびのびクラブ」を行っています。「のびのびクラブ」では、園内の案内と子どもの身長、体重測定を行い、記念に子どもの足型をとって保護者に渡しています。

 

【特に改善や工夫などを期待したい点】

1.職員会議での指導計画の評価・見直しの実施

 指導計画の評価・見直しは園長と担当職員で行っていますが、職員会議などで評価・見直しや変更内容についての検討は行われていません。子どもの発達や状況を的確にとらえ、多面的な視点で指導計画を作成するためにも、指導計画について検討する会議を持ち、計画の評価・見直しについて、どのような観点から見直し・変更が必要であるかなどを職員間で話し合うことが望まれます。

 

2.子どもが主体的に遊べる環境づくりと合同保育時の安全確保

 子どもが他のクラスにおもちゃを借りに行ったり、要望に合わせて職員が用意したりしていますが、各クラスにおもちゃを用意し、子どもがいつでもおもちゃを自由に取り出し、主体的に遊べる環境設定が望まれます。また、夕方の合同保育(16時〜18時)は2〜5歳児が一緒に遊び、延長保育時間帯(18時以降)は0〜5歳児が0歳児室で一緒に遊んでいますが、安全性の面からも遊び別のコーナーを作るなど、乳児と幼児の遊び場の工夫と落ち着いて遊べる環境づくりが望まれます。

 

3.保護者とのコニュニケ―ションの活性化

 行事ごとに保護者アンケートを行い、行事内容や日程などのほか要望や意見を聞き取り、次年度の行事予定に反映させていますが、結果について保護者と話し合う機会を持ったり、フィードバックしていません。保護者アンケートでは要望や不満などの対応、日々の様子の情報提供に対し、否定的な回答(いいえ・どちらともいえない)が13%および16%を占めています。行事アンケート結果を保護者にフィードバックし、運営委員会などで保護者との話し合いの機会を持ち、保護者とのコミュニケーションを活性化していくことが望まれます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・理念は「安全安心を第一に、いつまでも想い出に残る保育を、利用者が本当に求める保育サービス」、基本方針は「子どもが自ら伸びようとする力、後伸びする力、五感を感じる保育」を入園のご案内に掲載し、子どもを尊重した保育の実施を明示しています。運営理念、基本方針に基づいた保育課程を作成し、年間指導計画、月間指導計画などに反映し、日々の保育を行っています。

 

・設置法人作成の個人情報保護マニュアルを整備し、個人情報は事務所で保管し、個人名の入った書類は園外持ち出しを禁止しています。職員は子どもや保護者のプライバシー保護について、入社時研修や階層別研修で学んでいます。

 

・職員は登降園時の親子の様子を観察し、検温時に家庭での様子を聞き取り、虐待の早期発見に取り組んでいます。虐待が疑われるような場合は、園長に報告し、園長が設置法人、専門機関に通報する仕組みになっています。

 

・子どもの日常生活の支援の時には、職員は子どもの生活歴や家庭環境を理解して子どもの話をよく聞いて、年齢や発達状況に応じて対応しています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・行事ごとに保護者アンケートを行い、行事内容や日程などのほか要望や意見を聞きとっています。保護者へのアンケートの結果はそれぞれの行事担当者が集計し、その結果は園長と話し合い、次年度の行事予定に反映させています。

 

・年2回の個人面談、懇談会のほか、園長や看護師が日常的に保護者に声かけし、意向・要望を把握しています。

 

・職員は子どもの発達状況に応じ、子どものリズムに合わせたわかりやすい言葉で対応しています。子ども同士のトラブルで乳児の場合は「○○ちゃんも遊びたいんだって。次に貸してあげようね」などと子どもが納得できるように対応しています。幼児には子どもたちで解決できるように見守り、自分の気持ちが話せるように、相手の気持ちを理解して納得できるように援助しています。

 

・登園時に保護者から家庭での様子を聞き取り子どもの状況を確認し、聞き取った情報は、01歳児はクラス日誌に、2歳児からはクラスの伝言ノートに記載し、口頭でも各クラス担任、看護師に伝えて、その日の保育に反映しています。

 

・職員は残食簿をつけ、子ども一人一人の食べられる量やきらいなものを把握し、量を少なめに盛り付け完食の喜びを味わえるようにしています。職員は食事前に絵本を読んで落ち着いて食べられるようにし、嫌いなものは「一口は食べてみようね」と勧めています。

 

・年間保健計画を立て健康や感染症についての予防について取り組み、年間指導計画に反映しています。外から帰ったら手洗いとうがいを励行し、幼児クラスには看護師が手洗いチェッカを使って指導を行い、染めだし液を使って歯磨き指導を行いました。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・子どもたちの年齢に合わせて指導計画が作成されています。年間指導計画は年4回、月案は月末、週案は週末に評価・反省を行い、日常の保育が計画で立てたねらいに外れていないかの確認をしています。振り返りを行い、必要な場合は計画の見直しをしています。特に週案は子どもの状況や天候に左右されるので、その都度見直しをしています。0〜2歳児は個別指導計画を毎月作成し、園児ごとに保育のねらいと内容を明示しています。

 

・園が提供する保育サービスの手順については、「保育園業務マニュアル」の「保育業務の基本」に明示されており、それに沿って日常の保育が行われています。職員は経験年数や能力に応じた階層別研修を受け、標準的な実施方法を取得しています。園内研修で園長による保育指針についての研修を行い、保育の基本を再認識する時間を持ちました。

 

・保育日誌にその日の子どもの状況を記入し、各指導計画の評価・反省欄で保育の振り返りを行っています。また、園長がクラスに入り各クラスの実施状況を確認し、気がついたことを職員に指導しています。

 

・「入園のご案内」「入園のしおり」に相談苦情窓口として設置法人と第三者委員の連絡先、名前を記載し、玄関と階段の踊り場に苦情受付担当者・苦情解決責任者と第三者委員の氏名と連絡先を掲示しています。

 

・朝は看護師が、夕方は園長が事務室から保護者一人一人に声をかけ、話しやすい雰囲気にして保護者が苦情や要望を申し出やすいようにしています。苦情を受け付けた際にはクレーム受理票に記載し、設置法人に報告しています。最近1年苦情はありません。

 

・園長は園内を回り、器具の破損、トイレの清掃、不審者対応などを確かめています。感染症や光化学スモッグ情報などを日々収集し、玄関のホワイトボードに掲示しています。クラス内の安全についてはクラス担任が、園全体の安全は園長・主任が担当しています。避難訓練などは職員が順番で担当し、職員全員が子どもの安全確保に迅速に対応できるようにしています。

 

・クラス内のカウンター、書棚などは突っ張り棒、ビス止めを施し地震対策をしています。屋上、2階からは非常階段があり、非常階段を使った避難訓練を行っています。災害時にはどの職員でも、子どもの安全確認を行えるよう、毎回担当を変えて避難訓練を行っています。子どもや職員の安否確認は、災害伝言ダイヤル(171)の利用、緊急メール配信システムへの登録により、行うことができます。

 

・設置法人作成の災害・緊急時の対応、消防訓練のマニュアル、および保育に関わる事故防止対応マニュアル、感染症対応マニュアルがあり、職員は入社時に研修を受けて、危機管理意識を周知徹底されています。

 

・緊急時対応カードを作成し、職員の目に付きやすくするため、事務所、クラス、屋上庭園の窓に掲示しています。

4 地域との交流・連携

・設置法人のホームページや川崎市のホームページに園の基本情報を開示し、門の外に掲示板を設置し、川崎子どもフェスタの案内や保育師募集などを掲示しています。保育園の園見学や園庭開放の情報を川崎区発行の「こんにちは川崎区の保育園です!!」に掲載しています。毎週金曜日に園庭開放を行い、毎月、園見学を兼ねて未就園児を対象に「のびのびクラブ」を行っています。

 

・ボランティアの受け入れに関する設置法人作成のマニュアルがあり、受け入れの方針、意義が明文化されています。ボランティア受け入れ時に守秘義務、プライバシー尊重について説明しています。節分の鬼やクリスマスのサンタクロースなど職員の知り合いをボランティアとして受け入れています。

 

・卒園児や園児の兄弟の待ち合わせ場所として園の廊下を提供しています。川崎区子どもフェスタに園児の作品を展示しています。

 

・園長は川崎区代表園長会、認可保育所長連携会議、保育所等施設長連絡会に定期的に参加し、川崎区関係機関と連携し、地域の保育関連情報を収集し、園運営に活かしています。また、子育て支援担当者会議や民生委員の会議に参加し、地域の子育て支援の現状や課題について意見交換し、地域の子育てニーズの把握に努めています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・園長は、園の責任者として職員に対し日常業務面や職員会議などを通し、指導計画の確認・見直し、安全チェックなど実務面で職員の指導を行っています。

 

・園長は、職員会議で報告・連絡・相談の大切さを伝え、いつでもどんなことでも園長と話し合いができることを職員に伝えています。園長は、職員の技術向上のため、子どもの年齢、発達に応じた対応ができるように、原点に返り保育指針の読み合わせを5月に1回行い、後期にも予定しています。

 

・園長は、権限移譲を行って、業務が円滑に行われるよう取り図っています。主任は園長の補佐とし、クラスについては担任に任せています。日常業務の係りや誕生会・生活発表会などの年間行事については予め担当する職員を決めて行事を実行しています。

 

・理念・基本方針は設置法人のホームページや入園のご案内(重要事項説明書)、入園のしおりに掲載しています。理念・基本方針に基づいて、保育課程、指導計画が作成されており、職員の目指す方向が示されています。

 

・園長は基本方針が保育プログラムとして実践されているか、子ども本位で活動できる月案や週案となっているかを確認しています。園長は入園前説明会で重要事項説明書や入園のしおりを使い、理念・基本方針について保護者に説明しています。

 

・中・長期計画の目標は「地域に根差した保育園」「基本的な生活習慣を身に付ける」「感情豊かな子どもを育てる」として、理念・基本方針を実現するためのものとなっています。

 

・事業計画は、前期と後期の2回に分けて評価・反省を行い、年度末には年間の振り返りを行って見直しを行い、次回に繋げています。

 

・設置法人が経営や業務の効率化と改善に向けて分析を行っています。園長は園内でできることとして、各クラスの保育が円滑に行われるようなシフト調整を行い、光熱費の削減に取り組んでいます。

6 職員の資質向上の促進

・「保育士人材育成ビジョン」があり、これに基づいて階層別研修が計画されており、職員の必須となっています。また、自由選択研修や外部研修には非常勤職員も含め全員が受講することができます。職員は成長目標、研修目標、研修テーマを記した個人別年間研修計画の作成を行っています。園長は職員の技術水準、知識、専門資格の必要性などを勘案して職員と研修計画の内容確認を行っています。

 

・人事管理の基本方針として「保育士人材育成ビジョン」が制定されており、職員の経験・能力に合わせた育成方針が明記されています。園長は園に必要な有資格職員の確保を、設置法人本部に申請しています。現在は保育士、看護師、栄養士が配置されています。

 

・園長は、残業時間の削減、適切な休暇取得、職員の資質に合わせたクラス配置で、働きやすい環境作りに努めています。

 

・就業規則に服務規律、倫理規律、機密保持が規定され、保育園業務マニュアル、個人情報保護マニュアルに法令遵守、個人情報の安全管理が定められています。設置法人本部にコンプライアンス委員会が設置されており、職員が直接伝えることができる内部通報制度があります。コンプライアンス委員会への連絡方法は職員の更衣室に掲示してあります。

 

・実習生受け入れガイドラインが整備され実習生の受け入れ方法が明記されています。受け入れに当っては学校と必要な文書を取り交わし、実習生から個人情報保護に関する誓約書を取っています。

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