かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

にじいろ保育園戸塚(2回目受審)

対象事業所名 にじいろ保育園戸塚(2回目受審)
経営主体(法人等) 株式会社 サクセスアカデミー 
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 244 - 0003
戸塚区戸塚町4915−4 
tel:045-350-6127
設立年月日 2008(平成20)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年02月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 合同会社 評価市民・ネクスト
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

施設の概要
 にじいろ保育園戸塚はJR東海道線・横須賀線及び横浜市営地下鉄ブルーライン戸塚駅西口から歩いて5分ほどの利便性が良い所にあります。周囲には、オフィスビルや商店、マンションなどが並んでいます。
 にじいろ保育園戸塚は2008年(平成20年)4月に株式会社サクセスアカデミーにより設立されました。運営法人は保育園・学童クラブ・児童館の運営、病院・事業所・大学内の保育委託サービス、保育施設運営のコンサルティングサービス等を、首都圏を中心に幅広く展開しています。
 本園・分園ともマンションの一階にあり、街中にありながら静かな環境となっています。本園はウッドデッキで2棟がつながれていて、夏には水遊びやプール遊びに用いています。小さいながら砂場がある園庭があり、一角では子どもたちが季節の花や野菜を育てています。近くの分園は0・1歳児保育室となっていて、テラスもあります。
 定員は84人(0歳児〜5歳児)、開園時間は平日は7時〜20時、土曜日は7時〜18時です。
 保育理念は「のびやかに育て だいちの芽」、保育方針は「みとめ愛・みつめ愛・ひびき愛(信頼・安定・共感)」、保育目標は「自然を愛し、心身ともに健やかな子ども」「自分で考え行動し、意欲と根気のある子ども」「『仲間』と関わり、人を思いやれる子ども」「自己を表現できる子ども」です。

 

●特長・優れている点
【1】保育士の働きかけのもと、子どもたちは元気に園生活を楽しんでいます。
 保育士は、子どもの話に耳を傾け子どもの様子を観察し、指導計画に落とし込み保育にあたっています。また、子どもの思いや言動を十分に発揮できるよう、環境構成するとともに、それぞれの発達年齢にあわせ、子どもの興味をひきだし、発想、展開、創作へと繋がる活動や遊びを工夫しています。
 乳児は、保育室を小さく仕切って家庭的な雰囲気を作り、一人一人の子どもが落ち着いて活動に取り組めるようにしています。保育士は子どもに笑顔で語りかけ、子どもの気持ちを受け止めていて、子どもたちは一人で黙々と手作りおもちゃで遊んだり、友達と一緒にごっこ遊びをしたりし、園生活を過ごしています。
 幼児は、子どもの成長に合わせて保育士が工夫した遊びを、それぞれの個性に合わせて楽しんでいます。一人一人の反応は様々ですが、お互いの思いを保育士がつなげることで、友達との関わりの中で集団での活動となっています。また、プール遊びや散歩で身体を思いっきり動かしたり、ゲームで友達と協力することもできます。観察時にも氷や寒天を使った感触遊びを、それぞれの興味、関心に合わせて楽しみ、新しい遊び方を見つけたり、友達と発見を伝え合ったりしている姿を見ることが出来ました。

 

【2】職員は自己研鑽に励むとともに、職員間で連携し成果を保育の現場で活かしています
 保育士は、クラス会議や職員会議で常に自己の保育についての振り返りをし、より良い保育の実現に向け努力を重ねています。職員は、法人研修や横浜市や戸塚区などの外部研修に積極的に参加し、新しいスキルの習得に向け努めています。研修の成果は研修報告書や職員会議で職員間で共有しています。また、園内研修では、研修係を務める保育士2名が中心となって年度のテーマを決め、グループワークや発表を通して自己研鑽を重ねるとともに、園の課題の改善に向けて取り組んでいます。 
 また、安全面などについて保育士、主任、看護師、栄養士など職種を越えて職員間で連携し、課題の解決に向けて積極的に取り組んでいます。ヒヤリハット報告を分析して保育室ごとの危険箇所を生活の流れとともに表示する、今年度のプールの監視員の配置にあたって保育士の発案でシミュレーションを行い高い位置から監視することにした、年2回アナフィラキシーが起きたという設定で誤食訓練を実施するなど、安全面などでの様々な取り組みに連携の成果を見ることが出来ます。
 このように、職員の自己研鑽の成果は、様々な形で現場に活かされています。

 

【3】子どもを中心として、保護者との連携関係ができています
 園では、園の保育への保護者の理解を深め、保護者の意見・要望を把握するように努めています。園と保護者代表との話し合いの場である運営委員会では、クラスの意見をまとめてきた保護者代表から活発な意見や要望が出されていて、意見交換の場となっています。また、行事の後には必ず保護者アンケートを行って保護者の意見を聞き、次回の取り組みに反映するなど、保護者とのより良いコミュニケーションの構築に向けて取り組んでいます。このような園の姿勢は今回の保護者アンケートでの高い満足度でも見受けられます。 
 毎年度課題となっている運動会の開催場所について、保護者に情報提供を求めたところ、保護者から近隣の学校や法人などについての情報が多数寄せられていたり、読み聞かせや講習会など、保護者の勤務先からの情報が数多く寄せられているなど、子どものためにという思いを通し保護者と園の連携関係が築かれています。

 


●改善や工夫が望まれる点
叱り方などの子どもの人格尊重への取り組みをさらに深めることが期待されます
 保育士は、研修や職員会議で目指す保育について意識統一を図っています。園が目指す保育園の実現のために、人権を見直す必要があるとの考えから叱り方を園内研修でとりあげるなどの取り組みも行っています。  
 しかし、観察時にも、他の子どもが見ている前で大きな声で子どもを注意したり、子どもの年齢では理解が難しい表現で叱ったりなど、取り組みが必ずしも徹底されていないのではという場面も見受けられました。
 保育士自身の自己評価の中で、叱り方など子どもとの関わり方が課題としてあがっていることからみても、保育士の意識は高まっていると思われます。今後も取り組みを継続するとともに、お互いの保育の良い点を見合う機会を作る、お互いに注意し合える雰囲気作りを工夫するなど、子どもの人格尊重についての取り組みをさらに発展させ、保育士と子どもの関係性を深めることが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ○保育理念として「のびやかに育て だいちの芽」、保育方針として「みとめ愛・みつめ愛・ひびき愛(信頼・安定・共感)」、保育目標として「自然を愛し、心身ともに健やかな子ども」「自分で考え行動し、意欲と根気のある子ども」「『仲間』と関わり、人を思いやれる子ども」「自己を表現できる子ども」を掲げていて、利用者本人を尊重したものになっています。
○人権に関するマニュアルがあります。外部研修への参加や園内研修も行っています。保育士は常に子どもの人権の尊重について振り返り、全職員が子ども一人一人のペースや思いを大切にした保育に心がけ、どの子どもにも同じに対応し子どもの自尊心を傷つけてはいけないことを理解しています。保育士は優しく穏やかな声で話しかけていますが、観察時には一部で大きな声での言動を何度か見聞きしました。他の子どもの前で大きな声で厳しく叱るなど子どもへの対応の中で人権への配慮に欠く場面も見受けられました。お互いにクラスを見合うなどの取り組みを通し、職員がお互いに注意し合える風通しの良い保育現場の環境構築や、子どもの人権尊重に対する統一認識を全職員で確認するなど、子どもと同じ目の位置で理解できる優しい言葉掛けについてさらなる工夫と取り組みを期待します。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 保育課程は保育理念・目標・方針に沿い、子どもの様子や家庭の状況、地域の状況などを考慮して作成していて、子どもの最善の利益を第一義にしています。
○保育室内にある絵本やおもちゃは、各クラスの身長に合った棚に整理されています。子どもが自由に好きなおもちゃの出し入れが出来るように箱には写真も貼ってあります。おもちゃや絵本は、保育士の手作りも多く、発達段階に合わせた興味・関心のあるもの、安全性の高いものなど取り揃えています。自由時間の遊びは、保育士が決めるのではなく、子どもの発達状況により自由に好きなコーナーで遊べるようにしています。
○給食では、子どもの食事の量や好みなどを把握し、個々の子どもにあった食事対応をしています。決して無理強いせず、完食した喜びを得られる支援をしています。栄養士と調理師は、毎回給食とおやつ時に子どもたちの喫食状況を見て回ります。
○トイレトレーニングには個人差があることを尊重し、無理のないよう保護者と連携しながら行っています。
○送迎時に保護者と話せない時は、登降園表に保護者宛連絡事項や延長保育連絡ノートに連絡内容を記入し、保護者との連携が途切れないように努めています。また、クラス懇談会の実施日は、保護者の参加しやすい土曜日に開催しています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ○保育室に「アレルギー食提供における一日のフロー」「食物アレルギーによる症状への対応」「アナフィラキシ―対応マニュアル」を掲示し、常に確認できるようにしています。また、年2回アナフィラキシ―症状が起きた場合の誤食訓練を実施しています。
○毎月1度給食会議を開催し、栄養士、調理士、園長、保育主任、クラスリーダーが出席して、クラスからの意見・要望・残食記録などを基に献立や調理に反映しています。栄養士は、朝のミーティングに参加しその日の除去食について周知しています。
○健康マニュアルがあり、家庭での健康状態を連絡帳(乳児)や口頭(乳児・幼児)で説明を受けます。春と秋の2度の健康診断と年に1度の歯科健診があり、一人一人の子どもの「健康カード」に記録しています。
○感染症のマニュアルがあり、園内で発生した時の対応も詳しく示されています。毎月の「ほけんだより」には感染症の情報を発信し、早期発見、園内での流行を最小限に抑えることなど注意することを伝えています。
○衛生管理のマニュアルがあり、本部の基本的なマニュアルに、園に必要な項目などを加えた園独自のマニュアルが作成されています。看護師、栄養士を中心に定期的に見直しをしています。
○安全管理、危機管理マニュアルがあり、各保育室には、室内におけるヒヤリハットが発生しやすい箇所を提示し、保育士に注意を促しています。
4 地域との交流・連携 ○園の行事、保育参加、絵本の読み聞かせ、手作り玩具、「保育士が薦める絵本」情報、園庭開放、育児相談など園で行う子育てサポートシステムを園の掲示板、園のHP、ブログで知らせ参加者の相談やアンケートを通してニーズの把握に努めています。
○園医、地域の医療機関のリストや関係機関のリストは職員が必要な時にいつでも閲覧が出来、事案によっては、利用した関連機関との記録をケース別にリスト化しています。
○にじいろ祭り、誕生会、敬老の日交流会、運動会、クリスマス会など園の行事に地域住民を招待し、園の理解を図る機会としています。事前に掲示板や他の媒体などで参加呼びかけを行っています。
○ボランティアや実習生の受入れのマニュアルが明文化されています。受入れと育成は主任が担当します。受入れ時にオリエンテーションを行い、園での配慮事項(守秘義務の遵守や注意事項など)、書式記載の指導や心得なども詳しく説明しています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ○見学者には、園のしおりを手渡し、施設運営法人の情報、サービス内容、職員体制なども詳しく説明しています。また、希望があれば園児と一緒に保育体験の出来ることも伝えています。
○「保育ガイド」に組織及び職員が守るべき法、規範、倫理が明文化され職員会議で確認しています。
○平成27年度の子ども子育て支援新制度の導入など重要な意思決定にあたり、園長は職員や保護者に理由や経緯を説明し同意を得ています。
○主任はフリーの立場でクラスに入り、職員の業務状況を把握し、必要な助言や指導を行っています。園長、主任は、職員の様子を見守り、必要に応じて声をかけ職員の悩みを聞いたり、相談にのったりしています。
○園長は、戸塚区合同園長会、私立園長会、運営法人園長会、幼保小の園長・校長会、地域商店会の会議などの各種会議に積極的に出席し、事業運営に影響のある情報を収集・分析しています。
6 職員の資質向上の促進 ○実習生受入れは、将来の保育士育成の学びの場を提供すると共に実習内容の振り返りや実習生の意見・要望など実習生受入れから得られる体験を元に園の保育活動に反映させています。
○保育所の理念・方針を踏まえた人材育成計画として、「職員育成年間研修計画」と「チャレンジ共有シート」を用いています。
○年1回の意向調査の際にアンケートを配布し職員の意見や要望を聞いています。また、年2回の園長面談で職員の満足度や要望を把握しています。職員からの発案でプールの監視役のシミュレーションを行い、全ての子どもが見渡せるよう脚立を用いて高い位置から監視することにした等の事例があります。

詳細評価(PDF1,829KB)へリンク