かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

横浜市中部地域療育センター(2回目受審)

対象事業所名 横浜市中部地域療育センター(2回目受審)
経営主体(法人等) 社会福祉法人青い鳥
対象サービス 障害分野 地域療育センター
事業所住所等 〒 232 - 0007
南区清水ヶ丘49
tel:045-253-0358
設立年月日 1996(平成8)年10月01日
公表年月 2017(平成29)年01月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 よこはま地域福祉研究センター
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】

地域療育センターは、心身に障害のある児童及びその疑いのある児童の地域における療育体制の充実及び福祉の向上を図るため、設置されています。センターでは、(1)児童に対する療育訓練 (2)児童に関する相談及び指導 (3)児童の医学的、心理的、教育的及び社会的な診断、治療、検査、判定及び評価 (4)地域への巡回相談及び指導 を行っています。 児童福祉法の児童発達支援センターと医療法の診療所とから成り立っています。(横浜市地域療育センター条例より抜粋)

 

横浜市中部地域療育センターは、京浜急行線南太田駅より徒歩約15分、横浜市営地下鉄吉野町駅より徒歩約18分の坂の上の住宅街の中にあります。立地の不便さから、南太田駅・吉野町駅からセンター行きのシャトルバス(無料)を運行しています。

平成810月に、社会福祉法人青い鳥により開設されました。同法人は、前身の『財団法人神奈川県児童医療福祉財団』が、全国初の通園施設「青い鳥愛児園」と、全国初の療育相談機関「小児療育相談センター」を開設しています。その後、『社会福祉法人青い鳥』を設立し、横浜市障害児地域総合通園施設構想の第1号施設「南部地域療育センター」、続いて「中部」と「東部」の地域療育センターを運営受託しています。さらに横須賀市と川崎市から療育センターの運営を受託しています。

施設の建物は、鉄骨鉄筋コンクリート造地下1階地上3階建てで、指導室、集団指導室、相談室、診察室、訓練室、水治療室、検査室、家族研修室となっています。1階は、当年4月から別法人の運営となった地域ケアプラザがあり、屋上には園庭があります。

その他に、児童発達支援事業所「フルール」が市営地下鉄ブルーライン伊勢佐木長者町駅から徒歩約2分、JR関内駅からは約10分の大通り公園に面した建物の2階にあります。対象は、知的な遅れがなく(少なく)園生活や家庭生活などに支援が必要な子ども(自閉性障害・広汎性発達障害・アスペルガー症候群・多動性障害やその疑い等)であり、当該年度に4歳児、5歳児が対象です。利用にあたっては、横浜市中部地域療育センターを受診する必要があります。

施設種別とそれぞれの定員は、通園部門では、児童発達支援センター(定員50人)、医療型児童発達支援センター(定員40人)、診療所(診療科目:児童精神科、小児科、リハビリテーション科、耳鼻咽喉科、摂食外来)、児童発達支援事業所「フルール」(定員12人、週48人)となっています。

運営方針は、「親子支援、家族支援、地域支援を療育の基本と考えます。そして、公正、公平、有用な地域療育を目指します。」となっています。

 

1.高く評価できる点

 

● 丁寧なアセスメントに基づく、親子支援を展開しています 

子どもや保護者、家庭の状況について、初診前に、ソーシャルワーカーが丁寧に聴き取りを行い、詳細な情報把握と整理を行なっています。その後、医師の診断に沿って臨床心理士言語聴覚士理学療法士作業療法士等がそれぞれの専門的視点に基づき、多面的に情報収集を行っています。

これらの子どものアセスメントは、運動機能や情緒面、理解力、コミュニケーション、食事、排泄などそれぞれの評価表による客観的評価に加え、様々な視点を盛り込み、多角的に評価を実施して詳細な状況把握を行っています。また3か月毎の診療結果に基づき、医師を中心に各専門職が参加してケース会議を開催し、子どもの総合的なアセスメントと支援内容の検討を行なっています。

関係する職員は、保護者が家庭での生活で困難に感じていることや希望等を聞き取り、子どもの状況を保護者がどのようにとらえているかを判断し、他部門と情報を共有し療育の方針に反映しています。保護者の気持ちにも配慮しながら、子どもの生活の中での課題に応じて、早期療育の実施や多様な通園形態など、長期的な展望を見据えた療育を行っています。また、必要に応じて、保護者に実施したプログラムの内容等について説明を行い、保護者の意見も求めながら、子どもの発達の状況や日々の変化に応じて柔軟な支援を行っています。

今回の保護者アンケートでも、「センター利用に関する説明や子ども・家庭の状況の聞き取り、質問対応等」、「心理療法や作業療法等の訓練指導」、「通園の利用時の個別支援計画の内容や説明に関する回答」のほか、「日々の通園プログラム」、「通園の子どもへの接し方」について、満足を示す回答が90%以上の高い評価となっており、サービス導入当初の積極的な傾聴と説明に始まり、子どもの支援内容や職員の対応等を通じて、保護者の負担感や不安の軽減に努めていることが伺われます。

 

● 巡回訪問等、地域の関係機関への支援に力を入れています

保育所、幼稚園、学校、地域活動ホームなどの連携をセンター運営方針にあげており、関係機関からの依頼に基づき、技術支援を目的として研修の実施や相談に対応しています。幼稚園・保育所向け、学校向けの研修やアドバイスは、子どもへの支援や子どもや保護者との関わり方などについて具体的でわかりやすく、職員が受け入れやすい内容になるように工夫しています。センターで実施している訪問時のアンケートや今回のアンケートからも好評を得ていることが伺われます。

特に、第三青い鳥(単独併行通園)と児童発達支援事業所フルール(児童デイサービス)では、センター利用児が通っている幼稚園・保育所との連携に力をいれており、巡回訪問療育を行い、集団での子どもの様子を確認し、子どもの状態や支援内容に関する情報を共有するとともに、幼稚園・保育所の職員へアドバイスを行っています。

地域の障害児療育の拠点施設としての機能を果たすため関係機関と良好な関係作りに努め、技術支援にも力を入れています。

アンケートでは、児童に関する情報の共有や、センターとの連携に対し満足を示す回答はいずれも、幼稚園・保育所では90%以上、小学校では、80%以上となっており、自由記載でも、研修の内容やコンサルテーション等を評価する意見が多数寄せられ、相互の連携体制の構築が図られていることが伺われます。

 

2.独自に取り組んでいる点

 

● 保護者のメンタルヘルスサポートを推進しています 

現在、センターでは自主事業として、法人モデル事業『エビデンスに基づく「発達障害のメンタルヘルスサポート事業」』に取り組んでいます。保護者にとって、療育センターで専門医を受診するということは大変な決断であることが多く、療育センターに継続的に通うようになっても、さまざまな悩みを抱えていると考えられます。この事業では、養育に困難を感じ、障害受容でストレスを抱えた保護者に対する支援の在り方を検討することを目的として、早期療育利用者を対象に、保護者の悩み、背景要因、家族関係等の調査・評価を行っています。子どもが初めて障害の専門家に関わる事への不安や、戸惑いのある保護者の気持ちに寄り添い、必要に応じて、メンタルヘルスサポート専任の心理職と連携して保護者の不安軽減や自己認識につなげるための心理療法などを実施しています。

保護者支援の視点はセンター職員に浸透しており、例えば連絡帳等から子どもや家庭の様子を把握し、子どもの状態が不安定な時など職員間で情報を共有し、家族の精神的、心理的な状況、健康状態等に配慮した対応を全職員が心掛けています。また、保護者からの相談は、必要に応じて、相談の内容と対応についてリーダー会議や職員会議で取り上げ、関係する全部門が共有し、主任や園長、各療法士などが適切に対応できる体制を整えています。

※法人モデル事業:職員の自発的提案を受け、先駆的な事業を法人予算で実施し、よりよい療育の実現の為にその実績に基づき横浜市への情報提供・意見提案につなげています。

 

3.今後の取り組みに期待する点 

 

● 苦情対応

日常場面で利用者から意見を聴取し、意向の把握と対応に努め、事案の報告は主任会議等で共有されていますが、組織全体での十分な共有化には至っていません。

センターとして把握している苦情・要望は直接支援に関する事案が多く、大半が部署毎に対処しています。しかし、今回の保護者アンケートにおいても、個別の事例ながら共通した苦情・要望意見があることから、今後は全体的な集計や分析を実施することが望まれます。

法人内部からも苦情解決のスキルを職員全体で向上させていく必要性を感じている意見があり、小さな要望でも、事例を集約して共通する課題を抽出し、組織的に検討し改善を図る仕組みづくりが期待されます。

また、苦情対応マニュアルや公開している「苦情受け付けから苦情解決までの流れ」では、苦情が解決に至らない場合に、第三者委員や横浜市福祉調整委員会などの公的機関に申し立てをする事が明示されていますが、利用者が直接苦情を申し立てることができることを利用者に周知されることが望まれます。

 

● 増加するニーズに応えるための包括支援システムの構築 

当センターは、療育の基本として、「親子支援」「家族支援」「地域支援」の3つを明示し、子どもと保護者・家族の支援と、施設機能を活用した地域貢献の実践に努めています。

アンケートの総合的な評価や満足度は高い結果となっており、自由記述では、子どもの支援内容や職員の対応等について高い評価と共に感謝を示す意見が多数寄せられています。

一方で、「診察時間が短い」「診察頻度や訓練指導の頻度が少ない」との回答があるほか、子どもの診断結果や今後の見通しに関する説明についても不満を示す回答が多く、いずれも30%を超える状況となっています。

また、地域の関係機関への巡回訪問についても、アンケートでは全体的な満足度は高い状態ですが、巡回訪問の実施時期や実施回数については「どちらかと言えば不満」との回答が、「満足」の回答を大きく上回っています。アンケートの自由記述では、コメントの大半が巡回訪問の増加を望む意見となっており、療育センターを受診した子どもに関して、積極的な情報提供を希望する意見が多数確認されています。

巡回訪問の増加に加え、療育センターの増設や人員の増加、指導内容の充実化を望む意見も多数寄せられ、就学前の子ども・保護者の支援と就学後の児童に対するアフターフォローを両者が相互に協力し対応する、といった新たな連携体制の構築を提案する意見や療育センターの増設や人員の増加、指導内容の充実化を望む意見も多数寄せられています。

利用児童数の増加、地域の障害児支援の中核機関としての役割の変化など、今後益々増加するニーズに応えるために、横浜市の打ち出している“横浜型の児童発達支援センター”として、包括支援システムを構築し、さらなる地域貢献の拡充に向けた取り組みが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

・法人理念「道なきところに道を」のもと、療育における自己決定の尊重と、関係機関連携に基づく地域生活の支援、職員の専門性の向上、健全な運営など6つの運営方針を掲げ、全職員で認識共有して子ども・家族及び地域の支援を行なっています。

・毎年子ども・保護者の権利に関する内部研修を開催するほか、多数の事例検討を通じて子どもや保護者の多様性を尊重し、個々の職員の権利擁護意識の醸成を図っています。

・センターに来所する保護者の戸惑いや不安を受け止め、共感と寄り添う姿勢を全職員の共通認識としています。保護者に対し適切な対応を心がけ、質問にも各専門職が連携して説明を行ない、専門用語を身近な言葉に置き換えたり図で示すなど、正しくわかりやすい情報提供に努めています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

・センターの利用開始時は、センターの運営方針や通園の利用、支援内容、利用に伴う費用等を、法人及びセンターのパンフレットを用いてソーシャルワーカーから詳しく説明しています。また、通園開始時に配布する重要事項説明書では、法人の理念やセンターの療育方針、サービス内容等が記載されています。また、センターの利用方法がわかりやすいように、入園のしおりに、ねらい、年間予定、プログラムなど、具体的な説明や注意事項を記載してあります。

・障害の理解や保護者、家族への支援を目的とし、早期療育から進路決定までに、各段階で、子どもとその家族が地域での生活の為に有益な内容を組み込んだ保護者プログラムを実施しています。勉強会等の内容は、それぞれの子どもの障害の状況や発達段階、保護者の理解の状況等に応じて、家族のための心理勉強会など、保護者のニーズを十分にふまえたテーマ設定となっています。

・法人モデル事業として、エビデンスに基づく「発達障害のメンタルヘルスサポート事業」を実施しており、家族のメンタルヘルスに対する心理的サポートに取り組んでいます。診療部門、通園を通して、職員は保護者支援の視点を意識し、保護者の気持ちを受け止めるように努め、家族の精神的、心理的な負担、健康状態等への配慮をしています。支援計画は、家庭訪問などでそれぞれの家族の事情を踏まえてアセスメントを行ない、親子の不安軽減に努めています。また、各々の家庭の状況に応じて、無理や負担のない生活環境づくりを提案しています。

・訓練指導等に関して、保護者が子どもの障害をどうとらえているか、生活の上でどこが困っているかを念頭に置き、各療法士が説明し、当日参加していない家族にも、わかりやすいメモを作成して渡すなどの工夫をしています。保護者からの質問には都度対応できるように、各療法士で日常的に情報を共有し、通園部門の職員とも意見交換をしています。

・個別支援計画は、全体の支援計画をもとに、一人ひとりの子どもとその家族の状況やニーズに応じて目標を決め、前後期で見直し、課題解決に努めています。個別支援計画の内容については、個別面談を行い、勉強会や療育プログラムが持つ意味を伝え、十分に話し合った上で了解を得て、押印をもらっています。

・日々の子どもの様子を見てアセスメントを行い、子どもの個性や障害特性、発達の状況等に応じて指示の仕方を変えるなど接し方を常に心がけ、子どもの気持ちの理解に努めています。一人ひとりの障害の状況や特性を十分理解し、特に子ども同士の関わりを通して、コミュニケーションの基礎を築き、自分から気持ちを発信できるように促すなど、コミュニケーションのとり方を工夫しています。

・保護者からの相談は、随時担当職員が受けています。質問があった場合には、家や幼稚園等での様子を良く聞き取り、保護者の支援に繋がるように、適切に対応するように努めています。保護者からの相談は、必要に応じて、相談の内容と対応について、リーダー会議や職員会議で取り上げ、主任や園長、各専門職が対応できる体制を整えています。

・通園施設の利用終了時には、継続性に配慮して幼稚園等への巡回訪問や診療のフォロー、就学説明会、特別支援学校見学などを実施し、子どもや保護者の不安を軽減しています。一年間の子どもの様子を個別報告書(申し送り書)に記載し、就園就学先に出向いて申し送りを実施しています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

・苦情対応規程・苦情対応マニュアルを整備し、苦情受付担当者に管理課長を、苦情解決責任者に所長を選任しています。フローチャート「苦情対応の流れ」をセンター内に掲示し、重要事項説明書等にも記載して保護者へ伝えています。

・センターの第三者委員として横浜市発達障害者支援センターの管理者を選任しています。第三者委員はセンター運営協議会の副会長を兼務し、年2回の協議会を通じて定期的な報告と意見交換を行なっています。なお、第三者委員へ直接苦情の申立が可能となっていますが、来訪予定を周知したり、直接利用者と接する機会の設定には至っていません。積極的な苦情・要望の聴取と把握の取り組みが期待されます。

・利用者に関する個人記録には、モニタリング報告や個別支援計画書、支援利用計画、診療録、通園児・健康調査票などがファイリングされており、関係する職員が必要に応じていつでも適切に活用できる状況にあります。資料は、施設卒園後も保管され、必要に応じて内容を確認できるようになっています。また、子どもや家族の状況に変化があった場合等は、診療録や心理評価結果報告書、各種記録等に記載し、ドクターミーティングや通園ケース会議等で検討し、関係する職員間で共有しています。

・事故防止マニュアルや安全点検のチェックリスト、バス添乗業務マニュアルを整備し、安全性の維持・確保に努めています。危険が想定される事例は「ケガ・ミス・ヒヤリハット」の3つに分類し、月ごとに統計と分析を実施しています。統計データは各部門で取りまとめて半期ごとに報告し、主任会議で対応策を協議し全体周知を図っています。事故防止マニュアルとチェックリストは、各部課で毎年見直しを行ない、主任会議で修正・改定を決定し周知しています。

・通園部門の食事提供や館内清掃は外部業者への委託で、衛生管理マニュアルに基づいて食品・設備の衛生管理を行なっています。清掃の状況はチェックリストを用いるほか、清掃チームの監督者が随時確認を行なっています。通園部門の各クラスの清掃は職員が毎日実施し、清潔さと安全性確保に努めています。

4 地域との交流・連携

・保育所、幼稚園、学校、地域活動ホームなどの連携をセンター運営方針にあげており、幼稚園・保育所からの依頼に基づき、技術支援を目的として、年間200件の巡回訪問を実施しています。助言等は実際の子どもたちの様子を観察し、関わり方について具体的でわかりやすく、保育所等の職員が受け入れやすい内容となるよう努めています。

・区福祉保健センターとの連携のもと、相談支援事業として、4ヶ月と16ヶ月の早期療育相談を実施しています。区の地域支援課が福祉保健センターとの連絡を担当し、区ごとに開催される「保健センター連絡会」等の会議への参加を通じて相互の交流を深めながら、日常的に連携を行なっています。

・利用に関する相談はソーシャルワーカーが担当し、相談内容を十分聴取出来るよう、事前予約制としています。施設見学は利用を希望する保護者をはじめ、地域の保育所・幼稚園や各区の子ども家庭支援課など、関係機関にも随時対応しています。センター利用の案内は施設パンフレットや案内資料を配布して、センターの概要や支援内容等を詳しく説明しています。また、案内資料は中国語や韓国語版も準備して、外国籍の利用希望者にも対応できるようにしています。

.紙教材作成・おもちゃ修理ボランティアが在籍し、センター開設当初から活動を継続しています。また、通園児のきょうだいの保育ボランティアを有償で導入しており、6名程が登録して活動を行なっています。子どもの障害特性に鑑み、現在は保育ボランティアのみを募集しています。「ボランティアのしおり」を通じて、個人情報保護や障害特性の理解、保護者への心理的配慮などについて説明しています。

・「横浜市中部地域療育センター運営協議会」を年2回定期開催し、地域の幼稚園・保育所の代表や横浜市、西・中・南各区のこども家庭支援課、教育委員会、自主訓練会の代表等を招いて事業報告と意見交換を実施しています。運営協議会で出された意見・要望は法人及びセンター内で検討し、適宜事業内容に反映しています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

・法人及びセンターのホームページを開設して、積極的な情報提供に努めています。外観やフロアの様子は写真を多数用いて紹介し、センター利用の流れをフローチャートにして掲載するなど、閲覧者が利用をイメージしやすくなるよう配慮しています。ホームページの内容は法人本部で一括管理し、随時更新して最新の情報提供に努めています。

・就業規則・服務規律に不正・不適切行為の禁止を明文化し、法人理念や就業規則、権利擁護等の全体研修を開催して全職員に周知と理解浸透を図っています。他施設で発生した不適切事例等は施設内メール等で迅速に全体周知を行ない、情報共有と発生防止に努めています。法人内共通の経理規程を策定し、総括会計責任者と会計責任者、出納職員を定めて業務分担するほか、各担当が相互に牽制して適正な業務遂行のチェックを実施しています。経理事務の状況は毎月法人へ月例報告を行ない、主任管理課長が確認しています。また、法人会計監査と外部監査を実施し適正な管理運営に努めています。

・「横浜市中部地域療育センター第三期中期事業計画」を策定し、診療待機の改善と相談支援事業の充実化、通園体制の見直し等の重点課題を掲げ、平成30年度までの3か年で各年度目標と具体的な対応を明示しています。中期事業計画の内容は、主任会議等を通じて全職員へ周知し、部課ごとの職員意見を集約してセンター全体の方向性を協議しています。また、横浜市の子育て支援担当課や他の療育センター代表と合同で「療育センター連絡会」を毎月開催し、横浜市全体の療育に関する課題や将来展望等について意見交換を行なっています。

・各部門の役割と責務、指揮系統を組織図に明示しているほか、人事考課の評価基準で職員階層別の業務期待水準を明確化し、現場職員への権限移譲を推進しています。一方で、診療部門や訓練科など専門性が高い少数精鋭の部課においては職員の階層設定が難しく、センター内共通の職務権限規定を策定するまでに至っていません。今後は専門性の高い職種においても、職務権限の明確化を図り、円滑な業務執行体制を構築する取り組みが期待されます。

6 職員の資質向上の促進

・障害児療育の普及啓発と社会貢献の一環として、保育士や養護教諭、行政や他療育センター等の関係機関から研修生を多数受け入れています。各課の主任が研修生を担当し、障害児支援の内容に加え、診療・通園・巡回訪問・相談支援など、療育センターの機能と目的について説明を行なっています。

・法人全体で人事考課制度を導入し、職員の経験年数や習熟度、職種別に育成計画を策定して計画的な人材育成を行なっています。職種や経験年数、所属する部課目標等に沿って、年度当初に全職員が個別に目標を設定し、年に数回目標管理面談を実施して達成状況を確認しています。

・人事考課制度の目標管理面談を通じて業務満足度や要望等を聴取し、職員の意向把握に努めています。また、職員からの改善提案を随時受け付けており、部課会議や主任会議等で取り上げ適宜実務に反映しています。具体例として、診療の待機期間改善のために予約手順の見直しを図った事例などが報告されています。

詳細評価(PDF1,405KB)へリンク