かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

あゆみ保育園

対象事業所名 あゆみ保育園
経営主体(法人等) 社会福祉法人恵泉会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 241 - 0022
旭区鶴ヶ峰2-5-23
tel:045-954-1122
設立年月日 2012(平成24)年06月01日
公表年月 2017(平成29)年02月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社 学研データサービス
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

《施設の概要》

 あゆみ保育園は、相鉄線鶴ヶ峰駅から徒歩約5分の位置にある、平成246月開所の私立保育園です。近くには自然豊かな公園が多く散歩コースに恵まれています。子どもの自主性と協調性を伸ばすことを大切にした保育を目ざし、保育方針は「思いやりの三原則(手伝う、励ます、感謝する)をモットーによりよい保育環境を目指します」としています。定員は96名(05歳児)、開園時間は、平日は700分から1900分、土曜日は700分から1700分です。全職員が全園児を把握し家庭的な保育を行っています。ヨコミネ式保育によるドリルやけん盤ハーモニカ、体操、ランニングを取り入れ、子どもたちは明るく元気に活動しています。

 

《特に優れている点・力を入れている点》

○全職員が全園児を見る体制ができています

 園では、子どもたちが人間形成の大切な時期に長時間過ごす、もう一つのおうちとして「一日が楽しいと思える保育園」との思いを掲げ、保育方針には「心身の調和的な発達のために子どもたちの生活や環境を踏まえて適切な養護と教育を行う」とあります。保育士は研修などで学んだことを、子どもが困っていないか、一日楽しかったと子どもが思えるには、どのようにすれば良いかを考慮して保育に組み込んでいます。職員間の仲が良く、連携を取って全職員が全園児を見る体制ができています。保護者アンケートの総合的な満足度の項目では85.7パーセントの方が満足している様子が読み取れます。

 

○ヨコミネ式保育を取り入れたことで子どもの自主性と思いやりの心が育てられています

 子どもたちが得意なものを会得して自信を持つことができるよう、平成27年度より、園ではヨコミネ式保育を取り入れています。35歳児クラスでは、ドリル、けん盤ハーモニカ、体操を行っています。ドリルではひらがなの練習を行い、けん盤ハーモニカではまず音階で歌ってからけん盤ハーモニカの練習をし、体操では跳び箱や逆立ちの練習をしています。12歳児も形に合わせて色を塗るなど、ヨコミネ式保育の準備をしています。これらの取り組みにより、子どもの自主性や他の子どもを意識した協調性や思いやりの心が育てられています。

 

○食に関心を持ち楽しく食事ができるよう工夫しています

 子どもが食に関心を持つ取り組みとして、園では行事食と食育に力を入れています。行事食の工夫として、ハロウィンにはご飯にのりをはって顔を作ったり、クリスマスには1クラス分のハンバーグをリース型に作り、みんなで取り分けて食べました。また、栄養士と保育士が合同でクラスごとの食育計画を作成し、とうもろこしの皮むきやそらまめのさやむきをはじめ、夏にはモロヘイヤをみんなでちぎり、モロヘイヤスープを作りました。みんなでちぎって作ったことでモロヘイヤのスープは人気メニューとなりました。これらの取り組みは、食を楽しむことにつながっています。

 

《事業者が課題としている点》

 園が課題としている点は「現場における慢性的な人手不足について」「組織における諸規程等の作成、及び、完成度について」「導入しているプログラムの完成度について」「地域との関わりについて」としています。例えば「地域との関わりについて」では、現在は近隣住民や公園愛護の高齢者団体、園の第3者委員、地域自治会の方々の園行事への招待や近隣教育機関からのボランティアや職業体験の受け入れ等を通して地域との関わりを深めているところです。さらなる開かれた運営を目ざすものとして、地域行事への参加(夏祭り等)や若い保護者向けの子育て相談等含めて積極的な地域への支援、コミュニケーションが必要であると考えています。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重

 園の保育理念は「子どもたちの人権を尊重しながら働く父母や地域の多様化する要望に応える」「子どもたちが人間形成の大切な時期に長時間過ごす」「もう一つのおうちとして、保護者と共に、子どもの最善の利益を守り、児童福祉の増進の為に、積極的に家庭援助を行う」、保育方針は「児童の福祉を守り、心身の調和的な発達のために、子どもたちの生活や環境をふまえて適切な養護と教育を行う」「児童の最善の幸福のために家庭と一丸となり、思いやりの三原則(手伝う、励ます、感謝する)をモットーに良い保育環境を目指します」となっています。保育目標は「一人ひとりの協調性を育む」「基本的な生活習慣を身につける」等があり、これらの文言は保育課程やパンフレットにも記載されています。

 業務マニュアルには「子どもの人権を守るために」「人権に配慮した保育」の項目があり、使って良い言葉、使ってはいけない言葉、子どもに対する接し方が記載されています。さらに、「人格尊重の問いかけ」が事務所の職員の目に届く場所に掲示されています。日常的にも子どもには穏やかな態度で、年齢に応じたわかりやすい言葉や話すスピードで話しかけることを心がけています。子どものイヤイヤ期にも、ただ注意するだけではなく、その子どもの声を認め安心させてから話をするようにしています。子どもどうしのトラブルについても、保育士は助言と見守りをしながら自分たちでも解決できるように援助しています。子どもに対して不適切な発言、声のトーンなどに気が付いた場合は職員どうしで注意をし合ったり、会議などで話をして注意を促しています。

 子どもが一人で落ち着きたいときには、パーテーションでしきって空間を作り、保育士の目を意識せずに過ごせるよう工夫をしています。子どもと11で話し合いが必要な場合には、事務所や職員室を使用するなどして子どものプライバシーを確保し、子どもが不安にならず自分の気持ちを伝えられるようにしています。子どもが一人で落ち着きたい場所を利用した際には、今後の参考にするために、時、場所、対応した保育士などを記録するようにしています。

2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

 保育課程は保育の全体像を表し、各年齢別に養護、教育、食育に関する課程が立てられています。保育課程を作成するにあたり、子どもたちにとって一番良い保育を提供していくことや保育の方針と内容などについて職員間で話し合いがもたれています。保育課程は各クラスに掲示し保護者にも理解をしてもらえるようにしています。

 保育課程を基にして各年齢の保育目標があり、年間を4期に分けた年齢ごとの年間指導計画と月間指導計画、週日案を作成しています。職員は、子どもにはタイムスケジュールなどを説明したり、すべての子どもが理解しやすいように視覚に訴える方法で説明しています。また、保育中の子どもの様子から子どもの気持ちを汲み取るように心がけています。指導計画は子どもたちの希望、自発性を大切にし柔軟に対応をしています。例えば、運動会の練習を子どもたちが希望した遊びに変更し、気分転換を図ることもあります。園は、ヨコミネ式保育を取り入れたことで、子どもたちが自主性と協調性、思いやりをはぐくみ、さらには自分に自信を持てるように支援をしていきたいと考えています。

 入園前に親子面接を行っています。面接には、園長、主任、栄養士、乳児担当が出席し、子どもの様子などを観察し、子どもの生育歴、家庭の状況、アレルギーの有無、園への希望などを聞き取り記録をして、入所面接記録としてファイルしています。面接の内容は職員会議でほかの職員にも周知し日々の保育に生かしています。入園式当日には、保護者には「入所までの生活状況」を提出してもらっています。入園式のときには園長が園の理念、方針などついて説明し、その後の懇談会ではクラスごとに担任が重要事項説明書に沿って詳しい説明をして、入園後に誤解が生じないようにしています。そのほか園で導入しているヨコミネ式保育などの説明をしています。

3 サービスマネジメントシステムの確立

 入園時の慣れ保育については、保護者には事前に資料を配付し、子どもが園に慣れるための配慮であることを説明しています。01歳児は担当者が決められていますが、担当する子どもだけでなく、01歳児の職員全体で子どもにかかわるようにしています。入園当初は心理的な拠り所になるようなぬいぐるみなどの愛着品の持ち込みを許可しています。子どもの園での様子は、保護者にはホワイトボードに掲示して知らせています。担任は保護者と連絡ノートや口頭で園の様子や家庭の様子について情報交換できるよう努めています。また、分園の2歳児は、本園の3歳児クラスに上がる約1か月前から、時々本園の3歳児クラスの保育室に出かけたりするなどして環境に慣れるように配慮をしています。

 年間指導計画、月間指導計画、週日案は、クラス担任が中心になり子どもの発達状況に応じて作成しています。その後、園長、主任が確認し、気がついた点を指導してこまかく計画が作られていきます。指導計画には自己評価の欄があり、反省、評価の振り返りをしています。ミーティングや会議で、日常の保育内容や計画について話し合い、次年度の保育につなげています。保護者から子どもに関する要望があった場合には、職員間で周知し検討したうえで保育に取り入れています。

 保育所児童保育要録を小学校に送付しています。それぞれの子どもの記録は、家庭台帳、育成記録(児童票)、重要事項説明書の同意書などに記録されています。記録の方法などには統一性があり、子どもの心身の成長の記録について、だれが見てもわかりやすく記載されています。これらの記録を参考に、職員会議では担任が子どもの様子を説明するなどして、職員全体が理解できるようにしています。進級時には育成記録や子どもの重要事項などが記載されている引き継ぎ書を使い、新しい担任に引き継いでいます。

4 地域との交流・連携

 園は在園児のみでなく、地域の子育て家庭への支援も園の重要な使命ととらえ、子育て支援活動に取り組んでいます。園庭開放やプール、運動会などの園行事に参加した地域の方々と話をしたり、アンケートをとるなどして園の子育て支援事業に何を望んでいるか意見を聞いています。また、散歩先の公園で出会った地域の子育て家庭の保護者や施設見学に訪れた保護者などから育児相談を受けた際にも園への要望や意見を聞いています。園長は町内会や旭区の園長会などから地域の動向や子育て支援ニーズについて情報を収集しています。

 横浜市こども青少年局や旭区こども家庭支援課などに入園案内などの情報を提供し、横浜市こども青少年局のホームページ「ヨコハマはぴねすぽっと」では園の概要を見ることができます。園で実施している育児相談には随時対応し、見学者からの育児相談をはじめ電話やメールでの相談にも応じています。育児相談などのお知らせを自治会の回覧板で配布し、園からほど近い自治会の地域住民向けの大きな看板にも園行事や育児相談の案内を掲示しています。また、園の門扉には園行事や育児相談、園庭開放などの案内を掲示し、地域に情報を提供しています。

 利用希望者からの問い合わせには、園のしおりや関係資料を事務室に置き、これに基づいて保育理念や保育方針、施設の概要と利用条件、保育の内容などを説明しています。問い合わせには、さまざまな質問に備えて園長、事務長が対応し、二人が不在のときには主任または保育士が対応しています。見学の問い合わせには、見学できることを案内し、業務に支障がない限り、見学希望者の都合に応じています。見学者にはパンフレット(見学者用園のしおり)を渡して園長や主任から保育理念や方針、目標、昨年から導入したヨコミネ式保育の内容などを説明した後、園内を案内しています。見学終了後には質疑応答の時間を設け、見学者のニーズの把握にも努めています。

5 運営上の透明性の確保と継続性

 旭区や横浜市の園長会、旭区こども家庭支援課、横浜市こども青少年局、地域の10保育園の交流組織「つるがみネット」などから環境の変化に対応した法律や制度の改正、待機児童や地域の少子化の動向など園の事業運営に影響ある情報を収集し、分析しています。園の理念や方針を実現するためにヨコミネ式保育を導入した際には、幹部職員で入念に会議を持ち、その後職員会議で説明しました。また地域に保育園増設など重要な情報も幹部で話し合った後、職員会議などで全職員に伝えました。調理担当者の休みから発生した給食の問題は園の幹部間や職員会議の討議を経て外部委託に決定しました。このように園運営に関する重要な課題は職員に周知し、園全体で取り組んでいます。

 利用希望者からの問い合わせには、園のしおりや関係資料を事務室に置き、これに基づいて保育理念や保育方針、施設の概要と利用条件、保育の内容などを説明しています。問い合わせには、さまざまな質問に備えて園長、事務長が対応し、二人が不在のときには主任または保育士が対応しています。見学の問い合わせには、見学できることを案内し、業務に支障がない限り、見学希望者の都合に応じています。見学者にはパンフレット(見学者用園のしおり)を渡して園長や主任から保育理念や方針、目標、昨年から導入したヨコミネ式保育の内容などを説明した後、園内を案内しています。見学終了後には質疑応答の時間を設け、見学者のニーズの把握にも努めています。

 保育理念、保育方針、保育目標を玄関と事務室に掲示して職員や利用者が常に確認できるようにしています。また、これを記載した入園案内を毎年、全職員に配付しています。園のホームページにも保育方針、保育目標を記載しています。職員は入職時の研修で保育の理念、方針、目標を学んでいます。年度の初めには、職員会議で園長が職員に説明し、周知しています。また、保育課程にも記載しています。指導計画実施後の自己評価を話し合うクラス会議などでも保育の内容が保育理念や方針に合致しているか確認しています。11月の園長と全職員との個別面談で、園長は年度初めからの職員の勤務姿勢が保育理念や方針、目標に沿って行われてきたか確認しています。

6 職員の資質向上の促進

 園長は園の運営に必要な人材が確保されているか常に把握して、不足が予想される場合には必要な人材の補充を早めに行っています。職員の育成については「あゆみ保育園キャリアパスイメージ」を基にしています。これには職歴と役職、それに伴う役割と求められる能力・資質などが書かれています。園の保育理念や保育方針、保育目標をふまえて逐次階層別の能力・資質が身に付くように、人材育成のための年間研修計画を主任が作成しています。園長と、時には主任もいっしょに11月に非常勤職員を含めた全職員との個人面談を行っています。その際に職員の勤務継続や次年度のクラス希望について確認するとともに年間目標の振り返りと達成度の評価、次年度の目標の確認を行っています。

 「保育の心得」をはじめ非常勤職員にも業務マニュアルを配付しています。業務にあたっては職員と非常勤職員を組み合わせてクラスを受け持つようにして、毎日の勤務シフトに配慮しています。研修には内部、外部を問わず非常勤職員も参加でき、必要があれば園長が指名して研修に行ってもらうこともあります。非常勤職員からも研修報告書の提出を受けています。職員会議や乳児会議、幼児会議に参加できなかった職員や非常勤職員には議事録を配付しています。非常勤職員の指導担当者の主任は、職員や非常勤職員に声かけや話などをして良好なコミュニケーションを保つようにしています。

 保育の自己評価は年間指導計画、月間指導計画、週案・日誌それぞれにクラス単位で行っています。0歳児は個人別の月間指導計画に自己評価をしています。例えば5歳児の計画で「異年齢の友達にやさしく接して手本となるように行動する」というねらいには「年下の友達に対してやさしく接することを意識しているようだった」と、計画で意図したねらいと関連付けて自己評価を行っています。保育の自己評価は、例えば「個々の持てる力を発揮できるよう認めていく」として、子どもの活動や結果だけでなく、取り組む意欲や努力の過程を重視して行っています。職員は自己評価を通して、自己の実践の改善や次の計画作成につなげています。

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