かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

小倉にこにこ保育園

対象事業所名 小倉にこにこ保育園
経営主体(法人等) 社会福祉法人 幸友会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 212 - 0054
幸区小倉4-15-8
tel:044-580-1001
設立年月日 2014(平成26)年04月01日
公表年月 2017(平成29)年02月 〜
使用評価項目 川崎市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

<施設の概要・特徴>
 小倉にこにこ保育園は平成26年4月に開所した民間保育園です。受け入れ年齢範囲は生後6ヶ月から就学前の5歳児までの定員60名ですが、現在65名が在籍しています。
 最寄駅のJR南武線矢向駅から徒歩15分、またはJR川崎駅からバスで10分程の所にあります。徒歩3〜5分以内のところにある小倉下町公園、東小倉公園が散歩コースや遊び場になっています。近隣は戸建て住宅が多く住宅地の一角にあります。園近くにある同一法人の保育園とは市町村は違いますが、いつでも連携が取れています。
 園舎は木造2階建てです。建物は木質にこだわり木材の温かみを至るところで感じます。切り妻屋根、廊下及び床は木目のある床材、1階の塀、2階のテラスの塀は木目模様になっています。園庭の一角にプランターを設置し菜園を行いオクラ、ミニトマト、へちまなどを栽培しています。
  園の保育理念「家庭・地域・保育園の絆を大切にする」、保育方針「心・技・体を育み、子どもの個性と可能性を拡げる」を掲げ、園では理念、方針に沿った保育を職員が一丸となって行っています。


<特によいと思う点>

1.食育に力を入れて、豊かな人間性を育むことにつなげています
 子どもの意欲を大切にし、3歳児クラスの1月から食事当番制を取り入れています。当番になると、配膳を手伝い、食前食後の挨拶やメニューの読み上げを担当します。
 5歳児の当番はこれに加え、厨房前の食育コーナーに、当日の食材の絵を貼る作業を栄養士とともに行います。
 「クッキング」の活動は2歳から隔月行い、そら豆の皮むきや、おにぎり作りなどに挑戦しています。また園庭で野菜の栽培も行っています。
 食育コーナーには、保護者も参考になるような季節に合わせたテーマの記事を掲示しています。栄養士が担当し、子どもも読めるようふりがな付きで毎月貼り出しています。


2.専門講師による体操・リトミック・絵画を行い心身の発達につながっています
 子どもたちの持つ様々な可能性を広げるとともに情緒の広がりを育むための保育を行っています。専門講師による週1回の体操教室・月2回のリトミック・絵画造形教室を取り入れて、年齢に応じて取り組んでいます。
 リトミックや体操教室を行うことで心と身体のバランスが整い、基本的な運動能力が養われています。絵画造形教室では感受性が育ち、楽しみながら想像力が身についています。これらの取り組みを行うことで、自然とコミュニケーション能力や集中力も身に付き、就学後にも役立っています。


3.温かみある空間の中、異年齢交流でのふれあいが生まれています
 園内は木の温もりが感じられ、温かみがある雰囲気となっています。木製の可愛らしい装飾が施された図書コーナーは、本を読むことはもちろん、少人数や一人で落ち着いて過ごすことができる空間になっています。
 異年齢との関わりは日常的にあり、年長児は年齢の低い子どもの午睡明けのふとんたたみや着替えを手伝ったり、手をつないで一緒に散歩に行ったりと関係性を築いています。
 日頃から保育士が子どもの主張を聞いていることを真似て、年齢の高い子どもが小さい子どもの主張を聞いてあげるなど自然に思いやりの心が育まれています。


<さらなる改善が望まれる点>
1.地域に根差した園のための地域との交流・連携の強化
 開設から2年目ということもあり、地域社会との連携はまだ十分に取れてはいません。毎月1回園庭開放を行い園庭解放時に育児相談日を設定していますが、相談はほとんどない状況です。
 園の敬老会、移動動物園などの行事に地域の方を招待し、参加してもらっています。しかしまだ参加者は少ないのが現状です。
 公民園長会や幸区の幼・保・小との連絡会議への参加など地域のニーズの把握に努めていますので、継続した情報収集と、今後は地域イベントなどへの積極的な参加を行い関係を深め地域との交流・連携につなげることが望まれます。


2.2〜3年先を見据えた中・長期計画の作成
 単年度ごとの事業計画は作成されていますが、中・長期的な計画の策定までには至っていない状況です。
中・長期計画を作成し、計画を示すことで園の目指している理念や基本方針をより明確にし、共有することができます。また、園の2〜3年後にあるべき特別保育事業の姿やニーズを踏まえた地域支援への取り組みなどを織り込み、中・長期計画を作成することによって園の特性を明確にすることが期待されます。


3.保護者が意見を述べやすい新たな仕組みづくり
 保護者に関しては、園に対する意見の受付窓口を主任保育士とするとともに、意見箱を設けて無記名でも対応できるよう配慮しています。出された意見に対しては適切に対応し、保護者からの意見については、一人の意見であっても会議で話し合い検討しています。全体に関係する意見については、毎月の「園だより」で全保護者に周知し、園側の回答も載せています。
 ただし、意見自体は多くありません。保護者の建設的な意見を引き出すために、意見を述べやすい雰囲気づくりや保護者会設置など新たな意見収集の仕組み作りの検討が期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 子どもの気持ちを尊重した保育を目指し、研修や振り返りを通して職員全体で保育内容を確認し、各自の主観に偏った保育を行わないようにしています。さらに各フロアに指導的な役割を担う保育士を配置し、どのクラスも理念に沿った保育が実施できるよう配慮しています。子どもに対しては、翌日行う保育内容を事前に伝えるなど、人として尊重することを意識しています。また、個性を尊重し、気持ちが向かない時には待つことも大切と考えています。子どもが他の子どもの意思を認めることも大切にし、保育士は他者の気持ちが理解できるような支援を行うようにしています。
入園説明会時に「個人情報の取扱いについて」を配付し、口頭で説明しています。そして、「個人情報使用同意書」「個人情報保護に関する誓約書」の提出を保護者に求めています。プライバシーに関する事務は事務職員が担当し、ホームページなどの広報媒体への画像の公開は、保護者一人ひとりに確認を取ってから行っています。行事などの写真については、撮影していい場所を周知してその場所でのみ撮影してもらうか、専門の業者が撮影したものを申し込んでもらうようにしています。
虐待防止対策としては、身体の視診・触診を行い、複数の職員の目で異常がないか確認しています。特に午睡時の着替えで全身をチェックします。異常があれば申し送りなどで引き継ぎ、さらに職員会議でも報告し、職員間で連携を取っています。 プライバシー保護については、子どもが周囲に見られたくないと思うような状況が生じたときには、クラスを担当していない主任保育士が別の場所で対応するようにしています。また、トイレには低めのドアが設置され、子どもの羞恥心への配慮がされています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 「子どもたちが健全に育つためには、保護者との連携が不可欠である」と考え、園児や園の保育にかかる情報交換・情報提供に積極的に取り組んでいます。保護者の意見を募るため、行事などが終わったあとのアンケートに答えてもらうだけでなく、何か新しいことを始めるときにも、保護者の意向を確認するようにしています。   専門職である保育士、栄養士、看護師だけでなく、事務職員も職員会議に出席することにより、あらゆる角度からの情報を共有して利用者の意向把握に努めています。
手作りの玩具や手先を使った遊びの玩具を多く提供し、自由に選択させています。園庭も広く、何種類もの遊びの中から選択できるようになっています。また、創造力や表現力を高めるために、専門の講師によるリトミックや絵画造形教室を保育の中で行っています。
特別に配慮が必要な子どもについては、最善の対応が取れるように努めています。職員は個々のケースに応じ、関連する専門施設の見学や情報伝達方法の指導を受けるなどして対応方法を学んでいます。可能な限り他の子どもと同じ活動ができるような支援を行っています。
年齢に応じた生活習慣の習得や身体的な活動ができるよう環境整備に努めています。整理整頓については、トイレの床にスリッパの形を描き、視覚的に確認することでスリッパをそろえることができるよう工夫をしています。
週1回の体操教室、月2回のリトミック教室で、ふだんの遊びとは違った体の動かし方をさせています。積極的に公園へも出かけています。午前中十分に体を動かすため、1月以降の5歳児クラスを除き、必ず午睡をするようにし、低年齢のクラスでは午前寝・夕方寝も行います。午睡状況は全園児チェック表に記しています。
園内は木の温もりが感じられ、温かみがある雰囲気となっています。木製の可愛らしい装飾が施された図書コーナーは、本を読むことはもちろん、少人数や一人で落ち着いて過ごすことができる空間になっています。
異年齢との関わりは日常的にあり、年長児は年齢の低い子どもの午睡明けのふとんたたみや着替えを手伝ったり、手をつないで一緒に散歩に行ったりと関係性を築いています。日頃から保育士が子どもの主張を聞いていることを真似て、年齢の高い子どもが小さい子どもの主張を聞いてあげるなど自然に思いやりの心が育まれています。
子どもの意欲を大切にし、3歳児クラスの1月から食事当番制を取り入れています。当番になると、配膳を手伝い、食前食後の挨拶やメニューの読み上げを担当します。5歳児の当番はこれに加え、厨房前の食育コーナーに、当日の食材の絵を貼る作業を栄養士とともに行います。「クッキング」の活動は2歳から隔月行い、そら豆の皮むきや、おにぎり作りなどに挑戦しています。
また園庭で野菜の栽培も行っています。食育コーナーには、保護者も参考になるような季節に合わせたテーマの記事を掲示しています。栄養士が担当し、子どもも読めるようふりがな付きで毎月貼り出しています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 保育園入園後3日間は11時までのならし保育を基準として行っています。その後は徐々に保育時間を延ばし園に慣れるまで子どもの状況に合わせて対応しています。個人面談の内容や児童票の記載事項を保育士が共有して、それぞれの子どもが園での生活にスムーズに移行できるよう努めています。就学に向けては、小学校での生活を考慮し、5歳児の午睡を1月以降なくしたり、座って行う活動の時間を長くしたりしています。同じ学校に通う可能性のある近隣の保育園の年長児とも交流しています。近隣の小学校教員との実務者担当会議は年に2回行っています。
保育の各記録については、書き方に差異が生じないように、年度初めの職員会議で確認し、共通理解を持つようにしています。特に用語の統一に注意を払っています。 記録内の個人情報については、「個人情報管理マニュアル」を作成し、適正な取り扱いを行っています。個人情報管理者を園長と定め、業務に必要な個人情報は、事務室の鍵のかかった保管庫に保管して、情報の漏えいを防いでいます。個人情報を含む不要になった書類はシュレッダーで裁断し、裏紙としての使用はしないよう指導しています。
緊急時に備え、園独自の「事故対策マニュアル」「事故防止対策マニュアル」を策定しています。心肺蘇生法などの研修を積極的に行っています。毎月行う避難訓練は、水害・火災・地震を想定し、それぞれに合わせて避難場所を「二階」「外」「小学校」と変えて実施しています。また、警備については、民間警備会社と提携し、駐車場・園庭・園庭裏側に防犯カメラを設置しています。不審者に対する訓練は毎年全園児に対して実施しています。不審者対策には今後さらに力を入れていく予定です。
意見箱を設置し、無記名で対応できるよう配慮しています。しかし意見自体は多くはありません。比較的意見が出やすい場である保護者会もまだ設置はありません。 しかし出された意見に対しては、一人の意見であっても会議で話し合い検討しています。全体に関係する意見については、毎月の「園だより」で全保護者に周知し、園側の回答も載せています。苦情解決については、重要事項説明書に相談窓口について記載し、苦情受付担当者・苦情解決担当者の氏名、第三者委員の氏名及び連絡先を記載しています。
4 地域との交流・連携 法人のホームページで園の情報提供を行っています。年間約60名の園の見学者にはパンフレットを配付して園の紹介をしています。玄関前の掲示板の行事案内のポスターを掲示しています。また、幸区のガイドブックやおこさままっぷなどで園の情報を提供し、地域の人々に情報提供を行っています。園では毎月1回園庭開放を行い地域の人々に接する機会を設けたり、園の行事に地域の人が参加し子どもたちと楽しい時間を過ごしています。
年2回開催される幸区の幼・保・小の連絡会議に出席し会議で課題や改善点を話合っています。年6回前後開催の幸区の40前後の公民園長会、年長者や実務者の担当会議などにも参加し情報交換を行っています。そこで得た情報は必要に応じ職員会議で職員も共有しています。幸区の地域支援担当者、区の園長会、幼・保・小連絡会議、町内会の人々や民生委員や見学者との話合いなどを通じて地域のニーズの把握に努めています。
毎月1回園庭開放を行い地域の人々に接する機会を設けています。園庭解放時に育児相談日を設定する用意はできていますがほとんど相談はありません。園の敬老会などの行事に地域の人々が参加し交流が行われています。また、幸区の幼・保・小との連絡会議、公民園長会などに参加し地域のニーズの把握に努めています。地域に根差した園にするために今まで以上の地域との交流・連携が望まれます。
5 運営上の透明性の確保と継続性

法人全体の保育方針が園の保育理念のベースになっています。年度ごとに事業計画書が作成され、誰でも閲覧可能になっています。園では保育理念「家庭・地域・保育園の絆を大切にする」を掲げ、保育理念に基づき保育方針、保育目標を作成しています。保育理念はインターネットでも見ることができます。見学者に配付するパンフレットや保護者に配付する入園のしおり、重要事項説明書にも明記しています。保護者には年度初めに行っている入園説明会でそれらを用いて説明を行っています。
園長は4月の職員会議で年度の運営方針を明確にし、リーダーとしての役割と責任を伝えています。役割分担は管理規定の業務分担表に明記されています。園長を含め職員で子どもの最善の利益を踏まえ年間指導計画・月間指導計画の評価・見直しを行い、質の現状について分析を行っています。職員会議や個人面談などで職員の意見を聞き取り入れています。また、園長は職員の質の向上にも積極的に取り組み、職員研修にも適切なアドバイスを行い、園長を含む全職員で保育の質の向上に取り組んでいます。
定期的な会議(全体・保育・カリキュラム・給食)を実施することにより園全体の保育の質の向上を目指しています。保護者参加の行事の後にはアンケートを行い、次回の行事に反映させるようにしてます。職員による振り返り、クラス担当者による自己評価、保育所全体の年1回の自己評価も行っています。職員会議などで話合った結果や自己評価の結果などで問題点を抽出し、職員間で問題点の共有化を図り今後の対応について検討し確認しています。

6 職員の資質向上の促進 園長は子どもの発達に応じた人員の配置を考え人材構成についてチェックを行い法人に報告しています。法人では人材や人員体制に関する基本的な考えを確立しています。人材の確保は、園の利用者数、利用実態などを考慮し法人が行っています。園には栄養士、看護師が配置されています。職員との個人面談などを行い職員の希望を確認し、毎年10月を目安に次年度の勤務体制を含め人材の確保に努めています。
事業計画の運営方針で職員の資質向上及び人材育成に努めることを明記しています。園内研修は園の栄養士、発達支援コーディネーター、看護師が講師を務め内容は講師の専門に関わるものとしています。園外研修は職員の個々のスキルや経験年数などを考慮し、同時に職員の希望を踏まえて、主任が3月末までに、園外研修計画を作成しています。職員は研修受講後、研修レポートを提出し、職員会議を通して研修報告を行っています。これらを通じ職員の質の向上に努めています。
園長は有給休暇の消化や時間外労働のデータを定期的にチェックしています。職員の意向は、園長との定期的な個人面談などで把握しています。職員は、困ったことがあれば直接法人の担当部署などに相談できるようになっています。また、園では積極的に福利厚生に取り組んでいます。福利厚生センターソウェルに加入しています。健康面ではインフルエンザの予防接種や健康診断を定期的に行い健康に関して看護師職員に相談できるようになっています。

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