かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

パレット保育園 牛久保西

対象事業所名 パレット保育園 牛久保西
経営主体(法人等) 株式会社 理究
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 224 - 0015
都筑区牛久保西3-12-22
tel:045-910-0149
設立年月日 2015(平成27)年04月01日
公表年月 2016(平成28)年12月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 よこはま地域福祉研究センター
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
パレット保育園牛久保西は、横浜市営地下鉄線「センター北駅」から14分ほど歩いたところにあります。 平成27年(2015年)4月に株式会社理究によって開設されました。周囲は静かな住宅街で多くの公園があり自然環境に恵まれた立地となっています。園は、1階に0、1、2歳児の保育室、調乳室、沐浴室、乳児用トイレ、事務室があり、2階に3、4、5歳児の保育室、給食室、幼児用トイレ、多機能トイレがあります。幼児の各保育室はスライドドアで仕切られていて、誕生日会や行事等のときは、ホールとして使っています。広い芝生の園庭があり、子どもたちは転ぶことを恐れず走り廻ることができます。朝夕の送迎に使用する玄関前の駐車場は車を10台停めることができ、保護者がゆっくり登降園の準備をすることができます。定員は60名(生後6ヶ月過ぎから就学前まで)です。延長保育を実施していて、開園時間は7時00分〜20時00分、土曜日は8時00分〜16時00分です。保育理念は、『“ひとりひとりに生きる力を!”1.ひとりひとりを「大きな家族」の一員として認め、役割を認識させ、愛情を持って育てます。2.ひとりひとりの子どもを見極め、発達段階に応じ、「感性・知性・体力を培う」三位一体のバランス保育・教育を信条として育てます。3.ひとりひとりが意欲的な生命力を発揮できるよう「自立と自尊と自律」の精神を大切に育てます。』と定め、保育の方針は、『「保育所保育指針」に準じ、保育・養護の視点と発達・教育の視点で、「健康」・「人間関係」・「環境」・「言葉」・「表現」の五領域を縦断的にとらえ、子どもの成長に合わせ、子どもの力を最大限に引き出すよう努めます。』としています。


1.高く評価できる点  
●子どもたちは保育士に見守られ、元気にのびのびと園生活を送っています
園の周囲には大小多くの公園があり、四季の変化を楽しみ、時には遠くの公園にも子どもたちは散歩に出かけています。公園では5歳児の縄跳びしているのを見て、保育士に教えてもらい挑戦する4歳児や、氷鬼のルールがわからない3歳児に4、5歳児がやって見せ3歳児が楽しそうに参加するなど、元気に遊んでいる姿が見られます。保育室からすぐ出られる園庭では時間があるときに短時間でも外で体を動かすことができます。乳児はボールを転がし、追いかけたり、よーいドンで向こう側まで走ったりしています。幼児はボールを蹴ったり、ダイナミックに走ったり追いかけたりしている姿が見られます。園では発達に応じて運動能力を高められるよう運動プログラムを作成して実施するなど子どもたちが活発に、元気に遊ぶ環境が整えられています。乳児クラスでは発達に応じて少しずつ自分のことが自主的にできるよう保育士は働きかけています。幼児クラスでは保育士との関わりの中で生活の流れをつかみ、自分でできることを増やしていきます。子どもたちは年齢に応じて生活習慣を身につけ、保育士は見守って子どもができないところを手助けしています。また、子どもの表情やしぐさを見て子どもの気持ちを代弁したり、言葉でうまく自分の思いを表現できない子どもに対しては、励まして言葉を足したりして子どもの気持ちを引き出すよう配慮しています。このように子どもたちは、「大きな家族」の一員として保育士に見守られ、のびのびと園生活を送っています。


●施設長を中心に職員が連携して、より良い保育を行うよう取り組んでいます
日々の保育や、毎月の全体会議などで、施設長の助言をもとに理念に立ち返り、職員同士が振り返りを行う仕組みができています。子どもやクラスの状況について振り返り、次月の計画につなげています。
職員は毎年、年度初めに「スタッフできたかな表」(自己評価表)に個人目標と研修計画を記入し、年2回、達成度の評価を行っています。研修を受けて向上した点を記載し、施設長のコメントをもらうなど自己研鑽に努め、モチベーションを高めています。また、研修も盛んで、園外研修や全園研修にも積極的に参加し、それを基に園内研修も実施され、研修の成果が保育に活かされています。園では、正職員と非常勤職員の区別なく、会議や研修に出席し、昼礼ミーティングや引継ぎノートなどで連携を密にしてどの保育士でも同じような対応ができるように努めています。保育士は全体会議や週ミーティングなどで子どもの情報を共有することで、担当クラス以外の子どもの様子を知り、異年齢でいるときも声を掛けあい、見守る姿勢ができています。利用者家族アンケートでも、クラスに関係なく名前で声を掛けてくれる、多くの職員に見守られ子どもが保育園を楽しんでいると支持する声があります。


●各種の書類が整備され、保育の記録を有効的に活用しています
園は各種マニュアルや記録などの書類が整備されています。乳児の「生活チェック表」は、毎日の食事の摂取量、睡眠時間、排便の時間・状態などをチェックし、その日の様子が一人一人具体的に記載され、子どもたちの毎日の様子を丁寧に記録しています。「離乳食面談シート」では、保護者と面談しながら必要なことを漏らさず記入し、「成長発達記録『こんなに大きくなりました』」は、1年を4期に分けて健康(健康生活、運動)、人間関係(情緒、社会)、言葉(話す、聞く、理解する)、表現(感性、意欲、創造性)などの細かな項目について記録され、次年度への課題などと併せて記載し、子どもたちの成長が一目で解るようになっています。また、これらの記録とともに「保育者引継ぎ連絡表」は園児の日常の様子、食事、排泄、など保育の参考になる注意点を記載し、次年度の担任に申し送りされる際に活かされています。職員は「人権感覚チェックリスト」の虐待や差別、性差、言葉使いなどの項目をチェックすることで日々の保育の振り返りをすることができます。より良い保育を行うためのマニュアルや書類が整備されています。


2.独自に取り組んでいる点 
●「パレット学習タイム」を実施しています
専門講師と保育士が連携して、毎週1回「パレット学習タイム」の時間を設けています。0歳児から5歳児まで年齢に応じて20分間から40分間集中して取り組んでいます。元気な挨拶で始まります。プロジェクターを使った壁面に広がる大きな画面の絵本を子どもたちは見ています。その後、0歳児は指先を使ってシールをはがしたり、乳児はクレヨンの筆圧や描き方、紙の押さえ方、数の数え方などを教えてもらっています。子どもたちは絵本の中の月の味を空想して色を塗ったり、長い・短いを手を広げて気付いたり、同じ形を探したりています。5歳児は絵本を通して教えてもらったことを講師にたずねられ、考えたことを言葉にして答えるなど発達に応じて経験しています。この取組を通して、子どもたちの「言葉」や「表現」を引き出すよう努めています。


3.工夫・改善が望まれる点 
●さらなる地域子育て支援への取組が期待されます
町内会に加入し、職員が地域の盆踊りや行事に参加する等、地域住民との交流を通して保育園に対する要望などを把握するよう努めています。育児相談日は週1回設けており、相談日以外でも見学時等、随時受け付けるよう配慮しています。このように、園は地域に根ざした保育園を目指して取り組んでいますが、今後は、さらに、園が培った育児に関する知識、職員の豊富な経験と技能を活かして、離乳食の進め方、読み聞かせの方法、幼児体操などをテーマに講習・研修会を開催したり、育児相談の案内について周知方法を工夫するなどの取組が期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・保育理念は、『“ひとりひとりに生きる力を!”1.ひとりひとりを「大きな家族」の一員として認め、役割を認識させ、愛情を持って育てます。2.ひとりひとりの子どもを見極め、発達段階に応じ、「感性・知性・体力を培う」三位一体のバランス保育・教育を信条として育てます。3.ひとりひとりが意欲的な生命力を発揮できるよう「自立と自尊と自律」の精神を大切に育てます』と定め、理念を基に保育の方針を『「保育所保育指針」に準じ、保育・養護の視点と発達・教育の視点で、「健康」・「人間関係」・「環境」・「言葉」・「表現」の五領域を縦断的にとらえ、子どもの成長に合わせ、子どもの力を最大限に引き出すよう努めます。』としており、子ども本人を尊重したものとなっています。
・保育士は子どもの気持ちや発言を受け入れられるように配慮し、言葉がうまく伝えられない子どもには態度や表情から気持ちを汲み取っています。また、「人権感覚チェックリスト」を用いて常に気をつけ、職員間でも相互に配慮しています。
・遊びや行事の役割、持ち物、衣装や制作物等で性差による区別はしていません。子どもたちがやりたいことや好きな物を選べるよう配慮しています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

保育課程は子どもの発達過程に沿って、養護、教育、食育などの項目ごとに作成されていて、子どもの最善の利益を第一義にし、家庭の状況や地域の実態、周囲の自然環境等を考慮して作成しています。月間指導計画や個別指導計画などは、子どもの発達や状況に応じて作成し、評価や見直しをして、次の計画を作成しています。また、評価・改訂にあたっては、面談などで保育に対する保護者の意見を聞き、意向を反映するよう心がけています。0、1、2歳児については、子どもの生育歴や心身の発達を考慮して、個別指導計画を作成しています。
・園内・外の清掃は、マニュアルに沿って行われ、清掃チェック表で確認し、常に清潔に保たれています。施設内の温・湿度は各保育室に温・湿度計を置き、定時に確認し、エアコン・加湿器などで調整して適切な温・湿度管理をしています。保育室の開口部は大きく、陽光を十分に取り入れています。・園庭の一角でミニトマト・ゴーヤ・ナス・ラベンダーを栽培しています。幼児クラスは水やりや世話をして、収穫した野菜を給食に出してもらいました。またカブトムシを幼虫から飼育し、卵を産ませる等、野菜や昆虫を育てることで世話をすることの責任を感じたリ、生き物の生態を知るなど、保育活動にフィードバックしています。
・フープやぽっくり、ボールなどはいつでも使うことができるようにテラスに置いてあります。また、年齢に応じて、遊びながら運動面の発達を促すプログラムがあり、活動に取り入れています。
・子どもたちが栽培した野菜を給食に使用したり、食育の時間には野菜を切る、ゆで卵をつぶす等の調理体験をしたり、5歳児は配膳をする等、食事やその過程に関心を持つように取り組んでいます。栄養士は子どもの好き嫌いについて、毎日の残食状況や担任からの報告で把握しています。また、実際に子どもたちが食べている様子を見て、言葉を交わし、味付けや調理方法の工夫をしています。
・トイレットトレーニングは、園での様子を連絡ノートに記入して保護者に伝える等、家庭と連携を取りながら、個別に対応しています。また、日常の保育の中でも一人一人の排泄のリズムを大切にし、一斉に声をかけるのでなく、個人のペースを尊重して行っています。
・6月と1月に個別面談を実施しています。面談前にアンケートを取り、保護者の意向や家庭での様子を把握して面談を行っています。年に1度、保育参観、保育参加、パレット学習タイムの参観ができます。保護者が日程を調整しやすいよう、それぞれ復数日を設けています。
・子どもたちは、日常の散歩で近隣の人たちと接するほかに、幼児クラスは花の苗や植木鉢、食育で使う食材を近隣の店舗で買い物をするなど、積極的に地域と交流する機会を設けています。

3 サービスマネジメントシステムの確立 ・子どもの様子や保護者の状況に合わせて、保護者と話し合い、短縮保育(ならし保育)を実施しています。0、1歳児の新入園児に対しては、受け入れ時などの主担当保育士を決め、安心できるよう配慮しています。全クラスで連絡ノートを使用し、一日の子どもの様子について保護者への丁寧な連絡を心がけています。保護者も家庭での様子を記入して相互に理解を深めています。
・子どもや家庭の個別の状況・要望は決められた書式に記録しています。重要な申し送り事項については、食事、排泄、午睡等、日常の様子が記入された「引継ぎ表」をもとに前担任が進級時の担任に伝達しています。
・特に配慮を要する子どもを積極的に受け入れる姿勢があります。個別のケースについては、クラスや週ミーティング、全体会議(園内会議)で話し合われ、記録しています。また、職員は横浜市、都筑区などが主催する障害児保育についての研修に積極的に参加しています。研修に参加した職員は、報告書を記入して回覧し、全体会議で発表する等、職員間で学習し、話し合える体制になっています。
・アレルギー疾患のある子どもについては、かかりつけ医の指示を受け、適切な対応をしています。食物アレルギーについては、医師の「生活管理指導表」を提出してもらい、保護者と常に連携を取って、食材の確認をして除去食を提供しています。除去食を提供する場合には、前日の昼礼で翌日分の確認、当日朝は事務所内の献立で再度確認をして、名札を付け、色を変えたトレーで提供します。
・要望・苦情受け付けについて記載された「保育園しおり(重要事項説明)」を保護者に配布して、入園説明会等で説明しています。苦情受付担当者は副施設長とし、苦情解決責任者は施設長となっています。第三者委員2名を定め、園のしおりに氏名と連絡先が明記されていて、保護者は直接苦情を申し立てることができます。意見箱を設置し、懇談会や個人面談などでも保護者の意見・要望を聞いています。
・健康管理に関するマニュアル、感染症への対応マニュアルがあります。感染症が発症した場合は病名、人数、症状、予防法等を掲示して、速やかに保護者に情報を提供しています。
・衛生管理に関するマニュアルがあります。マニュアルに基づき、トイレ、保育室、調理室等は清掃され、園内は清潔で適切な状態が保たれています。
・安全管理に関するマニュアルがあります。避難訓練の年間計画表があり、毎月1回、地震や火災、不審者対応等の訓練を行っています。
4 地域との交流・連携 ・地域の子育て支援ニーズについては年度末に職員間で話し合っています。また、見学者等から得た情報などをもとに、随時職員間で話し合う場を持っています。育児相談日は週に1日設けています。相談日以外や見学時でも随時受け付けていますが、相談日等の周知方法について、さらなる工夫が期待されます。
・町内会に加入し、地域の行事に職員も参加しています。また、園の行事には地域住民を招待し、近隣との友好的な関係を築くよう取り組んでいます。子どもたちは、日常の散歩で近隣の人たちと接するほかに、幼児クラスは花の苗や植木鉢、食育で使う食材を近隣の店舗で買い物をするなど、積極的に地域と交流する機会を設けていす。
・入園のしおりやホームページなどに保育理念や方針、サービスの内容、年間行事予定、料金など必要な情報を掲載しています。希望者には見学ができることをホームページ等で案内しています。見学申し込みについては、24時間インターネットから予約できる仕組みがあります。
・ボランティアを受け入れるためのマニュアルがあり、受け入れにあたり基本的な考え方や方針を十分理解できるよう職員に説明しています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・職員は保育理念や保育の方針を年度初めの全体会議(園内会議)や全園研修時に読み合わせをして確認し、理解しています。保育理念は、園のしおり、パンフレットに 掲載し、園内にも掲示しています。
・保育園としての自己評価『保育所の自己評価表』は、保育園の理念や保育の方針に沿って行われています。保育園の自己評価はホームページで公表しています。
・全体会議(園内会議)などで業務改善について話し合っています。職員間の風通しは良く、意見を言える仕組みが作られ、朝夕のシフトを見直すなど改善に向けた取組がされています。
・就業規則の服務規律で組織および職員が守るべき法・規範・倫理等を明文化しています。また、法人本部で研修を行うなど、職員に周知しています。
・法人本部は保育運営に影響のある情報を収集し分析しています。結果については施設長会議で話し合っています。施設長会議等で話し合われた情報を職員間で共有するため、施設長は全体会議(園内会議)などで報告し、職員の意見を聞いています。
6 職員の資質向上の促進 ・実習生を受け入れるためのマニュアルがあり、受け入れにあたり基本的な考え方や方針を十分理解できるよう職員に説明しています。受け入れや育成の担当は施設長となっていますが、開園2年目ということもあり、まだ実績はありません。
・法人本部人材育成課で人材育成計画が立てられ、理念・方針をふまえた保育を実施する人材を計画的に育成する取組が実施されています。職員は『スタッフできたかな表』(自己評価表)を用いて、毎年年度初めに資質向上に向けた目標を定め、年2回達成度の評価を行っています。『育成計画シート』に経験・能力や習熟度に応じた役割が期待水準として明文化されています。
・保育士等の自己評価を全体会議(園内会議)などで報告し、意見交換しています。全体会議(園内会議)などで自己評価を話し合い、園としての課題を明らかにして改善に取り組んでいます。例えば、行事を振り返り、課題を明らかにして改善点を話し合い、次につなげています。
・誕生日会、行事等、職員の希望や経験に応じて係が決められ、保護者対応を含め現場の職員に権限を委譲しています。判断に困った時は施設長が助言をし、最終責任は施設長にあると伝えています。

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