かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

ビーンズ保育園

対象事業所名 ビーンズ保育園
経営主体(法人等) 社会福祉法人 試行会
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 230 - 0051
鶴見区鶴見中央1-23-26 グレーシアスクエア横浜鶴見3F
tel:045-511-3051
設立年月日 2007(平成19)年04月01日
公表年月 2016(平成28)年11月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 株式会社フィールズ
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

[施設の概要]
 ビーンズ保育園は、平成19年に開設され、0〜5歳児を対象とした定員90名(現在籍95名)の保育園です。設置法人は社会福祉法人 試行会で、ビーンズ保育園のほかに地域ケアプラザ、障がい者支援事業所などを運営しています。
 保育園はJR鶴見駅から徒歩5分、京浜急行鶴見駅から徒歩3分の8階建てビルの3階にあります。テラスが園庭となっており、砂場、プール遊びやプランターでの野菜・草花栽培も行っています。
 保育理念は「子どもたちひとりひとりを大切にし、家庭からも地域からも信頼される保育園をめざします」としています。保育方針は「ひとりひとりの、その子らしさを大切にし、ゆったりと安心できる環境の中で、子どもたちが夢中になって遊び、子どもの生きる力が十分発揮できるような保育活動を行う」としています。


≪優れている点≫


1.施設環境を工夫し、主体的にその子らしさを大切にする保育を実践しています
 みんなで一緒に楽しむ一斉活動のほかに、自由遊びの時間を意識して作っています。ゆったりと安心できる環境の中で、その子らしさを大切にし、個々の発想に応じて自由に遊べるようにしています。子どもたちは、一人で自分の好きな遊びに集中したり、少人数で集まりやりたい遊びをしながら過ごしています。粘土作り、廃材等での製作に打ち込んだり、保育士に本を読んでもらうなどそれぞれに遊びを楽しんでいます。園の方針である「ひとりひとりの、その子らしさを大切にする」保育を実践しています。
 保育室内は子どもの成長や興味にあったコーナーを作り、子どもたちに適し、主体的に活動できる環境に配慮しています。乳児クラスは少人数で遊びやすいよう低めの棚の配置や敷物で空間を仕切っています。職員や保護者の動線がスムーズで、また子どもが落ち着いて過ごせるようベビーベッドなど備品の配置を見直して最適な環境になるよう工夫しています。幼児クラスは、遊びによって使う机を分けているほか、壁際に配置した机でも遊べるようにして子どもの主体性を尊重しています。衝立内で仕切られた空間は、一人遊びができて配慮が必要な子どもも気持ちが切り替えられる場所となっています。


2.子育て支援や地域交流に力をいれて地域貢献を行っています
 地域に開かれた園として、保育園の専門性を活かした支援事業(一時保育、園庭開放、育児講座、食育講座、離乳食講座、相談受付、絵本貸し出し)を定期的に行っており、多くの参加者がいます。
 鶴見区が行っている育児支援イベントに職員が参加しています。園の給食サンプルを持参するなどして栄養相談を行い、参加者へアドバイスを行うなど支援活動に取り組んでいます。行政の会議、支援事業などへの参画を通じ、地域の子育て支援ニーズを把握し、支援に反映させています。また同一建物内の別フロアにある地域ケアプラザとは、日ごろから連携を取り、園の催事案内やパンフレットを配布しています。地域ケアプラザのデイサービス利用者と、園行事や敬老のお祝いなどで定期的な交流を続けており、高齢者と子どものお互いの楽しみとなっています。


3.職員が連携する仕組みにより、子どもの育ちを大切にする保育を行っています
 職員は、子ども一人一人を受け止め、子どもの育ちを見守り、子どもが意欲的に物事に取り組んでいけるように努力しています。乳児クラスでは、安心した環境の中で、ゆったりと過ごし、担当制や、少人数グループでの活動を取り入れ、保育士との信頼関係を築いています。個々のペースを大切にして育まれた自己肯定感から、幼児クラスでは、自信をもって自主的に行動し、友だちと協力することや地域の方々との交流などの様々な経験を重ねています。
 職員は丁寧に子どもの様子を観察し、日々の様子や経過を保育日誌に記録しています。また、一人一人の育ちを大切に捉え伸びたことを評価できるように月間指導計画に個別記録欄を設けています。子どもが1カ月の間で出来るようになったこと、成長した事を一人一人個別に記録しています。職員会議をはじめ、各種会議ではそれらの記録をもとに、報告と検討が熱心に行われ、子どもの様子や、保育内容、一人一人の育ちの経過、クラスの課題や改善策を全職員で情報共有し、次のステップに反映させ保育の充実を図っています。


≪課題や改善することが期待される事項≫


1.意見、苦情のデータ化と周知方法の検討が期待されます
 園に対する要望、苦情は、職員会議などで全職員に周知し、迅速に解決できるようにしています。日常的な細かな要望や意見にも園としての対応を行っていますが、その記録が十分とは言えない状況です。挙がった意見や要望、苦情などのデータを蓄積整理し、分析することにより対策とその評価に活かすことも今後期待されます。
 今回の利用者調査による保護者の総合満足度は94%と高い状況にありました。一方個々の設問では一部に満足度の低い項目も見られ、意見もありました。内容の相違や説明に対しての理解が不足している事項も見受けられますが、結果を踏まえ、保護者に対する説明内容や周知方法について再度確認、検討し、保護者の周知を図り理解を得ることが期待されます。保護者の満足度や意向把握を定期的・継続的に行うことにより、対策に対する効果などを把握して対応することが期待されます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 保育理念は「子どもたちひとりひとりを大切にし、家庭からも地域からも信頼される保育園をめざす」を掲げています。保育方針は、「ひとりひとりのその子らしさを大切にし、ゆったりと安心できる環境の中で、子どもたちが夢中になって遊び、子どもの生きる力が十分発揮できるような保育活動を行う」と、子どもを尊重したものとなっています。
全職員に配付している「職務・業務マニュアル」に人権に配慮した保育について、保育の具体的な場面を想定し、子ども一人一人の気持ちを大切にする言葉かけなど職員の望ましい対応を明記しています。子どもの年齢や成長に合わせ、一人一人のペースにあわせた保育を実践しています。集団生活の中において個別の生活習慣や心身状況を大切にしながら、自分の意志を表現することや友だちの思いも受け止められるようにしています。
個人情報の取り扱い、守秘義務については研修や職員会議等で周知しています。保護者には入園前説明会、懇談会で説明し了解を得ています。実習生にはオリエンテーション時に説明をしています。個人情報に関する記録類は事務室で施錠管理し、持ち出しは園内のみとしています。
無意識に性差による固定観念で保育していないかを職員間で話し合っています。グループ分けや順番、行事役割、遊びなどで男女の区別はしていません。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 子ども一人一人を大切にし、自主性を尊重しながら、基本方針に沿ったサービスを提供しています。0〜2歳児について個別指導計画を作成しています。0歳児は主担当を決めています。月齢により少人数グループで生活できるよう工夫しています。3歳児以上についても月間指導計画の中に個別の記入欄を設け、全園児の一人一人の毎月の成長を記録しています。 
遊びでは、年齢・発達に応じて、子どもがおもちゃ・教材・素材などを自分で取り出したり、自由な発想からごっこ遊び、集団遊びにつながるよう安全面に配慮しながら、コーナーを設けたり環境を整えています。外遊びができない悪天候でもホールや広い廊下を活かして十分に体を動かすことができます。異年齢交流も日常生活の中や、プログラムに基づいて行われています。生活の中でのルールを知り、友だち同士で協力し合ったり、またお互いの気持ちが分かりあえるよう職員が支援しています。
食事、排せつ、睡眠については一人一人の発達状況・健康状態や生活パターンを把握・考慮しながら、保護者と連携を取り、家庭との連続性を心がけています。栄養士が毎日クラスに入り、喫食状況を把握し、子どもと会話をして、個々の様子を見ています。「食育計画」を作成し、年齢発達に応じたクッキングや、食育の取り組みを実践しています。また各クラスの「健康管理台帳」を管理し、給食面だけでなく子どもの全般的な状況も把握しています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 保育課程は、保護者の就労状況や地域の実態など、周囲の環境も考慮して作成しています。子どもの様子を把握し、年間指導計画・月間指導計画・週案を作成しています。子どもの意欲、興味、意見を反映し、自主性が発揮できるように自由遊びや日中活動に、柔軟性を持たせています。各指導計画は、職員会議、月案会議、リーダー会議などで評価・見直しを行っています。会議には非常勤職員も出席し、情報共有を図っています。
保護者に、第三者委員に苦情を申し立てることが出来る事や、苦情解決の仕組みなどを明記した書類を配付し、園内にも掲示をしています。意見箱設置、行事後アンケート、連絡帳、送迎時の会話、個人面談など意見を表明できる機会を設けています。自分から意見を出すことが苦手な子どもや保護者には、普段の会話や表情、様子などからくみ取るように努め、行き過ぎたり、深読みすることがないように配慮しながら、気持ちを引き出せるように心がけています。
健康管理・衛生管理・安全管理に関する各マニュアルがあります。マニュアルに基づいた対応や訓練を行っています。マニュアル類は、年度末の職員会議内で要点や、年度途中の変更点など全職員で確認をしています。
警備保障会社と契約しています。複数箇所に防犯カメラを設置し、事務所で確認をしています。訪問者はカメラで確認後、インターホンで案内しています。緊急連絡先、行政、医療機関、学校、関係機関などはリスト化し全職員で共有しています。
4 地域との交流・連携 地域に開かれた園として、積極的に近隣地域住民と交流の機会を作っています。一時保育、園庭開放、育児講座、食育講座、離乳食講座、絵本貸し出し(まめ文庫)を定期的に行っています。鶴見区が行っている育児支援イベントに職員が参加し栄養相談を行っています。
地域ケアプラザのデイサービス利用者と、七夕会、ひなまつり、敬老のお祝いなど定期的に交流をしています。職業体験で訪れた中学生との関わりや、ボランティアの方が訪れた際には、子どもと交流しています。また遠足、買い物などで地域を知り、さまざまな人との交流が子どもを豊かに育んでいます。
園庭開放、一時保育、離乳食講座、園見学時の育児相談、鶴見区の中央地域子育て支援グループへの参画などを通じ、地域の子育て支援ニーズを把握するように努めています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 職員が守るべき法、規範、倫理などは「業務マニュアル」に明記されており、全職員が所持しています。園長が折にふれ、話をして、理解を深めるようにしています。
チェック項目シートに基づき、職員の自己評価を年1回行い、職員会議、個人面談などで話しあい、園の課題を抽出しています。年度末に保育所としてのまとめを文書化し、公表しています。
園長は関係機関や行政から、事業運営に影響のある情報収集をし、分析を行っています。園に関わる事項は職員会議、リーダー会議で周知し、改善事項や新たな取り組みについての話し合いをしています。主任保育士は、外部研修参加のほか、保育の充実のための資格取得・自己研鑽に努め、スーパーバイズのスキルを高めています。主任補佐を設け、主任と連携して園運営に当たっています。またリーダー会議においては、保育内容や業務の打ち合わせにとどまらず、保育の動向や園運営を踏まえ、リーダー育成を図っています。
6 職員の資質向上の促進 月案、週案、保育日誌に保育の振り返り、評価欄があり、書式が定型化されています。振り返りは子どもの様子を丁寧に観察し、職員との関わりや子どもが物事に取り組む過程、意欲を記録することを心がけています。
研修は、人材育成計画を踏まえ、本人の希望も取り入れ、年間研修計画を立てています。研修受講後は職員会議で報告し、保育活動に取り入れています。また実践的な学びの機会としては、外部講師を園に招いての講演や、助言・指導など全職員が受講しています。
全職員に「業務マニュアル」が配付され、非常勤職員も各会議に出席しています。常勤職員と同等の意識を持って、業務にあたっています。

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