かながわ社会福祉サービス第三者評価推進機構

評価結果

スターチャイルド≪たまプラーザナーサリー≫

対象事業所名 スターチャイルド≪たまプラーザナーサリー≫
経営主体(法人等) 株式会社 みつば
対象サービス 児童分野 保育所
事業所住所等 〒 225 - 0003
青葉区新石川2-4-7
tel:045-910-3091
設立年月日 2014(平成26)年04月01日
公表年月 2016(平成28)年11月 〜
使用評価項目 横浜市版
評価機関名 特定非営利活動法人 よこはま地域福祉研究センター
総合評価(事業所の特色や努力、工夫していること、事業者が課題と考えていること等)

【施設の概要】
 スターチャイルド《たまプラーザナーサリー》は、東急田園都市線「たまプラーザ駅」南口から徒歩3分ほどですが、比較的閑静な住宅街に囲まれた場所にあります。平成26年4月、株式会社みつばによって開設されました。
 園庭に面した園舎は東南に大きく開かれており、1階に4歳・5歳児の保育室と幼児用トイレ、調理室、多目的ギャラリーコーナーおよび事務室があり、2階は0・1歳児、2歳児、3歳児の保育室と乳児用トイレと沐浴室をもつ2階建ての構造となっています。保育室は全室床暖房を設置しており、2階はウッドデッキが広く取られていて、そこでも遊ぶこともできます。園庭には鉄棒、砂場、山形のボルダリング壁などの遊具が置かれて子どもたちの年齢に合わせて遊べるようになっています。夏は、園庭にプールをつくり、その上を遮光ネットで覆って日よけにしています。
 定員は60名です。一時保育はやっていませんが、延長保育を実施しており、開園時間は7:00〜20:00、土曜保育は7:00〜18:00となっています。
 保育理念は「子どもたちの無限の可能性を信じ、意欲を引き出し、伸ばす保育を実践します。」と定めています。保育目標・方針として「@よく考え、心身ともにたくましい子(自立と挑戦を援助します)、A個性の豊かな子(個性を尊重し、長所を伸ばします)、Bやさしさと思いやりのある子(社会性=人と関わる力を身につけます)」としております。


1.高く評価できる点  
●子どもたちは保育士に見守られながら自由に、のびのびと園の生活を楽しんでいます
 子どもたちは好きなことを発見し、のびのびと園生活を楽しんでいます。2歳児は園庭の砂場で大小のプラスチックのカップに砂を詰めてケーキ屋さんごっこをしています。保育士は砂のケーキを「ケーキですか、いただきます。」と言って客の役をしています。園庭の真ん中にある山形のボルダリング壁は、2歳児にはやや難しいようですが、それでも保育士に見守られながら挑戦し、登り切ると満足そうな顔を見せています。散歩で訪ねた公園では、3歳児は保育士から渡されたビニール袋に虫や木の実を集めていきます。バッタを追いかけて袋に入れたり、セミの抜け殻を入れたり、草をちぎって入れたり自分自身で興味あることを発見していきます。4歳児になると、探検隊と称して蜘蛛の巣を観察したり、アリが虫の羽を運んでいるのを観察したり、5歳児になるとバッタを捕まえて、ビニール袋に入れて園に持ち帰り、それを観察し絵を描き始めます。興味は年齢とともに変化することを保育士はよく捉えていて、それぞれにふさわしい声かけを行って、子どもたちの興味を引き出していきます。保育士たちは、子どもたちをせかすことなく、その子らしさを表現できるように見守っています。公園に行くときにも帰るときも、余裕を持って歩きます。道を横断するときには、「みぎ、ひだり、みぎ!」と声を出して、最後には手を挙げて渡るようにして、急がせません。給食の時も、それぞれの子どものスピードに合わせてゆったりと食べられるように配慮しています。このような保育士たちの援助の中で、子どもたちは様々な体験を重ね、積極的・主体的に行動しており、のびのびと育っています。


●個々の子どもの特性にあった適切な対応をするための情報共有が、密に図られています
 元気のよい子ども、おとなしい子ども、よく話ができる子ども、表現が不得手な子どもなど保育園は多様な子どもの集まりです。園は子どもたちが一人一人違うことを大切にし,個を尊重しあうことで、人間関係を育てようとしています。それぞれの子どもにとって適切な方法で、興味や関心、さらには行動を促すように保育士は心がけています。例えば、1日の生活の中で苦手な場面は数多くあります。そういったときには、保育士は子どものことをよく見ていて、優しく声をかけ、子どもの話すことに耳を傾けて、どういった状況かを把握して的確な援助を判断します。けんかがあった場合には、双方に話しかけてその理由や原因を話し合ったりして、自分たちで問題解決できるように図っています。
 毎日の連絡ノートや申し伝え事項には、その日に気になった点を小さなことでも詳細に記載し、職員間で密に情報共有を図っています。それぞれの子どもへの対応だけでなく、その子どもとほかの子どもたちとの関係性にも言及し、全員で適切な配慮ができるようにしています。


●保育士は目指す保育の実現に向け、自己研鑽に励んでいます
 運営法人は、新任保育士から、中堅、リーダー、管理職などの職員としてのキャリアや熟練度に応じて求められるスキル、人材像を明らかにして、キャリアパスを明確にしています。これに基づいて自己啓発支援するための「スキル考課シート」「個別目標設定シート」を用意しています。職員は、年度の初めと、中間時点で自分自身のキャリアの目標、研修を計画していきます。これらの計画を、期の終了時に自己評価を行い、さらに、施設長などの管理者との面談を通して、確認していきます。このような、キャリアの計画、実践、振り返り、新しい計画といったサイクルができているため、職員は積極的に自己研鑽に取り組むことができます。毎年、年度の初めに研修計画を立て、運営本部による内部研修、横浜市や青葉区、その他の外部研修に職員は積極的に参加しています。研修を受けた職員は、報告書を作成し、職員間で内容を共有しています。また、3ヵ月後には研修の効果を見直し報告する体制があり、研修の内容を職場に活かすことを大切にしています。


2.工夫・改善が望まれる点 
●地域との交流を深め、園の資源を活かした地域支援を行うことが期待されます
 園は、地域との関係を重視しており、近隣との関係も大切にしていることは、毎日の散歩の時に行き交う人と職員が積極的に挨拶を交わし、先方もよく応えていることを見ても確認できます。地域への取り組みとして、園庭開放、育児相談、育児講座の開講なども実施していますが、参加者が少なく満足のいく成果が得られているとは必ずしも言えません。その背景として、地域との交流が少ないことが考えられます。今後は、地域の行事に参加したり、園のイベントに地域の方を招待したり、駅前に位置する有利さを活かして地域との交流を深めていくことが期待されます。こうした交流を通して地域の子育てニーズを把握することにより、さらに有効な地域支援活動を展開することが可能になるかと考えられます。

評価領域ごとの特筆事項
1 人権の尊重 ・保育理念は「スターチャイルドは、子どもたちの無限の可能性を信じ、意欲を引き出し、伸ばす保育を実践します。」としており、さらに保育目標・方針として「@よく考え、心身ともにたくましい子(自立と挑戦を支援します)、A個性の豊かな子(個性を尊重し、長所を伸ばします)、Bやさしさと思いやりのある子(社会性=人と関わる力を身につけます)」としており、利用者本人を尊重したものとなっています。
・0歳児保育室に隣接して沐浴施設があります。また乳児用の2階保育室に温水シャワー設備があり、園庭にも温水シャワー設備があります。
・0、1、2歳児の保育室は、マットを用いて、コーナーをつくるなどして、小集団保育が行われるように工夫しています。幼児室は、可動式の棚で4・5歳児室を区切っていますが、必要に応じてこれらを移動させ、広いスペースとして異年齢児間の交流の場としています。
2 意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供 ・入園までの状況を「新入園児状況確認表」「児童健康台帳」「食物アレルギー食申込書」などの書類で提出してもらい生育歴や家庭での状況を把握しています。入園時に得られた子どもの状況を、職員会議で話し合い、全職員が理解し保育に取り組めるようにしています。
・個別の指導計画は、毎週見直しを行っています。また、幼児の週案では、気になる子どもの動きについて振り返りを行っており、次期の週案作成に活かしています。
・自然豊かな公園が近くにあり、子どもたちはそこで四季の昆虫・植物などの成長に触れその体験を保育活動に活かしています。バッタやセミの抜け殻、木の実などを取ってきたり、ナス、オクラなどの夏野菜を栽培してその様子を観察したり、また、遠足で芋掘りに行って収穫やその後に食材として利用することなどの楽しさを味わっています。
・職員は保育理念に基づき、常に公平で温かい態度、言葉遣い、声のトーン、話し方で接して、信頼関係を築いています。
・系列園の栄養士が集まる会議が毎月1回開催され、給食に関する様々な情報交換がなされ、献立・調理の工夫に反映されています。
・トイレットトレーニングは家庭との連携を取りながら、それぞれに合わせて対応しています。褒めることを大切にし、成功体験が自信につながるように配慮しています。また、個々の排泄状況は、乳児は育児日記に記入し、幼児は排便状況や気になる点を記録し、口頭で保護者に伝えています。
・保護者には入園前の見学時に、また入園説明会、年度末の懇談会などで、基本方針を話す機会を持っています。園だよりやクラスだよりには前月の様子、その月のねらい、歌などが記載されていて保育の内容と合わせて、保護者に理解されるよう努力しています。
3 サービスマネジメントシステムの確立 ならし保育についての説明が「入園説明会のお知らせ」の中に記載されており、入園時の説明会で十分説明しています。
・入園時には児童健康台帳、新入園児状況確認表に記載してもらい、家庭での状況、保護者の要望などを把握しています。入園後は乳児クラスは毎月、幼児クラスは四半期ごとに記録しています。
・入園時にアレルギーの調査をしており、必要な場合、「保育所におけるアレルギー疾患生活管理指導表」(かかりつけ医作成)と「アレルギー対応食申込書」を園に提出してもらっています。食物アレルギー誤食事故防止マニュアルを作成しており、マニュアルに従って専用食器と専用トレーを用い、給食のときには職員がそばに付いて誤食防止に努めています。
・入園のしおりに「ご意見・ご要望・ご質問をおよせください」と太字で明記し、また、事業計画の中で「気楽に申し出られるよう配慮する」と保護者のニーズを大切にすることを職員に周知しており、職員は日ごろから保護者や子どもたちの思いをくみ取るよう努めています。
・入園のしおりや入園説明会で、感染症の一覧、対応、登園許可証明書、登園届等について説明しています。感染症が発症した場合は病名、人数、症状、予防法等を掲示して、すみやかに保護者に情報提供しています。
・マニュアルに基づき、清掃され、清潔で適切な環境が保たれています。清掃に使う薬剤等も全職員が適正量を使用することができるように、容器に目印をつける等の工夫もしています。
ヒヤリハットや事故報告の体制が徹底しており、園内で事故が発生したときは、リーダー、サブリーダーからなる事故防止委員が事故を検証し、職員会議で職員に再発防止対応を伝えています。
4 地域との交流・連携 ・園庭開放を毎月1回、七夕や節分などの季節の行事の交流保育を年3回、栄養士によるおやつクッキングや保育士による手作り玩具などの育児講座を年3回開催しています。
・たまプラーザ地域ケアプラザで行われた、たまプラーザ地区の認可保育所合同主催の「ほいくのひろば」に企画から参加し、地域の親子にふれあい遊びやおもちゃ作りなどを体験してもらいました。
・近隣保育園とは年長児の交流を年に数回したり、園庭やホールを借りたり、また運動会は近隣の小学校の体育館を借りて毎年行ったり、交流しています。
・青葉区役所や青葉区地域子育て支援拠点「ラフール」に園のパンフレットを置いています。ホームページも随時更新されていて情報提供はスムーズに行われています。
・ボランティア受け入れのためのマニュアルがあり、保育所としての方針、利用者への配慮等も説明しています。受け入れにあたっては、基本的な考え方や方針を理解してもらい、「活動の確認書」を提出してもらっています。
5 運営上の透明性の確保と継続性 ・職員の自己評価は、その後の園としての自己評価の基になっており、職員会議などで園としての自己評価について話し合われています。施設長は職員の自己評価結果を基に、職員と面談をしており、その中で園としての課題を把握しています。
・園のマニュアルの中に「全国保育士会倫理綱領」「個人情報管理マニュアル」があり、職員が不正、不適切なことを行わないように教育・指導しています。
・運営本部は、定期的に主任研修を実施しており、主任クラスの育成に努めています。リーダー保育士は、個々の保育士と良好なコミュニケーションを取っており、適切な援助を行っています。
・運営本部は2015年から2018年までの中期計画を作成しています。さらに、将来の保育園拡充に備えて、幹部職員の育成を積極的に実施しています。
6 職員の資質向上の促進 ・人材育成計画に、保育所理念・方針をふまえた「保育スキル、社会人としての基礎・コミュニケーション能力の向上を図ること」、「求められるスキル・人材像」が明記され、それに基づいて計画が策定されています。職員は4月、10月に個別目標シートを作成し、施設長と共に年間目標を設定しています。年2回の施設長による面談でスキル考課シートも使用、自己目標の達成度を評価し次年度の目標に反映させています。
・研修を受けた職員は、研修報告書を作成し、職員間で内容を共有しています。また、3ヵ月経ったら研修の効果を見直し報告する体制がとられており、研修の内容を職場に活かすことを大切にしています。
・自己評価は期初の目標に対して、どの程度達成したかの評価を行っています。評価内容として子どもの自主性の尊重、子どもの成長・発達の理解の程度まで、子どもの育ちの過程までをも踏み込んで評価しています。
・運営本部は職員の習熟度に応じて、管理職から一般職まで、それぞれの職員に対して期待するスキル、人材像を明文化しています。

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