神奈川県社協について

事業報告・決算、社会福祉法人現況報告書

更新日:令和3年9月9日
令和2年度神奈川県社会福祉協議会事業報告・決算

  令和2年度は、昨年度から続く新型コロナウイルス感染症予防並びに拡大防止の対応を行いながら取り組みを進めました。顕在化した生活困窮への対応として、国が令和2年3月より開始した生活福祉資金特例貸付の申請件数増加や受付窓口の拡大、受付期間の延長等のため、本会では、職員の兼務や各部所からの応援等により対応しました。
  また、会員の状況を把握するため、アンケート等を実施し、福祉現場で必要な衛生物品の不足や感染対策等の正確な情報取得の課題について、会員間で情報共有を行うとともに行政へ要望書の提出を行った他、部会連絡会では協議しながら感染予防対策の研修や、助成を行いました。事業においては、コロナ禍であっても感染防止のためオンラインによる研修や会議の開催、ニュースレターの発行など、手法を変えて工夫しつつ行いました。
  一方で、地域共生社会の実現に向けては、6月に社会福祉法が改正され、複合化・複雑化した課題に対応するため「重層的支援体制整備事業」が創設されました。本会では、この動き等を見据えながら新しい3カ年の「活動推進計画」を策定しました。


基本目標T 多様な主体の参加による支え合いの地域づくりの推進

  多様な主体の参加による地域福祉活動の推進に向け、ボランティア、市民活動関係者、セルフヘルプ活動関係者等を対象とした課題共有の場づくりや、ボランティアコーディネーターの育成に取り組みました。また、民生委員児童委員の担い手確保のための取り組みをすすめるとともに、市町村域における包括的支援体制の構築を視野に、「かながわの社協指針2020」を軸に市町村社会福祉協議会の機能・役割強化に向けた働きかけを行いました。
  身近な地域における権利擁護の体制づくりのため、市町村における権利擁護ネットワーク形成への支援を実施するとともに、コロナ禍で増加した生活困窮者に対し、生活困窮者自立相談支援事業や生活福祉資金特例貸付による対応を行いました。


推進項目T−1 多様な主体による地域福祉活動の推進
  • ○ボランティア・市民活動、セルフヘルプ活動等の関係者の声をふまえ、コロナ禍における新たな生活様式のもとでの活動方策や工夫について共有する場をもちました。
  • ○多様化したセルフヘルプ活動の現状や課題を把握するため、県内当事者組織・団体等に対する調査を実施し、報告書としてまとめました。また、ボランティア活動の普及、ボランティアコーディネーターのスキルアップを目的に、それぞれに冊子を作成し、配布しました。
  • ○コロナ禍により民生委員児童委員が一堂に会して課題共有する場を中止とするかわりに、各地の民生委員児童委員がつながりを持続するためにおこなっている工夫ある取り組み等を取材し、ニュースレターとして発信する準備をすすめました。
  • ○県内市町村社協の共通指針である「かながわの社協指針2020」をもとに、地域共生社会の実現にむけた社協の機能・役割発揮にむけた働きかけを行うとともに、社協の専門性や組織特性をふまえた職員育成のあり方について検討し、中間報告としてまとめました。

推進項目T−2 自立した生活を地域で支える取り組みの支援
  • ○成年後見制度の利用促進に関する国の基本計画に基づき、地域において、市町村計画の策定並びに中核機関の設置等が進められる中、司法と行政、専門職、市町村の協議の場づくりに努め、中核機関を担う人材の育成や家庭裁判所と県との連携の下、個別市町村毎の課題共有や情報提供等を行いました。また、保証機能やエンディングサポートに対する支援の必要性から、地域と協働したモデル的な事業を提案・企画しました。
  • ○コロナ禍の影響による住居確保給付金の申請増加、生活福祉資金特例貸付と生活困窮者自立相談支援事業との制度連携により相談件数が大幅に増加し、その結果、今まで地域で把握されていなかった困窮世帯等とつながることができました。また、ライフサポート事業では、コミュニティソーシャルワーカーに向けた研修において基本に立ち返る内容で行った他、システム改修を行い活動状況の把握と共有がより可能になりました。
  • ○生活福祉資金では、特例貸付への対応について人員体制強化や貸付手続きの手順を工夫し、全社協や関東ブロックの社協、特に市区町村社協との連携、県との調整により、膨大な申請への対応を進めました。また、国による制度の運用変更に対し、市区町村社協への通知を速やかに発出し、県民に対しては制度の状況をホームページで発信しました。

基本目標U 安心して生活できるための福祉サービスの充実

   一人ひとりが安心して生活できるための福祉サービスの充実に向け、社会福祉法人の経営分析や経営相談等の事業を一体的に展開し、さらに経営支援レポートによる情報発信を行い、安定的な法人経営・施設運営への支援を行いました。  また、社会福祉法第83条の規定に基づき、福祉サービス運営適正化委員会の着実な運営に取り組みました。


 
推進項目U−1 社会福祉事業の発展に向けた法人・施設の活動の支援
  • ○経営者部会会員参加型の公益的取り組みのホームページを開設し、それぞれの法人特性を生かした取り組みを発信しました。コロナ禍における県からの生活困窮者生活物資提供依頼への協力や、かながわライフサポート事業への継続協力も含め、多種多様な取り組みを法人自らが発信し、他の法人も参考にできる仕組みとなりました。
  • ○施設部会では、「新型コロナウイルス感染症に関する施設長アンケート」結果に基づいたテーマの研修を、動画配信やオンラインにより実施しました。
  • ○福祉サービス事業者が自ら行う自己評価活動や業務改善の取り組み支援として、利用者意向調査キットの項目見直しに合わせたシステム改修を行いました。かながわ福祉サービス第三者評価推進機構では、受審事業者や評価機関へのアンケート調査・ヒアリング、評価調査者フォローアップ研修等により事業の充実を図りました。

推進項目U−2 権利擁護と生活支援の取り組みの推進

○運営適正化委員会では、従来対面を基本としてきた苦情申出者への面談や事業者事情調査の他、各委員会の開催や苦情解決研修会の多くを、オンラインにより実施し、サービス利用者の苦情等に適切に対応した他、事業所での苦情解決に向けた取り組みを行いました。


基本目標V 福祉サービスの質の向上に向けた人材の確保・定着・育成の取り組みの強化

  無料職業紹介事業や福祉・介護の仕事の理解促進への取り組みによる人材確保、研修による福祉従事者の専門性向上の取り組みについて、コロナ禍における人材確保状況や職員研修状況のアンケート調査を実施したうえで、動画配信や相談会のオンライン開催、「感染拡大防止に対応した研修運営ガイドライン」の策定による対面集合研修の再開と動画視聴やレポートによる研修実施など、コロナ禍の社会状況に合わせた方法で取り組みました。


推進項目V−1 福祉・介護人材の確保に向けた取り組みの強化
  • ○年度初めの緊急事態宣言を受け、対面による相談は休止し、ホームページからの問い合わせやメール、電話による対応を行い、セミナー動画の配信や地域出張相談会のオンライン開催などにより、福祉・介護人材確保をすすめました。対面による窓口相談の再開後は、相談会やセミナーの規模縮小とオンラインも活用するなど、事業目的や感染状況を見ながら取り組み、採用者数は昨年度をやや下回る程度の減少幅でした。また、事業所を対象とした需要調査では、感染症防止やICT等業務省力化に向けた取り組み状況について、分野ごとの対応状況が把握できました。
  • ○福祉・介護の仕事内容の理解を進めるとともに将来の職業選択の資料ともなるよう、中・高生向けの福祉の仕事案内パンフレットの配布、県立高校では福祉施設職員とキャリア支援専門員が出張介護授業を実施しました。また広くかながわ福祉人材センターを知ってもらうため、車内広告やWEB広告を掲出し、問い合わせにつながりました。

推進項目V−2 福祉・介護事業従事者等の育成・定着の取り組みの充実
  • ○社会福祉従事者は専門職として、常に新しい課題や問題の解決に向けて学び続けることが求められている中、5月に本会福祉研修センターが実施した新型コロナウイルス感染症の影響による法人・事業所における職員研修状況アンケートで把握された、無資格・未経験など多様な背景のある職員に向けた専門職としての土台をつくる研修や階層別の役割、福祉従事者の基本姿勢など「職場における職員育成」対応した研修に焦点をあてました。研修の企画実施にあたっては「感染症拡大防止に対応した研修運営ガイドライン」を策定の上、オンラインを活用し、職場やチームを中心的につくる指導的職員を対象としたスーパーバイザー研修では、オンデマンドとオンラインライブ及び対面集合を組み合わせたハイブリット型で研修を展開するなど、集合研修に限らず様々な実施方法と組み合わせることで参加しやすい学びの場づくりを行い、階層別・職務別課題研修についてOFF-JTの効果を発揮し、福祉従事者の専門性の向上に努めました。
  • ○介護支援専門員関係研修では、現任の介護支援専門員と学識者によるプロジェクトを実施し、研修内容の検討、演習指導者に対する事前研修会を行う等、援助者が援助者を支援する研修体制の構築に努めました。

基本目標W 県社協組織・活動基盤の整備

   コロナ禍等の社会状況や情報の内容をみながら、機関紙、ホームページ、ツイッターの様々なツールを活用し、効果的な情報発信に努めました。また、コロナ下での事業推進において、オンラインを活用した研修や会議が広がりをみせたことから、オンラインツー?の安全な活用に向けて、留意すべき点を事務局内での活用方針としてまとめました。 なお、年度初めの緊急事態宣言の際は、在宅勤務の導入や時差出勤等の対策を実施し、業務体制の継続と職員の安全確保を両立させ、感染症発生時の想定やリスク管理を図りながら業務遂行に努めました。


推進項目W−1 共通課題の解決に向けた情報発信機能の発揮
  • ○第2種・第3種正会員連絡会では、新型コロナウイルス感染症の影響に関する会員アンケートを実施し、結果を各会員の他、福祉タイムズにて情報発信し、ほかの会員との共有を図りました。「新型コロナウイルス対策事業助成」を新設し、会員の団体活動維持に寄与しました。また、公開研修会を部会協議会の協力を得て、幅広く参加を得ることができました。
  • ○コロナ禍の対応として三密回避が求められ、機関紙「福祉タイムズ」では取材を控えたことにより6月号と7月号を合併して発行しました。また、ホームページにおいては、コロナ禍により生活に困窮した方への情報提供の一つの手法として、制度や関連事業をまとめ利便性を図りました。
  • ○政策提言活動においては、コロナ禍の影響による提言と地域共生社会の実現に向けた提言とに整理し、政策提言集の発行等を通して、これから取り組んでいくべき課題について認識することができました。

推進項目W−2 県社協組織・活動基盤の整備
  • ○民生委員児童委員の活動しやすい環境づくりに向け、民生委員児童委員協議会の本会会員の位置付けの整理及び会費額の改定を行いました。
  • ○活動推進計画の重点課題の成果を自己評価により整理し、局内の策定会議や計画推進委員会の意見を踏まえ、令和3年度からの活動推進計画を策定し、今後3年間の本会事業の指針とすることができました。
  • ○社会福祉施設等応援職員派遣事業等調整事業を県より受託し、社会福祉施設等において新型コロナウイルスの感染者が発生した際に、入所者支援を継続できるよう応援職員の派遣調整を行いました。
  • ○横浜市神奈川区反町に整備中の神奈川県社会福祉センターへの移転に向け、整備事業者等と調整を進めるとともに、入居を希望する社会福祉関係団体との認識共有や、初度調弁費確保のため協賛金の協力依頼を行いました。

  令和3年度は、活動推進計画の開始年度になります。計画事業の実施にあたっては、これまで以上に本会会員各位、関係者の皆様からのご協力・ご参加をいただきながら取り組んでいく所存でございますので、より一層のご指導を賜りますようお願い申し上げます。

令和3年6月


社会福祉法人現況報告書

  本会では、毎年、社会福祉法第59条及び社会福祉法施行規則第9条の規程に基づき、組織概要、事業概要、財産の所有状況等をまとめた「社会福祉法人現況報告書」を所轄庁に提出しています。 報告書類はWAM NETのホームページからご覧いただけます。

https://www.wam.go.jp/wamnet/zaihyoukaiji/pub/PUB0201000E00.do?_FORMID=PUB0211100&vo_headVO_corporationId=1614103866