神奈川県社協について

事業報告・決算、社会福祉法人現況報告書

更新日:平成306月29日

平成29年度 神奈川県社会福祉協議会事業報告・決算

 平成29年度は、6月に公布された「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律」において地域住民等が地域生活課題を把握し、関係機関との連携等により解決を図っていくこと、その促進と必要な措置を国及び地方公共団体の責務とすること等が制度として明文化され、また、それらの実現に向け、国は「地域共生社会の実現に向けた地域福祉の推進」を掲げました。 本会においては、「神奈川県社会福祉協議会活動推進計画」(平成28年度から平成31年度)の2年次として計画目標の達成に留意しつつ、今般の国・県の福祉制度・施策動向に対応した取り組みや、喫緊の課題である福祉・介護人材の確保・育成・定着に向けた取り組みをより一層進めました。
 以下、主要事業を中心に、平成29年度の取り組みの概要を報告いたします。

基本目標T 多様な主体の参加による支え合いの地域づくりの推進
  平成29年4月に全面施行された改正社会福祉法への対応に向けたセミナーや、種別を横断した福祉課題に対応するための実践から学んだり、課題を共有したりすることを目的とした研修会や事例報告会等を開催したほか、その後の個別対応を行いました。 また、福祉サービスの安定的な提供のために、社会福祉事業振興資金貸付事業、退職手当共済事業や社会福祉施設賠償責任保険事業を実施するとともに、サービスの評価活動として福祉サービス第三者評価推進事業を実施し、サービスの質の向上に向けて苦情相談への対応等にそれぞれ取り組みました。

推進項目T−1 多様な主体による地域福祉活動の推進
○認知症に対する地域での理解促進や、認知症サポーターの資質向上及び活動促進を図るべく、認知症サポーターの養成研修を県内7会場で実施しました。修了した527名をオレンジパートナーとして登録したほか、市町村等からオレンジパートナーの情報等を適宜受け付け、その情報をホームページへの掲載や電子メールの配信等を通してオレンジパートナーへ提供する等、より積極的な活動を促しました。
○ 民生委員制度創設100周年を契機に同制度と民生委員児童委員の役割、活動等をより一層周知すべく、本会関係者による応援バッヂの着用やシンボルマークの利用のほか、全国民生委員児童委員連合会が作成した同制度創設100周年のポスターを活用し、多くの方の目に触れやすい場所への掲示等を通じて県民へ広く周知しました。
○ 地域包括ケアシステムの構築に向けて生活支援コーディネーター養成研修を県内3カ所で実施し、市町村の生活支援コーディネーターとして配置または配置予定の方等を対象に業務を行う上で必要な知識の習得及び技術の向上を図るための研修を実施するとともに、フォローアップ研修を3回、さらに福祉関係者、地域住民を対象とした「地域支え合いフォーラム」を開催し、実態調査の結果をもとにした現状報告や実践紹介を行いました。

推進項目T−2 自立した生活を地域で支える取り組みの支援
○ 県内の市区町村行政や市区町村社協、地域包括支援センター等の各事業所を対象に「成年後見制度に関する実態把握調査」を実施し、成年後見制度利用の現状把握と課題の整理を行いました。また、今後の具体的な事業展開への資とするために調査結果を報告書にまとめ、調査対象者や関係機関・団体等に配布することで情報共有を図りました。日常生活自立支援事業では、事業の実施に係る十分な予算を確保することが難しい中、本事業の効果的な展開を持続するための仕組みづくりの一環として契約締結審査会の見直しを行いました。
○ 生活福祉資金貸付事業においては、借受者に対する滞納調査の対象を広げ、市区町村社協とより一層連携しながら滞納者世帯の状況把握・償還指導に取り組んだことで、償還につながるケースが出てくるなど償還強化促進の拡充につながりました。

基本目標U 安心して生活できるための福祉サービスの充実
  平成29年4月に全面施行された改正社会福祉法への対応に向けたセミナーや、種別を横断した福祉課題に対応するための実践から学んだり、課題を共有したりすることを目的とした研修会や事例報告会等を開催したほか、その後の個別対応を行いました。
  また、福祉サービスの安定的な提供のために、社会福祉事業振興資金貸付事業、退職手当共済事業や社会福祉施設賠償責任保険事業を実施するとともに、サービスの評価活動として福祉サービス第三者評価推進事業を実施し、サービスの質の向上に向けて苦情相談への対応等にそれぞれ取り組みました。

推進項目U−1 社会福祉事業の発展に向けた法人・施設の活動の支援
○ 経営者部会と施設部会の共催により、種別を超えて共通する課題として「若手職員」の確保・育成・定着のヒントを学ぶため、教育分野の実践報告の場を設けたほか、災害をテーマにした「社会福祉法人・施設職員災害対応研修会」を県受託事業と一体的に実施しました。
○ 福祉サービス第三者評価推進機構として第三者評価事業を推進することにより、事業者のサービスの質の向上への取り組みを促進し、併せて、ホームページ等での評価結果の公表を通して、福祉サービス利用者のサービス選択の支援に取り組みました。

推進項目U−2 権利擁護と生活支援の取り組みの推進
○ 福祉サービス運営適正化委員会では、社会福祉法第83条の規定に基づき、利用者からの苦情相談について、利用者・事業者間の調整を行うとともに、日常生活自立支援事業の適正な運営の確保が図られるよう調査・助言を行いました。また、事業者が利用者の苦情に適切な対応が図られるよう研修会を開催したほか、調査を実施しました。

基本目標V 福祉サービスの質の向上に向けた人材の確保・定着・育成の取り組みの強化
  福祉・介護人材の確保・育成・定着にむけて、福祉人材センターでの窓口相談とあわせて出張相談会や就職相談会等による地域展開を進め、職場体験やマッチングにつなげました。また、全社協より「介護人材のすそ野」を広げるモデル事業の指定を受け、幅広い年齢層の新規参入につながるようセミナー等の開催や個別支援に取り組んだほか、潜在介護福祉士等再就労支援セミナーの開催や有資格者届出制度(介護福祉士人材バンク含)の運用等による有資格者への再就労支援、公立中学校・県立高校の生徒に対する福祉・介護の仕事の理解促進にむけた取り組みも進めました。
  福祉・介護事業従事者等の育成・定着に向けては、福祉研修センターにおいて県内福祉従事者研修実施機関等関係者、福祉施設等の現場実践者や学識経験者等との課題共有や協議の場を設け、その内容を踏まえた研修事業とその体系化について検討を進めました。

推進項目V−1 福祉・介護人材の確保に向けた取り組みの強化
○ 改正社会福祉法の施行により介護福祉士等有資格者の「届出」制度の受付を開始しました。また、潜在介護福祉士等再就労支援セミナーを県内6カ所で開催したことに加えて、福祉・介護の就職相談会や保育士・保育所支援センターの出張相談会では有資格者が再就労するための資金の貸付相談も行う等、有資格者の再就労支援に取り組みました。
○ 自治体や民間介護事業者などの直接介護事業の関係者だけではなく、教育や労働、保健医療など地域の関係領域の機関・団体まで含め一堂に会する「神奈川県介護人材確保対策推進会議」の運営事業に平成29年度より取り組み、今後の福祉・介護の人材の確保・育成・定着のあり方について協議しました。
○ 福祉・介護の仕事の理解促進や将来の就労の選択肢を広げること等を目的に実施した県立高校での出張介護授業では、直接的に複数の高齢福祉施設への就職に結びつく等の成果がみられました。また、公立中学校、県立高校の各1年生を対象に福祉の理解・啓発に向けたリーフレットの配布を行ったほか、高校生の介護技術コンテストの関東ブロック大会への協力等、高校生をはじめ生徒・学生の学びや将来の職業選択の一助となるよう取り組みました。
○ 人材確保、資格取得から従事定着までを対象に、平成28年度途中より開始していた介護福祉士修学資金等貸付事業・保育士修学資金貸付事業の7資金を1年を通して本格実施しました。貸付件数の増加と並行して、貸付の審査にあたって判断が難しい事例も増加したこと等により、有識者による審査会等を設置するなど、その中で貸付のみではなく債権管理等も含めた総合的な意見聴取を行い、貸付につなげていく仕組みを構築しました。

推進項目V−2 福祉・介護事業従事者等の育成・定着の取り組みの充実
○ キャリアパス対応生涯研修課程の研修を基軸にすえ、階層別・職種別の自主研修を実施するとともに、法定研修については介護支援専門員の各種研修に加え、新たにサービス管理責任者研修の実施機関として県より指定を受け、介護分野の研修を実施しました。
○ 県内の福祉施設関係者や福祉従事者研修実施機関、学識経験者等の協力を得て、福祉現場の職員育成に関する現状・課題の共有化や、本会福祉研修センター事業の展開方策について意見をいただく場を設け、次年度事業へつなげました。
○ 県内施設・事業所の職員育成に関する現状・課題をアンケート等で把握するとともに、各施設・事業所の職場内研修の実施に向けて、プログラムの企画に対する助言や講師情報の提供等の支援を行いました。

基本目標W 県社協組織・活動基盤の整備
  福祉タイムズやホームページを通じて、本会の取り組みや県内の福祉活動、先駆的な実践などについて積極的な情報発信・提供を行いました。政策提言活動においては、主に課題共有シンポジウム等を通じて分野や種別を超えて福祉課題を共有、解決していくために、関係者自らが主体的に取り組み、そのために自らの現状等を発信する大切さを確認しました。
  将来における事務局体制を見据え、新規採用並びに内部登用により正規職員の計画的確保を図ったほか、併せて資質向上や業務の相互理解の促進をはかるために研修を開催し、体制強化に取り組みました。
  また、新たな福祉拠点の整備に向けて事業者との諸調整を行いました。

推進項目W−1 共通課題の解決に向けた情報発信機能の発揮
○ 第2種・第3種正会員連絡会では、研修会において会員相互の課題共有と問題解決を促進するため、生活困窮者自立支援制度をはじめとする国・県の政策動向等を踏まえた幅広いテーマで取り組むとともに、会員の活動成果の普及に向けて助成を行いました。
○ 本会の広報活動として、機関紙「福祉タイムズ」とホームページによる情報提供を着実に行いました。特に福祉タイムズにおいては民生委員制度創設100周年に対応するコーナーを設置し、制度や活動の理解・普及につなげたほか、ホームページにおいてはスマートフォンによる閲覧のための環境を整備しました。
○ 政策提言活動では、分野・種別を越えた共通課題として「福祉・介護人材」「地域移行支援」を共通テーマに位置付け、重点的に現場からの声を集約し、部会・協議会・連絡会代表者等とのヒアリングで把握した課題等と合わせ広く発信することができました。また、シンポジウムの開催等を通じて、福祉課題や福祉関係者自らが福祉課題に対して主体的に取り組む必要性について、参加者がそれぞれの立場から共有の場を設けることができました。

推進項目W−2 県社協組織・活動基盤の整備
○ 会員加入の積極的な働きかけによる組織基盤の強化、6本の新規委託事業の受託により増収を図るとともに、地域福祉推進の取り組みのための財源づくりを(福)県共同募金会と協働で検討を進め、企業の社会貢献活動とのタイアップにより、社会福祉協議会事業に対する寄附の受け入れの仕組みづくりを進めました。
○ 事務局体制の強化に向けて、正規職員の比率向上に向けて新規職員採用を実施し、人材確保をはかりました。また、入職3年目未満の職員を対象とした相互の業務への理解を深めるためのフォローアップ研修や、業務上の共通課題を取り上げたリスクマネジメント研修、本会の使命や役割を再確認するための正規職員対象研修等、資質向上や業務の相互理解の促進をはかるための取り組みを進めました。
○ 神奈川県社会福祉センター(仮称)整備に向け、事業者との間で基本協定書を締結するなどセンター整備事業の推進に向けた調整を行うとともに、建設予定地における諸調査により明らかとなった課題に対し、早期解決を図りました。

  平成30年度は、策定した活動推進計画の3年次となります。計画事業の実施にあたっては、これまで以上に本会会員各位、関係者の皆様からのご協力・ご参加をいただきながら取り組んでいく所存でございますので、より一層のご指導を賜りますようお願い申し上げます。

   平成30年6月


社会福祉法人現況報告書
 本会では、毎年、社会福祉法第59条及び社会福祉法施行規則第9条の規程に基づき、組織概要、事業概要、財産の所有状況等をまとめた「社会福祉法人現況報告書」を所轄庁に提出しています。
 現状報告書、一般会計計算書類、財産目録は横浜市健康福祉局のホームページからご覧いただけます。
http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/kansa/20150205143942.html