テキストデータ作成に当たって
このデータは、『福祉タイムズ』 vol.802 2018年9月号(発行:神奈川県社会福祉協議会)をテキスト化したものです。
二重山カッコは作成者注記です。
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福祉タイムズ ふくしTIMES
2018.9 vol.802
編集・発行 社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会
特集(2〜4面)
公私協働による福祉課題の解決に向けて−平成30年度社会福祉制度・施策に関する提言−
→今月の表紙 プロの自負を持って将来に向き合う
第2回神奈川県高校生介護技術コンテストに、福祉科で学ぶ生徒たちが出場した。
福祉・介護分野の人材不足が深刻な社会問題となる中、本県の福祉・介護の将来を担うプロフェッショナルとして期待される生徒たち。披露された確かな介護技術からは、日々の研さんに裏打ちされた自信があふれていた。(写真は県立津久井高等学校のベッドメイキング部門)〈撮影・菊地信夫(きくちのぶお)〉【詳しくは12面へ】
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特集
公私協働による福祉課題の解決に向けて−平成30年度社会福祉制度・施策に関する提言−
本県の福祉関係者が一体となって、目指すべき「福祉社会」を共に考え実現していくために、本会では平成23年度より政策提言活動を行っています。今年度も、公私の福祉関係者の協働による課題解決、地域福祉の推進を進めるため、社会福祉法人・施設、民生委員児童委員、市町村社協、関係機関・団体などの声を分野や種別を超えて共有し、広く発信できるよう「社会福祉制度・施策に関する提言」(以下、提言集)にまとめましたので、その概要を紹介します。
政策提言活動が目指すもの
本会の政策提言活動は、行政への予算要望等を目的としたものではなく、福祉関係者間による分野横断的な課題の共有を図り、関係者自らが汗をかき、腰を据えて課題に対してどのように向き合っていくべきかを継続的に考えることを重視して取り組んでいます。
制度・施策の整備が福祉ニーズに対してできる限り後追い的にならないよう、最前線に立つ福祉関係者が先回りして課題を発信することも、この活動を続ける目的の一つです。その上で、公私の関係者が協働しながら制度の充実、既存の仕組みの活用等を考えていくことを目指しています。
今年度も福祉現場の課題等を把握するため、「社会福祉制度・施策に関する課題把握調査」(以下、課題把握調査)ならびに部会・協議会、連絡会代表者等へのヒアリングや意見交換等を実施。分野・種別を超えた共通テーマとして「質の高い福祉サービスの実現に向けた提供基盤としての担い手の確保・育成・定着」「地域生活移行支援、支え合いの地域づくりの推進」の2つを昨年から継続して設定し、次のとおり行いました。
〈表〉
平成30年度課題把握調査の概要
○調査期間 平成30年1月17日〜3月30日
○調査対象 本会各部会・種別協議会、第2種正会員連絡会構成団体、第3種正会員連絡会構成団体、政策提言委員会委員、本会各部所
○調査項目
1 社会福祉制度・施策等への提言
2 提言の具体的な内容
3 (人材確保・育成・定着)福祉サービスの質の向上を図るうえで、人材育成において大切にしていることや、福祉従事者に必要と考える資質
(支え合いの地域づくり)福祉サービス利用者等の尊厳を守る支援に向けてどのような取り組みをしているか、どのような考えを持っているか
4 課題に対する各部会・協議会・団体、構成員等による取り組み
※2つの共通テーマと「自由記述」を加えた3つの調査票で実施
〈表終わり〉
共通テーマに関する提言
@質の高い福祉サービスの実現に向けた提供基盤としての担い手の確保・育成・定着
人材確保は、今後の人口動態等の変化や人口の減少から、新卒者等の若年層の確保だけでなく、新たに参入してくる多様な求職者の獲得に向けた対応を図る必要があります。また、確保だけではなく育成や定着に向けた取り組みも重要で、これらの取り組みが結果として確保にもつながっていくと考えられます。
これらの状況・背景を踏まえて、次のとおり提言します。
〈囲み〉
<提言>
福祉サービスは人が人に行う対人援助サービスであることに鑑み、人材がすべての福祉サービスの提供基盤であることを再確認し、確保・育成・定着に向けて公私協働で取り組みを進める。
今後は人口の減少が見込まれ、さまざまな分野で人材の“奪い合い”が起き、人材確保がますます大きな課題となっていくと思われる。そのような中で、福祉・介護・保育などの各分野の人材をどのように確保し、サービスの質を確保・向上させていくかについて、多角的な視点での課題意識を持ち、取り組む。
〈囲み終わり〉
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▼人材の確保に向けて
次の世代の担い手となる小・中学生に向けて、福祉の仕事の理解が進むよう学校等と連携して取り組むほか、福祉サービス提供現場のイメージアップを図ることを目的とした取り組みを引き続き公私協働により実施します。
社会福祉施設や事業所においては、EPA(経済連携協定)を適切に活用して福祉人材を確保したり、未経験者等については自ら養成したりするなど、多様なキャリアの方たちに向けて工夫しながら取り組みを行います。また、福祉・介護等の内容に興味はあるものの、就職までは考えていないという層に対して、入門的な研修を実施するほか、多様なやりがいを創出するなど受け入れに向けた対応を進めます。
なお、各分野の社会福祉施設等で従事する専門職だけではなく、民生委員児童委員など、地域で活躍する方たちの確保にも同様のことが言えます。
▼人材の育成・定着に向けて
社会福祉事業の経営者は、福祉的なニーズを抱える利用者の「安心して過ごしたい」との思いに寄り添い、従事者がそれに応える役割と責任を果たせるよう、資格取得支援や研修参加の促進、キャリアパスを構築する等、従事者のやりがいを支える体制整備を図ります。更に、自らの施設・事業所の実践を振り返る機会を設け、福祉サービスの質の向上に向けた取り組みを進めます。
また、福祉サービスは人権意識や権利擁護の意識が基盤となっていることから、従事者は自己研鑽に努めます。
A地域生活移行支援、支え合いの地域づくりの推進
地域には、障害や高齢等の理由により生きづらさや生活のしづらさを抱える人が生活しており、そこには多様で複雑な課題が潜在しています。例えば、高齢の親と同居している障害者の親亡き後の見守りや介護の問題、高齢になった障害者への医療面を含めたサポート、地域での暮らしを望む人の住まいの確保などの生活課題が挙げられます。
地域で安全・安心した生活を営むには、専門的な知識・技術に基づく専門職の支援だけではなく、近隣住民、関係性のある知人などとの関わりも期待されます。福祉従事者には、利用者の尊厳を守る役割を担い、当事者の自己決定を尊重した支援を心掛けることが求められます。多様かつ複雑な課題に対して、地域社会や住民による理解のもと、利用者がその人らしく安心して、社会参加しながら生活できるよう、さまざまな役割の社会資源と連携しながら支援することも必要です。
地域社会は、社会的弱者を包容する面と排除する面の両面を併せ持っています。さらに、制度・施策に基づく支援は種別ごとの縦割りの対応になりがちであるため、各圏域での支援体制の充実が求められます。
以上のような状況・背景を踏まえ、次のとおり提言するとともに、行政に対して要望します。
〈囲み〉
<提言>
近隣住民や地域社会に向けて、「ともに生きる社会」の考え方や助け合いの心、また、「生きづらさ」等の理由になっている福祉的な課題等への誤解や偏見や差別が無くなるよう、幼少期からの福祉教育や幅広い市民に対しての普及啓発や障害あるいは障害者の理解促進について、社会福祉関係者は公私協働で取り組む。
福祉従事者は、利用者の想いに寄り添い、「理解」「共感」のもと支援につなげる。その際、生育環境や家庭環境、家族の意思等にも留意して、各種制度を運用・活用しながら取り組む。
民生委員児童委員やNPO等の地域の社会資源と社会福祉施設等との間で、社会福祉関係者はそれぞれの役割理解のもとネットワークにより利用者の支援に取り組む。また、ネットワークの形成が、各圏域において進むように取り組む。
〈囲み終わり〉
〈囲み〉
<行政への要望>
医療的ケアを必要とする当事者等に対して、地域の中に、緊急医療体制や専門医療機関、相談窓口及び障害特性に応じた診療体制が充実するよう、医療専門機関と一緒に整備を図ることを要望する。
住まいの場は利用者本人の自立を目指す基盤であり、当事者・家族の高齢化に伴う居住環境の整備は特に大事な取り組みとなっている。特に、当事者・利用者の住まいの場の一つであるグループホームの整備を図ることを要望する。また、地域活動支援センターや社会就労センター等の「働く場」においては、利用者の生きがいややりがいを支える場であり、加えて居場所や拠り所にもなっていることに考慮して整備を図ることを要望する。
なお、行政の制度施策において、「地域の実情に応じて」とすることが増えているが、人の暮らしに関し地域間での格差を生じる恐れもあることから、成年後見制度の利用促進、当事者本人の情報を得る・知る権利の保障等について、広域行政の立場からも積極的に取り組みを進めることを要望する。
〈囲み終わり〉
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課題把握調査やヒアリングを通して再認識したこと
福祉サービスを成立させているのは「人材」です。
今年度の課題把握調査の共通テーマ「質の高い福祉サービスの実現に向けた提供基盤としての担い手の確保・育成・定着」「地域生活移行支援、支え合いの地域づくりの推進」では、それぞれに特有の課題はあるものの、共通するキーワードは人材の確保・育成・定着と言えます。
人材の確保には、現場の実践を知ってもらい、その魅力を感じてもらうことが大切です。「魅力」には、従事者の専門性がいかに大切で評価されているのかはもちろんのこと、従事者の働きやすさややりがいを支える施設・事業所になっているか等、さまざまな視点が考えられますが、先の仕事の意義ややりがいを数多くの人に知ってもらい、そこに共感していただくことが大切です。
支え合いの地域づくりの推進においても、民生委員児童委員や市民活動の取り組み、社会福祉法人の公益的な取り組み等を市民が目にして初めて、理解につながり、共感が発生します。その理解と共感の機会を地域の中に拡げていく取り組みが何より大切であり、そのためには、まず関係者やその所属している機関・団体それぞれが福祉における役割を発揮し、市民の目にとまるようにすることが重要であると考えられます。
福祉に関する実践を地域の人々に知らせる・伝える取り組みが、本県における助け合いやともに生きる社会に向けての機運につながり、その機運の高まりが結果として福祉人材の確保においても好影響を及ぼすと考えられます。
日頃から福祉の仕事の魅力を地道に発信していかなければ、人は必要な時に急には集まりません。福祉関係者は、実践の可視化や仕事のやりがいの言語化に自ら取り組み、公私協働で理解と共感を広める取り組みを進めていくことが重要です。
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本県では、2年前の7月、障害者支援施設で19人が亡くなり27人が負傷するという、大変痛ましい事件が発生したことを受け、県において共生社会の実現に向けて県民全体で取り組む「ともに生きる社会かながわ憲章」が制定されました。
本会においては、この憲章にもうたわれている「誰もがその人らしく暮らすことのできる地域社会」づくりを目指しているところであり、本提言がともに生きる社会の実現に向けて、福祉関係者の活動の発展と公私協働の促進、県民の福祉の向上への一助となることを願うものです。
本提言を記した提言集は、国や県へ手交するほか、関係者などに配布します。提言や福祉関係者の分野横断的な課題の共有を図る機会として「地域福祉推進のための課題共有シンポジウム」も毎年開催し、社会福祉法人・施設、市町村社協、地域包括支援センター、福祉分野の機関・団体、NPO、民生委員児童委員、学生、行政関係者など多様な立場の方々に参加いただいておりますが、今年度も開催を予定しております。
政策提言活動では、今後も福祉現場が直面する共通課題を明らかにするとともに、福祉関係者が各分野を超えて課題を共有し、課題解決に向けて連携・協働していくことや、福祉分野以外の関係者や県民の理解促進につながるよう取り組んでいきます。
〈囲み〉
政策提言活動の取り組み状況については、本会ホームページをご参照ください。提言集のダウンロードができるほか、現在調整中の課題共有シンポジウムのご案内についても、秋頃を目途にご案内を掲載する予定です。
URL:http://www.knsyk.jp/s/global_syakyou/seisakuteigen.html
〈囲み終わり〉
(企画調整・情報提供担当)
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私たちは地域の「子育て応援団」です〜児童委員、主任児童委員活動から〜
子育てサロン お友だち作りの輪!
麻生区柿生第3地区民児協は、川崎市の北部に位置し、周辺は緑が多く里山も残っており、自然に囲まれた住みやすい環境にあります。しかし、近年は駅周辺にマンションや住宅が建ち、都心に向かう交通の便も良いことから人口も増加、5万人、世帯数2万戸超えとなり、町内会、自治会では多いと3千戸のところもあります。現在、民生委員・児童委員33名、主任児童委員2名の計35名が活躍しています。
子育てサロンは平成15年10月から「子育ておしゃべりサロン」として発足、平成17年4月に「子育てサロンはとぽっぽ」と名前がついて現在に至っています。
子育て中のお母さん、0歳から3歳ぐらいまでのお子さんを対象にした「地域で一緒に子育て」は、お母さんの仲間作り、息抜き、悩み相談等子育ての手助けになればと思っています。
〈写真〉
地域で一緒に子育て。バルーンをゆらして楽しそう
〈写真終わり〉
「はとっぽっぽ」の運営は、子育て支援部会8名を中心に4グループに分け、各月を担当し、8月を除く毎月1回、午前中に開催しています。保育士、元保育士の指導のもと、手遊び・リズム遊び・パネルシアター・バルーン・紙芝居等を行います。
〈写真〉
サンタにプレゼントをもらって嬉しそう
〈写真終わり〉
ゆるキャラ着ぐるみのお迎えお見送りは毎回好評です。12月のクリスマス会は、スタッフがサンタ・トナカイ等の着ぐるみで子どもたちと楽しんでいます。毎月平均25組の参加もうれしい限りです。
この会から独立してグループを誕生させ、活動している所もあり、私達のやっていることが役立っています。
参加して下さる保護者を見て、幼児期の子育ては大変かもしれませんが楽しい時でもあり、「頑張ってネ」と声をかけながらも、私達スタッフも子どもたちから元気をもらっていることに感謝の気持ちでいっぱいです。
川崎市麻生区柿生第3地区
民生委員児童委員協議会
民生委員児童委員 對間裕子
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NEWS&TOPICS
「赤い羽根共同募金」にご協力をお願いします!
今年も10月1日から全国一斉に「赤い羽根・共同募金運動」が始まります。
共同募金は昭和22年、戦後の荒廃した社会の中、「国民たすけあい運動」の一環として始まりました。その後、時代の変遷とともに、市民のやさしさや思いやりを届けながら、その時々に必要とされる民間の福祉活動を資金面で支えてきました。多くの県民や企業・団体の皆様からのご寄付、ボランティアに支えられ、今年度で72回目を迎えます。
〈円グラフ〉
平成30年度の目標額は12億2,100万円
〈円グラフ終わり〉
近年、地域福祉ニーズが多様化し、さまざまな課題が顕在化しています。(福)神奈川県共同募金会(以下、県共募)では、時代に即した地域福祉を推進するために、民間資金の特性を発揮し、自治会・町内会、企業、学校等の地域を構成するさまざまな組織との協働をさらに推進していきます。
▼「神奈川県共同募金会経済団体協力会」との協働
「神奈川県共同募金会経済団体協力会」は、平成25年9月1日に設立されました。神奈川県商工会議所連合会、神奈川県商工会連合会、神奈川県経営者協会、神奈川経済同友会、神奈川県中小企業団体中央会の5団体が協賛しています。
県共募は、「協力会」と連携して、法人募金の協力依頼先を拡大するなど、県内企業から一層の理解と協力が得られるよう努めます。
▼企業との協働事業の推進
企業がCSR活動の一環として共同募金との協働拡大を進める中で、各企業に対して共同募金仕様自動販売機の設置や商品による寄付、寄付金付き商品の開発などの企画・提案を続けていきます。
また、多くの県民が利用する鉄道各社との協働推進を図りながら、地元意識を喚起した各沿線の地域福祉の向上に努めます。鉄道会社との協働事業により、全国初となるコラボ缶バッジも製作しました。
〈写真〉
相模鉄道(株)「そうにゃん」
江ノ島電鉄(株)「えのん」
〈写真終わり〉
▼教育機関との協働の推進
県共募では、未来を担う若者を中心とした地域福祉活動を推進していくために、平成27年4月、全国初となる共同募金会と教育機関(学校法人関東学院)との「共同宣言」を行いました。共同宣言を受けて、引き続き関東学院大学の学生を中心に、地元地域や企業、福祉施設などと連携した新規事業を企画・実施していきます。
▼共同募金PR大使に「ミンピ」が就任!
平成30年度の共同募金PR大使に、野毛山動物園(横浜市西区)のスマトラトラ「ミンピ」が就任することになりました。
〈イラスト〉
2018動物シリーズバッジ
〈イラスト終わり〉
同園との協働事業は平成24年度から始まり、「ミンピ」で7代目の大使となります。10月には同園で大使就任式を、来年3月には共同募金実施報告会の開催を予定しています。
▼県内プロスポーツチームとの協働
県共募では、平成20年度から県内プロスポーツチームとの協働を開始しました。サッカーJリーグの横浜F・マリノス、川崎フロンターレ、湘南ベルマーレ、野球の横浜DeNAベイスターズ、女子サッカーのノジマステラ神奈川相模原が協働パートナーとして赤い羽根募金を応援しています。
各チームの公式戦会場では、赤い羽根とコラボグッズ(ピンバッジ等)を使用したイベント募金を実施します。
〈イラスト〉
各スポーツチームとのコラボバッジ
〈イラスト終わり〉
募金へのご協力や募金ボランティア活動へのご参加など、平成30年度共同募金に、引き続きご支援くださいますようお願いいたします。(神奈川県共同募金会)
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地域で支え育てていく神奈川県のインクルーシブ教育―平成30年度インクルーシブ教育推進フォーラム開催
神奈川県では、共生社会の実現を目指し、すべての子どもができるだけ同じ場で共に学び共に育つ「インクルーシブ教育」を推進しています。
小・中学校では、すべての子どもができるだけ通常の学級で共に学びながら、必要な時に適切な指導を受けられる「みんなの教室」モデル事業を実施。高校でも、知的障がいのある生徒の高校教育を受ける機会の拡大のため「インクルーシブ教育実践推進校」を指定し、生徒が共に学んでいます。
これらの取り組みへの理解を広め、できること等について共に考えるために、8月21日、県インクルーシブ教育推進課主催の「インクルーシブ教育推進フォーラム」が川崎市宮前市民館で開催され、保護者や支援者を含む県民、教育・
福祉関係者等が多数参加しました。
実践報告では、モデル校や実践推進校に指定されている厚木市内の学校の取り組みを紹介。複数の教員で授業を行うティームティーチング等、具体的な事例を通して参加者は理解を深めました。
パネルディスカッションでは、パネリストとして特別支援教育士の菅原順子さんと富士フイルム(株)人事部の礒野晋作さん、コーディネーターとして田園調布学園大学教授の鈴木文治さんが登壇。3人は参加者からの提案や不安の声を受け止めながら、それぞれの立場から今後のインクルーシブ教育へ期待の言葉を寄せました。
まとめに「インクルーシブ教育に決まった形はなく、考え方も多様。でも芽は確実に出てきている」と鈴木さん。教育現場だけではなく、地域全体で子どもを支え、育てていこうと締めくくりました。
(企画調整・情報提供担当)
福祉のうごき Movement of welfare 2018年7月26日〜8月25日
●厚生労働省、婦人保護の抜本改革を目指す
厚生労働省は30日、生きづらさを抱えた女性の支援に関する検討会を発足させた。居場所や頼れる人を失った女性の置かれた現実と懲罰的な性格を持つ婦人保護事業の乖離を解消することが柱で、暴力の被害から逃げる女性に同伴する子どもへの支援も課題となっている。
●横浜市、介護人材で初の覚書締結
横浜市は31日、ベトナムの3都市及び現地大学・職業訓練校5校の間で、介護人材の受け入れに関する覚書を締結。市は、介護福祉士を目指すベトナム人留学生らを受け入れ、市内の高齢者施設での就労を促す新たな制度を始めるとともに学生らの学費や住宅確保などを支援する。
●障害者求職16%増 企業の理解に期待したい
厚生労働省のまとめにより、ハローワ―クでの障害者の新規求職申込数が5年前と比べて16.3%増の約17万6千件となったことが分かった。障害者の離職防止が課題で、就労支援事業所などを通じて就職した場合、事業所の担当者が遅刻や欠勤がないかを確認したり、本人と面会し悩みを把握したりする仕組みを2018年度から導入している。
●介護労働実態調査で職員不足感67%
介護労働安定センターの2017年度の調査で、介護保険事業所の67%は「職員が不足している」と感じていることが分かった。不足感は4年連続で増加し、職員が不足している理由は「採用が困難」が89%で突出して多い。採用が難しい原因として「同業他社との人材獲得競争」「他産業と比べて労働条件が良くない」など。
やさしさのおくりもの
塗装ボランティア (一社)日本塗装工業会神奈川県支部・神奈川昭和会
〈囲み〉
(一社)日本塗装工業会神奈川県支部
塗装業界唯一の全国団体の神奈川県支部。会員数118社によって構成。
神奈川昭和会
県内の塗装工事業・塗料販売業・塗料製造業の企業32社によって構成。
〈囲み終わり〉
(一社)日本塗装工業会神奈川県支部と神奈川昭和会は、毎年梅雨の時期に、児童福祉施設への塗装ボランティアを共同で行っています。この活動は、希望施設で特に塗装の必要性や緊急性が高い1施設に、塗料や工賃のすべてを無償で提供するもので、昭和54年から実施しています。
37回目の今年度は、会員企業から81名ものボランティアが参加し、横浜市保土ケ谷区の横浜家庭学園に大規模な塗装が施されました。天井や壁、建具などが、防藻、防カビ、低汚染仕様の塗料で塗られ、子どもたちにとって安心で快適な生活の場へと生まれ変わりました。
支部長の佐藤正道さんと会長の野一哉さんから「子どもたちの笑顔のために、塗装の技術・経験を最大限に活かした社会貢献事業として、今後も継続していきたい」とのお言葉をいただきました。塗装後の室内を見て、感激した児童からお礼の色紙が贈られるなど、携わった人たちが笑顔となる温かい活動でした。
(地域福祉推進担当)
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私のおすすめ
◎このコーナーでは、子育てや障害、認知症・介護当事者の目線から、普段の暮らしに役立つ「おすすめ」なものを紹介します。
KILC障害当事者職員 猿渡達明がおすすめする1冊
『生きている!殺すな〜やまゆり園事件の起きる時代に生きる障害者たち〜』
再び事件を生まない社会にしたい。2016年夏、相模原市にある障害者施設「津久井やまゆり園」で多数の障害のある人たちが殺傷された。障害のある人たちは事件に怒り、そして、殺されていたのは自分だったかもしれない、自分もいつ殺されるかもしれないとおびえた。だから、障害のある人たちは、自分たちが生きている現実を知ってほしい、と強く願っている。
今月は→(N)神奈川県障害者自立生活支援センターがお伝えします!
通称KILC(キルク)。1997年4月設立。障害者の自立生活を目指してピアカウンセリング(障害者による相談事業)や各種情報提供、障害者施策の研究・提言など障害当事者の目線で共生社会の実現を目指した活動を展開。現在、厚木・平塚等4カ所の事業所で活動中。
〈連絡先〉〔法人本部〕〒243−0035 厚木市愛甲1−7−6
TEL 046−247−7503 FAX 046−247−7508 URL:http://www.kilc.org Mail:info@kilc.org
◆「知る」ことからはじめよう
本書は、障害のある人が生きることを否定されてきた優生思想にもとづいた「津久井やまゆり園事件」(以下、やまゆり園事件)の起きる時代への対抗として、障害のある人たちや親、支援者の21人が、困難と向き合い、生き生きと生活する姿を自らの言葉で語っています。年齢も住んでいる場所もバラバラの21人の声をまとめた本書。これまでも当事者の声を発信した書籍はありましたが「やまゆり園事件」について、障害のある人やその周りの人の率直な思いが聞ける書籍は、ほとんどありませんでした。様々な活動の中で出会った21人が、障害のある人の命が奪われる事件を繰り返さない社会をつくるためには、自分たちの現実を知ってもらうことが一助になると、この事件をきっかけに社会に向けて警鐘を鳴らしています。当法人の障害当事者職員で、脳性まひとADHDがある猿渡達明も共著者の一人として参加しています。
「様々な活動の中で、福祉専門職でも障害者について『知らない』ことが多いということに気付きました。これは、出生後、障害が判明した時点から、その子や家族は療育中心の生活がスタートすることで地域との関わりが減り、そのために子どもの頃から障害のある人と関わり合う機会が少なく、関わり方を『知らない』まま大人になり、障害のある人と関わることが特別なことのようになってしまっているからではないでしょうか」と猿渡は言います。「インクルーシブ教育といいますが、障害者というレッテルをはらずに、何かしらの支援の必要な子どもとの『関わり』の中で、得意なこと、不得意なこと、困っていることなどを日々共有して育ち合い、必要な時にサポートが受けられる教育体制が必要です。同じクラスの中でサポートし合う。そして、一緒に意思表示や意思伝達の方法を考え合っていけば、支援の必要な子が『障害者』というレッテルの名ではなく、一人の人間として生きていけます。社会から誰一人も排除しない工夫が必要だと思っています。」(本書、猿渡記述より)
猿渡をはじめ、共著者それぞれが自分自身の経験から、社会に伝えたい大切なことを書いています。「私たちのことを知ってほしい」「分けないでほしい」「人が人を差別してはいけないことをみんなに伝えて」と。
◆未来への指南書
「やまゆり園事件」だけでなく、障害のある人は今の社会に対して様々な願いを持っています。「障害があっても、自分の選んだ地域で生きたい!」「どんな生活をするかは自分で決めたい!」「障害のある人もない人も、みんなで一緒に生きて行く!」という当たり前の願いが、当たり前に実現できるように、本書を通じて多くの方に知ってもらいたい!考えてもらいたい!そう願っています。
「仕事やお金も大事だけど、私たちの最大の仕事は『生きること』。私たちが、どんなことを考えて行動しているか、それを体を張って伝えていくことは大事です。」(本書、猿渡記述より)
本書は全ての人に向けた「未来の社会への指南書」とも言える一冊です。知ることからしか偏見や差別をなくすことはできません。そして、障害者を分け隔てしない社会こそが、再び「やまゆり園事件」を生まない社会の土壌となるのです。
インフォメーション
『生きている!殺すな〜やまゆり園事件の起きる時代に生きる障害者たち〜』
単行本(ソフトカバー)
〈音楽CD付き〉歩笑夢:19の軌跡
ラブ・エロ・ピース:死んでない殺すな
A5判・208頁
ISBN978ー4ー86538ー064ー4
定価 1,800円+税
発行 山吹書店2017年10月20日 発売 JRC
P9
福祉最前線ー現場レポートー
◎このコーナーでは県内各地の福祉関連の当事者・職能団体等の方々から日ごろの取り組みをご寄稿いただきます。
かわさき高齢者とペットの問題研究会
代表 渡辺 昭代
今、日本は超高齢社会に向け歩みを進めています。人にも動物にも様々な問題が起きている中、人とペットの問題の早期解決に向け何か手を打つことができないか、というところから立ち上がった会です。
〈連絡先〉TEL 090ー7633ー2468(代表 渡辺) URL:aky.wtnb@gmail.com
この研究会は、かわさき犬・猫愛護ボランティア(川崎市条例第21号18条に規定)の有志とそれに興味を持つ人が、動物に関する生態、行動、人間社会での生活などを様々な視点から勉強することが始まりでした。
そんな中で高齢者が飼育不可能になったペットに関する相談が相次ぎ、今後の超高齢社会の中で手を打たねばならないことの必要性を強く感じ、高齢者とペット問題に特化して取り組むことになりました。特に独居高齢者とペットに対してどんな支援方法があるか、どうしたらペットに負担をかけずに暮らすことができるか。
「固有の財産」と見なされるペットを考えた時、やはり人と動物の望ましい関係をどのように両立させるかを勉強する必要があることに辿り着きました。
〈囲み〉
リーフレット問合せ先
Mail:info@pet-saigomade.com
ご希望の方は、住所、〒、電話番号、お名前(団体名)、部数、使用目的をメールでご連絡ください。送料は希望者の負担となります。
〈囲み終わり〉
法律、人・動物の福祉問題等多くの知識を必要とするため、広い分野からメンバーが集まり認知症サポーターの資格なども取りながら、写真(左下)のような3連式リーフレットの作成をしました。これは自分がペットの飼育不可能になった場合にどうして欲しいかを記載しておくものです。
そこから、さらに人と動物に関わる両者が同じテーブルで互いの問題を共有することが必要なのではとの考えに至り、たまたまグループの1人が地域包括支援センター(以下、包括)のセンター長に声かけをしたことで、第1回目の行政、包括、ボランティアとの協働セミナーが開催されました。
〈写真〉
第1回協働セミナーの様子
〈写真終わり〉
今後は飼い主の「万が一」に備え、飼い主・ペットの負担の軽減と両方の福祉・関係性を守りながら生活の質を高められるようなノウハウを広く社会に発信して行くため、さらに勉強を重ねていきたいと考えています。
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県社協のひろば
福祉サービス第三者評価を受審していますか?―サービス提供開始時の重要事項説明に加わりました
本年3月、福祉サービス第三者評価事業(以下、第三者評価)に関する指針改正を受けて、厚労省は、サービス提供開始時の重要事項説明に、第三者評価の実施状況等に関する項目を追加しました。
高齢者・障害福祉サービス事業所では、あらかじめ利用申込者またはその家族に対し、サービスの選択に資すると認められる重要事項を説明する義務があります。そこで、本事業の認知度が必ずしも高くない現状を踏まえ、自ら任意の第三者評価を受審し、サービスの質の向上や事業の透明性の確保がなされているかなど、新たに重要事項に含むよう整理したものです。
対象となる事業所(下段)は、サービス提供の開始にあたり、あらかじめ「第三者評価実施の有無」「実施した直近の年月日」「実施した評価機関の名称」「評価結果の開示状況」の説明が義務づけられます。対象事業所及び運営法人におかれましては、説明ができる体制を整えていく必要があります。
なお、本会かながわ福祉サービス第三者評価推進機構では、サービスの振り返りを効果的に進めていくため、福祉サービス評価(自己評価・利用者調査・第三者評価)に関する手引きの発行、研修会等を開催しています。ぜひご活用ください。
※事業者説明会(高齢・障害・保育分野)を10月下旬に予定しています。本会ホームページをご確認ください。
〈囲み〉
〈第三者評価受審が重要事項説明に加わる対象事業所〉
〇介護保険サービス(*は介護予防事業を含む)
訪問介護*、通所介護*、短期入所生活介護*、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、夜間対応型訪問介護、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護*、小規模多機能型居宅介護*、認知症対応型共同生活介護*、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護、看護小規模多機能型居宅介護(複合型施設)、介護老人福祉施設
〇障害福祉サービス等
居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、療養介護、生活介護、短期入所、重度障害者等包括支援、自立訓練、就労移行支援、就労継続支援、就労定着支援、自立生活援助、共同生活援助、障害者支援施設、児童発達支援、放課後等デイサービス、居宅訪問型児童発達支援、保育所等訪問支援、障害児入所施設
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(かながわ福祉サービス第三者評価推進機構)
平成30年7月豪雨災害における本会及び市町村社協の被災地支援活動について
7月初旬にかけて発災した「平成30年7月豪雨災害」では、特に中国、四国地方が甚大な被害に見舞われました。このたびの災害でお亡くなりになった方々へお悔やみ申し上げますとともに、被災されました方々に心からお見舞い申し上げます。
さて、今回の災害により、全社協からの派遣要請を受けて全国の都道府県・指定都市社協が被災地支援を行っています。本会では、7月27日から広島県尾道市災害ボランティアセンターの運営支援を開始しました。県内の市町村社協にも協力を呼びかけ、これまでに本会ならびに藤沢市、南足柄市、葉山町、
清川村、二宮町の社協から職員計15名を派遣しました。
主な活動はボランティアの受付、マッチング、活動にあたってのオリエンテーションなどです。
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オリエンテーションの様子(尾道市災害VCにて)
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また、生活福祉資金貸付制度による緊急小口資金特例貸付業務の支援のため、広島県三原市と安芸郡坂町(さかちょう)に計3名の本会職員を派遣しました。
発災から2カ月ほど経過した時点でも、特に岡山県では1219名、広島県では651名の方が避難所生活を余儀なくされています(平成30年8月21日現在、内閣府ホームページより)。本会は、尾道市の支援を9月2日で終了し、引き続き安芸郡坂町の災害ボランティアセンターの運営支援に職員を派遣しています。
本会では今後も、社協のネットワークを活かした支援を行っていきます。(企画調整・情報提供担当)
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被災地の情報や支援活動の状況、義援金の募集のほか、ボランティア活動保険などの情報は本会ホームページの「災害時専用ページ」をご覧ください。
(URL:http://www.knsyk.jp/)
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information
会員・関係機関主催
(N)横浜市精神障害者家族連合会
市民精神保健福祉フォーラム
◇テーマ=みんなちがって皆いっしょ
みんなの学校みんなの居場所
◇日時=9月29日(土)午後1時〜午後4時(開場午前12時20分)
◇会場=保土ケ谷公会堂(横浜市保土ケ谷区星川1ー2ー1)
◇内容=@横浜和太鼓音やの和太鼓演奏(手話通訳付き)A映画「みんなの学校」バリアフリー版の上映
◇費用=無料
◇申込方法=申込不要
◇問い合わせ先=(N)横浜市精神障害者家族連合会 TEL 045ー548ー4816
(N)アレルギーを考える母の会
専門職のためのアレルギー最新知識
◇日時=@10月5日(金)午後2時30分〜午後5時30分A10月23日(火)午後1時〜午後4時 他2回開催予定
◇会場=@ひらつか市民活動センター(平塚市八重咲町3ー3)A海老名市立総合福祉会館(海老名市めぐみ町6ー3) 他2会場予定※他会場の詳細はホームページをご覧ください
◇内容=講義、体験実習、意見交換を通し、アレルギー疾患への理解を深め、日常的なアレルギーの子どもたちへの支援、緊急時の対処、スキンケアについて実践的に学びます。
講師:森田久美子氏(平塚市民病院小児科医師)、渡辺博子氏(国立病院機構神奈川病院小児科アレルギー科医長)、古川真弓氏(東京都立小児総合医療センターアレルギー科医師)、高増哲也氏(県立こども医療センターアレルギー科医長)
◇費用=無料
◇対象=保健福祉事務所、児童相談所、生活困窮者自立支援機関施設、児童養護施設などの児童福祉施設や関係機関の職員
◇定員=各会場50名
◇申込期限=@9月5日(水)〜9月25日(火)A9月21日(金)〜10月12日(金)※他日程の申込期間はホームページをご覧ください
◇申込方法=申込用紙に必要事項を記入し、FAX または郵送にて申込。申込用紙はホームページよりダウンロード
◇問い合わせ先=本会地域福祉推進担当
〒221ー0835 横浜市神奈川区鶴屋町2ー24ー2 TEL 045ー312ー4813(月〜金 午前9時〜午後5時) FAX 045ー312ー6307 URL:http://www.knsyk.jp/c/honkai/7eb9906e668e043af0dca66a8654ddcf
第19回AA神奈川湘南地区の集い
◇テーマ=小田原発…お酒は止められる!〜あなたはAAをご存知ですか?〜
◇日時=10月14日(日)午前10時〜午後4時
◇会場=おだわら市民交流センターUMECO(小田原市栄町1ー1ー27)
◇内容=@アルコール依存症からの回復の体験談A山木克昭氏(医療法人財団青山会みくるべ病院依存症プログラムリーダー)によるゲストスピーチ
◇費用=無料
◇申込方法=申込不要
◇問い合わせ先=AA関東甲信越セントラルオフィス TEL 03ー5957ー3506
川崎授産学園
音楽交流サロン「奏」
◇日時=10月25日(木) 午後1時45分〜午後3時(開場午後1時)
◇会場=川崎授産学園ロビー
◇内容=@誰でも参加し一緒に歌える合唱AコンサートB市民企画の発表会C「皆で歌おう」課題曲「時代」の完成を目指します
◇費用=無料(お菓子、飲み物は各100円)
◇申込方法=不要。ただし、団体の場合は事前連絡
◇問い合わせ先=川崎授産学園
〒215ー0001川崎市麻生区細山1209
TEL 044ー954ー5011 FAX 044ー954ー6463
OHANA
性暴力被害当事者へのケア勉強会と当事者から学ぶ、体験する、考えるワークショップ
◇日時=10月27日(土)午後1時〜午後5時
◇会場=かながわ県民サポートセンター(横浜市神奈川区鶴屋町2ー24ー2)
◇内容=被害当事者による体験談や講師として池畑博美氏((N)虹色のたね理事長)からのお話、ワークショップで性暴力被害当事者へのケアについて学びます
◇費用=1,000円
◇申込方法=TEL またはMailにて問合せのうえ申込む
◇問い合わせ先=OHANA
TEL 045ー312ー1121(内線3221 第2、第4木曜日 午後1時30分〜午後4時30分)
Mail:handmaderouje@gmail.com
社会福祉会計簿記認定試験
◇日時=12月2日(日)
◇会場=ビジョンセンター横浜(横浜市西区北幸2ー5ー15)
◇費用=初級6,480円、中級8,640円、上級(2科目)17,280円※上級の単科目受験は10,800円
◇申込期間=9月10日(月)〜10月31日(水)
◇問い合わせ先=(一社)神奈川県福祉研究会
TEL 042ー773ー9266 FAX 042ー773ー0834
寄附金品ありがとうございました
【一般寄附金】石田隆、広瀬公子
【交通遺児援護基金】(株)エスホケン
【子ども福祉基金】(株)大光銀行、横浜環境保全(株)
【ともしび基金】脇隆志、横川和司、海老名警察署、松岡万里子、福田清勝、(株)湘南国際村協会
(合計12件149,955円)
【寄附物品】神奈川県遊技場協同組合、神奈川福祉事業協会、神奈川県レクリエーション協会、(株)横浜DeNAベイスターズ、神奈川県定年問題研究会
【ライフサポート事業】
〈寄附物品〉 (N)セカンドハーベスト・ジャパン、(福)誠幸会、(福)みなと舎
(いずれも順不同、敬称略)
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かながわほっと情報
確かな技術と経験が可能にする「人の心に寄り添う介護」―第2回神奈川県高校生介護技術コンテスト開催
去る7月28日、第2回神奈川県高校生介護技術コンテストが田園調布学園大学(川崎市麻生区)で開催されました。
県内で福祉・介護を学ぶ高校生が介護技術を競い、生徒同士の交流を深めながら、専門職として求められる知識や、態度を高めること等を目的に昨年度から始まったこの取り組み。神奈川県高等学校教科研究会福祉部会を中心とした実行委員会の主催で、市立川崎高等学校、県立鶴見総合高等学校、二俣川看護福祉高等学校、津久井高等学校の4校が出場しました。
競技はベッドメイキング部門と介護技術部門に分かれて実施。時間内に正しい手順で、きれいで張りのあるベッドメイキングが出来たか、事前課題形式で行われた介護技術部門では、課題に対する各校の分析に基づいた介護技術と、その方法を選んだ理由などを説明するアピールにより総合的に審査されました。
生徒や教職員、保護者らが見守る中、各校とも日々の研さんが伺える介護技術を披露。審査の結果、ベッドメイキング部門は二俣川看護福祉高等学校、介護技術部門は津久井高等学校が最優秀賞を受賞しました。両校とも前回大会に続く連覇で、介護技術部門で最優秀賞校となった津久井高等学校は、9月に開催される関東地区コンテストへの出場権を獲得しました。
〈写真〉
ベッドメイキングを行う二俣川看護福祉高等学校の生徒
津久井高等学校の介護技術。出場した2人は昨年も出場し、2年連続の最優秀賞を受賞した
優勝旗を授与した鈴木さんと昨年の優勝校の生徒(@)、たきがしら芭蕉苑の介護スタッフによる実演の様子(A)
〈写真終わり〉
今大会では、介護現場の最前線からも介護・福祉を学ぶ高校生を応援するため、本会老人福祉施設協議会から優勝旗が贈呈されました。特別養護老人ホーム天王森の郷(横浜市泉区)施設長で同協議会会長の鈴木啓正さんは「確かな技術に加えて、真心が相手に伝わって初めて介護になる。その視点を大切にして取り組んでほしい」と生徒を激励。たきがしら芭蕉苑(横浜市磯子区)の介護スタッフによるレクリエーションの実演も行われ、生徒たちも一緒になってプロの実践を体験しました。
「技術だけではなく、相手の心に寄り添い、相手が何を求めているのかを熟考して介護へ反映した結果」と津久井高等学校教諭・福祉科学科長の林睦さんは2年連続となった受賞を振り返ります。関東地区コンテストでのさらなる飛躍に期待がかかる同校ですが、介護技術部門に出場した生徒は3年生。コンテストの先には、進路の決定と、卒業後の次のステージが待っています。
生徒たちが介護・福祉のプロとなるとき、福祉科で過ごした高校生活とコンテストの経験は、いつでも思い返すことのできる自信の拠り所として、かけがえのない財産となるに違いありません。
(企画調整・情報提供担当)
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【発行日】2018(平成30)年9月15日(毎月1回15日発行)
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