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機関紙「福祉タイムズ」


更新日:平成30615

福祉タイムズ 2018年6月号

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テキストデータ作成に当たって
 このデータは、『福祉タイムズ』 vol.799 2018年6月号(発行:神奈川県社会福祉協議会)をテキスト化したものです。
 二重山カッコは作成者注記です。

P1
福祉タイムズ ふくしTIMES
2018.6 vol.799
編集・発行 社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

特集(2〜3面)
苦情からサービスの質の向上へ〜苦情を聴くことの大切さを確認しよう!〜

→今月の表紙 明日の介護をやる力を養おう
 横浜ヤングケアラーヘルプネットは、若い世代の介護者を支援している。「ここでゆるやかにつながって、一人じゃないことが分かって、また介護に戻っていくんです」と代表の高橋瑞紀さん(中央)。
 参加も出入りも自由な会は、ちょうど良い距離感で介護者たちを支えている。〈撮影・菊地信夫(きくちのぶお)〉【詳しくは12面へ】

P2
特集
苦情からサービスの質の向上へ〜苦情を聴くことの大切さを確認しよう!〜
 介護保険法や障害者総合支援法等により、サービスのメニューおよび事業者が増加し、計画相談支援などサービスの調整も福祉サービスとして確立されたことで、福祉サービスを利用しやすい環境が整えられてきています。その一方で、苦情も増加傾向にあり、事業者における苦情相談体制、解決の仕組みの充実が求められています。
 そこで、かながわ福祉サービス運営適正化委員会での昨年度の苦情対応の概要と、事業者における取り組みから、どのようなことが苦情となり、その対応から何を得られるかを考えます。

運営適正化委員会とは
 福祉サービスが措置から契約へと制度改革が行われ、苦情解決、第三者評価システムなど、利用者の権利を保障する仕組みが整えられてきました。
 社会福祉法第2条に定められる福祉サービスの苦情を解決するための制度は、平成12年に社会福祉法第82条から第86条に定められました(左枠参照)。
 第82条において、経営者(事業者)は常に利用者等からの苦情について、適切な解決に努めなければならないとされ、各事業者による苦情解決の仕組みを十分に機能させ、対応することが求められていますが、利用者と事業者間で解決できない、利用者が安心して苦情を申し出られない時に対応する機関として運営適正化委員会が同法第83条に定められ、各都道府県社協に設置されています。
 以来、運営適正化委員会では、第三者機関として中立・公正な立場で、申出者・事業者双方の話を聴き、解決を目指しています。

かながわ福祉サービス運営適正化委員会に寄せられる苦情の傾向
 かながわ福祉サービス運営適正化委員会(以下、委員会)では、同委員会の中に、日常生活自立支援事業の実施状況を監視する「運営監視委員会」と、福祉サービスに関する利用者等からの苦情を解決する「苦情解決委員会」を設置し、日頃、事務局で受け付けた苦情について、学識経験者、弁護士、医師等から成る委員会にて検討し、対応しています。
 平成29年度の苦情解決委員会では、120件の事案を受け付け、その対応回数は1621回に及びました。受付件数は平成26年度に、延べ対応回数は平成27年度をピークに微減の傾向が見られますが、利用者別では障害のある方からの申し出の割合が全体の6割を占め増加傾向にあり、苦情の内容については、これまで多かった「職員の接遇」より「サービスの質や量」に関することが多い状況が続いています。

〈囲み〉
(社会福祉事業の経営者による苦情の解決)
第82条 社会福祉事業の経営者は、常に、その提供する福祉サービスについて、利用者等からの苦情の適切な解決に努めなければならない。

(運営適正化委員会)
第83条 都道府県の区域内において、福祉サービス利用援助事業の適正な運営を確保するとともに、福祉サービスに関する利用者等からの苦情を適切に解決するため、都道府県社会福祉協議会に、人格が高潔であって、社会福祉に関する識見を有し、かつ、社会福祉、法律又は医療に関し学識経験を有する者で構成される運営適正化委員会を置くものとする。

(運営適正化委員会の行う福祉サービス利用援助事業に関する助言等)
第84条 運営適正化委員会は、第81条の規定により行われる福祉サービス利用援助事業の適正な運営を確保するために必要があると認めるときは、当該福祉サービス利用援助事業を行う者に対して必要な助言又は勧告をすることができる。
2 福祉サービス利用援助事業を行う者は、前項の勧告を受けたときは、これを尊重しなければならない。

(運営適正化委員会の行う苦情の解決のための相談等)
第85条 運営適正化委員会は、福祉サービスに関する苦情について解決の申出があったときは、その相談に応じ、申出人に必要な助言をし、当該苦情に係る事情を調査するものとする。
2 運営適正化委員会は、前項の申出人及び当該申出人に対し福祉サービスを提供した者の同意を得て、苦情の解決のあっせんを行うことができる。

(運営適正化委員会から都道府県知事への通知)
第86条 運営適正化委員会は、苦情の解決に当たり、当該苦情に係る福祉サービスの利用者の処遇につき不当な行為が行われているおそれがあると認めるときは、都道府県知事に対し、速やかに、その旨を通知しなければならない。【社会福祉法より抜粋】
〈囲み終わり〉

〈円グラフ〉
【利用者別受付状況】
〈円グラフ終わり〉

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〈表〉
【平成29年度 受理した苦情の内訳】
苦情内容 サービスの区分 高齢者 障害者 児童 その他 件数 28年度末件数(%) 27年度末件数(%)
@ 職員の接遇 1 19 5 - 25(20.8%) 33(27.0%) 32(24.4%)
A サービスの質や量 7 31 2 1 41(34.2%) 38(31.1%) 39(29.8%)
B 説明・情報提供 2 13 4 4 23(19.2%) 23(18.9%) 24(18.3%)
C 利用料 1 - 2 - 3(2.5%) 5(4.1%) 9(6.9%)
D 被害・損害 4 3 3 - 10(8.3%) 8(6.6%) 12(9.2%)
E 権利侵害 3 5 2 1 11(9.2%) 7(5.7%) 5(3.8%)
F その他 - 5 2 - 7(5.8%) 8(6.6%) 10(7.6%)
計  18(15.0%) 76(63.4%) 20(16.6%) 6(5.0%) 120(100%) 122(100%) 131(100%)
※Fその他:出勤日に関すること、職員の異動に関すること他
〈表終わり〉

苦情の内容とその解決
 委員会に寄せられる苦情として多い内容の区分から、その概要と対応の結果を紹介します。
 (事例は個人情報保護の観点に基づき、一部修正・加工しています)
●職員の接遇に関する苦情
 「担当の相談員から心無いことを言われた。相談員として家族に寄り添った対応をしてほしい」
利用者:Aさん(児童)
申出者:親族
事業種別:計画相談支援
【対応とその結果】
 委員会による事情調査を実施したところ、担当相談員は丁寧に対応していたつもりだったが、申出者には言い方が厳しく聞こえることがあったかもしれないとのこと。その点を謝罪したいと申し入れがあり、委員会より申出者に伝え、納得されたため、対応を終了した。
●サービスの質や量に関する苦情
 「事業者より、一方的に、今後は支援することができないとメールで告げられた」
利用者:Bさん(身体障害)
申出者:本人
事業種別:居宅介護
【対応とその結果】
 委員会による事情調査を実施したところ、担当ヘルパーが体調不良であること、申出者の体調・特性に合った支援ができるヘルパーがほかにいないため、やはり継続は不可能とのこと。委員会より申出者にその旨伝えるとともに、行政の担当ケースワーカーに連絡し、調整を依頼した。
●説明・情報提供に関する苦情
 「事故防止のため、入浴は利用者1人で行わないことと聞いているが、1人で入浴している人がいる。ルールを徹底してほしい」
利用者:Cさん(高齢者)
申出者:本人
事業種別:入所施設
【対応とその結果】
 委員会による事情調査を実施したところ、入浴は原則2人以上で行うこととしているが、健康上の問題がなければ1人で入浴でき、そのことは既に利用者に周知しているとのこと。委員会より事業者に対し、利用者への周知の方法について工夫するよう申し入れた。
*   *   *   *
 平成28年度に実施した「福祉サービス事業者における苦情解決体制整備状況に関するアンケート調査」(回収率48・9%)では、苦情内容や解決経過等を職員に知らせている事業者は87・4%、「苦情内容や対応経過等を職員研修等に反映(活用)している」事業者は80・9%あり、多くの事業者が苦情を業務改善のヒントと捉えていることがうかがえます。
 苦情を積極的に生かした事業者の取り組みを次により紹介します。

〈図〉
苦情相談の流れ
〈図終わり〉

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事業者の工夫した取り組み
 大和市で放課後等デイサービス(※)を実施する「はあとふるキッズ(以下、事業者)」では、苦情等をサービスの質の向上に結び付けるために、事業者独自の利用者アンケート調査を実施しました。
 調査の結果、「説明不足からの誤解」が苦情につながっていることが判明しました。中でも、多かった苦情はおやつに関することで、アンケートには「普段食べないお菓子を持ち帰ることが多い」などの意見が出されました。事業者では、自立支援の一環としておやつの提供を行っており、新しい味にチャレンジするために普段食べていないおやつを提供することがありました。しかし、このような意見から、事業者の方針が保護者に十分に伝わっていなかったのではないかと考えました。そこで、事業者はこの苦情を「説明不足なのであれば、説明の機会を持てばいい」と積極的に捉え、「おやつの方針」についてまとめ、全家庭へ配布し、改めて事業者の考え方を示しました。
 調査を行って、事業者は「調査を行うまでは、利用者からどのような回答が上がってくるか不安だったが、アンケート調査をきっかけに気付くことができ、説明する機会を得られたことは事業者にとって大変良かった」と評価しています。
 そのほかにも、事業者では、保護者とのコミュニケーションツールとして、連絡帳を活用しています。連絡帳には、苦情や要望等どのような些細なことでも書いてほしいと保護者には伝えています。
 苦情対応のポイントは、「小さな不満」「小さなミス」「小さなトラブル」を見逃さず、しっかり受け止め誠実な対応をすることで重大な苦情とならないようにすることです。連絡帳の活用は、事業者としてもことが大きくならないうちに適切に対応するための工夫と言えます。
 このように事業者独自に工夫し、苦情対応・解決をすることが、提供しているサービスの検証や改善のきっかけとなります。
(※)放課後等デイサービス
 学校就学中の障害児に対して、放課後や夏休み等の長期休暇中において、生活能力向上のための訓練等を継続的に提供するサービス

福祉サービスの質の向上に向けて
 平成12年に通知された「社会福祉事業の経営者による福祉サービスに関する苦情解決の仕組みの指針」が昨年度に一部改正され、苦情に対応することは経営者の重要な責務であるとされました。これらの指針をもとに、各事業者において、利用者等からの苦情への適切な対応・解決に向けたさまざまな取り組みが行われています。
 苦情解決は、権利擁護の取り組みでもあります。事業者の組織としての取り組みが積み重ねられていくことでサービスの質の向上に寄与することとなり、社会的信頼へとつながっていきます。
 運営適正化委員会では、各事業者が苦情解決の体制を整え、利用者等からの苦情に事業者段階で対応・解決できるよう福祉サービスの向上に向けた取り組みを進めてまいります。
(かながわ福祉サービス運営適正化委員会)

〈囲み〉
平成30年度苦情解決研修会(基礎編)の開催
【日時】平成30年8月1日(水)午後1時から午後4時まで
【場所】県社会福祉会館2階講堂
【対象】県内社会福祉事業者の苦情解決責任者・苦情受付担当者および第三者委員ほか、苦情解決に携わっている職員
【内容】苦情解決の基本的な考え方や対応する際の留意点等
【参加費】1人2,000円
【申込】所定の申込用紙により、 045ー322ー3559にて7月23日までに申し込む
※詳細は県社協ホームページを参照ください
URL:http://www.knsyk.jp
〈囲み終わり〉

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私たちは地域の「子育て応援団」です〜児童委員、主任児童委員活動から〜
町内会館に子どもの居場所を作ろう!
 師岡町は港北区の中では小さな地域で、4600世帯、約1万人が住んでいます。住民が自由に集まれる場所に町内会館があり、ここを中心に会議やイベントが行われています。
 今まで高齢者や幼児を対象とした活動は盛んに行われてきましたが、就学年齢に達した子どもたちを対象としたものはありませんでした。そのせいか、子どもに関する相談はほとんどありませんでしたが、最近では新たなマンションや住宅が増え、不登校や子どもの課題がちらほらと耳に入るようになってきました。
 そこで主任児童委員と話し合いを重ね、地区社協の応援を得て「師岡こども学習会」が立ち上がりました。

〈写真〉
先生が見ていてくれるので、頑張れる子どもたち
持参する学習課題を真剣に取り組んでいく
〈写真終わり〉

 この学習会は指導を目的にするのではなく、子どもの普段の様子を知る機会にするために開催され、大学生にボランティアとして協力してもらい、みんなで楽しめる「みんなの時間」を大切にしています。小学生を対象に毎月、第3日曜日の午後3時間を1時間ごとに分けて学習し、最後に「みんなの時間」の時間割で行っています。
 「みんなの時間」はスライム作りのような実験や工作、また地域の郵便局長さんから郵便番号の役割のレクチャーを受けたあとにはがき作成を行うなど、いろいろなプログラムを行っています。
 1月には、カルタ取りなどゲームの要素も取り入れてみました。どの回も好評です。

〈写真〉
うまく弾むか!スーパーボール作りに夢中
〈写真終わり〉

 この学習会は地区社協の協力を得ることで、担い手にも参加者にも新たな広がりが生まれました。居場所を作ることで、子供会や町会の役員、保護者との交流が生まれ、情報を広く得ることができるようになったと感じています。
 まだ始めて1年しか経過していませんが、学習会を卒業した子どもたちが将来学生ボランティアとして参加してくれることを願って、継続していきたいと思います。

〈写真〉
横浜市港北区師岡地区
民生委員児童委員協議会
副会長 今村 妙子
〈写真終わり〉

P6
NEWS&TOPICS
性的マイノリティ(LGBT等)への支援をはじめました!―神奈川県の取り組み
 神奈川県では、性的マイノリティ(LGBT等)の方々が「自分らしく」生きることができる社会の実現に向けて、本庁舎レインボーライトアップや九都県市が連携した配慮促進キャンペーンなど、広く県民の方々を対象とした啓発事業に取り組んできました。

〈写真〉
レインボーライトアップの様子
〈写真終わり〉

 このたび、性的マイノリティの当事者や関係機関などへの直接的な支援として次の事業を実施し、性的マイノリティの方々が抱える悩みや問題の解消を目指します。
@性的マイノリティに関する派遣型個別専門相談「かながわSOGI派遣相談」
 性的マイノリティ当事者またはその家族、当事者から相談を受けている支援者(教員、相談機関職員等)からの要望に応じ、臨床心理士など専門相談員を当事者や支援者などのもとに派遣する取り組みで、相談者の悩みの解決や緩和を図っていきます。相談申込先は県人権男女共同参画課(045―210―3637)まで。
A性的マイノリティ交流会「かながわ にじいろトーク」
 学校現場でのいじめや就職差別などの悩みを抱える10代、20代の性的マイノリティの方々を対象とし、テーマを決めて毎月1回交流会を実施します。

〈囲み〉
かながわ にじいろトーク
〇開催場所
藤沢駅から徒歩圏内の公共施設
〇日時及びテーマ(※現在決定分)
7/22(日)セクシュアリティ
8/25(土)恋人、パートナー
9/16(日)将来、ライフプラン
10/13(土)周りとの付き合い方
いずれも14:30〜16:30
〇申込先
県指定特定非営利活動法人SHIP
TEL:045ー306ー6769(水・金・土曜
16:00〜21:00、日曜14:00〜18:00)
URL:http://www.ship-web.com
〈囲み終わり〉

B中小企業の人事担当者向け研修会「企業とLGBT〜すべての人が自分らしく働く職場づくり〜」
 中小企業の人事担当者などを対象に、性的マイノリティの当事者の方を講師に迎え、講義とワークショップによる研修会を県内2会場で実施します。

〈囲み〉
中小企業向け研修会
〇開催日時・場所・定員・受講料
9/6(木)かながわ県民センター
9/13(木)平塚市教育会館大会議室
14:00〜16:00、定員各60名、40名
受講料無料
〇申込先
県人権男女共同参画課
TEL045ー210ー3637
FAX:045ー210ー8832
Mail:fm0216.s8c@pref.kanagawa.jp
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C児童養護施設の職員に対する研修会
 児童養護施設の職員などを対象に、性的マイノリティの当事者の方を講師に迎えて研修会を実施し、性的マイノリティの子どもたちを受け入れる際の対応や、性的マイノリティの子どもたちが「自分らしく」成長できる環境づくりへの支援を行います。
 この他、性的マイノリティに関して県が行っているさまざまな取り組みについては、左記の県のホームページからご覧いただけます。
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/fz3/cnt/f430243/
(県人権男女共同参画課)

自分のお墓を生前から市に登録しませんか
「わたしの終活登録」―横須賀市で全国初の試み―
 横須賀市では5月より終活情報登録伝達事業(通称「わたしの終活登録」)を開始しました。墓の所在地や遺言書の保管場所、緊急連絡先などの11項目を登録カードに記載し、横須賀市に預ける仕組み。全ての項目に回答する必要はなく、自由記述欄もあります。市民であれば誰でも登録でき、費用は無料。認知症などの事情がある場合は、一部の項目は、後見人や親族、知人でも登録できます。
 登録カードの情報は市が管理し、個人情報の漏洩を防ぐために書面のみで保管されます。
 登録者が亡くなった時、及び認知症や意識障害など登録内容を伝えられなくなった場合に、警察署、消防署、医療機関、市福祉事務所の4機関と事前に指定された人へ、項目に応じて情報を開示します。緊急連絡先の分からない市民が倒れたり亡くなったりした場合には、市役所に連絡が入るため、登録者の意思を登録カードにより伝えることができます。

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 近年都市部では、ご本人が倒れた場合や亡くなった場合に、生前に用意されていた終活ノートの保管場所やお墓の所在地が分からないことが起きています。それによりやむなく無縁納骨堂に安置される遺骨が増加し、子どものいない夫婦の場合など、先立った配偶者の墓の場所が分からず、後に亡くなった方の遺骨を無縁納骨堂に収めるケースさえ発生しています。
 横須賀市は2015年度より「エンディングプラン・サポート事業」として、身寄りがなく収入や資産の少ない高齢者を対象に生前の意思に基づき葬儀や納骨の準備を支援する事業を行ってきました。今回は、全ての市民の終活努力に報いることとしたものです。
 高齢者が増える中、亡くなられた後に身元や引き取り手が分からない事態を減らすことも狙いとしていますが、それだけではなく死後の尊厳を守ることにより生前の暮らしに安心感をもたらすことが期待されます。
(企画調整・情報提供担当)

〈囲み〉
【登録できる人】
横須賀市民で希望する人

【登録できる内容】
※本人の意思で、追加・削除も含め自由に選択可
@本人の氏名、本籍、住所、生年月日
A緊急連絡先
B支援事業所等
Cかかりつけ医師やアレルギー等
Dリビングウィルの保管場所・預け先
Eエンディングノートの保管場所・預け先
F臓器提供意思
G葬儀や遺品整理の生前契約先
H遺言書の保管場所とその場所を開示する対象者の指定
I墓の所在地
J本人の自由登録事項

【問合せ先】
横須賀市福祉部
生活福祉課
TEL:046ー822ー8070

福祉のうごき Movement of welfare 2018年4月26日〜5月25日
●国民の60%が「社会のために役立ちたい」
 内閣府が4月に発表した「社会意識に関する世論調査」の結果で、国民の3人に2人が「何か社会のために役立ちたい」と思っていることが分かった。役立ちたい内容は、福祉活動(39%)、町内会など地域活動(31%)、自然・環境・保護活動(29%)が多かった。

●AI(人工知能)で保育所入所選考の動き
 煩雑な認可保育所の入所選考を、市区町村の職員の代わりに人口知能(AI)に任せる動きが出始めた。実験では手作業で50時間かかっていたのが数秒で終了。申込者に早く結果を伝えられるほか職員の負担が軽減され、住民サービスの向上が期待されている。

●こども宅食 貧困世帯等にぬくもりを運ぶ
 生活が苦しい子育て世帯に食べ物を届ける「こども宅食」が注目を集めている。2017年秋に東京都文京区で始まり、同様の取り組みが広がりを見せる。同区と一緒にこの事業を運営している特定非営利活動法人が「食堂形式では困っている人が必ずしも来るとは限らないが、宅配は確実に届く」と文京区に提案し、宅配事業が始まった。

●引きこもりの自助グループが全国組織設立
 全国の引きこもりの当事者や支援者らがこのほど特定非営利活動法人を設立した。孤立を防ぐため、生活や雇用の情報を提供したり、相談窓口を運営したりする。同法人によると、ひきこもり当事者による初の全国組織という。名称は引きこもりの人同士をつなぐ趣旨から英語で「結び」を意味する「Node(ノード)」

やさしさのおくりもの
『チャリティーきゃらばん』日産労連NPOセンター「ゆうらいふ21」

〈写真〉
「チャリティーきゃらばん」は今年で30周年を迎え、観劇者数は延べ40万人を超えました。
〈写真終わり〉

 日産労連では、1976年に組合員が毎月100円を積み立てる「福祉基金」を設立しました。その基金を活用して子どもたちに生の舞台を見てもらい「夢と感動」を共にしたいとの思いから、施設で上演する「チャリティーきゃらばん」を実施しています。
 今年は、(特非)おはなしキャラバンつばさ≠ノよる『はらぺこ坊やホップくん』と『象つかいソムポット』の人形劇を、県内の児童福祉施設4カ所で行いました。
 劇がはじまると人形たちの活躍や劇団員の楽しいお話に、子どもたちはもう夢中に。リズムに合わせて一緒に踊ったり、大きな声で呼びかけたり、会場が一体となった楽しいひとときを過ごしました。公演が終わると人形たちが見送りをしてくれ、子どもたちの笑顔いっぱいの思い出になりました。
 これからも、「チャリティーきゃらばん」を通して、子どもたちの心豊かな成長を願っています。
(地域福祉推進担当)

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私のおすすめ
◎このコーナーでは、子育てや障害、認知症・介護当事者の目線から、普段の暮らしに役立つ「おすすめ」なものを紹介します。

「横須賀市障害者施策検討連絡会〜(自立支援)協議会より前に発足〜」
 横須賀市には(自立支援)協議会より前に3つ(2018年4月現在)のまとまりを持った障害者団体が連携している「横須賀市障害者施策検討連絡会」があります。来年で発足してから20年になります。
 横須賀市障害者福祉計画にも「横須賀市障害とくらしの支援協議会」と並んで施策検討の場への障害者の参画団体として記載されています。

今月は→神奈川県自閉症児・者親の会連合会がお伝えします!
 1968年4月設立。県内11地区(横浜市・川崎市を除く)の自閉症児・者親の会による連合会です。行政施策の研究・提言、当事者・家族のためのミーティング運営、療育者等に向けた勉強・セミナー運営等、自閉症児・者と家族の支援や、自閉症スペクトラムの理解を進めるための活動を各市町村及び県に向けて展開しています。
〈連絡先〉 Mail:info-kas@kas-yamabiko.jpn.org URL:http://kas-yamabiko.jpn.org/

◆よこすか障害者計画(ハートフルプラン21)検討を契機に1999年7月に発足
 現在は横須賀市障害者団体連絡協議会(全12団体)、横須賀・三浦作業所連絡会(法内施設に移行しても固有名詞として「作業所」を使っているところも含め47事業所)、まちづくりを進める市民集会(全5団体)が加盟しています。
(設置の目的)
@横須賀障害者計画の施策推進を図るー現在は2015年度から2020年度計画の施策の進行について本人や家族・支援者が提言しています。
A障害者団体の抱える問題の共有化・相互理解ー障害のある当事者・家族・支援者の問題は時に相反すること、優先事項が違うことがあります。まずお互いに共有・相互理解をすることから始めます。
B障害者福祉にかかわる施策・制度を検討し、施策に反映させます。

◆活動内容
 加盟している団体からほぼ毎月開催する教育・生活支援(医療ワーキング・防災ワーキング)・就労支援の各分科会員を出しています。会全体の方向性や課題の把握は、加盟団体員の誰でも参加できる全体会で決めています。
 また、加盟団体から代表者を出し、全体会と代表者会を毎月交互に開催しています。代表者は社会福祉審議会委員(障害者福祉専門委員会では職務代理者)・療育相談センター運営協議会委員・横須賀市障害とくらしの支援協議会全体会委員などに任命されています。
 そのほか、毎年6月ごろ開催する市民のどなたでも参加できる意見交換会により、新たな課題が見えてきます。最近ではLGBTの方の発言や、肢体不自由の幼児のお母さんより乳児期からの医療だけでは補えない早期療育の必要性について発言がありました。
 予算編成時期には市長あての要望書を作成。提出時には関係部課との懇談をしています。秋には市議会議員との懇談会、市長との懇談、冬にはその年の課題について講師を招き学習会をしています。

◆最近の活動から〜防災ワーキングの取り組み〜
 生活支援分科会の防災ワーキングでは、市の障害福祉課や地域安全課などと連携し市内各地の避難所開設運営委員会に出向き、障害のある人の訓練参加、災害時の配慮について知ってもらう活動をしています。毎年3カ所ほど避難所開設訓練の準備段階から委員会に参加し、訓練当日は近隣に住む加盟団体の会員などが参加して地域の方と接する機会にしています。年を追うごとに、委員会の方に障害のある人が訓練に参加する意味が浸透してきて、配慮してくれるようになりました。
 また、防災ワーキングに参加する中で、分かりやすい視覚的な資料を作り委員会に提案できるようになりました。ただ知ってください、理解してください、支援してください、だけではお互いに何をしてよいのか分らず、いつまでも進まなかったと思います。

◆これからの活動課題と展望
 20年経つと構成員の交代時期になりますが、どこの障害者団体も新しい会員が増えない状態です。私たちが望んだサービスの充実が進み、多くの困りごとが解決してきているようにも感じます。しかし、制度の谷間に置かれている当事者や家族は相変わらず存在し、どこにも所属しないために、困りごとを社会化する機会のない状況におかれていると思います。困りごとを一人で訴えてもなかなか受け取ってもらえず、その人だけのこととして解決するのでは同じ事で困っている人には届きません。困りごとの社会化のために、これからも多くの声を拾える会になるよう活動していきたいと思います。

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福祉最前線ー現場レポートー
◎このコーナーでは県内各地の福祉関連の当事者・職能団体等の方々から日ごろの取り組みをご寄稿いただきます。

神奈川県福祉施設士会
会長 古谷田 紀夫
 日本福祉施設士会の神奈川県支部であり、昭和58年4月に発足、今年で35年目を迎えている。平成26年には横浜で第27回関東甲信越静ブロックセミナーを盛大に開催するなど、福祉施設施設長としての専門性、質向上を図るための活動を行っている。〈連絡先〉(福)プレマ会 みなみ風 TEL:046ー264ー1000

福祉施設士会について
 福祉施設士資格を有している方々の、資格取得時のみではなく継続的な学びが必要であるとの問題意識の高まりにより、昭和54年に日本福祉施設士会が発足しました。その本県支部として、神奈川県福祉施設士会があります。
 この会は、施設経営上必要な知識を体系的に学び、経営管理に欠かせない専門的知識を習得し、施設長という専門職の質向上を図る目的で創設されました。全国に5300名を超える有資格者がおり、そのうちの約1000名により日本福祉施設士会が組織され、本県では40名を超える有資格者が所属しています。
 日本福祉施設士会では倫理綱領を定めており、福祉施設士として基本的人権を尊重し、国民福祉の向上に努めること。施設運営の質的向上に努め、利用者中心の福祉サービス充実を図ること。そして、地域福祉向上に積極的に関わること等がうたわれています。
 また、具体的実践に対する指針として「福祉施設士行動原則:6つの姿勢と12の行動」も定めております。具体的には、利用者、社会、組織、職員、地域、自己に対する6つの姿勢と、各々の姿勢に関連して「安全で良質なサービスを継続的かつ安定的に提供する」「地域の福祉課題に積極的に取り組む」等12の行動原則が述べられています。
 当会はこれら倫理綱領や福祉施設士行動原則等により、「利用者や社会」「経営・管理する法人・施設」「法人・施設がある地域」「管理者としての自身」に対して福祉施設士としての基本的姿勢を堅持していきます。
 この行動原則を踏まえ、今後の当会事業では、福祉施設士会一人ひとりの自覚的な活動に期待し、以下の3点を重点課題と考えております。
@研修機会の充実:福祉施設長の質を確保・向上させる機能を強化する。
A情報の提供・共有:提供するマネジメント手法および各種情報の充実と会員間での共有を図る。
B資格認知の向上:福祉施設士の信頼につながる実践を積み上げ発信する。
 この3点を今後の事業として展開してまいります。皆様のご支援を引き続きよろしくお願いいたします。

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県社協のひろば
神奈川県介護人材確保対策推進フォーラム開催―福祉・介護の現場≠ゥらの発信
 本会かながわ福祉人材研修センターでは、介護人材確保等の協議を行う場として県が設置した「介護人材確保対策推進会議」(以下、推進会議)の運営を平成29年度から受託し、実施しています。
 推進会議では、本県における施策・事業の実態把握やその課題、将来の介護の担い手の確保、育成のあり方をテーマに、教育や保健医療などの関係分野も含めた福祉関係者と協議を重ねました。
 関係機関・団体が共通目標のもと連携・協働し、介護人材の確保・育成・定着に向けて取り組んでいく契機とすることを目的に、去る5月14日に「神奈川県介護人材確保対策推進フォーラム」を県総合医療会館(横浜市中区)にて開催し、総勢93名が参加しました。
 はじめに、推進会議委員長で県立保健福祉大学教授の臼井正樹さんが「本県の介護人材確保に必要なこと」をテーマに基調講演。

〈写真〉
講演する臼井さん
〈写真終わり〉

 人材確保対策は行政だけの仕事ではなく、地域で福祉・介護に取り組む事業者の主体的な発信が必要であり、「将来の担い手が自分の身近な経験の中で介護の現場にふれ、自分のできることが何かを考える」ための機会づくりの大切さを話されました。
 次のリレーメッセージでは、(福)吉祥会理事長の三澤京子さんが「関係者が共通の認識のもとに取り組んでいくことが重要」と基本の考え方を提案されました。

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三澤さん(@)、小倉さん(A)金山さん(B)、柴田さん(C)
〈写真終わり〉

 その視点を踏まえ、(福)松緑会理事長の小倉徹さんは地域に必要とされる事業者になること、県地域リハビリテーション三団体協議会の金山桂さんは他職種から見える介護職の魅力、(特非)県ホームヘルプ協会理事長の柴田則子さんは事業者の規模に応じた施策・情報の活用に向けた仕組みづくり等、人材確保・育成につなげる提案が行われました。(企画調整・情報提供担当)

地域生活施設協議会活動の新たな試み―会員による地域実践報告会を開催
 本会施設部会の地域生活施設協議会(会員13施設)は、多種多様な施設で構成されています。
 地域の人と人とのつながりの中で、地域の生活課題をしっかり捉えて、共生社会の実現に向けたアプローチについて話し合っていこうと、去る5月17日の総会終了後、新たな試みとなる会員施設職員による「地域実践報告会」を開催しました。
 今回は、横浜市もえぎ野地域ケアプラザから、「地域包括ケアシステム」と「地域共生社会」をテーマに実践事例を紹介していただきました。
 地域実践報告会には、会員施設のほか、本会関係部所の職員も加わり14名の参加となりました。
 社会福祉法人の公益的な取り組みの推進、共生社会の実現などの施策動向を踏まえ、▽移動することが困難な高齢者が多くいることを把握したことで、法人・施設間のサポートプロジェクトが立ち上がり、サロン活動の送迎や場所の提供を行っている事例、▽「買い物に困っている人を何とかしたい」「障害者地域作業所が出張販売しているところを見かけた」という住民の声から、町内会の役員が出張販売の場所を提供して、障害者地域作業所の出張販売が実現した事例など、小地域(中学校圏域)での顔の見える地域づくりを進めている姿を紹介しながら今後の広がりや期待にも触れていました。

〈写真〉
地域実践報告会の様子
〈写真終わり〉

 参加者からは、「地域に開かれた社会福祉施設として、住民の居場所を増やしていくことは大切である」「人の価値観はそれぞれであり、個別のニーズにどこまで応えていけるかをよく考えている」「今後も会員施設による実践報告会を開催し、自分たちの活動につなげていきたい」などの感想が寄せられました。(社会福祉施設・団体担当)

P11
information
本会新役員のご紹介
【評議員】
◇第1種正会員=赤間源太郎((福)相模福祉村)、伊勢田博司(二宮町社協)
◇第3種正会員=小久保篤((公財)神奈川新聞厚生文化事業団)
◇第4種正会員=田熊徹(県福祉子どもみらい局福祉部地域福祉課)
任期:5月25日開催の評議員選任・解任委員会における選任時より、平成33年6月に開催する定時評議員会の終結の時まで

役員会の動き
◇監事会=5月15日(火)@平成29年度事業報告並びに決算報告(案)A理事による監事の選任に関する議案の評議員会への提出
◇理事会=5月24日(木)@正会員の入会A理事候補者の推薦B監事候補者の推薦C評議員候補者の推薦D各種委員会委員の選任E平成29年度事業報告並びに決算報告(案)F評議員会の招集

新会員紹介
【施設部会】柏尾スマイル保育園、やまばと通所センター、わらべ保育園、くじ保育園、特別養護老人ホームよもぎの里愛の丘、湘南きらら保育園、松田さくら保育園、あーる工房、特別養護老人ホーム本牧ホーム、特別養護老人ホームローズヒル東八幡、銀河、特別養護老人ホーム逗子杜の郷、特別養護老人ホームかまくら愛の郷

本会主催
県民講座〜成年後見を学ぶ〜
 判断能力が十分でない方の権利を守り、支援する成年後見制度の普及を目的とした県民講座を開催します。
◇日時=@8月24日(金)A8月28日(火)B9月12日(水)
 開始は@午前10時20分AB午前10時、終了は@A午後4時40分B午後2時30分※半日単位での参加が可能です
◇場所=大和市文化創造拠点(シリウス)生涯学習センター6階講習室(大和市大和南1ー8ー1) 
◇対象=県内在住、在勤、在学の方
◇内容=@権利擁護としての成年後見についてA対象者の理解B民法の基礎について等
◇申込方法=8月20日(月)までにTEL:FAX:Mailにて申込む
◇問い合わせ先=かながわ成年後見推進センター
 TEL:045ー312ー5788 FAX:045ー322ー3559 Mail:kouken@knsyk.jp URL:http://www.knsyk.jp/kouken/

寄附金品ありがとうございました
【交通遺児援護基金】(一社)神奈川県指定自動車教習所協会、(株)エスホケン、大正琴サークル湖陽会
【子ども福祉基金】住友生命保険相互会社横浜支社
【ともしび基金】川崎鹿島田郵便局、脇隆志、藤沢市立白浜養護学校、(株)マルエツ、そうてつローゼン港南台店、大正琴サークル湖陽会
(合計14件1,724,970円)
【寄附物品】関東アイスクリーム協会、湘南弦楽合奏団、県鎌倉警察署、(株)東邦プリンテック
【ライフサポート事業】
〈寄附物品〉(福)みなと舎
(いずれも順不同、敬称略)

〈写真〉
関東アイスクリーム協会より児童養護施設等へアイスクリームを寄贈いただき、代表して(一社)日本アイスクリーム協会公正取引協議会の小野田敏昭事務局長(左)に感謝状を贈呈

住友生命保険相互会社横浜支社より子ども福祉基金にご寄附いただき、塚本健太郎支社長(左)に感謝状を贈呈

(株)マルエツよりともしび基金にご寄附いただき、荻原一也総務本部長(左)に感謝状を贈呈

大正琴サークル湖陽会より交通遺児援護基金及びともしび基金にご寄附いただき、吉田湖陽代表(右)へ感謝状を贈呈

神奈川県民共済生活協同組合より本会児童福祉施設協議会と協働で取り組む県児童福祉文化体育協会各種事業にご寄附いただき、手島康博理事長(左)に感謝状を贈呈

神奈川県民共済生活協同組合より本会母子生活支援施設協議会のスポーツ大会にご寄附いただき、榎本雅夫専務理事(中央)、木茂理事(最右)、増田昌弓子総務部次長(最左)に各施設からのお礼状を手渡した
〈写真終わり〉

P12
かながわほっと情報
それぞれの介護への向き合い方を肯定したい―横浜ヤングケアラーヘルプネット
 日本ケアラー連盟は、ヤングケアラーを「家族にケアを要する人がいる場合に、大人が担うようなケア責任を引き受け、家事や家族の世話、介護、感情面のサポートなどを行っている18歳未満の子ども」とし、若者ケアラーを「18歳〜おおむね30歳代」としています。日本では若い世代の介護者(以下、ケアラー)への支援は少なく、実態の把握も進んでいません。
 横浜ヤングケアラーヘルプネット(以下、ヘルプネット)は、毎月定例会を開催しています。参加者は20代から40代。介護の悩みだけでなく、若者である自分自身に戻って世間話や恋愛などのフリートークに花が咲きます。

〈写真〉
代表の高橋さん。ヘルプネットを立ち上げて以来、毎月休むことなく開催し若い世代のケアラーを支えている
〈写真終わり〉

 「若い世代のケアラーならではの悩みや課題も多く、介護のために仕事や不妊治療など色々なものを手放した人もいます。また、友人たちは仕事や子育て・遊びと充実した毎日を送る中、孤独感を抱える人も少なくありません」と代表の高橋さんは言います。
 高橋さん自身も祖母の介護経験者です。30代前半で認知症の祖母の介護を始めますが、行き詰まりを体験し、世間で求められるような理想の介護をできない自分を責めてしまう辛い時期が続きました。
 その頃参加した地域ケアプラザ(地域包括支援センター)の介護者サロンで出会ったのが、20代ケアラーで子育て中の女性とケアマネジャーの西迫愛さんでした。
 西迫さんは「二人から相談を受けていましたが、40代以上のほかの参加者とは悩みが違うと感じていました」と言います。また「3人で、ヤングケアラーの会を作れたらいいね」とヘルプネットを立ち上げました。

〈写真〉
「介護のことも含め、本音を若者の言葉で語ることにも意味がある」と西迫さん
〈写真終わり〉

 毎回同じ場所、同じ時間で行われるこの会は、当事者なら参加も出入りも自由。主催者も参加者同士もゆるやかにつながっている安心感の中で、フリートークは進みます。
 ヘルプネットは「若い世代のケアラーの立場を社会や学校に知ってもらうことは、私たちにもできること。そしてケアラーそれぞれの介護への向き合い方を肯定する立場でありたい」と考え、そのために福祉関係者を対象とした研修会などでヤングケアラーのことを伝える活動も行っています。
 ケアラーを支えることは介護される人を支えること。ヘルプネットはこれからもゆるやかに、若い世代のケアラーを支えていきます。(企画調整・情報提供担当)

〈写真〉
定例会ではさまざまな話で盛り上がる
〈写真終わり〉

「福祉タイムズ」は、赤い羽根共同募金の配分を受けて発行しています
ご意見・ご感想をお待ちしています!
バックナンバーはHPから
【発行日】2018(平成30)年6月15日(毎月1回15日発行)
【編集発行人】新井隆
【発行所】社会福祉法人神奈川県社会福祉協議会
〒221-0844 横浜市神奈川区沢渡4番地の2
TEL:045-311-1423
FAX:045-312-6302
Mail:kikaku@knsyk.jp
【印刷所】株式会社神奈川機関紙印刷所

  • (機関紙福祉タイムズは共同募金の配分金により作成されています)

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