トップページ > 機関紙「福祉タイムズ」 > 福祉タイムズ 2017年11月号

機関紙「福祉タイムズ」


更新日:平成291115

福祉タイムズ 2017年11月号

WEB版に戻る

テキストデータ作成に当たって
 このデータは、『福祉タイムズ』 vol.792 2017年11月号(発行:神奈川県社会福祉協議会)をテキスト化したものです。
 二重山カッコは作成者注記です。

P1
福祉タイムズ ふくしTIMES
2017.11 vol.792
編集・発行 社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

特集(2〜4面)
「かながわジョブサポート」から見える社会福祉法人の価値と可能性

→今月の表紙 みんないっしょに
 「ユニバーサル絵本ライブラリーUniLeaf」代表の大下利栄子さんが、全盲の我が子を育てる中で一番つらかったのは、周囲からの「特別な子」という言葉や雰囲気だったという。
 「見える・見えないで分離されるのではなく、一緒に」。点字シートが挟み込まれたユニバーサル絵本はそのシンボルと語る。〈撮影・菊地信夫(きくちのぶお)〉【詳しくは12面へ】

P2
特集
「かながわジョブサポート」から見える社会福祉法人の価値と可能性
 社会福祉法人が連携してスタートした「かながわライフサポート事業」も5年目を迎え、対応したケースも着実に増え、少しずつ事業理解も広がってきました。そこから見えてきた「就労」という課題にも向き合い、新たな支援策として「かながわジョブサポート」を開始しました。生活困窮者自立支援法の支援メニューのひとつ、認定就労訓練事業に先立つ活動として展開しています。
 今回の特集では、その「かながわジョブサポート」と認定就労訓練事業について紹介します。

1.生活困窮者自立支援法でも期待される社会福祉法人
 社会保障審議会の報告によると、生活保護受給者は減少傾向にあるとされていますが、その背景には、平成27年4月に施行された生活困窮者自立支援法があります。これは、生活保護に至る前の段階から早期に支援を行う、いわば第2のセーフティネットとして位置付けられており、自立相談支援と住居確保給付金を必須事業としてスタートしました。
 また、任意事業として、就労に必要なスキルを身に付けるための就労準備支援事業と、中間的就労といわれる認定就労訓練事業が、支援を必要とされる方の就労に関するメニューとして事業化されました。認定就労訓練事業は、直ちに一般就労が困難な方への就労と自立を目指すための、支援付きの就労の場となっています。
 現時点で、全国の認定就労訓練事業所は1020件。県内では60件の企業や法人・事業所が認定されています。全国的にも社会福祉法人が認定されている場合が多く、全国では558件、県内では全体の4割にあたる24件が認定を受け、生活困窮者の就労支援の一翼を担っていると言えます。
 本会では、生活困窮者自立支援法施行に先駆け、平成25年度より、県内の社会福祉法人経営団体で構成される経営者部会からの発信により「かながわライフサポート事業」を創設し、県内の生活困窮者に寄り添う支援を行ってきました。そして、相談者の自立につながるための支援策の一つとして「かながわジョブサポート」という就労に関する支援の展開にも力を入れてきました。

2.生活困窮から就労自立につながるまで〜かながわジョブサポートの実践事例〜
 かながわライフサポート事業では、法人の職員をコミュニティソーシャルワーカー(以下、CSW)として、本会より委嘱しています。そのCSWが自宅を訪問し、自立につながる支援を行った事例を紹介します。
 地域の民生委員からCSWに相談が入りました。一緒に家を訪問すると、電気とガスはすでに止まっており、水道も間もなく止まってしまう状態で、しばらく入浴もできていません。
 携帯電話も料金の滞納により止められていました。まともに食事も取っておらず、窮迫していることは明らかでした。
 そこに住むのは60代の男性で、持ち家で一人暮らし。これまでは親が残してくれた預貯金を切り崩しながら、ひっそりと生活をしてきたそうです。
 ここ十数年、人と接する機会があまりなかったため、CSWは時間をかけ、さまざまな話を丁寧に聞きました。これまでの生活歴の話の中で、一時期、警備員のアルバイトをしていたこともありましたが、立ち仕事で身体的にも精神的にも負担が大きく、さまざまな事情から恐怖心を感じてしまい、そこから15年以上仕事をしたことがないということを話してくれました。「家を売って仕事をしながら、細々とアパート暮らしができればいい」というのが本人の強い意向でした。
 CSWは、身体的な負担が少なく、過去に感じたネガティブな気持ちを払拭するような方法での社会参加や就労の方法はないかと考え、高齢者施設での就労訓練を提案しました。
 数回の体験を経て、週3回1日3時間、居室でのリネン交換と清掃を主とした作業を、有償ボランティアとして担ってもらうことになりました。はじめは「あいさつをどのようにしたらいいか」ということさえも不安で、その気持ちをCSWに正直に打ち明けてくれました。
 初日の前夜は、緊張して眠ることができず、寝過ごし遅刻しましたが、作業に入ってみると、その仕事はとても丁寧でした。
 こういった過程を経て、現在は家畜の飼育に携わる会社で、契約社員として給料を得るまでになりました。
 当初は、環境が変わったこともあり、モチベーションを維持することが難しい時期もありました。しかし、自立のために何をしなくてはならないかということと、時間を掛けてでも、自立する気持ちを持っていただくことを大切にする必要があったことから、高齢者施設の職員の皆さんが、本人の緊張と不安な気持ちを十分に理解した上で、温かくサポートし、根気よく見守ってくださったことが、自立への一歩を踏み出すきっかけとなりました。
 このように、その方にとっての「就労のかたち」を、どれだけその方に寄り添って創造できるかが鍵となり、「かながわジョブサポート」に協力している社会福祉法人の関係者は、そこを大切にしています。
 先に述べた生活困窮者自立支援法の認定就労訓練事業の具体的な内容としては、清掃・警備の仕事が多く、次いで福祉施設等における各種サービス補助作業となっています。この事例のように、リネン交換や居室の掃除などが分かりやすい例です。
 認定訓練事業所は徐々に増えており、その方にとって最善な方法を提供できるのでは、との視点もあり、今後も社会福祉法人に期待される役割の一つになっていくと考えられます。

P3

〈囲み〉
「かながわジョブサポート」の登録施設・事業所を募集しています
 何らかの事情で、生活困難を抱えている人々。不器用かもしれない、少し慣れるまで時間がかかるかもしれませんが、「何とか働いて自立した生活をしたい!」と切に願う人々を、応援しませんか?ちょっとした工夫で働ける人がいます。
詳しくはこちら URL:http://www.knsyk.jp/c/kls/d81004b7ee6c3d90378a99cb09b112bb

県・政令指定都市では認定就労訓練事業所の認定を推進しています
 「働きたいのに働く場所が見つからない」など、さまざまな事情から今すぐに一般就労(企業や事務所等において、一般の従業員と同じ働き方をすること)で働くことが難しい方に対して働く場を提供し、一般就労に向けたトレーニングをしていきます。
 詳しくは「神奈川県」または「政令市」と「認定就労訓練事業」で検索!
〈囲み終わり〉

3.「身の丈」でできる多様な就労の場づくり
 この「かながわジョブサポート」の推進は、先の事例のような就労訓練を経て一般就労へのステップを踏んでいく場をつくることであり、どんな方でも活躍できる就労の場をつくることでもあります。 
 ちょっとした工夫により、今回紹介した方のように次のステップに踏み出せる可能性もあります。
 例えば、定年退職をしたものの年金が少なく体調に配慮した働き方を希望する高齢者、不安定就労のため新たな職場で再起したいけれど自信や勇気がない方、派遣の技術職で働いてきたけれど年齢を重ねるにつれ、派遣先に限りが出てきた方など、人それぞれの経験や生活歴などは、一くくりにすることはできません。
 そのような人たちが、個々の事情に合わせた形で仕事内容や勤務形態などを工夫して活躍してもらうこともまた、多様な働く場をつくることにつながります。
 ある施設では、洗濯をして、畳んで、利用者に戻すといった仕事を、近所に住む主婦にお願いしています。これは、地域住民が気軽に空いた時間を活用して無理なく働くことにつながります。
 またある施設では、夜間帯の電話の交換手を、定年退職された方が担っています。昼間は自分の時間も持ちながら、空いている時間を有効に活用できる働き方です。
 社会福祉法人はフレキシブルな働き方ができる要素を持ち、多様な人が活躍する場の創造や、実践の場を提供できる可能性を秘めています。

4.地域のニーズに応じた具体的実践を
 平成28年に社会福祉法が改正されました。その改正では、より一層、社会福祉法人が公益性を発揮し、社会へ貢献することなど、地域の重要な社会資源として、施設の利用者はもちろん、地域の住民にも寄り添い、福祉課題の解決に積極的に取り組むことが求められています。
 また、少子・高齢化という構造的な課題に直面する現在、持続可能な社会保障制度の維持や構築が不可欠となっていますが、地域社会を取り巻く生活環境は、複雑化・多様化しており、とりわけ支援が必要な方の生活状況は実にさまざまなものとなっています。  
 そのような背景もあり、経営者部会では、地域のニーズに応えるべく社会福祉法人の果たす役割を検討し、その一つとして、今回ご紹介した自立のための就労訓練への取り組みを展開しています。多様な働き方の創造と、先のようなケースの受け入れの実践をはじめ、一つひとつ丁寧に積み上げている実践を地域社会に発信し、啓発を行っていくことが、社会福祉法人の存在意義や価値をより高めていくことにつながります。
 このように、いま一度「就労」という切り口も含め、地域の生活課題を受け止め、社会貢献につながる具体的な取り組みを、会員の皆様とともに引き続き検討してまいります。
(ライフサポート担当)

P4

〈コラム〉
かながわライフサポート事業のコミュニティソーシャルワーカー
 かながわライフサポート事業は、県内の社会福祉法人による生活困難者支援の活動です。「コミュニティソーシャルワーカー(以下、CSW)」という相談支援の専門員が自宅に訪問し、相談者に寄り添って困りごとをうかがいます。その上で、現在の生活状況の改善と今後の生活について一緒に考え話し合い、解決に向けてのお手伝いをします。必要に応じて、制度へのつなぎや窓口への同行支援、「食べ物がない」などといった緊急時には、現物給付で一時をつなぐ「経済的支援」という仕組みもあります。また、仕事をしたいという意欲がありながら、さまざまな事情により一般就労には結びつかない方については、先に紹介した「かながわジョブサポート」で、多様な働き方やトレーニングの提案をします。
 このような具体的な支援を地域で具体的に担うのが、社会福祉法人のCSWです。日常の業務は、高齢者施設や障害者施設、児童福祉施設や保育所、保護施設などの福祉施設・事業所で、ケアワーカーや相談員、保育士、管理者など、それぞれの専門性をもって働いている職員です。本会が主催するCSW養成研修を修了すると、CSWとして委嘱され、活動することになります。支援は、本人とはもちろん、必要に応じてご家族とも向き合い、関係機関と密に情報共有や連携をしながら進めています。同じ支援はひとつとしてありませんので、毎回試行錯誤をし、工夫しながら、丁寧な対応を心掛けます。
 また、資質向上を図るため、実際に対応したケースを振り返り、次の支援に生かすため、事例検討会を定期的に行っています。事例を共有し、ソーシャルワークの専門性や相談支援、事業のあり方を確認しながらスキルアップに励んでいます。また、本事業の協力者である、弁護士、司法書士、行政書士、税理士、社会保険労務士よるテーマ別研修会も開催しています。そこでは多重債務や離婚・DVなど、他分野の専門知識の基礎を学ぶ研修も年間を通して実施しており、相談における視野や支援の幅を広げるために学びを深め、相談を適切に受け止められるよう研さんしています。
 身近な地域で気軽に総合的に相談できるのがCSWです。詳細は、ライフサポート担当または最寄りの参加法人のCSWまでお問合せください。
【ライフサポート担当 TEL 045ー311ー8753】
〈コラム終わり〉

P5
こんにちは!民生委員児童委員です
支え合いの心で活力ある地域づくり
神保 修治(民生委員児童委員)
横浜市鶴見区 市場地区民生委員児童委員協議会
 市場地区は、鶴見川と川崎市に挟まれた場所に位置しており、平坦な土地で徒歩や自転車での移動がしやすく、川崎駅周辺も生活圏となっています。地区内には旧東海道が通り、箱根駅伝の鶴見中継所があることでも知られています。現在、人口は約20,000人。10の自治会町内会で構成され、23人の民生委員児童委員が活躍しています。
 市場地区は長年にわたり福祉活動が盛んで、私たち民生委員児童委員はその中心的な役割を担っています。誰もが暮らしやすい地域を目指し、子育て支援、高齢者支援、お祭りやスポーツ大会など幅広く活動を展開しています。特に年間を通じた高齢者向けの「ほがらか教室」は四半世紀にわたり続く看板行事で、認知症予防や体操、バスハイク等、毎回大勢の方が参加されます。
 障害のある方への支援も積極的に行っています。障害者やその家族等が高齢になると、外出が難しくなり地域社会との関わりが減る等、それまで以上に生活上の不安や課題が出てきます。地域とのつながりが深まるような関係づくり、身近な相談支援の体制づくりが必要と考え、障害のある方とカラオケ大会や成人式等の行事を通じて交流し、普段から顔の見える関係、信頼関係づくりを大切にしています。

〈写真〉
障害のある方と一緒に防災訓練
〈写真終わり〉

 防災訓練にも参加していただき、知っておくべき配慮について学ぶとともに、一緒に訓練を行うことで、互いに理解し、信頼し合う関係が生まれています。
 その他、災害への備えとして、地域の皆さんと連携した災害時要援護者の見守り活動に取り組んでいます。災害時に頼りになるのは隣近所の助け合いであり、日頃からの地域のつながりが「減災」につながります。特に自力での避難が難しい方にとって、地域の支援は不可欠です。市場地区では、災害時要援護者の名簿を「情報共有方式」(※)により作成しており、対象となる方の95%が名簿に登載されています。民生委員児童委員に加えて「訪問員」も見守りを行っています。「訪問員」とは、個人情報に関する研修を受け、区から訪問員証を交付された地域の方々で、戸別訪問、地域内での声掛けなどを行っています。訪問員との連携が、地域の支援体制づくりや支援のノウハウの蓄積につながっています。
 民生委員児童委員活動は、地域を支える非常にやりがいのあるものですが、ニーズが複雑多様化している今日、私たちが地域の福祉保健の全てを抱える時代は終わったと考えています。先述した「訪問員」のように、民生委員児童委員が中心となってお手伝い役を増やしていく取り組みを着実に継続していくことにより、将来の民生委員児童委員が登場してくれると期待しています。
※行政が対象者に通知し、拒否の意思表示をしなかった人の個人情報を、協定を締結した自治会町内会等に提供する

 民生委員児童委員は、地域住民の立場に立って活動を行うボランティアです。心配ごとや困りごとを一緒に考え、関係機関につなぐとともに、地域づくりにも取り組んでいます。(横浜市民生委員児童委員協議会)

民生委員児童委員制度は、平成29年で100周年を迎えます。左上のマークは、100周年シンボルマークです。

P6
NEWS&TOPICS
ともに生きる社会かながわの実現に向けた県の取り組み
 平成28年7月26日、障害者支援施設の県立「津久井やまゆり園」において19人が死亡し、27人が負傷するという大変痛ましい事件が発生しました。この事件は、障がい者に対する偏見や差別的思考から引き起こされたと伝えられ、障がい者やその家族のみならず、多くの方々に言いようもない衝撃と不安を与えました。
 県では、このような事件が二度と繰り返されないよう、この悲しみを力に、断固とした決意を持ってともに生きる社会の実現をめざし、平成28年10月14日、県議会とともに「ともに生きる社会かながわ憲章(以下、憲章)」を策定しました。憲章には、「あたたかい心をもって、すべての人のいのちを大切にすること」「誰もがその人らしく暮らすことのできる地域社会を実現すること」「障がい者の社会への参加を妨げるあらゆる壁、いかなる偏見や差別も排除すること」「これらの実現に向けて、県民総ぐるみで取り組むこと」を定め、11月25日にはダウン症の女流書家である金澤翔子さんに「ともに生きる」の席上揮毫を行っていただき、ともに生きる社会への共感行動を広める取り組みも始めました。

〈写真〉
ともに生きる社会かながわ憲章
URL:http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f535463/
〈写真終わり〉

 今年度、県は共生社会推進課を新設し、ともに生きる社会の実現に向け、憲章の理念を広める取り組みを継続的かつ着実に実施していくため、県、市町村、民間企業等が主催するさまざまなイベントと連携しながら、年間を通じて切れ目のない広報活動を展開しています。その一環として、「ともに生きる社会かながわ推進週間」の設置や、イベント「みんなあつまれ2017」の開催に向けた準備を進めてきました。
 「ともに生きる社会かながわ推進週間」は、毎年、事件が発生した7月26日を含む週の月曜日から日曜日までの1週間を憲章の理念を広く県民に周知する期間として定め、今年度は7月24日から30日までの期間で、新聞への広告掲載、鉄道の車内ビジョンでのPR動画の放映や駅貼りポスターの掲示といった交通広告、さらには、窓口業務等に従事している県職員が、胸に「ともに生きる」の題字が入ったTシャツを着用して執務を行うなど、さまざまな方法で集中的な広報を行いました。
 「みんなあつまれ2017」は、大人や子ども、家族や友達、たくさんの人がみんなあつまって、同じ体験を共有することを通じて「ともに生きる」ということに共感していただきたいという思いで、10月21日と22日、横浜赤レンガで開催する予定でした。しかし、22日は台風21号に伴う荒天のため、音楽ライブ、パラスポーツ体験、アート展示や実演、ワークショップなどイベント全体の実施が不可能と判断し、やむなく中止といたしました。
 イベント初日の21日は、朝から雨が降る中、「みんなあつまれ2017出店プロジェクト」として、障がい福祉サービス事業所による飲食メニューの提供を予定どおり行いました。
 このプロジェクトは、大規模イベントでの販売経験が少ない事業所がメニューなどを改良して出店し、メニューや日頃の活動を来場者に広く知っていただく企画です。事業所の皆さんは、検討会を通して有名ホテルの総料理長や中小企業診断士などのアドバイスを受けながらメニューを改良。9月29日の試食会で最終チェックを行い、当日に臨みました。

〈写真〉
みんなあつまれ2017(10月21日)における販売風景
〈写真終わり〉

 イベント終了後、事業所の皆さんからは「売れる商品の開発や大規模会場での販売が、大きな自信になった」「アドバイザーから的確な助言をもらえてよかった」といった声をいただきました。残念ながら、22日に予定していた事業所は出店ができませんでしたが、これまでの検討会や試食会での経験、アドバイザーからの助言などを今後の活動で生かしていただければ幸いと思います。
(県共生社会推進課)

P7
保健福祉の視点から災害への備えを考える―県立保健福祉大学ヒューマンサービス公開講座(秋季)開催
 去る10月14日、県立保健福祉大学の平成29年度ヒューマンサービス公開講座(秋季)が大学の講堂にて開催されました。
 講座のテーマは「災害と保健福祉」。同大学の3人の准教授が、専門的な知識や被災地支援の経験などから、普段から取り組める災害への備えを紹介しました。
 准教授の吉田穂波さんは、産婦人科医として、また5児の母としての視点から、被災した妊産婦と乳幼児に必要な支援について話しました。自身の外国での出産や東日本大震災での被災地支援の経験などから、多くの妊産婦が避難所ではSOSを発しない実態を報告。少数の存在であるがゆえに声を上げづらい背景を踏まえ、乳幼児や妊産婦同士が集まり、安心して過ごせる避難所の必要性を訴えました。
 続いて、栄養学科准教授の藤谷朝実さんは、管理栄養士として災害への備えのポイントを解説。短期間の栄養不足は体内に貯蓄された栄養分で補えるメカニズムを踏まえ、水や食料品の備蓄はもちろん、日々の食事自体が備えにつながっていくことを伝えました。
 最後に、社会福祉学科准教授の川村隆彦さんは、昨年の熊本地震での被災地支援の経験などをもとに、災害時における心の支援、物質的な備えについて話しました。中でも、川村さんは熊本地震で亡くなった人の約7割を占めた、ストレスや持病の悪化による「災害関連死」に注目。心理面のサポートの重要性を訴えました。
 講座には保健福祉の専門職、地域住民、学生など約150人が参加。災害への備えに対する意識を高める一日となりました。
(企画調整・情報提供担当)

福祉のうごき Movement of welfare 2017年9月26日〜10月25日
●障害者差別「ある」83% 内閣府調査
 「障害者に関する世論調査」によると、日本社会で障害を理由とした差別や偏見が「ある」と思う人は83.9%に上り、障害による不当な差別を禁止した「障害者差別解消法」が昨年4月に施行されたが、十分に浸透していない現状が明らかになった。

●熊本地震災害関連死の内訳公表
 熊本県は26日、昨年4月の熊本地震で災害関連死に認定された189人の死因などの集計結果を初めて公表。肺炎などの呼吸器系疾患が最多の53人で、全体の約9割は既往症を持っていた。被災後のストレスによる自殺も16人いた。年齢別では、60代以上が9割以上で、20歳未満は3人。

●高齢ドライバーの危険運転を事例収集
 横浜市道路局は、高齢ドライバーによる事故を防ぐ取り組みとして12月までの間、ドライブレコーダーを活用し高齢者特有の危険な運転の事例を集める。来年から交通安全教室などで紹介する予定。こうした取り組みは政令市では初めて。

●津久井やまゆり園の再生基本構想を発表
 県は、県立障害者支援施設「津久井やまゆり園」の再生基本構想を14日に発表。元の敷地(千木良)と横浜市内の県有地(芹が谷)に小規模施設を分散整備し、2021年度中の開設を目指す。再生後は施設の規模を小さくし、地域生活への移行にも力を注ぐ。指定管理者は、2施設とも引き続き(福)かながわ共同会になる見通し。

P8
私のおすすめ
◎このコーナーでは、子育てや障害、認知症・介護当事者の目線から、普段の暮らしに役立つ「おすすめ」なものを紹介します。

社会資源を有効に使おう
 認知症というと高齢の方が発症する病気と思われがちですが、65歳未満で発症する「若年性認知症」もあります。
 40代から50代の働き盛りでの発症が多いため、仕事や家事が十分にできなくなることで、身体的にも、精神的にも、また経済的にも多大な負担がかかり、認知症の本人はもちろん家族の人生にも大きな影響を及ぼします。
 その負担を少しでも軽くするために、「社会資源」を有効に使う必要があります。

今月は→認知症の人と家族の会神奈川県支部がお伝えします!
 認知症の人と家族の会は1980年に、神奈川県支部は1981年に発足。以来今日まで、介護家族のつどい、電話相談、会報の発行、啓蒙活動、調査研究、行政への要望などを行ってきました。
〈連絡先〉
〒212ー0016川崎市幸区南幸町1ー31グレース川崎203号
TEL &FAX 044ー522ー6801 毎週(月)(水)(金)午前10時から午後4時

 社会資源を有効に使うことは、認知症の人だけではなく障害のある方全てに共通することです。
 社会資源とは、「精神保健福祉用語辞典」では「利用者がニーズを充足したり、問題解決するために活用される各種の制度、施設、機関、設備、資金、物資、法律、情報、集団、個人の有する知識や技術等を総称していう」とあります。障害のある方がより良い状態で自分らしく生活するために活用できるもので、主にフォーマルとインフォーマルの2種類があります。
 フォーマルは制度に基づく社会資源です。行政によるサービス、民間組織による公的サービス、医療機関、介護事業所などがあります。
 また、インフォーマルな社会資源は、親戚、友人、知人、地域、ボランティア、自治会等があります。私たちの家族会はここに入ります。
 この社会資源を使うことによって、私たちが少しでも余裕を持ち安心して暮らすことができるのですが、なかなか有効に利用できていないのが現状です。それは「知らないから」です。
 私たちが今使える制度は何か、こちらが役所の窓口に行き「○○について教えて下さい」と言えば、親切で丁寧に教えてくれます。でも、役所の方から個々に教えてくれることはあまりありません。最近は地域包括支援センターが充実してきていますが、個々の状況に合わせての支援はまだ行き届いていないのが現状です。また、本を読んでも今自分たちの状況でどのような支援を得られるのかを理解するのは大変難しいです。
 そのような時に一番役に立ち教えてくれるのは、インフォーマルな団体「家族会」です。家族会に参加している方は多くの経験と知識を持っています。ご自分が実際に経験していますので、この方には今何が必要か、どういった制度が使えるのか、また、申請する時のコツを教えてくれます。
 長い間介護を続けてこられた人が、家族会に参加してそこで初めて、自立支援医療制度、障害年金、特別障害者手当等のことを知った方がたくさんいます。また、介護保険については良く知られていますが、高度障害になった時、生命保険に加入されている方が認定を受けることによって保険金の受け取リができることや、住宅ローンの高度障害特約により支払い免除があることなどは知られていません。
 家族会は知識の宝庫です。皆さんで情報交換をして、共に励まし助け合い、多くの社会資源を有効に使うことによって、少しでも私たちの生活が実りあるものとして安心して暮らして行けることを願っています。

インフォメーション
 認知症に関する電話相談窓口です。認知症全般の相談のほか、家族会が開催している定例会、介護家族が集まり、情報交換、勉強会を行う「つどい」の案内もあります。
●かながわ認知症コールセンター
 TEL 0570ー0ー78674
【受付日・時間】月・水 午前10時〜午後8時
土 午前10時〜午後4時
●よこはま認知症コールセンター
 TEL 045ー662ー7833
【受付日・時間】火・木・金 午前10時〜午後4時
●川崎市認知症コールセンター サポートほっと
 TEL 0570ー0ー40104
【受付日・時間】月・火・木・金・日
午前10時〜午後4時
※日曜日は第1・第3のみ
※第2・4木曜日は午前10時〜午後8時

P9
福祉最前線ー現場レポートー
◎このコーナーでは県内各地の福祉関連の当事者・職能団体等の方々から日ごろの取り組みをご寄稿いただきます。

大和市健康福祉部
部長 五ノ井 博之
 本県のほぼ中央部に位置する人口約23万6千人の大和市では、健康を市政運営の中心に据えて、市政50周年にあたる平成21年に「健康都市 やまと」宣言を行い、「人」「まち」「社会」の3つの健康を育て、「住んでいて良かった」と思えるまちづくりを推進しています。
〈連絡先〉〒242ー0004 大和市鶴間1ー31ー7大和市保健福祉センター
TEL 046ー260ー5612 FAX 046ー260ー1156 Mail:ke_koure@city.yamato.lg.jp

認知症の人と共に暮らすまちの実現に向けて
 昨年9月15日、大和市は「認知症1万人時代に備えるまち やまと」を宣言しました。認知症の人とそのご家族は、多くの不安を抱えて日常生活を過ごしています。そうした方々が安心して暮らし続けることができる大和市を実現するためには、一刻の猶予もなく、市民、事業者、行政が認知症を自分のこととして捉え、力を合わせて取り組むことが必要だと強く感じた大木哲市長の発案で行った宣言です。
 これまでも認知症施策のみならず、民生委員児童委員と緊密な連携を図り、独り暮らし高齢者の見守り支援や人感センサーを用いた緊急通報システムの導入による安否確認など、さまざまな取り組みを行っています。
 そうした中、この宣言は、認知症に対する取り組みをさらに加速させる良いきっかけになったと思います。
 市では、宣言を行う前からも認知症施策推進担当という専門の部署を設け、認知症サポーターの養成や認知症カフェの開催、専門医と保健師からなる認知症初期集中支援チームによる認知症の人やそのご家族の支援を実施してきました。
 宣言後には、徘徊高齢者を早期に発見・保護することを目的とした靴等に貼る反射ステッカーやQRコードシールの配布、さらには小型のGPS端末(所得に応じた自己負担あり)とそれをソール部分に収納できる靴の無償貸与等を実施しています。その他、認知症の人やご家族が心休まる時間を過ごす認知症カフェの助成事業や、介護者が介護における悩み等を臨床心理士に相談する個別相談会、介護者交流会等も実施しています。
 さらに、本年11月から認知症の人が踏切事故等で第三者に対して損害賠償責任を負った場合などに保険で補償する事業を開始し、来年1月からは、市民への実態調査においてとりわけ要望が高い、認知症の早期発見に向けた取り組みとして、国立長寿医療研究センターが開発したアプリを用いたタブレット端末による認知機能検査事業も実施していきます。
 認知症に対する取り組みは、まちづくりであり、市民や事業者の協力がなくては成し得るものではありません。引き続き、皆様と力を合わせて、誰もが暮らしやすい大和市にしていきたいと考えています。

P10
県社協のひろば
私たちの周りの苦情って?苦情の捉え方を共有化してみよう―苦情解決研修会(基礎編)を開催
 かながわ福祉サービス運営適正化委員会(以下、本会)にて実施した福祉サービス事業者における苦情解決体制整備状況に関するアンケート調査(注@)では、事業所の約半数が年間を通じて苦情は0件と回答しています。
 苦情が無いことは満足度が高いサービスであると捉えられる一方で、利用者の声が事業者に届いていない可能性も考えられます。
 そこで、本会では調査結果等を踏まえて「苦情とは何か」をテーマに、苦情対応に携わって3年未満の方を対象にした苦情解決研修会(基礎編)を開催しました。

苦情の考え方を共有化する
 研修会は企画段階より本会委員で県立保健福祉大学准教授の行實志都子さんに携わっていただき、参加者自身が苦情を「幅広く捉える」「周囲と共有する」ための研修プログラムを考案しました。
 研修の導入では行實さんから、「苦情=悪いことばかり」ではなく、そこから学ぶことがあること、苦情には事業者の課題や改善のヒントがあること等、発想を転換する考え方をお話しいただきました。
 続いて、ワールドカフェ方式で、参加者の身近に起きた苦情や要望を話し合い、自由に意見を出し合うことで、情報やアイデアがつながり、共有化する方法を学び合いました(左上)。

〈囲み〉
苦情解決研修会(基礎編)
1 導入
苦情について考える 苦情から学ぶこと
2 ワールドカフェとは?
アイスブレーク(自己紹介)
ワールドカフェの目的やルール、進め方など
3 第1ラウンド グループで話し合う
どんなことから苦情になるのか
苦情からイメージできることは?
 →爪切り、送迎、荷物の返却等のミスから、食事、臭い、説明の不足、利用者間の争い、けが・事故等々、多種多様な苦情があがります
4 第2ラウンド アイデアを他花受粉する
ホストを残し、他のグループに移って意見交換
 →メンバーを変えて、他のグループの苦情やアイデアを聞き、工夫等についても情報交換。苦情のイメージがどんどん広がります
5 第3ラウンド 気付きや発見を統合する
 →元のグループに戻り、集まった苦情を緊急度や解決の難度に応じて分類。模造紙に苦情への対応、アイデア等も書き込みまとめます
6 まとめ ストレングス視点を忘れない
希望が持てることを忘れない
〈囲み終わり〉

〈写真〉
リラックスした雰囲気で対話を楽しみながら活発な話し合いがされた
〈写真終わり〉

苦情のイメージが変わった!
 研修の最後に、苦情解決の仕事は「困った人への対応」ではなく、「その人の夢や希望をかなえるため」の大切な仕事であるとのまとめが行實さんよりあり、参加者からは「苦情はないと思っていたが、実はたくさんあることが分かった」「苦情は改善すべきことがあることを知らせてくれるサイン。前向きに捉え直すことができた」などの感想が多数寄せられました。
 また、「苦情への上手な受け答えやノウハウを学びたい」という声もいただきます。しかし、苦情の多くは、突然に降りかかるものではありません。その場かぎりの対応で、相手のニーズを汲み取れなければ、真の解決にはならず、より大きな苦情につながる可能性もあります。
 苦情解決には組織的な対応が必要です。苦情解決責任者・受付担当者だけでなく、全職員が苦情解決について共通認識を持ち、取り組んでいくことが重要です。
 本会では、左記のとおり苦情解決に関する研修会を下半期にも開催します。奮ってご参加ください。
(かながわ福祉サービス運営適正化委員会)

〈囲み〉
平成29年度かながわ福祉サービス運営適正化委員会
苦情解決研修会のお知らせ
■講義と事例報告「苦情対応を理解する」
日時 平成30年1月11日(木)13:00〜16:30
場所 県社会福祉会館2階講堂
対象者 社会福祉事業者の苦情受付者・苦情解決責任者、第三者委員ほか苦情解決に携わっている職員
参加費 2,000円(当日受付にて徴収)
定員 120名(先着順)
内容
○基調講義 運営適正化委員会での苦情相談から(仮)
谷村朋子氏(弁護士・本会苦情解決委員会委員長)
○講義 苦情対応を理解する〜苦情相談の特性と相談技術
諏訪部政好氏(臨床心理士・エム心理相談オフィス所長)
○事例報告 現場での実践から高齢・障害分野より報告予定

■演習とグループワーク「苦情対応の実際(応用編)」
日 時 平成30年2月2日(金)
Aコース 9:30〜12:30(高齢分野)
Bコース 13:30〜16:30(障害・保育・児童分野)
場所 県社会福祉会館4階研修室
対象者 苦情解決に携わる経験年数が3年以上の方
参加費 2,000円(当日受付にて徴収)
定員 各コース30名※定員を超えた場合、各法人から1名の参加とさせていただきます
内容
○講義およびグループワーク 苦情対応の実際
行實志都子氏(県立保健福祉大学准教授)
問い合わせ先 TEL 045ー317ー2200(運営適正化委員会事務局)
両研修会の詳細は県社協ホームページにて掲載予定です
〈囲み終わり〉

注@:本紙7月号「特集」を併せてご覧ください。本会ホームページでバックナンバー、報告書を掲載しています。

P11
information
本会事業のご案内
第18回地域福祉を考えるセミナー
◇テーマ=アルコール依存症の回復への道のり〜依存症という病気を正しく理解する〜
◇日時=平成30年1月30日(火)午後1時〜午後4時30分
◇会場=県社会福祉会館講堂
◇内容=@基調講演「依存症とはどのような病気か(仮)」水澤都加佐氏((株)アスク・ヒューマンケア取締役・研究相談センター所長、(特非)ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)副代表)A当事者発表BモデルミーティングCグループワーク
◇参加費=無料
◇定員=150名
◇申込=申込書にて、FAX またはMailにて、平成29年12月28日(木)までに申込む
◇問い合わせ先=社会福祉施設・団体担当
 TEL 045ー311ー1424 FAX 045ー313ー0737 Mail:sisetu@knsyk.jp

会員・関係機関主催
川崎授産学園 音楽交流サロン奏
◇日時=12月21日(木)
◇会場=川崎授産学園 ロビー
◇内容=@合唱AコンサートB市民企画、人形劇団ポレポレが出演
◇費用=無料(自家製お菓子と飲み物は各100円)
◇申込=不要。ただし、団体の場合は要事前連絡
◇問い合わせ先=川崎授産学園
 〒215ー0001川崎市麻生区細山1209
 TEL 044ー954ー5011 FAX 044ー954ー6463

(福)横浜いのちの電話
電話相談員ボランティア
 横浜いのちの電話は、自殺予防の一環として、電話相談活動を続けています。この活動を継続し充実するため、相談員の募集を行います。
◇対象=@23歳〜70歳未満の人Aいのちの電話の活動や理念に賛同し、積極的に活動できる人B電話相談員ボランティアとして無料奉仕できる人C原則月2回電話相談員の担当ができる人
◇内容=選考コースを経て、養成コースを受講し、相談員としての適性を検討。養成コースは平成30年4月〜平成31年3月の一年、原則全課程出席のこと
◇定員=40名
◇費用=養成コース受講料70,000円(前期T、前期U、後期の3回分割払い)
◇申込=応募書類を郵送。応募書類、郵送先はホームページにて
◇申込締切=12月1日(金)〜平成30年2月8日(木)(当日消印有効)
◇問い合わせ先=(福)横浜いのちの電話 事務局
 TEL 045ー333ー6163 FAX 045ー332ー5673 URL:http://www.yind.jp/

平成29年度交通遺児大学等入学支度金
 神奈川新聞厚生文化事業団は、大学等に進学を希望する交通遺児の高校生に対し入学支度金を支給しており、申請を受け付けています。
◇支給額=1人30万円。返済の義務なし。平成30年4月に大学、短大、専門学校に進学する3人を予定
◇提出書類=@大学等入学支度金受給申請書A成績証明書B課題作文(テーマは「10年後の私」、800字以内、自筆のものに限る)C交通遺児であることを証明する公的な書類D主たる家計支持者である保護者の所得証明書
◇選考方法=平成30年2月末までに、当事業団の委嘱する選考委員が審査・選考
◇申込締切=平成30年1月31日(水)(当日消印有効)
◇問い合わせ先=(公財)神奈川新聞厚生文化事業団 TEL 045ー222ー0615

寄附金品ありがとうございました
【交通遺児援護基金】(株)エスホケン
【ともしび基金】脇隆志、神奈川県ボウリング場協会、(公社)不動産保証協会神奈川県本部、神奈川県環境科学センター、座間市グラウンド・ゴルフ協会
(合計10件 339,397円)
【寄附物品】(株)東邦プリンテック、神奈川県定年問題研究会、小澤正一
【ライフサポート事業】
〈寄附物品〉神奈川県労働者福祉協議会(いずれも順不同、敬称略)

〈写真〉
(公社)不動産保証協会神奈川県本部より、ともしび基金へご寄附いただき、秋山始本部長(左)へ感謝状を贈呈

神奈川県ボウリング場協会より、ともしび基金へご寄附いただき、瀧田久徳会長(一番左)より目録を授与

神奈川県労働者福祉協議会より、フードドライブ活動を通してライフサポート事業へご寄附いただき、市川敏行事務局長(左)より食料品を授与
〈写真終わり〉

NHK−FM放送のご案内
 NHK−FM(横浜81.9MHz/小田原83.5MHz)「お昼前のお知らせ」で本会事業を紹介します。ぜひご視聴ください。
日時:12月5日(火)午前11時50分〜55分
内容:地域福祉推進部からのお知らせ(予定)
【問い合わせ先】企画調整・情報提供担当
TEL 045ー311ー1423 FAX 045ー312ー6302

P12
かながわほっと情報
見える子も見えない子も同じ絵本でみんな一緒に
ユニバーサル絵本ライブラリーUniLeaf(三浦郡葉山町)
 イギリス発祥のこのユニバーサルデザイン絵本は、市販の絵本を解体し、本文を点字化したシートを見開きごとに挟んで再製本したもの。絵本をそのまま生かし、見える子も見えない子も一緒に楽しむことができます。「ユニバーサル絵本ライブラリーUniLeaf」では、日本で唯一、この絵本の製作と貸し出しを行っています。
 代表の大下利栄子さんがこの絵本に出会ったのは平成20年。全盲の我が子が地元の小学校に通いながら、盲学校で学ぶ内容―点字や歩行、触る技術などを学ぶため、親子で共に国立特別支援教育研究所に通っていた頃でした。研究所の先生が「イギリスで知ったこの絵本はとても良いものだけど、日本での制作・普及の担い手がいない」と話すのを聞き、「これまで学んだことを生かせるのであれば、やってみようかな」と思ったそうです。絵本の実物をイギリスから取り寄せ、先生の指導を仰ぎながら試行錯誤が始まりました。
 我が子の卒業後、同じ小学校に全盲の子どもが入学し、試作したユニバーサル絵本を教室で使ってもらったところ、大変好評を得ました。その後、県ライトセンターの乳幼児の集まりや、県内の視覚障害児施設で紹介すると、口コミで評判は広がっていきました。
 製作は全てが手作業で、1カ月で5冊作るのが精一杯でしたが、企業の支援を得て、文章の入力からシートへの点字の打ち込みが機械でできるようになると、年間で200冊作れるようになり、現在、蔵書は750冊を越えています。
 「盲学校は遠く、習い事もきょうだい一緒に受け入れてもらえないなど、視覚障害の子ときょうだいが時間や経験を共有するのは困難で、家族でさえ見える・見えないで分離されがちです。でも、この絵本なら一緒に楽しめ、それがきっかけで見えるきょうだいが点字を学ぶようになったということも聞きます。環境があれば子どもは自然に交わり、頭ではなく体で理解する。そのツールとしてこの絵本があると考えます」と大下さんは語ります。
 今年度は全国66の全ての盲学校に絵本を寄贈紹介する活動に取り組んでいます。今度は身近な地区センターなどで、絵本を展示紹介し、「みんな一緒に」を知って感じてもらいたいと考えているそうです。
(企画調整・情報提供担当)

〈写真〉
常にシートの左上から見開きの文章を上から点字で打つ。こうすることで、まだ点字に慣れていない子も、場所を探さなくて済み、物語そのものを楽しめる

内容の理解に欠かせない絵は、専門家の指導を受け、シールを重ねて貼って形を表現している

パソコンで入力し、点字に変換された文章を、右側の機械でシートに出力

誰でも知っている、ロングセラー、ベストセラーを中心に選書。大きさも形もいろいろ
〈写真終わり〉

ユニバーサル絵本ライブラリーUniLeaf
URL:http://unileaf.org/

「福祉タイムズ」は、赤い羽根共同募金の配分を受けて発行しています
ご意見・ご感想をお待ちしています!
バックナンバーはHPから
【発行日】2017(平成29)年11月15日(毎月1回15日発行)
【編集発行人】新井隆
【発行所】社会福祉法人神奈川県社会福祉協議会
〒221-0844 横浜市神奈川区沢渡4番地の2
TEL 045-311-1423
FAX  045-312-6302
Mail:kikaku@knsyk.jp
【印刷所】株式会社神奈川機関紙印刷所

  • (機関紙福祉タイムズは共同募金の配分金により作成されています)

バックナンバー

2017年
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
2016年
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
2015年
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
2014年
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
2013年
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
2012年
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
2011年
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
2010年
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
2009年
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
2008年
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
2007年
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
2006年
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
2005年
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
2004年
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
2003年
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
2002年
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月